フランスの有名サッカー選手15人！歴代選手でベストイレブンを考えてみた！

フランスのサッカー選手は、昔から多彩な才能にあふれた伝説的なプレーヤーが守備から攻撃まで各ポジションで登場してきました。

レ・ブルーの愛称をもつフランス代表は、勝つと同時に常に華麗で美しいサッカーが求められ、特にパスワークとテクニックにすぐれた選手が多いことが特徴です。強くて美しいサッカーを体現した象徴が、プラティニ、ジダンからエムバペに受け継がれ、フランスサッカーを牽引しています。

フランスでレジェンドと呼ばれる伝説の選手は、将軍・プラティニとマエストロ・ジダンの2人です。
ジダンとプラティニに共通している点は3点あります。

・フランス代表の10番を背負っていた
・所属クラブの中心選手であり、数々のビッグタイトルをもたらした
・個人が手にするタイトルでは世界最高峰といわれるバロンドールを受賞

プラティニとジダンは時代を超えて世界中から高い実力と存在感が認められています。

フランスのサッカー界は昔からあらゆるポジションのスペシャリストと称される有名な選手を輩出してきました。

1998年のワールドカップでは絶対的な存在のジダンに加え、デサイー・ブラン・テュラム・リザラズの最強の4バックが大会わずか2失点と鉄壁のディフェンスを誇り優勝に貢献しています。ストライカーであるアンリやエムバペは所属するクラブで別格の存在感を放つ活躍をして高い評価を受けている選手達です。

ファビアン・バルテズは、3度のワールドカップに出場したフランス史上に残るワールドクラスのGKです。バルテスの最大の武器は、積極的に前方に飛び出す大胆さと抜群の反応力であり、フランス代表のゴールマウスを何度もピンチから救ってきました。地元開催となった1998年のワールドカップではフランスの優勝に貢献し自身もゴールキーパーに与えられる最高の栄誉であるレフ・ヤシン賞を獲得しています。

リリアン・テュラムは、スピード・パワーを併せ持ち、高い戦術眼を武器に活躍した当時のサッカー界で世界屈指のDFと評された選手です。1994年に代表デビューを果たし、1998年のワールドカップ、ユーロ2000、2003年のコンフェデレーションズカップを立て続けに優勝し、フランスがサッカー大国の仲間入りをする活躍に貢献しました。テュラムの代表出場は142試合を数え、2021年現在で歴代最高出場です。

マルセル・デサイーはフランスサッカー史上最高のDFともいわれるレジェンドであり、所属クラブと代表で多くの栄冠を手にした選手です。空中戦と対人プレーでは抜群の強さを発揮してセンターバックでもボランチでもプレーできる柔軟さを持ち合わせていました。フランス代表の通算キャップは116試合を誇り、1998年のワールドカップ、2000年のユーロ2000では守備の要を担って優勝に貢献しました。

ローラン・ブランは、ボランチやリベロ、DFの位置から的確なポジショングや状況判断とリーダーシップからプレジデントと称されたレジェンドプレーヤ―です。1998年のワールドカップではデサイー・テュラム・リザラズと強力な守備陣を形成し、わずか2失点と抜群の安定感でフランスの初優勝に貢献しました。現役引退後はフランス代表監督を務め、パリ・サンジェルマンの監督時代には国内では無敵のチームを作り上げました。

マリユス・トレゾールは70年代から80年代にリベロのポジションで活躍したフランスを代表するプレーヤーで、フランス代表に選ばれた初めての黒人選手です。黒人特有の強さとしなやかさを持ち、空中戦に圧倒的に強く、クレーバーさに加えてリーダーシップも発揮できる万能のディフェンダーでした。ワールドカップには2回出場し、1978年大会ではキャプテンの役割を託されてチームをまとめる活躍をしました。

ビセンテ・リザラズは、豊富な運動量と精度の高いクロスボールを武器に活躍したフランスの歴代最高の左サイドバックです。リザラスはイケメンで人気もあり、迫力あるオーバーラップから攻撃参加するスタイルで、98年ワールドカップでは、自ら得点を挙げる活躍をしてフランスの初優勝に貢献しました。バイエルン・ミュンヘンでも長年レギュラーを守り、国内リーグからチャンピオンズリーグまで全てのタイトルを獲得しています。

パトリック・ヴィエラは、2006年から2009年にかけてフランス代表のキャプテンを務めた世界最高のディフェンシブハーフで知られている選手です。中盤で相手からボールを奪う力とテクニックにすぐれ、精度の高いパスを供給して攻撃を演出することが得意でした。所属したイングランドのアーセナル時代には、無敵の要塞と呼ばれて対戦相手の脅威の的となり、チームの無敗でのリーグ優勝に貢献しました。

ポール・ポグバは、精度の高いロングパスと正確かつ強烈なミドルシュートを武器にボランチやインサイドハーフの位置でプレーする選手です。若い頃から才能が認められていたポグバはU-17から代表に呼ばれていて、2014年のワールドカップ予選にA代表デビューをし、本選では得点も決めています。代表の主力に成長して臨んだ2018年ワールドカップでは攻撃陣を牽引し、フランス代表の2度目の優勝に貢献しています。

ディディエ・デシャンは、1998年から2000年にかけてフランス代表の主将を任され、ワールドカップ優勝をはじめフランスの黄金時代を築いた選手です。豊富な運動量と卓越したパスセンスに加えてピッチ上の監督と呼ばれるほど高い戦術眼を持ち、優れたリーダーシップでチームを牽引しました。
引退後はフランス代表の監督をつとめた2018年のワールドカップで優勝し、選手と監督の両方で優勝する快挙を成し遂げています。

ジネディーヌ・ジダンは世界の歴代ベストイレブンに入るほどの伝説的な選手​で、フランスを世界のサッカー大国へと押し上げて多くの栄光をもたらしました。中盤から卓越したテクニックとパスセンスで攻撃陣の中心となりマエストロの異名を持っています。ジダンは、FIFA最優秀選手賞、バロンドールの個人タイトルに加えて、ワールドカップと欧州選手権、チャンピオンズリーグのすべてのタイトルを獲得した数少ない選手の1人です。

ミシェル・プラティニはたぐいまれなサッカーセンスと強いリーダーシップから将軍の異名を持ち、フランスに初の国際大会のタイトルをもたらした名選手です。プラティニは、ゲームメーカー、ストライカーの両方が1級品であり、特にフリーキックの精度は高く、2本に1本は決まると言われていました。80年代のプラティニ率いるフランス代表は、華麗なパスサッカーを展開し、シャンパンサッカーと呼ばれ世界を魅了しました。

ジュスト・フォンテーヌは、世界のサッカー史に名を残すワールドカップの１大会での最多記録となる13得点を挙げた伝説のストライカーです。1958年のワールドカップでは、ハットトリック2回を含む6試合すべてでゴールを挙げて文句なしの得点王に輝き、フランス代表を3位に導きました。圧倒的な得点能力を持ったフォンテーヌでしたが、怪我を理由に30歳を前に引退し、指導者の道を歩んでいます。

キリアン・エムバペはとてつもないスピードを持ったフォワードで、新時代のフランス代表の象徴ともいえる存在です。エムバペがスピードと柔らかいプレーで世界を驚かせた大会が、エースナンバー10番を背負って出場した2018年のロシアワールドカップです。エムバペは世界最高の舞台でチーム最多タイの4ゴールを挙げ、フランス優勝の立役者になり、FIFAベストイレブンに選手されています。

ティエリ・アンリは、2021年現在で代表最多の51得点を誇るスピード・シュート力・テクニックが揃ったフランス史上に残るストライカーです。フランス代表でも数々の栄光を手にしたアンリですが、1番輝きを放っていた時期がイングランドのアーセナル時代です。プレミアリーグで4度の得点王に輝き、2003-2004シーズンには前人未踏の24ゴール20アシストを記録し、チームを無敗優勝に導く活躍をしています。

エリック・カントナはフィジカルの強さとテクニックを兼ね備え、アシストからフィニッシュまで1人で試合を決めてしまう能力があった選手です。抜群の得点力とカリスマ性があり、低迷していたマンチェスターユナイテッドを4度のリーグ制覇に導きキングエリックと呼ばれました。一方代表では、評価されない不遇な時期がありましたが、プラティニ監督に選出されると、圧倒的なパフォーマンスで周囲を認めさせる活躍を見せました。

フランス代表の歴代ベストイレブンのフォーメーションは4-4-2です。GKにバルテズ、DF陣はデサイー・ブランの不動のセンターバックと攻撃参加が武器のサイドバックであるテュラムとリザラズを選出しました。

中盤はジダンとプラティニのレジェンドコンビを並べ、底には献身的なプレーができるヴィエラとデシャンがバランスを取ります。ツートップにはアンリとエムバペのスピードと得点感覚が高い2人が入りました。

フランスのサッカー選手は、高い身体能力にセンスあふれるプレーとすぐれた戦術眼を持っていることが多く、所属しているクラブの中心で活躍しています。

フランス代表は個性豊かな選手が集結し、強いだけではない華麗で美しいシャンパンサッカーで観る人を魅了し続けてきました。2018年のワールドカップを制して世界の頂点に立ったフランスは、これからも期待の若手を輩出し、サッカー界を牽引する活躍が期待されています。