パントキックの蹴り方とコツ!【サッカー上達ガイド】
ここでは、サッカーにおけるパントキックを上達させるための蹴り方やコツを解説します。また、パントキックの練習方法や、サッカーの試合で使うためのコツも紹介しています。どのようにすればパントキックが上達するのか詳しく解説していますので是非参考にしてください。
Writer
公式ライター Activel_director
サッカーのパントキックとは?
ゴールキーパーはサッカーにとって、ディフェンスの最後の砦であると同時に、攻撃のスタート役にもなる重要なポジションで、なおかつパントキックはその攻撃のスイッチを入れたり、また緩めたりすることができる大切なサッカー技術の1つです。
パントキックが正確に、どのタイミングで、なおかつ長短を使い分けて蹴ることができるかを確認することで、サッカーのパントキックがうまい選手とそうでない選手を見分けることができます。
パントキックの種類
1つ目はサイドボレー式で、足を横から出す蹴り方でプロのサッカー選手が行なっているパントキックは全てこのサイドボレー式です。
2つ目はまっすぐ縦に足を振って蹴る正面キック式で、少年サッカーなど初心者ゴールキーパーが行う蹴り方です。この2つのパントキックは南米型(サイドボレー)、欧米型(正面キック)とも以前は呼ばれていましたが、今はそのような言い方をすることは皆無です。
3つ目はドロップキック式で、ボールが地面に着いた瞬間に蹴る方法があります。
この3種類の蹴り方がレベルや状況に合わせて、サッカーのゴールキーパーのパントキックで使われています。
パントキックを行う際のルール
また、パントキックは相手選手の守備を受けることなくキックができ、ゴールキーパーがボールを離そうとしている時に妨害されたら間接フリーキックが与えられます。
当然ですがサッカーでは、ボールを持った状態でペナルティエリアの外でパントキックをしたらハンドになり、相手に直接フリーキックが与えられます。よくエリアのすぐ外でパントキックをしている姿を見ますが、それはボールが手から離れているため、サッカーのルール上反則にはなりません。
パントキックの蹴り方のコツ①サイドボレー
サイドボレーの蹴り方
サッカーのサイドボレーの蹴り方のコツは下記の3つです。
①トスは置く
トスを高くあげると蹴るタイミングが掴みづらく、空振りする原因にもなりますのでトスは横に置くようにしましょう。
②股関節をあげて膝下を振る(上から下に振る)
足を横に向け膝下を速く振ることでボールのスピードを上げることができ、上から下に振ることでライナー性のボールを供給できます。コツはボールの中心より少し下を足で切るように蹴ることです。
③インステップを蹴る方向に向ける
ボールの方向は足がどこを向いているかに左右されますので、インステップを横に倒し、狙った方に向けることでボールをコントロールできます。
サイドボレーのメリットとデメリット
1つ目は到達時間が短いということで、それによって味方が相手ディフェンスから受けるプレッシャーを短くでき余裕を与えたり、カウンターの攻撃時の起点になることができます。
2つ目は、味方がよりコントロールをしやすい点で、ライナー性のボールのため胸でトラップできたり、ヘディングする際にも味方の頭を狙って優位性を持って競り合うことができます。
デメリットとしては、フォームを確立するまでに時間がかかることで、日本の高校年代のサッカー選手でも正しいフォームで正確に蹴ることができないゴールキーパーはたくさんいます。また力の調整が難しい点もデメリットで、プロのサッカー選手でも飛び過ぎてしまい、ラインを割ったり相手のゴールキーパーに渡ってしまうということもあります。
パントキックの蹴り方のコツ②正面キック
正面キックの蹴り方
①ボールを両手で持つ
両手で持つことでよりトスの安定につながります。
②トスは蹴る方の足に、高く上げすぎないようにする
トスを高く上げるとタイミングが掴みづらく、また高く蹴り上げすぎてしまう原因になりますので高く上げすぎないようにしましょう。
③インステップに当てる
安全にインサイドに当ててしまうと勢いが出ず遠くまで飛ばすことができないので、しっかりとインステップで蹴るようにしましょう。
正面キックのメリットとデメリット
1つ目は、初心者や成長段階の選手向けには良い蹴り方であるということで、サイドボレーに比べて簡単に行うことができます。
2つ目は、時間を稼ぐことができるという点で、パントキックでより高くボールを蹴り上げることができるのでサッカーの試合で勝っている時や、ディフェンスラインを上げたい時などに効果的です。
デメリットとしては受け手がコントロールしづらいことで、ライナー性のボールにならず上から落ちてくるような軌道を描くため、コントロールする空間を作ることが困難でミスをするケースが多くなります。
デメリットの2つ目は、相手に少し優位なボールになるということで、サイドボレーのように味方に有利なボールにはならず、相手が前向きのエネルギーを持って競ることを可能にしてしまいます。
パントキックの蹴り方のコツ③ドロップキック
ドロップキックの蹴り方
ドロップキックの蹴り方のコツは下記の3つです。
①蹴り足の前にボールをトスする
体に近すぎると詰まってけれず、遠すぎるとつま先にあたり力が伝わらず飛距離が出ません。
②蹴る前の最後の1歩を大きくする
詰まって蹴るのを解消することができ、また蹴る際のタイミングが掴みやすくなります。
③ボールが地面に着いてから上がった瞬間に蹴る
遅いとボールは高く上がり、早すぎると低いライナー性の弾道になりますのでちょうどいいタイミングを探しましょう。
ドロップキックのメリットとデメリット
1つ目は、伸びる弾道でより遠くに飛ばせることで、サッカーの試合でカウンター時に走りながらボールを蹴るときに用いやすく、相手の背後を取るくらいの飛距離を出せます。
2つ目は、正面キックよりもライナー性の軌道を描くため味方がコントロールしやすい点で、味方の胸や頭を狙って蹴ることで相手の優位性をなくして競り合うことを可能にします。
デメリットとしては、蹴るタイミングが掴みづらいためミスキックする可能性が高いという点で、正面キックよりも難しくサッカー中級者向けの蹴り方と言えます。また、遠くに飛ばせる反面、伸び過ぎてしまいラインを割るということもデメリットとして上げられますので、練習でしっかりと距離を調整できるようにしましょう。
サッカーにおけるパントキックの練習方法①
狙ったところへ蹴る練習
パントキックを狙ったところへ蹴るコツとしては、軸足の向きと、インステップでボールにインパクトする際に足を狙っているところに向けることです。
パントキックを使える技術にするためにもこの練習を繰り返し行い、正確に蹴れるようにしましょう。
具体的な練習方法
理由はゴールをつけることで、よりリアルにパントキックを行う状況をイメージしてできるからで、ゴール前の選手はもちろんですが、センターライン近くで味方がどのような弾道の球ならコントロールしやすいか学ぶことができます。
距離は年齢やレベルに応じて調整し、届く距離からスタートして正確に蹴れるようになったら距離を伸ばしていくようにしてください。
また、ゴールキーパーが1人しかいない場合は、フィールドプレーヤーに入ってもらい、フィールドプレーヤーはプレスキックを行うといいでしょう。
サッカーにおけるパントキックの練習方法②
長短を使い分ける練習
この長短を使い分けるコツとしては、膝から下のスイングスピードを調整することです。力を調整するとよく言われますが、そうした際に足首やふくらはぎの力を調節してしまい、長短を蹴り分けられない選手がいますが、スイングスピードは力の入れ方ではなく、膝から下を振る振らないの話ですのでより理解しやすく、すぐに習得できます。
このコツをしっかり掴んで練習するようにしましょう。
具体的な練習方法
このトレーニングのポイントはよりサッカーの試合に近づけるためにシュートストップから始める点と、状況を認知して長短のパントキックを使い分けるという点で、練習を繰り返し行うことでよりサッカーの試合でつかえる技術を身につけることができます。
距離や蹴り方に関しては自身のレベルに応じて調整してください。どのくらいの力でボールのどこを蹴ったら上手くいくか、コツをつかむまで繰り返し練習しましょう。
サッカーにおけるパントキックの練習方法③
カウンターアタックのパントキック練習
またカウンターアタックはより短時間で、相手ディフェンスの裏もしくは足元へ速いライナー性のパスをパントキックで供給することが求められますので、横から蹴るサイドボレーを用いるようにしましょう。
具体的な練習方法
サッカーのカウンターの始まりはシュートストップですのでここは外せません。シュートストップと同時に、フォワード役の選手に相手の裏に抜ける動きもしくはサイドの高い位置に止まる動きをしてもらい、その動きに合わせてパントキックを実行します。
コツとしては、シュートストップからパントキックまでをより素早く行うことと、味方がどちらの動きをしているのかをしっかりとみて分析して滞空時間が少し長く相手の裏を越すパスを出すのか、足元にライナーの速いパスを出すのかを判断することです。
サッカーのゴールキーパーにおいては、この一連の流れを行う技術は非常に重要ですので、スムーズに素早く行えるようになるまで繰り返し練習しましょう。
サッカーの試合でパントキックを有効に使うコツ
試合の流れを把握する
①得点差
勝っている時は急いで蹴る必要はなく、時間をかけながら落ち着いて蹴るようにし、負けている時はカウンターも含めより素早く行います。
②残り時間
残り時間が少なく、勝っている状況であればサイドにより高く時間がかかるようにパントキックをし、負けている状況であればより遠くに到達時間が短いパスを出すようにし、素早く攻撃を仕掛けられるようにします。
③味方の状況
相手に押し込まれて守備の時間が長い時や、後半味方が疲れてディフェンスラインが押し上げられない時はゆっくりと蹴り時間を稼ぎます。
相手ディフェンダーの特徴を把握する
把握するコツは下記の3つです。
①相手ディフェンスの競り合いの強さ
相手のどの選手がヘディングに強いのかを把握し、そこには出さないか競り合わないようにライナー性のパントキックを蹴るようにします。
②相手ディフェンスの枚数
相手が3バックならば横のスペースが空き、4バックならばボランチの横のスペースが空くのでそこを狙うといったように枚数を見て蹴る場所を決めます。
③相手ディフェンスの高さ
相手ディフェンスラインが高く裏にスペースがあるのか、低くて手前や横にスペースがあるのかを把握し、蹴る場所を判断します。
俯瞰図のイメージを持つ
イメージを持つためのコツとしては下記の2つです。
①サッカーのフォーメーションの特徴を知る
サッカーはフォーメーションの組み合わせによって、空いてくるスペースや優位性が生まれる場所をある程度分析することができます。そのサッカーの特徴を知った上で試合に臨むことで俯瞰的に試合を見るコツを掴めます。
②サッカーの試合映像をビデオで見返す
自分が出たサッカーの試合のビデオを見返すと、パントキックの際に敵味方がどこにいて、どこが空いていたのかを客観的に見ることができ、それを繰り返すことで俯瞰的に見えるようになります。
パントキックの蹴り方のコツまとめ
蹴り方の確立などクローズドスキルの練習を行うのは大切ですが、パントキックはサッカーの試合では相手と味方が関わるオープンスキルなので、フォームを獲得したらオープンスキルを高める練習を行うようにしましょう。
また、横から足を出すなどパントキックの蹴り方のコツや、よりサッカーの試合で生かすためのコツなどを紹介しましたが、コツを知っただけでは上手くはなりません。そのコツをしっかりと理解した上で、体に染み付いて自然体でできるようになるまで繰り返し練習を行うようにし、サッカーの試合でつかえる技術に仕上げていきましょう。
商品やサービスを紹介いたします記事の内容は、必ずしもそれらの効能・効果を保証するものではございません。
商品やサービスのご購入・ご利用に関して、当メディア運営者は一切の責任を負いません。