2020年1月10日 更新

ゲーゲンプレスの意味とは?クロップ戦術の魅力を解説

サッカーイングランドプレミアリーグ・リバプールFCの監督ユルゲン・クロップ。クロップ監督はサッカードイツブンデスリーガ・ドルトムントの監督をしていた時に「ゲーゲンプレス」というサッカー戦術を生み出しています。ゲーゲンプレスの凄さと、その魅力を紹介します。

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ゲーゲンプレスでは、攻から守への切り替えの時に、高い位置からボールホルダーにプレッシングを一気にかけられるように、攻撃の際に、味方から縦パスを受ける前線にいる選手がボールを失うことを想定し、周りにいるチームメイトたちはポジションをとっています。

ゲーゲンプレスで大事なのは、どこでボールを奪い返すか、ということです。
クロップサッカーでは、ボールを失う位置を相手のゴールに近い位置になるように、味方のディフェンスラインから早めに長い縦パスを入れるようにしています。

ゲーゲンプレスの特徴 相手にボールを奪わせる?

長い縦パスは相手に奪われる可能性が高いものです。しかしゲーゲンプレスの戦術を用いるクロップサッカーでは、これを逆手に取り、ボールを奪われる危険性がある位置にあえて縦パスを入れて、相手がボールを奪う位置をこちら側が指定しているのです。

味方からの縦パスが繋がればそのまま攻撃し、相手にボールを奪われた場合はゲーゲンプレスを行います。
予め、ボールを失うことを前提にポジションをとっているので、この臨機応変な対応が可能になります。

ゲーゲンプレスの凄さ②プレスのスイッチ

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最終ラインにいる選手から前線の選手へ長い縦パスを送る。ゲーゲンプレスはこの時から発動します。この長い縦パスがゲーゲンプレス発動のスイッチになるのです。

ゲーゲンプレスの特徴 長い縦パス

さらに、ゲーゲンプレスは、前線の選手たちがボールを奪われることを前提にしているので、長い縦パスで味方選手と相手選手が競り合った後のセカンドボールを確実に自分たちのものにする可能性を高め、そこからショートカウンターのチャンスを多く作り出しています。

細かいショートパスを繋ぐポゼッションサッカーが一時期浸透しましたが、クロップサッカーではドルトムント時代からこの長い縦パスを多用するゲーゲンプレスの戦術を用いたサッカーで、勝利を積み重ねてきたのです。

ゲーゲンプレスの凄さ③プレッシングのかけかた

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ゲーゲンプレスのプレッシングの仕方は、相手のパスコースを限定させて、ボールを奪う場所を限定するやり方です。
したがって、闇雲に相手にプレッシングをかけ続ければいいというものではありません。

ゲーゲンプレスの戦術を用いるクロップサッカーでは、相手ボールホルダーが有するスペースを削りながら、自分がマークすべき相手選手を捨てて相手ボールホルダーに複数の選手がプレッシングをかけます。ボールホルダーに多方面から激しいプレッシングをかけるため、相手のミスを誘発してボールを奪うことができます。

ゲーゲンプレスの特徴 数的不利になるリスク

しかし、一斉に他方から数人係で持ち場を離れてボールホルダーにプレッシングをかけるため、ゲーゲンプレスが失敗し、相手がプレッシングを破って突破してしまうと、味方が数的不利な状況で守備をしなければならなくなります。

ゲーゲンプレスの凄さ④確実にボールを奪うプレッシング

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ゲーゲンプレスでプレッシングをかける際には、相手と入れ替わって置き去りにされてしまうような、リスクのあるプレッシングをしているのではありません。

ゲーゲンプレスでは、相手にいなされることやドリブルで交わされることを避けながらプレッシングをかけています。
1人で奪えなくても、徐々にパスコースやドリブルコースを限定し、さらに囲みながら2人目・3人目ぐらいでボールを奪うことを狙っています。

ゲーゲンプレスの凄さ⑤疲労度が高いサッカー戦術

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ゲーゲンプレスは極めて体力的消耗が激しいサッカー戦術であるといえます。前線の選手を筆頭にとにかくボールを奪うために走りまくります。スプリントの回数も半端ではありません。

無理をすれば、選手のケガにもつながってしまいます。リバプールではクロップ監督就任後に、選手が立て続けに故障してしまう時期がありましたが、それはこのゲーゲンプレスのサッカー戦術を用いたからと言われています。選手たちの体がこの激しいサッカー戦術に慣れていなかったのです。

クロップサッカーでゲーゲンプレスの誕生

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クロップサッカーの代名詞、ゲーゲンプレスの戦術を築き上げる上で、クロップが手本とした強豪サッカーチームが2つあります。

それは、バルセロナレアルマドリーのサッカーでした。彼が注目したのはバルセロナの組織的な守備とレアルマドリーの高速カウンターです。

クロップが理想とするゲーゲンプレスのサッカーとは「レアルマドリーの攻撃にバルサの組織的な守備をミックスさせる」という壮大なものだったのです。

ゲーゲンプレスのクロップサッカーでレアルマドリーに勝つ!

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クロップはドルトムント時代、ゲーゲンプレスの戦術用いて、2012年10月チャンピオンズリーグのグループリーグでレアルマドリーを2-1で破っています。

当時のレアルマドリーは、ジョゼモーリーニョ監督が率いており、クリスチアーノ・ロナウドを中心とする超高速カウンターを武器にしていました。そしてそのカウンターのスイッチを入れる役割を担っていたのがシャビ・アロンソです。クロップはシャビ・アロンソを徹底的にマークしました。このシャビ・アロンソに対してゲーゲンプレスを用いて徹底的にプレッシングを行い、レアルマドリーの高速カウンターを封じて、勝利したのです。
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