釣り糸の種類と太さの定義とは?ライン選びのポイントを徹底解説
釣り糸にはさまざまな種類のものがありますが、快適に釣りを楽しみ、好釣果を得るためには、それぞれの釣り糸の特徴や選び方について学ぶ必要があります。釣り糸の素材ごとの特徴や太さの定義を見ていくと共に、ライン選びのポイントについて徹底解説します。
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公式ライター Activel_director
釣り糸の素材の種類を解説!
釣り糸の素材の種類① ナイロンライン
ここでは、ナイロンラインの4つの特徴について取り上げます。
ナイロンラインの特徴① 伸縮性が高い
また、強い衝撃に対する良好なクッション性は、魚とのやり取りにおいて大いに威力を発揮します。特に、しなやかでパワーの弱いロッドを使用する場合や、細い釣り糸を使用する場合などにはおすすめできるでしょう。
加えて、伸縮性の高さは、結束強度の向上にも大きく貢献しており、数ある釣り糸の素材の中でトップクラスの結束強度を誇っています。釣り糸は、結束することで強度が大きく低下するため、結束強度の高さは魅力です。
ナイロンラインの特徴② 適度にしなやか
また、水中において、釣り糸は水流の影響を受けますが、しなやかさと硬さとのバランスが良好なナイロンラインは、仕掛けを適度に水流に乗せつつ、極端に大きく流れることによるライントラブルの発生を抑制してくれます。本来は、釣り場の水流の状態に合った材質の釣り糸を使うのが理想的ですが、水流の状態を的確に判断できない釣り初心者は、無難にナイロンラインを使うのがおすすめです。
ナイロンラインの特徴③ 汎用性が高い
釣り初心者の場合は、オールマイティーに使えるタックルを選びたいと考える人が少なくありませんが、汎用性が高いナイロンラインは、「そうしたニーズにこたえてくれるおすすめの釣り糸」と言えるでしょう。
ナイロンラインの特徴④ 価格が比較的リーズナブル
釣り糸の素材の種類② フロロカーボンライン
ここでは、フロロカーボンラインの4つの特徴を解説します。
フロロカーボンラインの特徴①一定の耐摩耗性の高さ
しかしながら、実際にはフロロカーボンラインであっても、鋭い歯を持つ種類の魚や岩などへの強い摩擦に対してはさすがに対応しきれず、切れてしまうことがほとんどです。そのため、「あくまで、細かい歯が多数生えている種類の魚や海藻への軽い接触に対応できる程度の耐摩耗性」と考えておくのが賢明でしょう。
フロロカーボンラインの特徴②コシが強い
ただ、硬い材質故に少々結びづらく、適切に結ばないと結束強度が大きく低下することにもなりかねません。フロロカーボンラインを結ぶ際は、締め込みや巻き付けなどを確実にしっかりと行い、結ぶ目に強い負荷が加わってもほどけないようにすることが肝心です。
フロロカーボンラインの特徴③比重が重い
特に、ヘチ釣りやウキフカセ釣りのように、仕掛け全体の重さが軽く、釣り糸の重量が水中での仕掛けの挙動に大きな影響を与える釣り方にはおすすめの釣り糸です。
フロロカーボンラインの特徴④ 白濁しにくい
ただし、魚が水中で透明な釣り糸を視認することが可能なのかどうかや、視認できると仮定した場合に釣果に及ぼす影響についてはさまざまな意見があるため、白濁のしにくさが大きなアドバンテージとなるかどうかは一概には言えません。
釣り糸の素材の種類③ PEライン
ここでは、PEラインの4つの特徴について見ていきます。
PEラインの特徴① 直線強度が高い
ただ、結束強度や耐摩耗性については、他の素材に比べて大幅に劣っている点は否めません。結び方に注意を払い、摩擦による強度低下が予想される使い方をしないようにすることが重要です。
PEラインの特徴② フニャフニャでコシがない
ただし、適度なコシがない釣り糸は釣り初心者には非常に扱いづらく、簡単にライントラブルを起こしてしまうため、PEラインは絶対におすすめできません。
PEラインの特徴③ 比重が軽い
とはいえ、比重が軽いことは、水流に流されやすいあかしでもありますので、ヘチ釣りやウキフカセ釣りなどで使用する際には、十分な注意が必要です。また、「強風にあおられやすい」という弱点もあり、釣り糸の扱いに不慣れな釣り初心者には、やはりおすすめできません。
PEラインの特徴④ 伸縮性がない
ただし、低伸縮性はライントラブルの主原因の1つであり、釣り初心者にはおすすめできません。また、魚の引きに対するクッション性の低さも大きな弱点です。
釣り糸の太さの定義を解説!
ここでは、エサ釣りとルアーフィッシングそれぞれにおける釣り糸の太さの定義について、分かりやすく解説していきます。
釣り糸の太さの定義①エサ釣り
エサ釣りでは物理的な太さによる定義が基本
ここで注意したいのが、エサ釣り用の釣り糸全体において共通しているのは、あくまで物理的な太さのみであるということです。つまり、「同じ号数の釣り糸であっても、高級品と廉価品とで強度に大きな違いが生じることも十分にあり得る」ということなのです。
号数ごとに明確に太さが決まっている
号数 (号) | ナイロンラインやフロロカーボンラインの太さ (mm) | PEラインの太さ (d: デニール) |
---|---|---|
0.1 | 0.053 | 20 |
0.15 | 0.064 | 30 |
0.2 | 0.074 | 40 |
0.5 | 0.117 | 100 |
1 | 0.165 | 200 |
1.5 | 0.205 | 300 |
2 | 0.235 | 400 |
5 | 0.370 | 1000 |
10 | 0.520 | 2000 |
釣り糸の太さの定義②ルアーフィッシング
ルアーフィッシングでは直線強度による定義が基本
ルアーフィッシングではもともと、「釣果そのものだけでなく、魚を釣り上げた際のタックルセッティングについても重要視する」という考え方があり、タックルセッティングそのもののパワーレベルを明確にするために、あえて直線強度で定義付けしている背景があります。
4ポンドを1号と考えるのはおすすめできない
釣り初心者の中には、単純に4ポンドを1号と考えた釣り糸の選び方をしている人も多くいますが、この考え方はあまりおすすめできません。特に、高品質な釣り糸の中には、同じ1号でも6ポンド近い直線強度を実現しているものもあります。
釣り糸の選び方のポイントを解説!
ここでは、釣り糸の選び方において、幅広い釣り方で共通している3つのポイントを見ていきます。
釣り糸の選び方のポイント①強度
直線強度,結束強度,摩擦強度の3種類がある
直線強度は、結び目がない部分で引っ張った際の強度であり、釣り糸の素材別では、PEライン、ナイロンライン、フロロカーボンラインの順に直線強度が高くなっています。結束強度は、結び目の部分で引っ張った際の強度であり、釣り糸の素材別では、ナイロンライン、フロロカーボンライン、PEラインの順に結束強度が高くなっています。摩擦強度は、水中の障害物や魚の歯との摩擦によって強度が低下している状態における強度であり、釣り糸の素材別では、フロロカーボンライン、ナイロンライン、PEラインの順に摩擦強度が高くなっています。
使用用途に合わせて強度を考慮したい
釣り糸の基本的な選び方としては、細い釣り糸でないと釣り自体が成立しない釣り方で用いる釣り糸の場合は直線強度を、仕掛け本体に使用する釣り糸の場合は結束強度を、水中に多数の障害物がある釣り場で使用する釣り糸の場合は摩擦強度を、それぞれ重視した選び方をすれば、大失敗することは避けられるでしょう。
釣り糸の選び方のポイント②伸縮性
伸縮性が高い釣り糸は切れにくい
また、伸縮性の高低は、結束強度にも直結する要素です。伸縮性の高い釣り糸は、結び目に強い力が掛かると、じわじわと伸びながら強く締めこまれていくため、結び目でも高い強度を維持することが可能です。
仕掛けの飛距離は伸縮性の低い釣り糸に分がある
これに対し、低伸縮性の釣り糸は、わずかな力でもダイレクトに伝達するため、軽いキャストでもロッドの反発力を効率よく仕掛けに伝達でき、飛距離も大幅にアップします。特にルアーフィッシングにおいては、低伸縮性がアクションのつけやすさにもつながるため、伸縮性がほとんど皆無のPEラインの使用は最適です。
釣り糸の選び方のポイント③比重
比重とは水と比較した場合の重さの差のこと
なお、比重が1.05~1.3の釣り糸の多くは通常、水中でゆっくりと沈下していきますが、1.2前後の比重のものは、一定のタナまでゆったりと沈下した後に漂うサスペンドタイプと呼ばれ、シンキングタイプとは区別されることがあります。
釣り方に合った比重の釣り糸を選びたい
一方の比重が軽い釣り糸は、仕掛けのキャスト時に自重でたるみにくいため、飛翔中の仕掛けを引っ張ってブレーキを掛けてしまうことがありません。遠投力は、比重が軽い釣り糸に分があります。
このように、比重の軽重は一長一短であるため、釣り方に合った比重の釣り糸を選ぶことが大切です。
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