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ハンドのルールの定義とは?いまさら聞けないサッカールールを解説

ハンドのルールの定義とは?いまさら聞けないサッカールールを解説

サッカーのハンドはルール上、ボールを手または腕を用いて意図的にボール触れる行為と表記されていますが、その反則を犯した場所やシチュエーションによって試合に及ぼす影響は変化します。どのような行為がハンドになるのか、またレッドカードとイエローカードが出される基準などを紹介します。

2021.12.16 サッカー

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サッカーのハンドとは?

ハンドのルール上の定義

サッカーのハンドのルールは、公式競技規則に以下のように定義されています。

「ボールを手または腕を用いて意図的にボールに触れる行為はボールを手で扱う反則である」

サッカーのルール上の定義によると、意図的にボールを手や腕で触ったかどうかということが判断の基準となり、またそれをどのエリアやシチュエーションで行ったかによってイエローカードやレッドカード、もしくは警告を出さないということが考慮され決められます。

しかし、意図的であるかどうかということは非常に判断が難しいため、その判断のベースとなるものが設けられているとともに、審判によって一定の権限が考慮されているということもサッカーの試合では事実として存在しています。

ハンドは試合の流れを左右する

サッカーのハンドは、その反則が行われた場所によっては試合の流れを大きく変えてしまいます。具体的には、拮抗したサッカーの試合でペナルティエリア内でハンドを犯してしまい、ペナルティキックを与えてしまい失点したり、決定的なシーンをハンドで防いでレッドカードで退場になり一人減るなどということが挙げられます。

そのため、ハンドの判定に関しては明らかな場合はまだしも、微妙な判定が下された時には常に物議をかもす対象となります。近年ではVARが取り入れられたことにより、その判定の明確性がより問われるようになっていると同時に、選手はよりハンドを犯さないように気をつけるシーンが増えてきています。

ハンドは指の先から肩までを指す

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サッカーのハンドのルール上の定義であるように、手または腕を用いてはいけないとされていますが、どの部分までを示すのかということが曖昧です。公式的にはハンドの範囲としては指の先から肩までの範囲を指し、その部分を使ってプレーするとハンドの反則が取られます。

肩と腕の境界線というのは非常に判断しづらい部分ではありますが、腕を下に伸ばした際に脇の下から肩へ向かって切った際のラインより指よりの部分を具体的には示しています。よくこの部分については議論が交わされたり、試合中にもハンドと混同される分ではありますが、その基準をしっかりと審判は見て判断しなければいけません。

サッカーのハンドの反則は大きく2つに大別される

①ペナルティエリア外でのハンド

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サッカーのハンドは大きくペナルティエリア内でのハンドと、ペナルティエリア外でのハンドに大別することができます。ペナルティエリア外でのハンドにも2種類あります。
①フィールドプレーヤーがプレー中に腕にボールが当たって取られる反則
これは多くの場合は故意であってもなくても腕に当たった時点でファウルが取られます。しかし、プレーを流した方がフリーキックを得ることになるチームに優位になるのであれば、そのままプレーオンで試合は続行されることもあります。
②ゴールキーパーがペナルティエリア外で腕を使ってボールに触れた反則
この時はそのシチュエーションによってカードの種類が変わると同時に、故意であると判断されファウルを取られます。

ペナルティエリア内でのハンド

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サッカーのペナルティエリア内におけるハンドの判定は、非常に審判を悩ませる部分であり多くの誤審が起こる場所でもあります。
なぜがいいますと、ペナルティエリア内においてはそれが意図的であるかどうかが考慮され、またそれがレッドカードなのかイエローなのかという部分まで、すぐにジャッジをする必要があるからです。

ペナルティエリア内はサッカーでは得点が動く非常に重要なエリアであり、判定次第でゲームの流れが大きく変わってしまいます。さらに、多くのプレーヤーが密集する場所でもあるため、手に当たったかどうか審判にとっては非常に見づらく、ファウルを見逃すこともあります。

サッカーのハンドの判定基準

腕が体から離れているかどうか

サッカーのハンドの判定基準として、規則上は意図的に行われたかどうかということがピックアップされますが、意図的かどうかを判断基準として、腕が体から離れているかどうかということが適用されます。

腕が身体から離れている、身体の外に出しているということは、ハンドを犯すリスク・可能性のある動作であることがわかります。このハンドのリスクを分かっていて、身体から手を放しているのは自分自身であり、意図的であると判断されます。

少しこじつけのような理由ではありますが、腕が身体に触れているときはハンドにはならないという規則上の定義がされているので、シュートをブロックするときに選手が腕を後ろにくっつけて隠すのはハンドを取られないようにするためです。

ボールに対して手が寄って行ったかどうか

サッカーのハンドの判定基準になるポイントとして、ボールに対して手が寄って行っているのか、それとも手にボールが寄ってきたのかによってファウルかどうかが変わります。

ボールに対して手が寄って行った場合、それは故意的に腕を使っていると判断され、ルール上ファウルが取られ場合によってはカードも提示されます。一方、手にボールが寄ってきた場合、つまり手が先にそこにあり、ボールが当たってきたという場合は故意ではないと判断されファウルにはなりません。しかし、ペナルティエリア内など、そこに手がある必要性がないと判断された場合は、ファウルとなりカードも表示されることもあります。

サッカーのハンドでイエローカードが出される場合

攻撃時に意図的に行うハンド

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サッカーの試合では攻撃時に意図的にハンドを行うケースが稀に見られ、例えば有名なマラドーナの神の手ゴールなどは当時ではハンドと判定されませんでしたが、あのような行為を行うと現在のサッカーのルール上はイエローカードが提示されます。

攻撃時にはなぜレッドカードではなくイエローカードで済むのかというと、自チームの攻撃による得点機会がハンドによって取り消されたことよって損を被るのは自チームであるからです。しかし、意図的に得点するために手を使うという行為は反スポーツマンシップ行為のため、イエローカードが提示されます。

守備時に決定的場面ではない時に相手の攻撃を阻んだハンド

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サッカーの試合で守備をしている際に、相手の攻撃を阻むために手を使ってしまったということは多々生じています。しかし、それが意図的であったとしても相手の決定的場面を阻むような場面や、悪質ではない限り、レッドカードは表示されず、イエローカードにとどまります

具体的なシーンとしては、相手のロングボールを手を伸ばして触ってしまったり、浮き玉についてを出してしまったりというような場面です。また、ゴールキーパーにおいても、相手選手が触れないようなボールをペナルティエリア外に出てキャッチした際には、決定的な場面ではないためイエローカードが提示されます。

サッカーのハンドでレッドカードが出される場合

守備時に決定的場面で相手の攻撃を故意的に防いだハンド

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サッカーの試合において、ルール上レッドカードがハンドによって提示される場合として、相手チームの決定的得点シーンを故意的に防いだハンドが挙げられます。その反則を犯した場所がペナルティエリア内であれば、レッドカードプラスPKが相手チームに献上され、サッカーの試合を大きく変えてしまいます

また、ペナルティエリア外であっても、例えばディフェンスの選手が相手に通ったら得点が入るシーンを手を使ってボールを止めるとレッドカードが提示されます。その際には故意であるということが悪質であると判断されるため、その程度は考慮されず一発退場となります。

GKがペナルティエリア外で故意的に相手の攻撃を手で防いだハンド

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サッカーにおいてゴールキーパーは特別なポジションであり、ペナルティエリア内であれば手を使うことはルール上許可されています。しかし、それをペナルティエリア外で行った場合、キーパーであることは考慮されずフィールドプレーヤーと同様にハンドの反則がルール上適用されます。

さらに、サッカーの試合でペナルティエリア外にゴールキーパーが飛び出して相手の攻撃を手で防いだ場合、それは決定的な場面を防いだと判断され、キーパーにレッドカードが提示されます。サッカーにおいては、ゴールキーパーが退場になるということは、サッカーの試合の流れを大きく変えることになってしまいます。

ハンドが適応された特徴的な事例

ワールドカップ日本対コロンビア

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2018年サッカーワールドカップロシア大会の日本対コロンビアのグループリーグにおいて、コロンビアの選手がペナルティエリア内でハンドの反則を犯しました。

その結果、日本にペナルティキックが与えられるとともに、その選手にはレッドカードが与えられ退場になりました。

この反則のシーンをサッカーのルールに則って解説すると、香川選手が放ったシュートはコース的にサッカーゴールの枠内に、キーパーの届かないところへと飛んでおり、それをコロンビアの選手が腕を体から意図的に離しボールを止めています。

そのため、サッカーのルール上も定義の上でも明らかなハンドであり、なおかつ決定的な得点機会を阻止した行為として退場処分となっている正しい審判によるジャッジが下されています。

ハンドが適応されなかった特徴的な事例

アジアカップ日本対オマーン

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2019年サッカーアジアカップでの日本対オマーン戦は、長友選手が相手のシュートをハンドしたのではないかという疑いでも注目された試合でした。

判定はノーハンドでそのためにオマーンは得点機会を逃し、サッカーの展開もそのまま敗戦へと向かって行ってしまいました。

シーンを解説すると、相手がシュートを打った際に長友選手は右腕は体につけながら、左手は離れた状態でスライディングした体の下に入っていました。

手にボールが当たっており、サッカーのルール上ではハンドに相当しますが、審判の位置からはその部分が手であるか体であるかの判断ができなかったということを考慮して反則を取らなかったと分析できます。

VARが採用されていればこれは反則となりイエローカードが提示されていますが、これもサッカーの一部であるとも言えます。

サッカーのハンドの定義まとめ

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サッカーの試合では、様々なシーンでハンドの反則が行われており、サッカーの試合の流れを変えるものから、試合のリズムを考慮し流されるものまでさまざまあります。

ハンドの基準となるのが意図的であるかどうかという点であり、悪質であるほどイエローからレッドカードへと変わります。また、近年ではペナルティエリア内においては、体に腕が付いている場合を除いて、腕にボールが当たればハンドでありPKが相手に与えられ、意図の有無は考慮されなくなってきています。

それほどサッカーのペナルティエリアは重要なゾーンと認識されており、そのジャッジがサッカーの試合の流れを決めてしまいますが曖昧なジャッジも未だに散見されます。

今後サッカーのハンドのルールは改定されることが検討されており、より明確な基準づくりが求められています。

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