サッカーディフェンスの基本!体の入れ方と使い方とは?
サッカーのジュニア年代で「1対1のディフェンスが弱い」という話をよく聞きます。そこで「体が小さく、フィジカルが弱いから」というような理由を耳にしますが、はたして正しいのでしょうか? 今回はサッカーディフェンスの 基本として体の入れ方と使い方をご紹介していきます。
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公式ライター old_user_id: 211
サッカーディフェンスの基本とは?
体の入れ方と使い方とは?
ディフェンスは相手に体を当て、様々な体の入れ方・使い方でボールを奪い、時には様々な体の入れ方・使い方で空中戦で競りあい、体を張ってゴールを守るという体を使った守り方が求められるわけです。
以下では体の当て方・ボールの奪い方・ポジショニングなど、ディフェンダーの動きに必要な基本的な体の入れ方・使い方を詳しく解説していきます。
ディフェンスで知っておくべきポジショニング
それではディフェンスにおいてどのような姿勢・位置が重要なのかを見て行きましょう。
正しいポジショニングの位置
相手ボールホルダーと対峙した場合は、相手ボールホルダーが自由にプレーできないような距離を保ちます。いきなり近づくような守り方だとかわされる危険があるため、適度な距離を保ちます。サッカーディフェンスにおいてこれを「間合い」と呼びます。
正しいポジショニングの姿勢
ディフェンスをする上でおさえておきたい基本姿勢
サッカー指導現場で、「もっと腰を下ろせ!」という守り方の指導を受けたかたいるかもしれませんが、重心を下げ過ぎてしまうと、両足に全体重がかかり、1歩目の出だしが遅くなります。
そして上体が前かがみになってしまうと、左右の動きにはついていけますが、前後の動きが遅くなります。ディフェンス時の膝は軽く曲げ、上体は前かがみにならない姿勢がサッカーディフェンスの基本的な姿勢です。
サッカーディフェンスの基本①
ボールを奪う
ボールの奪い方は、相手選手のパスをインターセプトする仕方、次に足を出して直接ボールにチャレンジする仕方、最後に基本的な体の入れ方でボールを奪う仕方の3種類があります。
サッカーディフェンスの基本②
ボールを奪う方法を使い分ける
相手選手のパスをインターセプトする仕方は、いわゆる予測能力や味方守備のポジショニングが重要になってきます。ここでは残る直接ボールにチャレンジする仕方と体を入れてボールを奪う仕方について詳しく解説していきます。
直接ボールにチャレンジする方法と体を入れてボールを奪う方法の違いはボールに行くのか、または体を入れて相手を止めるのかという点です。
そしてこの2種類をサッカーにおいてどのような場面で使い分けるのかをサッカーディフェンスの基本として、正しく理解することでディフェンスが上手くなるわけで、更にチームに浸透すれば強くなるわけです。
直接ボールにチャレンジする場面
それはディフェンス時に1対1で相手と対峙し、うまく間合いを詰めている場面です。相手との間合いをきっちり詰めていて、足を出せばボールに触れる距離にいる場面では積極的にボールにチャレンジしましょう。
つまり、サッカーにおいて、しっかり相手との間合いを詰めてボールにチャレンジするディフェンスが最も理想的な守り方といえます。
体を入れてボールを奪う場面
そのため、相手とうまく間合いが詰められていない場面では、サッカーディフェンスの基本として、足からはいかず、体を入れてボールを奪う方法を選択します。ここで重要なことは、正しい体の入れ方を理解することです。
サッカーディフェンスの基本③
体を入れてボールを奪う前に必要な事
相手との間合いが詰められていないので、すぐに体を入れてボールを奪う仕方ではかわされてしまいます。そこでサッカーにおいてディフェンス時、実際に体を入れてボールを奪うまでの間に必要な事を確認しておきましょう。
相手に体を寄せる
体を寄せることのメリット
①強いシュートやパスを封じることができる
②相手の視野を狭めることができる
③味方が守備陣形を整えるまでの時間稼ぎができる
【強いシュートやパスを封じることができる】
ディフェンスが相手に体を寄せて自由を奪うことで、モーションの大きなシュートやパスをする瞬間にディフェンスは体を入れてボールを奪うことができます。そのため、相手選手はそのようなシュートやパスをすることができなくなるわけです。
【相手の視野を狭めることができる】
ディフェンスが相手にプレスをしかけるとボールホルダーはボールを奪われないように神経がボールに集中します。そのため、ルックアップする余裕がなくなり、視野が狭くなるというわけです。
【味方が守備陣形を整えるまでの時間稼ぎができる】
ディフェンスが相手に体を寄せてプレッシャーをかけることで自由を奪い、攻撃を遅延させることで、その間に味方の守備陣形を整えるまでの時間稼ぎになります。サッカーにおいてはカウンターを防ぐ重要なディフェンス戦術です。守備陣形が整っていないと、スペースがポッカリ空いてしまい、危険な状況に陥ります。
体を寄せる際の注意点
【相手ボールホルダーへ寄せる体の姿勢が悪くなる】
ボールにばかり集中していると、自然に姿勢が前屈みになってしまい、非常に姿勢が悪い状態で体を寄せることになってしまいます。姿勢が悪くなると、相手の左右へのフェイントへの対応、守備から攻撃への切り替え又は攻撃から守備への切り替えが悪くなります。
【ボールに集中するあまり、ボールホルダーが見えてないのでスピードについていけない】
ボールが中心視野にロックオンされると、一瞬のスピードについていけなくなります。この中心視野とは、その物を細かく見ることには長けていますが、スピード変化への対応には向いていません。逆に周辺視野は、中心部分を多少広く捉えることでスピードの変化への対応に向いています。つまりサッカーにおいては周辺視野を意識したロックオンを心がける必要があります。
周辺視野に入れるとは?
周辺視野の例
更に相手ボールホルダーが目の前でシザースやステップオーバーをした場合ボールばかり見ていて相手の足の動きを見ていないと、突然目の前に足が出てくるため、それだけで反応してしまい、置き去りにされても仕方ありません。
サッカーにおいて周辺視野に入れるということはそのような意味をさしています。
サッカーディフェンスの基本④
ボールを奪う際の体を入れるタイミングは?
それではいざ相手ボールホルダーとボールの間に体を入れるにはどのタイミングが適切なのでしょうか? 見ていきましょう。
相手にプレスをかける姿勢とタイミング
仮に相手ボールホルダーがウイークサイドを突破してきた場合は、左足を引いてから体を入れるように対応できます。サッカーにおいてこの体の使い方は、ディフェンスの基本的な使い方になります。
相手ボールホルダーとの駆け引き
ディフェンダーは、相手ボールホルダーに「まだいける」と思わせ、意図的にスペースを与え、相手ボールホルダーがボールを前に出した瞬間に一瞬のスピードで奪いにいく方法もあります。この駆け引きに長けたサッカー選手がマスチェラーノです。マスチェラーノはバルセロナでメッシと共に活躍するサッカー選手です。この駆け引きが上手くなるということは、1対1でも強くなることを意味します。
サッカーディフェンスの基本⑤
ボールを奪う際の体の入れ方・使い方のコツは?
腰から臀部にかけて入れるイメージ
上半身から体を入れるとバランスを崩す
しかし、サッカージュニア年代やその他多くの選手はそのような体幹や筋力を備えていません。下半身に比べて筋肉量が落ちる上半身からの体の入れ方は、結果としてバランスを崩して相手ボールホルダーに振り切られてしまう結果になります。したがって、サッカーにおいて腰から臀部にかけて体の中心部分を瞬時に相手とボールの間に入れる体の入れ方から始動し、そこから両腕を上手に使いボールを奪取する方法が理想的といえます。
上半身の筋力量や体幹に自信がある選手
その際の体の入れ方・使い方のコツは、自分の腕を相手ボールホルダーの脇の下に入れることです。下から脇の下に腕を入れる体の入れ方は、下半身の力を利用でき、体をスムーズに入れることができます。このコツを覚えれば、ボールの奪い方は格段に上手になるわけです。但し、腕の当て方が過剰であると判断された場合は反則になる恐れがあるので注意が必要です。
相手ボールホルダーがスピードに乗っている時の体の入れ方
ディフェンスの体の使い方として、その当て方は相手の肩に当てるイメージです。そうすることでスピードが緩み、足からボールが離れるタイミングを見計らって腰から臀部を入れる体の入れ方で、相手の体を抑えます。
体の使い方として、まずは自らの肩を相手の肩にぶつける当て方でスピードを緩めます。
サッカーディフェンスの基本⑥
腕の使い方が重要
ボールを奪う場面でも両腕を広げ、ボールキープ時にも両腕で相手の位置を確認し、空中戦の際にも両腕は非常に重要な役目を担います。
上手な腕の使い方で、ケガも防止し、空中戦にも強くなるわけです。
空中戦での腕の使い方
それは「ケガの防止」です。確かにジャンプの仕方に腕の使い方を加えることは空中戦が上手くなるために必要です。
サッカーにおいて空中戦では相手の肘が自分の首や頭に当たり、時には重大なケガに繋がることがあります。海外サッカーのジュニア育成年代では、首や頭を守るために腕を上手に使うことを指導しています。日本サッカーの育成年代でもこのような指導は必要不可欠です。ディフェンスにおける体の使い方として、この腕の使い方も非常に重要と言えます。
サッカーディフェンスのまとめ
ディフェンスは体が大きければよいわけではなく、小さな体でもサッカーディフェンスの基本的な体の入れ方・使い方を練習により上達させることで守備時でも大きな選手に負けないプレーができ、ディフェンスが上手くなるわけです。そして何よりも守備時の適切なポジショニングを身に付けつけることが重要です。
このようにディフェンスは体の入れ方・使い方次第で上手くなるわけで、結果としてチームも強くなるわけです。
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