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サッカーディフェンスのコツ!基本的な守備技術から練習方法

サッカーディフェンスのコツ!基本的な守備技術から練習方法

サッカーにおけるディフェンスの重要性は年々高まっており、守備技術の向上はそのままチームの強さに直結する大事な要素となります。サッカーにおけるディフェンスのコツを掴み基本を身に付けるために必要な考え方から練習法までをご紹介したいと思います。

2021.12.16 サッカー

サッカーのディフェンスの基本的なコツとは?

wikipedia (4351)

どのようなスポーツでも攻撃と守備という概念がありますが、それではサッカーの守備とはどのようなものなのでしょうか。

始めにディフェンスに関する考え方ややり方をしっかり理解しておけば、サッカーを練習していく中でコツや基本が理解しやすくなり上達が加速されます。

以下に3つのサッカーにおけるディフェンスでの基本的なやり方を説明します。この3点を抑えて実践の守備に臨みましょう。

1.失点をしないディフェンスが最優先

サッカーのディフェンスは何よりもまず失点をしないやり方を行わなければなりません。1対1で勝つことよりも、キレイにパスカットすることよりも、失点しないことが最優先なのです。逆に考えると失点さえしなければ局面ごとの守備で勝っている必要はないということです。

もっとミクロな視点で言えば、自身の後ろにボールを運ばせなければディフェンスに成功したということになります。ボールが後ろにいかなければ、相手はこちらのゴールに近づけません。つまり失点しませんね。

2.個人ではなく組織でディフェンスを行う

サッカーのディフェンスの基本は数的優位を局面で作り出し、相手のミスやボールアウトを含めてのボール奪取を狙うことです。ということは常に数的優位を作り出すための各自のポジショニングや距離感が大事になってきます。

このための考え方がゾーンディフェンスと呼ばれるサッカーの守備戦術で、個々の守備をバラバラに行うやり方ではなく、全体が組織的に動くことで守備を行うやり方になります。

個人的な意識で深くボールを追ったり、パスコースを切るためであっても、自身のゾーン内の相手選手へのマークを外してしまったりすると、そこからゾーンによる守備は崩壊します。常に全体の中の自分のポジショニングを意識して、無闇にバランスを崩すようなことにならないように注意しましょう。

3.セーフティファーストを心掛ける

サッカーのディフェンスでボールを奪った直後というのは守備において最も危険な瞬間だと言われます。これは奪ったところを狙って奪い返されると最初よりも不利な形での守備になってしまうためです。このためサッカーのディフェンスでは、奪う際の体の入れ方の工夫や奪ったあとのポジショニングが大事になってきます。

ますは常にクリアを最優先でディフェンスを行い、確実にタッチラインに逃げたり滞空時間を稼げるように大きく蹴り出す意識が大切です。特にスローインに逃げてプレーを止めることをサッカーでは「相手の流れを切る」と言い、守備のポジショニングを組み直す時間を作るために大事なやり方となります。

奪ったボールをキープすることはこちらの攻撃チャンスになるわけですから重要ではありますが、それにこだわり過ぎて危険を犯すのは避けましょう。安全第一の姿勢で守備を行っていきましょう。
以上の3点がサッカーにおけるディフェンスの基本となる考え方です。これを踏まえて、守備に必要な要素をひとつづつ紹介していきます。

サッカーのディフェンス:ポジションによる違い

最初にざっくりとしたサッカーの守備のやり方を、ポジションにより3つに分けて説明します。自分のポジションに求められるディフェンスはどのようなものなのか確認後しておきましょう。

1. 前線でのディフェンスのやり方とコツ

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サッカーのトップやウイングでは相手最終ラインや中盤のボールホルダーへプレスを行うのが主なディフェンスのタスクとなります。

ただ闇雲にボールを追うのではなく、必ずどこかのパスコースを切るようにはっきりと動き、相手のパスコースを限定するのがコツです。

また中盤の味方が寄せている相手の後ろからプレスをかけて挟み込み、ボール奪取を助けることも重要です。ハーフェイライン付近や敵陣内でボールを奪えれば決定的なチャンスを作りやすくなるからです。

サッカーでは前線から守備が始まるという考え方が主流です。攻撃の要のポジションである前線も、その攻撃を行うためのボール奪取に積極的に関わっていかなければなりません。

2. 中盤でのディフェンスのやり方とコツ

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サッカーにおける中盤のディフェンスは、前線と最終ラインの間で効果的にスペースを消すポジショニングが重要となります。前線のプレスと連動して前に出たり、逆に下がってカバーリングを行ったり、常に周囲の敵味方の動きを確認しながらポジショニングを行うのがコツとなります。

首を振りやすいように背筋を伸ばす姿勢も大事です。バイタルに入り込んできた相手を捕まえたり、サイドに流れた相手のマークをしっかり受け渡すなど、多岐に渡るタスクをこなさなければなりませんので、状況確認を怠るとポジショニングが甘くなり最終ラインの守備が難しくなってしまいます。

またサッカーにおける中盤はお互いのプレスが激しくなりますから、ボール奪取のときやパスカットの際の体の入れ方や姿勢に注意を払い、バランスを失ったりしないように最適なポジショニングを心掛けましょう。無理な体の入れ方を行いパスカットなど行ったとしても、その後のプレーにまごついてしまうと相手のプレスに囲まれてしまいます。

3. 最終ラインのディフェンスのやり方

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サッカーにおける最終ラインは前線や中盤での守備を支えるために、相手のボールの動かし方に合わせて左右へスライドしながら、相手前線の選手を常にマークしておく必要があります。

また最終ラインと呼ばれるようにDF全員が一直線に並びながら前後するやり方が基本で、これは相手前線の裏への抜け出しを封じるために、オフサイドをとりやすくする重要な戦術です。「ラインディフェンス」と呼ばれるサッカーの守備戦術です。

それぞれのポジショニングがバラバラだと、そのギャップを相手は利用してオフサイドにならないように抜け出そうとしてきます。サッカーのディフェンスでは、このような駆け引きが複雑に存在しており、特に最終ラインは失点に直結するポジションですから、十分に理解して守備を行いましょう。

最終ラインでの守備のコツは技術的なことよりも、しっかりとした声出しとポジショニングです。前線や中盤よりもより強固な組織力が必要ですので、お互いにうるさいくらい声を掛け合い、マークの受け渡しや危険なポイント、お互いのポジショニングをコーチングしましょう。

サッカーのディフェンスの基本とは?

1対1での対峙が基本

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Bongarts/Getty Images (4362)

サッカーは敵味方同数で行いますから、一人が相手一人を抑えて守備を行えば、崩されて失点することはないでしょう。これは机上の空論ですが、サッカーのディフェンスの根本はこの1対1が基本となります。

前述したように、サッカーのディフェンスは組織的に行うやり方ですが、その組織を支えるためには各個人が1対1での守備を的確に行えなければいけません。サッカーのディフェンスの基本となるやり方とコツを理解し身につけておきましょう。

ゾーンでディフェンスするためのポジショニング

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サッカーのディフェンスの基本はゾーンディフェンスと呼ばれるやり方になります。フォーメーションによって各自のポジショニングする場所がある程度決まっており、そこを中心に守備を担う決まり事です。

自分のゾーンに入ってくる相手選手を捕まえてマークしなければなりませんが、ボールの動きに合わせて都度ポジショニングを修正する必要があり、マークする相手だけを見ているとゾーンが崩れてしまいます。

サッカーのディフェンスでは、このゾーンをしっかり維持して守備を固めることを「守備ブロックを形成する」といい、カテナチオと呼ばれるサッカーの守備戦術の発展した形でもあります。

ゾーンディフェンスを維持するためには、周囲の味方との距離を常に確認するために首を振って確認するよう心掛けるのがコツになります。視界内にマークする相手とボールが入るようなポジショニングが、ディフェンスを行う上でベストと言えます。
もちろん例外もありますから、状況と味方の位置関係を把握したポジショニングが求められます。これらはコツをつかんだ上でサッカーの経験を積むことが必須なので、焦らずじっくり取り組んでいきましょう。

サッカーのディフェンスのプレスの優先順位

チャレンジ&カバーが重要

サッカー DFにおけるチャレンジ&カバー(ゾーンディフェンス)

サッカーのディフェンスにおいて、ボールホルダーに直接プレスをかけてボールを奪いにいくのは、そのゾーンの担当者が優先して行うべきです。そして担当者の横や後ろのポジションの選手はカバーリングに回るのが基本的なやり方です。これをサッカーでは特に「チャレンジ&カバー」といい、ゾーンディフェンスの根幹となる考え方です。

自分が今プレスにいくべきか、それとも距離をおいてカバーリングするべきか、上記したことを踏まえて判断しましょう。

一番避けたいのはプレスが被ってしまい、一人の相手に対して二人以上釣られることです。前後から挟むのはボール奪取のために有効ですが、同方向から複数人でプレスしてしまうとパス一本で一気に他の局面で数的不利を作られてしまいます。サッカーでのオフェンスでは、このようにドリブルやボールキープによってDFを釣り、ゾーンに穴を作ることを狙いとしています。サッカーのディフェンスはそれらのオフェンス戦術にやられないように、お互いがお互いのゾーンをカバーし合うことによって、チャレンジの守備を行いやすくし、穴が開かないように注意しながら行うのです。

ポジショニング同様、プレスに行くときも周囲の動きを確認したり声を出したりしてバランスに注意しましょう。

ディフェンスのパスカットのコツ

朝日新聞デジタル (4372)

プレスによってパスコースが限定されると、次にボールがくる相手選手を読みやすくなります。これが自分のマーカーであった場合、相手がトラップする前に相手の前に出てカットを狙うことが重要です。

サッカーのディフェンスでは、相手に触らせず先にボールを奪うことを最初に狙うべきです。相手の前に出ることでそのままこちらの攻撃に素早く移行でき、ショートカウンターの起点になるプレーですが、リスクが大きく、もしカットに失敗するとマーカーはフリーでボールを受けられますから、行う際には慎重な判断力が求められます。

コツとしては自分のマーカーの後ろから接近し、マーカーの視界内に入らないように注意しながら回り込むような体の入れ方を行いマーカーの前に飛び出すことです。事前のポジショニングも大事で、マーカーはもちろんそのマーカーを壁にしてパスの出し手の視界からも消えていればかなりの確率でパスカットできるでしょう。

体の入れ方が迅速であれば相手はパスカットに気づいても何もできませんが、ポジショニングが悪く接近に遅れた場合はすぐにパスカットを捨ててマーカーのトラップ際での奪取に切り替えたり、飛び出さずに待ち構えるポジショニングに切り替えるなどの決断力も必要です。

サッカーのディフェンス姿勢は1対1の「半身」

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サッカーのディフェンスにおいて、ボールホルダーにプレスをかけて近付いたら、ボールを奪うことよりもまず自分の後ろにいかせないことが基本的な守備のやり方です。その際の基本姿勢を「半身」といいます。

サッカーにおける半身の姿勢とは具体的に以下のやり方で行います。
①片足を前に出し、もう片方の足はやや開いて後方に、足の幅は肩幅ぐらい
②下半身は足の位置に従って相手に対して斜めの姿勢
③向く方向は最も近いサイドのタッチライン方向が望ましい
④上半身は下半身とは違い、相手を正面に捉えるような姿勢にする
⑤膝をやや曲げ重心を落とし、上半身はリラックスするのがコツ
⑥足の親指の付け根あたりを意識して、かかとは少し浮かせる
⑦体重を若干後ろの足に乗せるイメージ
⑧重心が低くなるような姿勢が大事だが猫背にならないように


これらのポイントに従ってとる姿勢がサッカーの「半身」です。対峙した相手のドリブルによる突破を警戒する、サッカーの守備の基本姿勢となります。このような姿勢のポイントとコツは4点あるので、それぞれをさらに詳しく見ていきましょう。

1.左右の足を前後にする姿勢の意味

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これは対応するスペースの方向を限定することによって、相手のプレーに制限を与える目的で行うものです。

例えば右サイドの選手が相手の左サイドの選手のドリブルと対峙したとき、左足を前にし右足を後方に下げ、下半身は右側を向くのが基本姿勢になりますが、もし自身の右側を突破されても後方に置いた右足を軸にすぐさま右側を正面に捉えながらターンを行うことが容易になります。

また、前に出した左足を踏ん張って加速しドリブルに併走することで、体の入れ方が単純になり、相手の突破を難しくさせているのです。
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このとき徐々に間合いを詰めてプレッシャーをかけていきますが、若干ポジショニングを左寄りにするのがコツとなります。

自身の右側の方を広くすることで、同方向へのドリブルを誘いつつ、左に寄ることでそちらへのパスコースを消しておくやり方です。
この場合ですと中央の相手選手がパスを受けに顔を出しに来る可能性が高いので、左へのパスという選択肢を極力選びにくくして、右側にドリブルしてくるように誘導するわけですね。

2. 重心を落としてかかとを浮かせる姿勢の意味

サッカーではドリブル突破を仕掛けてくる相手は、様々なフェイントでこちらの逆をとり抜き去ろうとしてきます。これらの動きに素早く対応し封じる為にはいつでも動き出せる状態を維持しなくてはいけません。かかとを浮かせる意識を持つことで一歩目をより速く出せるようにし、バランスを失わないように重心を落とすわけです。

またドリブルからパスに変更された場合、そのままボールを追ってプレスしなくてはいけない状況もあり、そのための準備姿勢にもなります。

後ろに重心を残すのも以上のように守備するために必要な要素です。前に体重をかけた状態から後ろにターンするのは難しく、動き出しの初速が遅くなってしまうからなのです。

3.ドリブルの仕掛けに対して正対する怖さ

サッカーのディフェンスではどちらのサイドを向くにしても半身でいることがとても大切で、ドリブルへの対応で真っ正面を向くのは非常にリスキーですし無意味でもあります。

真っ正面に構えて相手と正対した場合、左右へは確かに対応しやすくどちらの方向へも均等に足を伸ばせますからパスカットやシュートブロックしやすくなりますが、後ろにターンするのが遅くなるのでドリブルへの対応がとても難しくなります。

サッカーの守備においてドリブルでの突破を許すことは一番危険になります。自分の後ろのスペースを使われることはもちろん、自分の後ろのカバーリングのために動いた味方のゾーンにもスペースが生まれてしまいますし、単純に自分が置き去りにされることで、味方が数的不利に陥ってしまいます。

これだけ有効なのですから、サッカーのオフェンスではドリブルによる突破を得点チャンスへの起点にしたり、シュートチャンスに結び付けたりしてきますので、対応するディフェンスはそのドリブルに対して高い危機意識を持っておかなければなりません。

4. 近い方のタッチラインに身体を向ける意味

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サイドのポジションだと理解しやすいですが、タッチラインの方を向いて追い込むことで、タッチラインと自分の動きで相手選手を挟むのが狙いです。

挟まれるとボールを扱うスペースが減り、より間合いを詰めてボールにアプローチしやすくなります。相手は無理に距離をとろうとしてミスしやすくなりスキが出来ますし、タッチラインを割ってくれれば労せずしてマイボールに出来ます。

ではピッチ中央ではどうするかですが、隣のゾーンの味方がタッチラインの代わりになると考えます。味方がカバーリングしている方向へ追いやることで、挟み込んでのボール奪取を狙えます。

ディフェンス姿勢は1対1の「半身」のまとめ

以上がサッカーのディフェンスの基本姿勢である半身の重要性です。常に半身を意識して対峙し、ターンを素早く行い突破を許さないのが守備のコツだと言えます。

まずは半身で構え、背中側に寄りながら間合いを詰めるというサッカーの守備の基本的なやり方を覚えましょう。

ディフェンスの1対1でのボールへのアプローチ

1対1の対応(DF)

サッカーのディフェンスでは、半身で間合いを詰めても何もせず構えているだけでは意味がありません。相手が小さな、スキの少ないタッチで前に出てくると、それに応じて下がることしか出来ません。このような対応をリトリートと呼び、相手の攻撃を遅らせて味方の戻りを助けるときに行われます。

基本的にサッカーの最終ラインではリトリートを選択するやり方が無難とされます。何も考えずに奪いに前に出ると、ディフェンスラインにギャップが出来てしまう危険が大きいからです。前線や中盤の味方がプレスバックしてくれるまでリトリートしておき、カバーリングないしプレスバックが期待できる状況まで時間を稼ぐという考え方です。

しかし多くの人が勘違いをしていますが、ボールを奪う気配のないリトリートでは効果が半減してしまいます。ただで時間を与えることが必ずしも守備として正解だとは言えないからです。味方が戻れるだけの時間があれば、相手も攻撃に人数をかける時間があるわけで、この場合ボールを奪う気配を見せずに、前で構えているだけのディフェンスは全く意味がありませんね。相手は悠々と周囲の動きを見ながら最適なプレーを選択できてしまいます。

ではどのようにしてプレッシャーをかけつつボールを奪うのか、具体的なやり方とコツの5点を見ていきましょう。

1. 前に出した方の足でつつく

半身の状態を維持したままボールを奪いたいのですからボールにチャレンジする足は前に出している方になります。この足を突き出してアプローチし、ボールを失わせるのが1段階目の守備です。

ボクシングのジャブのような要領で足を出すのがコツです。バランスを崩すほど勢いよく出す必要はありません。そのままだと奪われるかもとプレッシャーを与えるのが目的の守備です。

2. 相手の動きをコントロールする

1段階目のプレッシャーで相手がボールを、こちらが半身で向けている方向に動かしたきたら、そこがボール奪取のチャンスになります。

タッチが乱れずにスキが少ないようなら1段階目の突き出しを続けてさらに同方向へ追い込みます。前述したように追い込む先はタッチラインか味方がカバーリングしている方向ですから、こちらに向かってくれれば思う壺です。

もしタッチが乱れたり不用意にこちらにボールを晒して来たと見えたら、前の足の突き出しを行う流れのまま一気に距離を詰めてボールを弾き飛ばしましょう。

このようにこちらが半身で対応できる方向に誘導することでボールにアプローチするのが容易くなります。

3. さらにスキがあればマイボールを狙う

こちらの突き出しのやり方に反応して、相手が慌ててボールを動かそうとしたのであれば、体を入れてマイボールにしてしまうチャンスです。突き出しの足を相手とボールの間にねじ込んでそのままねじ込むような体の入れ方を行います。この際に姿勢は相手より低くして、腰から入っていくイメージで行うのが体の入れ方のコツです。

肩から入れる体の入れ方もありますが、その体の入れ方だと相手の下半身は自由ですから、体を入れようとした動きをかわしつつ足元でコントロールされてしまうので奪取の可能性が低くなってしまいます。腰から入れる体の入れ方をすることによって相手の足元を先にブロックしてしまえば、どれだけテクニックに優れた選手であってもコントロールできなくなりますし、無理に足を出してきてくれたら高い確率で相手のファールになりマイボールにすることが出来ます。

4.併走状態でのアプローチ

こちらの対応している側を一気に加速して抜けようとされたら、相手のドリブルに並んで走る併走状態になります。これはボールを奪う絶好の形ですが、リスクももちろんあります。

ドリブルのタッチのタイミングをしっかりと見てボールの前に足を置くようなイメージでスライディングを狙いやすくなりますが、これをかわされると完全に抜き去られてしまうことになります。確実にボールに触れないのであれば併走を続け、無理をしない選択も大事です。

スピードで勝っているのであれば、肩をぶつけるなどで減速を誘いボールと相手との隙間にさっと入りこむ守備も有効です。このときの体の入れ方はダッシュ中なので腰からの入れ方が使えませんから、肩から入る体の入れ方でボールを見えなくするのがコツだと言えます。

5. 背中側に運ばれた場合の対応

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逆にこちらの背中側に動かされた場合、距離を詰めるよりはスイッチしてそちらの方向に向き直すか、最初の半身の状態で後ろにスライドするかして最初の状態に戻るのが基本的な対応のやり方です。

ボールは奪えませんでしたがプレッシャーを与えながら時間を作りましたし、じっくり周囲を確認する余裕を与えませんでしたから、ディフェンスとしてはこれで問題ありません。

もし自分の後ろにカバーリングがありチャレンジすることが可能であれば、背中側に動かれた場合でもボールを奪うことは可能です。前の出した足を軸足にして後ろの足を相手とボールの間に突き差し、腰から入る体の入れ方で強引にねじ込みます。こちらの回転方向が相手の進行方向と一致しますから、綺麗に決まるとボールのみを相手の眼前から掻っ攫うような形で奪取することができます。

しかしこれは体の入れ方が不十分になりやすく、博打要素が大きい奪取方法なので、積極的に狙いにいく必要はないと思います。背中側の味方のカバーリングが十分であれば狙う程度にしておきましょう。

サッカーのディフェンスの競り合いの基本

gooニュース (4403)

自分のゾーン内にいる相手選手に浮き球のボールが送られてきた場合や、コーナーキックの守備時は、落下点でのヘディングの競り合いを行い、ボール奪取か跳ね返す守備をしなければなりません。サッカーのディフェンスでは浮き球の処理や的確なクリアが非常に重要で、これらのディフェンスが甘いと失点の危険に直結してしまうので、強い気持ちと姿勢で臨みましょう。

ではサッカーにおける競り合いのやり方におけるコツとポイントを見ていきましょう。

1. 落下点に先に入ることができた場合

ボールが落下してくると思われる場所に先に入れたら、確実にヘディングで跳ね返しましょう。出来れば味方の方にヘディングしたいところですが、相手がすぐ近くにいるので無理をせずに大きくクリアで問題ありません。

この際、相手はこちらの前に出たり後ろから身体を寄せたりと、ファールにならない範囲で妨害してくるのがセオリーなので、しっかりと両腕を開き相手の寄せを押し返すなどのブロックをしながらボールを待つのがコツとなります。

ジャンプ中も相手の身体を抑えるなどしてバランスを保つように注意しましょう。空中でバランスを失うと非常に危険です。あまりあからさまに相手を抑えてしまうとファールになりますが、ある程度やり方に気をつけつつ相手の身体を利用しましょう。

2. 落下点に先に入られてしまった場合

相手の方が先に落下点に入ってしまうようであれば、こちらは後ろや横から身体を寄せたり、あるいは1対1のときに行った体の入れ方を行い落下点を奪い返しましょう。

落下点を奪い返すことが出来なかったとしても、身体を密着させて自由に飛べないようにしておくことが大切です。密着することで狙い通りのヘディングを行わせないのがコツとなりますが、ボールに対しての動きとして行わないとファールになる可能性があるので注意が必要です。

3.体の入れ方や姿勢のコツ

競り合いでの落下点の奪い合いでは1対1のときと同様に重心をより低くした姿勢でぶつかっていくのがコツです。重心が高いと不安定になり押し合いに負けやすくなってしまいます。体の入れ方も下半身から入っていくように心がけましょう。

サッカーの競り合いでは身長や体格で負けていると不利になると一般的にはされていますが、これは正解でもあり間違いでもあると言えます。まったくお互いが接触せずに競り合うことが物理的に可能であれば、確かに身長が大きい方がかなりの確率で競り合いに勝つでしょう。しかし実際には落下点のベストポジションを占領した方が勝つのが競り合いですから、姿勢を低くした体の入れ方でポイントに押し入り、上半身でのブロックを的確に行うことで高確率で勝利することができるようになるでしょう。

逆に言えば、サッカーのディフェンスにおいて競り合いで優位に立てなければ守備の戦術が確立できないとも言えます。このような意味でサッカーでは「制空権」という言葉を使います。足元を通すグラウンダーのパスよりも、頭の上を通過させる浮き球のパスはゾーンディフェンスの天敵とも言えますので、競り合いに勝つためのコツや体の入れ方についての理解を深め強固な守備を行えるようにしておきましょう。

サッカーのディフェンスの練習方法

サッカーのディフェンスは相手の動きにどのように対応するかが大事ですので、ディフェンスのみを練習する方法はありません。体の入れ方や競り合いのコツなどをそれ単体で練習できませんし、あまり意味がないでしょう。サッカーのオフェンスの練習を行うための守備が、そのままサッカーのディフェンスの練習になると言えます。

あえてディフェンスのみで行える練習は、動画にあるようなボールを見失わないようにしながら素早く動くためのトレーニングや、ヘディングを含むクリアに関する練習でしょう。

また1対1のボールの奪い合いは練習というよりも、全体練習の合間や開始前などに日常的に行う遊びのように行うのが望ましいです。全体としてサッカーのディフェンスを練習する場合では、1対1に色んな要素が絡まってきて複雑化してしまうので、基本的な体の入れ方やボールを奪うタイミングの理解などは、単純なボールの取り合いの中で身につけていく方が効率が良いと言えるでしょう。

1. クリア練習

ボールを蹴り出してもらって、それをダッシュで追いターンしながら外へ大きくクリアする反復練習を行っておきましょう。

一連の動作は非常にバランスをとりにくい難しい処理なので、練習でコツを掴んでおかないと試合中に咄嗟に行うのはミスしやすいので危険です。

ダッシュしてきた勢いを軸足で回転に変えるようにしながら蹴り出すのがコツだと言えますが、筋肉や関節に負担が大きいので注意が必要です。

2. ヘディング練習

特にクリアとして行うヘディングは、シュートのためのものより高く遠くへ飛ばすやり方で行わなければ行けませんのでコツがいります。

額よりやや上、頭頂部と額の中間辺りをミートさせて自身のジャンプ力と合わせて打ち上げるように行います。

二人一組になり5m程の距離でヘディングによるパス練習でコツを掴むとよいでしょう。離れた相手にヘディングするため、自然と高く上げるミートの仕方を身に付けることが出来ます。

3. 試合を観戦する

【神守備炸裂!!】リオネル・メッシを止めた超鉄壁ディフェンスTOP10

高いレベルのサッカーの試合を観戦することでサッカーのディフェンスについての見識を高めるのは、とても重要です。色々なチームの守備戦術のやり方や組織の作り方、一流選手の体の入れ方や姿勢、競り合いの巧さなど沢山見ておくことが大事です。

サッカーの戦術は攻撃にしろ守備にしろ、日進月歩の勢いで変革されていきます。主に攻撃の戦術が主導となってそれに対応する守備戦術が生まれるという繰り返しが、サッカーの歴史の中で何回となく行われてきました。そのようなトレンドを知り、自身の守備技術にとり入れていくためにも、積極的にサッカーの試合を観るように心がけていきましょう。

人は目で見たことしか出来ません。見たことがないとイメージできず、イメージ出来なければ身体をそのように動かすことが出来ないのです。

失点シーンを見る場合は、何故失点したのか原因を探り、守りきったシーンではどのような動きによって守れたのか観察し、サッカーセンスの元になる考え方を身につけましょう。

特に世界最高峰のDFの、1対1での体の入れ方やボールを蹴り出すテクニックはとても理論的で、勉強になると思います。

以下の動画はサッカーのDFのテクニックの根本を学べる動画だと思います。何気ない動きであったりダイナミックなスライディングであったりしますが、必ずボールに足が向かっていて、相手のタッチのリズムや大きさを読み切った上で足を延ばしているのがよくわかります。

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