冬エギングの釣り方はどうしたいい?釣れないイメージを変える狙い方とタックルを解説!
冬のエギング攻略はターゲット選びにアリ!冬季のエギングの釣り方は、条件の揃ったポイントでアオリイカを狙い続ける方法と冬にしか釣れない別種のイカを狙う方法の2つがあります。アオリイカ狙いが難しい時期はヤリイカ・ヒイカを狙うエギングに挑戦してみましょう!
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公式ライター sim0223
冬はアオリイカが沖へ移動する季節
冬はアオリイカが深場に移動する季節
冬は気温・海水温とも大きく低下する季節です。エギングの代表的なターゲットであるアオリイカは暖かい海を好む生き物なので、秋や春のようには釣ることができません。多くのアオリイカが沿岸沿いを離れて、海水温の安定する沖の深場へ移動します。
ですが、水温低下に耐えて沿岸沿いに残る個体や沖の深場からエサを求めて接岸する個体はゼロではありません。冬のエギングで狙うアオリイカは、個体数が少ない中から上記のようなイカを狙う釣りになります。
水温16°が低水温の目安
アオリイカを狙う際の目安になる海水温は16°前後です。この水温を下回るのは太平洋側で1月頃、日本海側では12月頃になります。
地域によって水温変化の推移が変わること、そして近年の海水温上昇傾向で正確に予測するのは難しいですが、気象庁などが発表している海水温データを参考に海の季節の移り変わりを判断してみてください。海水温が16°を下回ってきたら、エギングでは冬シーズンの到来です。
冬でもアオリイカが狙える条件
まずは冬のエギングでアオリイカを狙う方法をご紹介します。
深場に隣接したポイントを狙う
水温低下で深場へ移動したアオリイカが接岸するのは、エサを求めて回遊してくるケースがメイン。潮に乗って、深場と隣接している沿岸を回遊します。
沖の水深30m前後から沿岸の水深10m前後に移動してくるとイメージして、水深がある釣り場や深いエリアに隣接しているポイントを狙いましょう。深い場所の底を釣るというのが冬エギングのセオリーです。
水温上昇が続いた日はチャンス
冬は水温上昇が続いた日を狙うのも大きなポイント。12月~1月であれば、暖かい日が続いて水温が上昇するタイミングがあります。数日暖かい日が続いたら、アオリイカ狙いのエギングを検討してみましょう。
逆に寒い日が続いた後は水温低下の可能性が高いので、岸近くにいるアオリイカの数は少ないケースが多いです。
ナイトゲームが高実績
冬は日中よりも夜のほうが大きく潮が動く傾向があり、アオリイカが回遊する時間は夕方~夜~早朝となるケースが多いです。特に潮が動く大潮は、ベイトを浮かせる満月の光の影響もあって冬のアオリイカが釣りやすいタイミングです。
寒い中でのナイトエギングはアングラーにとって厳しい条件となりますが、ライバルが少なくよいポイントが空いていることも少なくありません。夜の潮で回遊してきたフレッシュな群れを釣るとイメージして、満潮前後を狙う釣行計画を立ててみましょう。
冬でも釣れるヤリイカとヒイカ
海水温の低下でアオリイカが沿岸を離れる一方で、冬に接岸を行うイカが現れます。代表的なものはヤリイカとヒイカの2種類で、これらはエギングで狙うことができるターゲットです。
アオリイカ狙いが難しいときは、この2種類のイカを狙うのが冬エギングを成功させるポイントになります。それぞれどんなイカなのか簡単にチェックしておきましょう。
産卵期に接岸するヤリイカ
ヤリイカは海水温の低下に合わせて、産卵を目的に接岸するイカです。接岸時期は12月ころ~3月ころで、地域によってスタートのタイミングや接岸する期間の長さに違いがあります。
ヤリイカはアオリイカよりも回遊性が強いのが特徴で、群れが入れば数が狙えるターゲット。狙えるポイントは磯・ゴロタ浜・堤防の先端や外向きなどで、潮通しがよいポイントを好む傾向があります。
ヒイカも冬が産卵期
ヒイカも冬に産卵期を迎えるターゲットです。成長しても10cm程度までとかなり小型で、エギングというよりはライトゲーム的に釣るのがこのターゲットの特徴。流れがゆるやかな港内を好み、夜行性で岸壁や常夜灯周りに集まる習性を持っています。
使用するエギが小さいので、アオリイカ向けのタックルは相性がよくありませんが、ライトゲームタックルをそのまま流用できます。専用のエギを用意してチャレンジしてみましょう。
冬向けのエギングタックルをチェック
冬のエギングタックル選びでポイントになるのは、ナイトゲームがメインになることとディープを攻めるシチュエーションが増えることです。
冬のエギングタックルは重めのエギを扱えるセッティングがおすすめ
ダイワ(DAIWA)
21 エメラルダス MX 86M-S・N
標準全長:2.59m
継数:2本
仕舞cm:134cm
標準自重:95g
適合エギサイズ:2.5~4.0号
適合ライン:0.5~1.0号
カーボン含有率:99%
ラインでアタリが取れないナイトゲームでは、ソリッドティップにテンションを掛けながら手に伝わる違和感でアタリを取る釣り方が効果的。ディープタイプの3.5号エギをしっかり投げ切れる、ソリッドティップでMパワーのロッドを選択しましょう。
リール&ラインは春エギングと共通
リールとラインは春エギングと同じ内容でOKです。ラインはPE0.6号、リールは0.6号が100m以上巻ければ問題ありません。定番のC3000番を選択しましょう。春と同じく、冬のエギングではエギをスローに操作する機会が多いので、ギア比は巻きすぎないノーマルギアをおすすめします。
ヤリイカ狙いも同じタックルでOK
冬のヤリイカエギングは、先ほどご紹介したエギングタックルの構成をそのまま流用できます。
エギはヤリイカに適したものを使ったほうが釣果に期待できますが、アオリイカ狙いに混ざることもあるターゲットなので、スタンダードなエギを快適に扱えるタックルであれば問題ありません。
ヒイカ狙いにはライトゲームタックルを流用
シマノ(SHIMANO)
19 ソアレ BB アジング S610L-S
標準全長:2.08m
継数:2本
仕舞cm:106.5cm
標準自重:70g
適合ルアーウェイト:0.5~12g
適合ライン:
PE:0.1~0.6号
フロロ・カーボン:1.5~4号
カーボン含有率:99%
ヒイカは親イカでも体長10cm程度と小型なので、アオリイカ狙いに比べて使うエギが小さいです。1.5号~2号の3~6gのエギを快適に扱えるアジングタックルやメバリングタックルを流用しましょう。
ロッドはジグ単向けでも5g程度までは対応できるので、超遠投向けなど極端に強いものでなければなんでもOKです。リールはC2000番、ラインはPE0.4号程度が扱いやすいセッティング。軽いエギを選べばエステルラインでも遊べます。
冬エギングの釣り方:アオリイカ
冬のアオリイカの狙い方を3つに分けて解説
ここからはイカの種類ごとに分けて、狙い方のポイントをご紹介します。まずはエギングのメインターゲットであるアオリイカからチェックしてみましょう。
冬のアオリイカ狙いは春にイカが釣れるような釣り場の中から、水深がある場所を選んで釣るのがセオリーです。アタリの取り方とエギのアクションにコツがあるので、お出かけになる方はぜひ参考にしてみてください。
①聞きアワセとラインタッチでアタリを取ろう
冬のアオリイカ狙いは、風の吹く夜の海でアタリを認識できるかどうかが釣果を大きく左右します。
これからご紹介する「聞きアワセ」と「ラインタッチ」を組み合わせて、冬イカの小さなアタリにしっかりアワセを入れていきましょう。知っていればすぐに取り入れられる内容なので、初心者の方でもすぐに実践できます。
聞きアワセとは
聞きアワセは、アワセを入れる前に軽くロッドでテンションを掛けてエギにイカが乗っているかどうか確認するテクニックです。
やり方はシャクリやアワセの動作に入る前に、そっとロッドでエギを引っ張るだけです。シャクリ→フォール→着底の一連の流れの後、すぐにシャクリを繰り返すのではなく、聞きアワセを入れてイカが居るか確認してみてください。
重みを感じてからアワセを入れることで、アタリが認識できなかった場合でもしっかりとフッキングを決めることができます。
ラインタッチについて
ラインタッチは文字通りラインに触れてたるみ具合の変化を確認するテクニックです。主にエギのフォール中に行うテクニックで、やり方はリールと第一ガイドの間の道糸を左手の指にかけながらエギの着底を待ちます。
急にラインのテンションが張ったり緩んだり、糸にいつもと違う挙動があればアオリイカがエギに触っている可能性が高いので、糸ふけを取ってアワセを入れましょう。
ナイトゲームでは季節を問わず有効なテクニックです。
②冬のアオリイカ狙いにはこのエギがおすすめ
ヤマシタ(YAMASHITA)
エギ王K 3.5D
カラー:KS005 ナイトパール
下地:パールBODY
号数:3.5号ディープ
ウエイト:25g
沈下速度:約2秒/m
冬のアオリイカ狙いで活躍するエギは、春の親イカ狙いと同じくフォール系のアクションを得意としているものがメインになります。大型狙いで実績が高く、春の釣りでも活躍できる「エギ王 K」がおすすめエギです。
流れが速く水深もある釣り場で釣りをするときは、沈降速度に優れたディープタイプのエギも検討しておきましょう。当日の潮の状況に合わせて、ノーマルタイプとローテーションするのがおすすめです。
③スローなアクションが狙い方のポイント
冬は低水温でアオリイカの動きが鈍っているとイメージして、スローなアクションで食べやすいエサを演出するのが狙い方のポイントです。底付近から浮いてこないことも多いので、シャクリ幅を小さくしたり、回数を減らしてアクションを調整しましょう。
着底後のエギを放置してわずかな揺れだけで誘い続けるステイ、シャクらないタダ巻きも試しておきたいアクションです。ステイの止め時間は30秒程度から試してみてください。
冬エギングの釣り方:ヤリイカ
冬のヤリイカの狙い方を3つに分けて解説
続いてはヤリイカの狙い方についてです。アオリイカよりも低水温に強いイカで、適水温は15°~10°前後。日本海側で特別寒い日が続いたというケース以外は、一番寒い2月でも狙えます。
アオリイカよりもさらに沖からやってくるイカなので、流れに乗って岸際にやってくるとイメージして潮通しのよい釣り場で挑戦してみてください。
①ヤリイカ狙いは回遊待ち
ヤリイカは回遊性が強く、回遊魚のように群れで岸に近づいて、ある程度の時間が経つと一斉にどこかへ回遊していきます。常に届く範囲にいるという釣り方ではなく、通りそうなコースを狙いながら回遊に当たるのを待つ釣りとイメージして狙ってみてください。
沿岸への回遊は夕~夜~朝で潮が大きく動いている時間となるケースが多く、1匹釣れれば続けて複数釣れることも少なくありません。
②冬のヤリイカ狙いにはこのエギがおすすめ
ヤマシタ(YAMASHITA)
エギーノ もぐもぐ サーチ 3.2
号数:3.2号
ウエイト:20g
沈下速度:約2.8秒/m(※キビナゴ装着時)
ヤリイカはアオリイカよりも小さく細いエギを好む傾向があります。また、アオリイカよりもエサ巻きエギに対する反応がよいことも有名で、エギは生エサを巻けるものが定番です。
おすすめのエギはヤマシタのエサ巻きエギもぐもぐ サーチ。エギングタックルと相性がよく、アオリイカ狙いに近い形でヤリイカを狙えるエギです。エサは塩で締めたキビナゴや鳥のササミを巻きましょう。
③底~中層で大きくエギを動かそう
ヤリイカエギングのポイントは大きく分けて2つ。底から中層を狙うことと、大きくゆっくりエギを動かすことです。当日の釣り場の状況によってアタリが多い水深は変化しますが、ヤリイカの場合は底から中層をイメージして釣るのがセオリーです。エギを海底まで沈めて、大きくゆっくりシャクってフォール、このアクションを繰り返します。
まずは狙う水深を底・中層と二つに分けて、着水後のカウントを使いながら反応がある水深を探ってみましょう。
冬エギングの釣り方:ヒイカ
冬のヒイカの狙い方を3つに分けて解説
ヒイカも適水温が15°~10°程度と低水温に強いイカです。ヤリイカよりも穏やかな流れを好むので、釣り場は港内や堤防内側など、流れがゆるむポイントを選択しましょう。
夜行性のイカなので、暗い時間をメインに狙ってみてください。
①ヒイカ狙いは光源のある釣り場を釣ろう
ヒイカを狙うエギングは「ライトエギング」と呼ばれるジャンルの釣りで、釣り方や釣り場はライトゲームに近いです。光に集まる習性があるので、常夜灯など光源のあるポイントを狙いましょう。アジがよく釣れるポイントはかなり期待できます。
光が少ない場合は集魚灯を使ってヒイカを集めながら釣る狙い方が有効です。
②冬のヒイカ狙いにはこのエギがおすすめ
DUEL(デュエル)
アオリーQ RS ヒイカSP 1.6号
重量:4.5g
サイズ:1.6号
沈下速度:約4.0秒/m
3号以上はアオリイカ向けのサイズで、2号前後がヒイカ向けのエギです。各メーカーからヒイカ向けのエギが展開されているので、アオリイカ用を流用せずに専用のエギを用意しておきましょう。
深い場合はディープタイプも出番がありますが、基本的には流れの穏やかな足元を釣るので、ノーマルタイプを用意しておけばほとんどの状況をカバーできます。
③スローなテンションフォールがメイン
ヒイカの釣り方は、エギを底まで沈めてから数回シャクり、テンションフォールで底まで沈めるのを繰り返すのが基本の操作。シャクリはアオリイカ狙いのように大きくロッドを動かす必要はなく、穂先を曲げながらチョンチョンと動かす程度で十分です。
シャクリで反応を得られないときは、ロッドをゆっくりと大きく上下させるリフト&フォールが有効です。どちらのアクションもラインは張ったまま、糸に違和感があったらアワセを入れましょう。
冬のエギングに挑戦してみよう
冬イカの狙い方を覚えて釣果アップ
水温16°までは潮通しのよい深場でアオリイカを狙い、15°を下回ったらヤリイカ・ヒイカ狙いに切り替えるのが冬エギングの釣果を安定させるポイントです。釣り場の水温をチェックしながら、釣ヤリイカ・ヒイカの狙い方を覚えておけば、冬のエギング攻略はバッチリです。
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