フォアチェックとは?意味やメリットを解説
サッカーの解説や実況などでたまに耳にするフォアチェックという言葉ですが、サッカー経験のない方などにとってはあまり聞きなれない言葉かもしれません。そこで今回はフォアチェックにスポットを当て、フォアチェックの意味やメリット、デメリットなどを解説していきます。
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公式ライター old_user_id: 211
フォアチェックとは?
フェルナンド・トーレス ワールドクラスのフォアチェック
フォアチェックのフォアとは、前部という意味の英語で、相手陣内に攻め込んだ自チームが、ボールを奪われた際のネガティブトランジションの段階で、まず真っ先にボール保持者にチェックをかけてプレッシャーを与え、スペースを狭めてパスコースを限定させ、スペースのない狭いエリアに追い込んで前線からボールを奪いに行く戦術を意味します。サッカー用語でいうハイプレスと呼ばれることもあります。
フォアチェックとディレイの違いとは?
これに対してディレイの目的は、前線からプレッシャーをかけますが、ボールを奪いにいくのではなく、相手のカウンターを防いで相手にバックバスをさせ、プレーを遅らせることでその間に守備陣形を整えることを目的にしています。その意味ではフォアチェックとディレイは目的に違いがあります。
フォアチェックとリトリートの違いとは?
フォアチェック
リトリート
つまりフォアチェックはマンマーク、リトリートはゾーンというイメージです。
フォアチェックのメリット
ショートカウンターを仕掛ける
相手陣内でボールを奪ったら、ポジティブトランジションだった相手チームは前がかりになっている状態です。そこで相手チームがネガティブトランジションに切り替える隙をついて、すかさずショートカウンターを仕掛けてゴールを奪います。
相手陣内で展開できる
そして相手チームは終始守備に追われ、精神的にも体力的にも消耗が激しくなります。その意味では効果的な戦術といえます。
フォアチェックのデメリット
カウンターを招く恐れ
さらに戦術的にスペースを与えないため全体の陣形をコンパクトにするため、ディフェンダーも比較的高い位置にポジションを取ることになります。それに伴って最終ラインも高めになり、全体的に前がかりの陣形になります。そうすると、相手チームにスピードのある選手がいるといると、ロングボールやスルーパス1本でゴールを奪われてしまいます。
スタミナの消費
90分間フルに前線からハイプレスを仕掛けることは、スタミナ的にもほぼ不可能なので、戦術として積極的にハイプレスにいかない時間帯をどこで作るのか?また、どの時間帯で積極的にハイプレスを仕掛けるのか?という決めごとが必要になってきます。
フォアチェックが求められる戦術
そして苦し紛れのパスをインターセプトし、ショートカウンターを仕掛けてゴールを奪います。できる限り高い位置でボールを奪うことができれば、それだけチャンスになるので、チームとして素早く相手ボールホルダーにフォアチェックすることが求められます。
現代のハイプレスサッカーの代表格 ゲーゲンプレス
【全盛期のドルトムント】クロップ監督のゲーゲンプレスと申し子達の戦術
ボールを奪われたらすぐに数人でプレスを行い、ボールを奪い返してからショートカウンターでゴールを狙う方法で、このゲーゲンプレスを成功させるためにははいくつかのポイントがあります。
ボールを奪われたときのポジショニング
つまり、ボールを奪われてから次の動作を考えるのでは遅く、攻撃中からネガティブトランジションの状況を常に想定し、アプローチ先を定めておくことがポイントになります。ゲーゲンプレスでは、ボールを奪われた時の役割を常に頭に入れながらプレーすることが重要です。
パスコースを制限する
フォアチェックとリトリートをバランス良く使う
この5秒ルールとは、ボールを失ったネガティブトランジションの状況から5秒以内にフォアチェックしてボールを奪うというもので、5秒を超えてしまった場合には速やかにリトリートします。リトリートすることで素早く守備陣形を整え、相手チームにポゼッションさせて、その間にスタミナを回復させることができます。
フォアチェックのまとめ
このフォアチェックのメリットとしてあげられるのが、高い位置でボールを奪うことでショートカウンターという攻撃戦術につなげることができる点にあります。守備戦術としてリトリートと比較すると、非常にわかりやすい戦術といえます。
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