フリーキックを決める蹴り方やコツ!【サッカー上達ガイド】
サッカーでよく使われるフリーキックを紹介しています。華麗なフリーキックや豪快なフリーキックの、おすすめの蹴り方やコツ、テクニックとは?基本的な蹴り方から、意外性のある蹴り方まで、徹底解説!
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公式ライター YouSay2000
サッカーのフリーキックに必要な知識とは?
コーナーキックなど、フリーキックと同様に、ボールが止まった状態から蹴ることができるプレーを総称して「セットプレー」といいます。サッカーでは、フリーキックを含むこのセットプレーは、大きなゴールチャンスとなります。
サッカーの試合において、フリーキックは、直接ゴールを狙えるチャンスがあるセットプレーです。厳密にいうと直接ゴールを狙えるのは直接フリーキックですが、間接フリーキックでも、やり方次第でゴールを狙うことができます。
フリーキックには様々な蹴り方がある
プロサッカー選手のフリーキックを見ていると、それぞれ蹴り方に特徴があります。例えばサッカー元日本代表の中村俊輔は、カーブをかけたフリーキックが得意です。今や伝説となっている、ヨーロッパチャンピオンズリーグでマンチェスターユナイテッドから決めた2本のフリーキックを見ればおわかりいただけると思います。
サッカー日本代表の本田圭佑は、無回転シュートのフリーキックを、2010年南アフリカサッカーワールドカップで決めました。
世界のサッカーには、数々のフリーキックの名シーンがありますので、それらを見ることをおすすめします。様々な蹴り方やボールの軌道、スピードで蹴られていることがわかるはずです。
フリーキックには様々な蹴り方がある!
繰り返しの練習でイメージをつかめ!
また、フリーキックは角度や距離によって蹴り方を変える必要があります。これも、何度も練習することで、「どのような蹴り方が良いか?」「どのくらいカーブをかけるか」蹴る場所や距離に応じた、自分なりのイメージを持つことができてくるのです。当然、そのイメージを形にするためのテクニックも必要です。
フリーキックが上手くなるために、色々な距離や角度から、色々な蹴り方で練習を繰り返し、それぞれのイメージとそれを実現するためのテクニック、コツを身に付けましょう!
ここでは、サッカーをプレーする上で、大きな武器となるフリーキックをマスターするための、蹴り方や位置ごとのおすすめの狙い方などを紹介していきます。
中村俊輔 伝説のフリーキックやスーパーゴール 集
カーブの種類やキックの強さをコントロール!
蹴り出されたボールは、壁の横や上を抜けてゴールに向かう訳ですが、通常、フリーキックを与えた相手側はキッカーの前に数人が立ち、壁を作ってブロックします。壁は当然、ゴールを塞ぐ形で作られますから、壁の横や上真っ直ぐ抜けるようなボールの軌道では、ゴールの枠を捉えることはできません。また、壁に入った選手はボールが蹴られた直後にジャンプします。
そのため、しっかりと壁を越して、ある程度のカーブがかかった軌道のボールを蹴る必要があるのです。そして、確実に枠を捉えるためには、カーブの軌道をイメージできなければなりません。
次からは、位置や距離ごとのおすすめの蹴り方や狙い方、テクニックを解説します。
サッカーのフリーキック!蹴る位置で変わる蹴り方!
フリーキックおすすめの蹴り方とコツ~角度のある位置から~
この場合、インサイドキックやインフロントキックでこすり上げるようにボールを蹴って回転をかけます。壁を抜け、曲がったボールがゴールに向かう軌道を描いているというのが一般的で、おすすめの狙いに方。最もやりやすい蹴り方です。
カーブの種類は大まかにいうと2通りで、斜め回転をかけて蹴りあげ、壁の上を越し、曲がりながら落ちていく軌道のカーブをかけるテクニックと、壁の横を抜け、真横に曲がるカーブをかけるテクニックを使い分けると良いでしょう。後者は、その軌道のイメージから「バナナシュート」と呼ばれていましたが、もはやサッカー界では死語でしょうか。
いずれのテクニックも、インサイドキックやインフロントキックで蹴るのが一般的で、左サイドの場合は右利き、右サイドの場合は左利きの方が、狙いやすいとされています。なぜなのか説明すると、例えば右足でのキックは、右から左に曲がるカーブがかかるため、ゴールの内側から外側に向かって曲がる軌道になるためです。反対に左足で蹴ろうとすると、外から内にカーブがかかり、ゴールキーパー側に向かいやすくなります。もちろん、左サイドから右足、またその逆でも狙えないわけではないですし、そういうテクニックもありますが、サッカー初心者には難しく感じるでしょう。
相手ゴールキーパーは、壁の枚数や位置を指示して、自身はボールが見える位置でに立ちます。フリーキックが蹴られる側のサイドに壁を作り、キーパーはその反対側で構えることが基本です。
このことから、壁の上を越えてゴールに向かうボールを蹴ることで、キーパーからすると、飛んできたボールが壁に隠れる瞬間があり、反応が遅れます。ある程度ボールにスピードがあり、しっかりとゴールの隅に狙えていれば、キーパーのセービングもなかなか届きません。
一方で、そのように狙ってくるとのキーパーの予測の裏を突いて、キーパーの立ち位置側に蹴り込むという作戦もあります。
このように、サッカーではフリーキックにおいて駆け引きが行われることがあり、それがまたフリーキックの面白いところなのです。
フリーキックおすすめの蹴り方とコツ~正面の位置から~
ただし、正面ということもあり、右にも左にも狙いやすくなります。言い換えれば、右利きでも左利きでも、どちらでも蹴りやすいということになり、キッカーの選択肢が増えることになります。
また、ゴールまでの距離や、相手の壁の枚数など、条件によってはカーブをかけるのではなく、ストレートの軌道でもゴールまでのコースを見つけやすいのが、正面からのフリーキックです。よりパンチのあるシュートを飛ばすことができるので、ゴールまでの距離が長い場合に効果的です。ただし、狙うコースとしては、ゴールの範囲に壁が及んでいないわずかな隙間となり、かなり限定されます。このため、ほぼピンポイントで狙う必要があるので、ボールを正確に蹴るテクニックを要します。ボールの真ん中に足の甲をしっかり当てて蹴り出す、インステップキックが有効です。
さらに、左右どちらに蹴るかの選択肢が均等にあることから、ゴールキーパーとの駆け引きという点でも、正面からのフリーキックの方が、よりチャンスだと考えられますね。
フリーキックおすすめの蹴り方とコツ~ゴールまでの距離が近い位置から~
当然ギリギリいっぱいまでボールがセットされた位置に近づこうとしてきます。これは、どの位置や距離、どの角度のフリーキックでも同じです。
しかし、蹴る位置からゴールまでの距離が近いと、壁の後ろからゴールまでが短くなり、その分、壁の上を越したあと、しっかりと下に向かって落ちていく軌道のボールを蹴る必要があります。この点も、どの距離からのフリーキックでも同じことです。
近いと何がより難しいのかというと、短い距離で曲げたり落としたりするボールを蹴るには、回転をかけるテクニックが、より一層求められるのです。回転が甘いと、壁の上を越すための上方向の軌道のまま、クロスバーの上をも越えてしまい、ゴールを捉えることができません。壁の横を通す場合も同じく、しっかりと回転をかけてカーブをかけないと、そのままゴールポストの外側を通過してしまいます。
このように、サッカーにおいては、ゴールまでの距離が近いフリーキックは、チャンスの半面、難しさがあるということを覚えておきましょう。
意外性のあるフリーキックで魅せる!
綺麗な弧を描いたフリーキックによるゴールは、とても美しいです。そのようなフリーキックは、正確にゴールを捉えやすいため、多くの場面で使われる蹴り方で、セオリー通りといえます。
しかし時には、相手ディフェンダーやゴールキーパーが予測できないフリーキックを蹴ることができると、サッカー選手として、フリーキッカーとしての幅が広がります。
これから紹介するのは、サッカー初心者~サッカー上級者まで使えるテクニックです。フリーキックの上達のためには、サッカーにおける様々な球種を蹴ることができるようになる必要があります。蹴り方やコツを解説していますので、練習の参考にしてみてください。
バラエティ豊かなフリーキッカーとして、周囲を魅了するサッカー選手を目指しましょう。
サッカーのフリーキックおすすめの蹴り方とコツ~グラウンダー~
ジャンプして空いた壁の下のスペースを通す訳ですが、ただゴロのボールを蹴れば良い訳ではありません。それだとゴールキーパーに簡単に止められてしまうことは、容易に想像できますね。また、キーパーの正面に向かってしまっても同じです。
グラウンダーの軌道でゴールを狙うには、インステップキックで振り抜くにしても、インサイドキックでカーブをかけるにしても、低くスピードがあるボールを正確に蹴ることができるテクニックが求められます。わずかなスペースを通すため、少しでもボールが高くなると壁に当たってしまいます。
フリーキックおすすめの蹴り方とコツ~ドライブシュート~
フリーキックで蹴る場合は、スピードのあるストレートのボールが壁の上を越し、ゴールに向かって急激に落ちるイメージ。うまくいくと、ゴールキーパーはその軌道を予測できず、反応することができないこともあります
下から上にこすり上げるイメージで、蹴り足を振り抜き、ボールに縱回転(後ろから前への回転)を与えることで、ボールは下に落ちていきます。足のどの部分で蹴るのかというと、決まりはありませんが、インサイドや足の甲の気持ち内側で蹴るのがおすすめとされています。
この蹴り方をマスターするには、相当の練習を必要としますが、コツを理解して相手の度肝を抜くゴールを決めましょう。
フリーキックおすすめの蹴り方とコツ~無回転シュート~
ボールに全く回転を与えずに蹴ることで、空気抵抗を受けやすくなり、上下左右にブレながら飛んでいくシュート、それが無回転シュートです。ブレ球とも呼ばれます。蹴った本人ですら、軌道を読むことができません。
無回転の蹴り方は、選手によって多少の違いはありますが、足をボールの真ん中に当て、力強く押し出す、のが基本です。「振り抜く」というより「押し出す」のがコツ。足の甲の内側当たりで蹴るのが、蹴りやすくおすすめです。
また、より忠実にこの蹴り方を実行する必要があります。回転をかける蹴り方の場合、自分の意図した通りかどうかは別としても、少なからずカーブはかかります。ところが、無回転を蹴ろうとする場合、足を当てるボールの位置が、少しでもずれてしまうと回転がかかってしまいます。これではブレ球にはなりません。
この無回転シュートは、カーブに比べて難しく感じますが、反復練習でしっかりとその感覚やコツをつかめば、蹴ることができるようになります。無回転のフリーキックを蹴ることができる選手は、相手ゴールキーパーにとて脅威になります。誰も軌道を予測できなかいブレ球は、真正面にきてもセーブすることは困難です。
<番外編>フリーキックおすすめの蹴り方とコツ~ロベカル~
右サイドの、かなり距離のある位置からのフリーキックでした。長い助走をとり、左足のインステップからアウトサイド気味のインパクトで振り抜かれたボールは、もの凄いスピードで壁の右側を抜けます。この時点で明らかにゴールポストの右外に向かう軌道だったのですが、ゴール前で急激に左にカーブがかかり、ゴール右隅に吸い込まれていきました。この時、ゴールキーパーは一歩も動けませんでした。
ボールのスピードといい、カーブのかかり具合といい、パーフェクトといえるフリーキックです。とてもじゃないですが、アマチュアのサッカー選手には、練習しても簡単には真似できません。これは、相当のパワーとテクニックの賜物です。
ですが、サッカー選手であるならば、蹴ることができない訳ではありません。ロベルト・カルロスのようなスピードとカーブは難しいかもしれませんが、ボールにしっかりと、足のアウトサイド気味を当てて振り抜けば、同じような軌道のフリーキックを蹴ることは可能です。
先に、インサイドキックやインフロントキックで蹴る場合、右サイドの位置では左足で、左サイドの位置では右足が蹴りやすくおすすめであると説明しましたが、併せてこのアウトサイドキックでの蹴り方を修得すれば、その逆が可能になり、バリエーションが増えますね。
アウトサイドで思いっきり「振り抜く」ことがコツです。
ロベルト・カルロス 伝説のフリーキック 対フランス
サッカーはチームスポーツ!連携プレーによるフリーキック!
ここまで、個人での蹴り方や、テクニックについて解説してきましたが、ここからは、チームプレーを駆使したフリーキックを紹介していきます。ここでいうチームプレーとは、単にクロスボールを上げてヘディングやボレーシュートで決める形ではなく、フリーキックだからこそできる動きや、トリックプレーのことをいいます。
チームで練習してきた形のフリーキックでゴールが決まるのは、とても気持ちが良いもの。そこには、チームスポーツであるサッカーの楽しさ、サッカーの素晴らしさを感じることができるでしょう。
サッカーのフリーキック~様々な連携プレー~
続けて、実際に蹴らない選手が先に助走を始めて相手の気をそちらに向けたり、そのまま蹴るふりをしてボールをまたいだりといったフェイントをかけることも有効です。ゴールキーパーだけでなく、相手の壁のジャンプするタイミングをずらす効果もあります。
プロサッカーリーグともなれば、お互いにの手の内は知れていて、相手選手の特徴や利き足を把握していることも多いです。このことから、選手が二人立っていても、どちらが蹴ってくるか、ある程度わかる場合もあります。それでも、このフェイントで複数の選択肢を与えることで、ゴールキーパーの反応を遅らせることが可能になるのです。
また、相手の壁の前に見方選手が立ったり、壁に入ったりして、キーパーにボールの軌道を見えにくくするというプレーも効果的です。このケースでは、ボールが壁に向かって飛んできた瞬間にしゃがんでコースを開ける方法もあります。このことで、壁から突如ボールが飛んでくる形になり、キーパーは反応が難しくなります。
他にも、フリーキックで使えるチームプレーは、アイデア次第で無数にあるのです。ハイレベルなチームともなると、練習に練習を重ねたトリックプレーを披露することもあります。このようなフリーキックを見ると、サッカーはチームの力でゴールを奪うものなのだと実感します。
連携プレーによるフリーキックの実例!サッカーワールドカップで決まったあのフリーキック!
2010年南アフリカで開催されたサッカーワールドカップのグループリーグ第3戦日本代表VSデンマーク代表の試合でのこと。
日本代表はフリーキックを得ます。少し距離はありましたが、本田圭佑の素晴らしい無回転シュートが直接決まり、先制ゴールを奪いました。
その後、再びフリーキックのチャンスが訪れます。ボールの前には先制ゴールの本田圭佑と、もう1人のフリーキックの名手である遠藤保仁が立っていました。遠藤保仁が先に助走を始めます。このとき、相手キーパーには先に決められた無回転シュートのイメージが強く頭に残っており、今回も本田圭佑が蹴ってくると思っ ていたのでしょう。しかし、そのまま遠藤保仁が蹴り、予測を外したキーパーは一歩も動くとができず、弧を描いたボールはゴール右に突き刺さりました。
このゴールは、チームにフリーキックを得意とする選手が複数人いることも大事ですが、相手の心理を読んだ連携プレーが大きな要因といえます。
さらには、本田圭佑が「自分が蹴るぞ!」という雰囲気を全身で表していました。無回転シュートを打つかのような助走の準備や、顔つきなど、キーパーは絶対に本田圭佑が蹴ってくると思ったことでしょう。試合後のインタビューでも遠藤保仁は「圭佑が演技してくれた」と語りました。サッカーでは、演技もテクニックであり、フリーキックを成功させるコツでもあるのですね。
2010 W杯 日本-デンマーク 遠藤ゴール!!
サッカーではフリーキックのチャンスは必ずやってくる!
サッカーでは、どんなに劣性でも、一本のセットプレーで形成は逆転してしまうものなのです。特に直接フリーキックは、一蹴りで勝負を決定付ける威力を持っています。
だからこそ、どんな位置や距離からもゴールを狙えるイメージを持ち、蹴り方のコツをつかむことが大事。個人で狙うパターンも、チームプレーで狙うパターンも、繰り返し練習をして、バリエーションを増やしていきましょう。加えて、無回転シュートやドライブシュートなどの、高度なテクニックを身に付け、フリーキックの名手を目指しましょう!
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日本でフリーキックの名手としての地位を確立した後、スコットランドのセルティック在籍時には、世界でも有数のフリーキッカーとして名を馳せました。
2018年現在もその技術は健在です。