アジングやメバリングで多用するジグヘッド。初心者でも楽しめるライトゲームですが、ラインの結び方をきっちりマスターしていますか?ここではジグヘッドの基本的な結び方をアングラー初心者の方にも分かりやすいよう、丁寧に解説します。
ラインとジグヘッドを繋ぐ結び方の重要性
ラインの結び方はタックルの基本
釣りを始めるにあたってマスターしなければならないのが、ラインの結び方です。ジグヘッドやルアーとライン、スナップやタルカンとラインなど幾度となくラインを結ぶ作業が必要となります。エサ釣りと違い、ジグヘッドとラインとの結び方は、釣り針とラインとの結び方に比べるとかなり簡単です。ここではジグヘッドとラインを結ぶ結び方の、基本パターンをご紹介します。
結び方はフッキングを左右
ラインの結び方は、魚が針に食いついた時のフッキングを左右します。きちんと結び方をマスターしていないとせっかく釣り針に魚が食いついても、ラインがすっぽ抜けたりするとせっかくの魚をバラしてしまうことになりかねません。そのためラインの結び方は、タックル作りの第一歩となります。
結び方はジグヘッドの動きを左右
ジグヘッドとラインとの結び方はルアー(ワーム)の動きを左右します。結び方が悪いとルアー(ワーム)がぎこちない動きをし、魚が釣れない場合があります。ルアー(ワーム)を自由自在に、もしくは自然に動かしたい場合にも結び方をマスターする必要があります。
ジグヘッドとは
ジグヘッドの部位説明
ジグヘッドはオモリの部分であるヘッドと、釣り針部分であるフックが一緒になっている釣り道具です。またこのフックの先をフックポイントと呼び、このフックポイントは非常に鋭利になっていますので、ラインを結ぶ際注意が必要です。このオモリの部分であるヘッドには、アイと呼ばれるリングがあり、ここにラインを結んだりスナップを取り付けたりします。このアイはジグヘッドによってついている場所が異なりますが、基本的に結び方は変わりません。
ジグヘッドで釣れる魚
ジグヘッドで釣れる魚は実はさまざまです。サイズが
小さいジグヘッド(0.5~3g)は、アジングやメバリングなどのライトゲームでよく使われます。
10g以上のジグヘッドになると、マゴチやシーバス、そしてキジハタなどの大型ロックフィッシュを釣る時にも使われます。特に大型のターゲットを狙う場合は、結び方の強度が非常に重要となります。是非ジグヘッドの結び方をマスターし、小型から大型の魚まで様々な釣り方に対応できるようになりましょう。
このワームを使う釣り道具を“リグ”と呼ぶこともあります。オモリのあるジグヘッドは“ジグヘッドリグ”と呼びます。ちなみにオモリのないリグはノーシンカーリグと呼びます。
ジグヘッド結び方①(クリンチノット)
クリンチノットの結び方手順①
クリンチノットはラインやリーダーをスプリットリングなどに結ぶ、最も基本的な結び方です。ジグヘッドに結ぶ時はもちろん、ルアーなどにも使うため、覚えておいて損はない結び方です。
まずラインをジグヘッドのリングに通し、折り返したセンターを元のラインに5回前後絡めます。絡める時にジグヘッドをくるくる回すと絡めやすいのですが、ジグヘッドの釣り針、フックポイントで手を怪我をしないよう注意しましょう。
クリンチノットの結び方手順②
リーダーの先端をもう一度折り返し、アイ(リング)とので前にできた輪に通します。
クリンチノットの結び方手順③
②によってできた輪の中に先端をもう一度折り返してから通します。
クリンチノットの結び方手順④
ラインの結び目を軽く舐めて湿らせた後、先端と根元をゆっくり引いて締め込みます。余分な部分をカットすれば出来上がりです。
クリンチノットのポイント
クリンチノットはジグヘッドだけでなく、ルアーやタルカン、スナップスイベルなど様々な場面でよく使う結び方です。この結び方はとても簡単なので、初心者が一番最初に覚える結び方としてぴったりです。アジングやメバリング、シーバスやムラソイなど様々な釣り方に対応しています。この結び方はキャロライナリグや、ダウンショットリグなど様々なタックルで有効です。
ジグヘッド結び方②(ユニノット)
ユニノットの結び方手順①
クリンチノットと並び、ユニノットは基本的な結び方です。この結び方は他の結び方でもよく使うので、しっかりとマスターしておきましょう。まずラインをジグヘッドのリングに通し、折り返してから先端の部分で輪を作ります。
ユニノットの結び方手順②
①でできた輪の中にラインの折り返した先端を5回前後通して絡めます。絡める時にジグヘッドをくるくる回すと絡めやすいのですが、ジグヘッドの釣り針で怪我をしないように注意しましょう。
ユニノットの結び方手順③
結び目を軽くなめて湿らせ、ライン先端とライン根元をゆっくりと引いて締め込みます。
ユニノットの結び方手順④
結び目をジグヘッドのリングに寄せて締め込み、先端の余った部分を切れば完成です。
ユニノットのポイント
ユニノットは強度が高い結び方なので、アジングやメバリングの際はもちろんですが大型のロックフィッシュを狙う場合も使える結び方です。ジグヘッドのサイズが大型になっても結び方は変わりません。この結び方はラインとラインを結ぶ電車結びなどでも使うため、覚えておきたい結び方でもあります。この結び方はキャロライナリグや、ダウンショットリグなど様々なタックルで有効です。
ジグヘッド結び方③(フリーノットA)
フリーノットAの結び方手順①
フリーノットはルアー(ワーム)の動きを、より自然に行うための結び方になります。ルアーに直接ラインを結びつける時はこのフリーノットがおすすめです。この結び方も釣り針で手を怪我しないよう、充分に注意しましょう。ラインに固結びで輪を作り、先端をルアーのリング(アイ)に通します。できた固結びの輪の中にラインの先端を通します。
フリーノットAの結び方手順②
ラインの先端をゆっくり引っ張って締め込み、結び目をルアーのリング近くに寄せます。新たに結び目を作ります。2本のラインを重ねたままラインの先端を輪の中に3回前後絡ませます。
フリーノットAの結び方手順③
その後ラインの先端をゆっくりと引いて結び目を作ります。
フリーノットAの結び方手順④
結び目を軽く湿らせ、本線を引いて二つの結び目を重ねます。しっかりと締めこめば完成です。このフリーノットは強度は低いですがルアー(ワーム)の動きを妨げないというメリットがあります。
フリーノットAのポイント
この結び方はスナップなどを使わずに、ルアー(ワーム)の動きをより自然にするための結び方になります。そのため強度はやや落ちるものの、
アジングやメバリングなどのライトフィッシングにはピッタリ。ルアー(ジグヘッド)と結び目との距離を変えることでルアー(ワーム)の動きを変化させることができます。
特にルアー(ワーム)のフォールアクションを多く使用する時こそ、この結び方がおすすめです。この結び方はジグ単でのアジングやメバリングにこそ活躍する結び方です。
ジグヘッド結び方④(フリーノットB)
フリーノットBの結び方手順①
フリーノットBはシーバス釣りの神様、村越正臣さんが編み出したフリーノットの変形パターンです。ラインをフロロカーボンにすれば、先端を押し込むか、結び目の輪を広げると手で解けるのがメリットです。この結び方も釣り針で手を怪我しないよう、充分に注意しましょう。ラインの先端をやや長めに取り、固結びで大きめの輪を作ります。
フリーノットBの結び方手順②
ライン先端をジグヘッドのアイ(リング)に通し、固結びの端にできた隙間に通します。
フリーノットBの結び方手順③
さらに先端を折り返し、固結びの輪の中に上からライン先端を通します。輪の中央にできた2本のラインの下側に、ライン先端をくぐらせます。
フリーノットBの結び方手順④
結び目の部分を軽く舐めて湿らせゆっくりと締めていきます。しっかり締め込んだらライン先端の余った部分を切って完成です。
フリーノットBのポイント
この結び方はラインをフロロカーボンにすることで、簡単に解くことができるため、スナップなどを使わなくても簡単にルアー(ジグヘッド)交換ができる点です。もちろんこの結び方もルアー(ジグヘッド)と、結び目の距離を変えることでルアー(ワーム)の動きに変化をつけることができます。アジングやメバリングの際、ターゲットの活性が低いときや、スレた魚が多く、なかなか当たりが来ない時に試してみる価値がある結び方です。この結び方もフリーノットAと同じくジグ単での釣り方がおすすめです。
ライン結びの仕上げにも注意を
結び方の仕上げとなる、余った部分のラインを切る作業では、ハサミよりツメきりのようなラインカッターが非常に重重宝します。余ったラインは魚を釣る時に邪魔になるだけでなく、せっかく結んだ結び目の強度を弱めてしまう可能性もあります。余った部分は短い方が魚にも目立たない効果もあるため、きっちりとカットする必要があります。
ラインをきっちりカットしたい場合は専用のラインカッターが便利。ピニオンリール付きのラインカッターは、フィッシングベストなどに取り付けておいても紛失する心配がなく、使う時も便利でおすすめです。
ジグヘッドの交換を頻繁にする場合
スナップでジグヘッドを接続する場合
ジグヘッド何度も交換するような場合は、スナップを使って交換を容易にする方法があります。スナップをラインと結ぶには、上記で紹介したクリンチノットやユニノットが一般的。注意しなければならないのはスナップの大きさや強度です。またスナップにはサイズが様々あるので、持っているジグヘッドの大きさに合わせたスナップを選びましょう。
スナップの選び方のポイント(強度)
スナップを使ってルアーを連結する場合、スナップの強度が非常に重要となります。この時最も重要視するのはスナップの強度です。アジやメバルなどのライトゲームではそれほど意識する必要はありませんが、シーバスやマゴチなど大型の魚を釣る際は、スナップでも強度の強いストロング型を選ぶと良いでしょう。付け方も簡単なので大物魚を釣るときにおすすめです。またベアリング付きのスナップはルアー(ワーム)の動きもスムーズなのでおすすめです。
スナップの選び方のポイント(ワームアクション)
付け方も簡単なスナップを使うメリットはルアーの交換がスムーズになるだけでなく、ルアーの動きをスムーズにしたり、より効果的なアクションを実現させる役割があります。スナップとルアーを連結する部分の穴が大きいタイプは、そのぶんルアーの動きがスムーズになり、ゆらゆらとしたワームを演出しているのに向いています。逆にスナップの穴が狭いタイプは、きびきびとしたワームの動きを演出したい場合に向いています。私はピンテールを使う時には穴の狭いスナップを、カーリーテールを使うときには穴が広いスナップとワームの種類によってスナップを使い分けています。
スナップの選び方のポイント(簡単な付け方)
スナップの付け方は、スナップ部分を指で押し開けて取り付けたり、はずしたりする付け方と、ルアーのアイ部分にスナップの先端部分をひっかけてテコの原理でルアーにつける付け方など、それぞれ付け方に個性がある製品があります。とくにライトゲームでは付け方が簡単なスナップがおすすめです。
ジグヘッドの結び方まとめ
ジグヘッドとラインとの結び方で注意する点は、ライン選びにもあります。メインラインをPEやエステルにしている方は、ショックリーダーが必要となります。PEやエステルは結び目の強度が弱いため、必ずナイロンかフロロカーボンラインのショックリーダーをつけてからジグヘッドに結ぶようにしましょう。
スナップを使ってルアーを取り付ける場合も同様です。結び方は覚えるのに少し時間がかかりますが、決して難しくはありません。是非初心者の方も結び方をマスターしましょう。