少年サッカーの重要なポジションは、攻撃の要となるフォワードです。少年サッカーでは人気がありますが、最前線で激しいプレッシャーを受けるため、強い気持ちが必要になります。守備の要であるセンターバックも重要なポジションです。自陣を守りながら、攻撃の起点となる役割を持ちます。
少年サッカーのポジションとは?
サッカーのポジションとは、ピッチ上での
選手の配置や役割を表す言葉です。ポジションは、大きく4つに分けられます。
・フォワード
・ミッドフィルダー
・ディフェンス
・ゴールキーパー
サッカーの競技人数は1チーム11人ですが、少年サッカーでは1チーム8人でプレーします。8人制の場合でも、基本的な配置は変わりません。戦術が複雑化すると、役割も細分化されていきますが、選手は必ず4つのポジションのいずれかに分類されます。
フォワード
フォワードは、得点を決める役割を持つ人気の高いポジションです。1人もしくは2人が配置され、相手のゴールに最も近い前線でプレーします。シュートスキルだけではなく、相手の前に体を入れて、味方からのボールを受けるポストプレーの技術も求められます。味方が運んだボールを受け止めて、得点を決めるまでがフォワードの役割です。
ミッドフィルダー
ミッドフィルダーは、ピッチ上の中間に位置し、攻守両方の面で活躍の機会があるポジションです。攻撃の起点となる役割を持ち、ボールを運んでフォワードにアシストパスを出したり、自らゴールを狙う場合もあります。守備では相手の動きを防ぎ、自陣へと攻め込ませない役割があり、試合をコントロールする司令塔の力が必要です。
ディフェンス
ディフェンスは、味方のゴールに最も近い位置で、相手の攻撃を食い止めるポジションです。センターに配置されるセンターバックと、サイドに配置されるサイドバックに分けられることが多いです。相手にシュートを打たせないために、競り合っても負けないフィジカルの強さが求められます。相手の攻撃を予測する判断力も、ディフェンスには欠かせないスキルです。
ゴールキーパー
ゴールキーパーは、ゴールを守るため、唯一手を使うことができるポジションです。最も大切な役割は、相手のシュートを止めることです。相手のシュートを怖がらずに体を張ることが必要なため、フィジカルだけではなく、メンタル的なタフさが求められます。ゴールを守ることに加えて、ディフェンスから流れてきたボールに対応し、ボール回しに参加することもあります。
少年サッカーのフォーメーションとポジションの考え方
ポジションが選手個人の配置を指すことに対し、フォーメーションはチームの配置を表します。サッカーでは、ディフェンス、ミッドフィルダー、フォワードの並びで、人数を数字単体で表してフォーメーションの形を伝えます。少年サッカーで使われるフォーメーションは、主に4つの形です。フォーメーションの形から、相手がどのような戦術で向かってくるのかが予測できます。
3-3-1
3-3-1は、多くのチームが取り入れているフォーメーションです。ディフェンスが3人いることで、数的優位を作りやすく、基本的な守備の戦術を実践することに向いています。攻撃する場面でも、サイドやセンター、どこからでも展開できる攻守のバランスが取れた形です。フォワードが孤立しやすいことが難点のため、パスワークを鍛えることが必要です。
3-2-2
3-2-2は、攻撃を重視したフォーメーションです。前線からプレッシャーを与えて、積極的にゴールを狙うスタイルのため、ディフェンスに配置された3人も、ピッチの中間まで攻め上がることがあります。選手の運動量が多いので、ポジションのバランスが崩れやすい点に気をつけなければいけません。選手には、走り切る体力や、空いたスペースを埋める判断力が求められます。
2-3-2
2-3-2は、日本サッカー協会が推奨しているフォーメーションです。両チームが2-3-2で試合をすると、1対1の局面を作りやすい形になり、個人のスキルを高める効果が期待できます。しかし、ディフェンスが2人しかいないため、中盤の裏を突いたカウンターには弱いです。攻守の切り替えを徹底することが必要なフォーメーションと言えます。
2-4-1
2-4-1は、中盤を重視したフォーメーションです、4人のミッドフィルダーをフラットに並べた場合、サイドを重視した攻撃の形となるため、体力があり足の速い選手が必要です。ダイヤモンド型に配置すると、攻守ともに人数を割くことが可能で、数的優位を作れます。しかし、状況判断を間違うと失点のリスクが大きくなり、選手には戦術に対する高い理解力が求められます。
少年サッカーの重要なポジションはどこか?
少年サッカーの重要なポジションにはセンタープレーヤーが挙げられ、特に攻撃の要となるフォワードと守備の要となるセンターバックが重要です。ピッチの中心はボールが集まりやすい場所のため、センターに位置している選手が主導権を握ることは、試合を有利に進めていくために欠かせません。
①攻撃の要のフォワード
攻撃の要となるフォワードは、サッカーの花形でもあり、ジュニアでは人気のポジションです。しかし、最前線で相手からの激しいプレッシャーの中、ボールをキープしながらシュートを狙う難しいポジションでもあります。試合に勝つためには必ず得点を決めなければいけませんが、相手のディフェンスやゴールキーパーを越えていくことは容易ではありません。果敢にゴールに向かっていく気持ちの強さが必要となり、試合の勝敗を決める重要なポジションです。
②守備の要のセンターバック
守備の要となるセンターバックは、ディフェンスの中でもゴールキーパーの前に立ち、ゴールを狙う相手を防ぐポジションです。攻め込まれている状況で、相手からボールを奪い、チームが守備から攻撃に転じるきっかけを作らなければいけません。基本的に攻撃には参加しませんが、チームを支える重要なポジションのため、プロでも優秀な選手が配置されることが多いです。
少年サッカーの重要なポジションに必要な能力
少年サッカーで重要なポジションに必要な能力は、大きく分けて3つあります。
・サッカーの基礎技術
・広い視野
・役割意識
少年サッカーは育成年代で構成され、能力の習得スピードに開きがある場合が多いです。重要なポジションを希望するなら、必要な能力の習得を目指した練習を積むことで、ライバルに差をつけることができます。
サッカーの基礎技術
少年サッカーで重要なポジションを任せられるためには、地道な練習を重ねて、3つの基礎技術を身につけることが大切です。
①止める
②蹴る
③運ぶ
次のアクションに移りやすい位置でボールを止め、狙った場所にボールを蹴ることや、体とともにボールを運ぶことが、サッカーの基本です。全てのプレーの土台となる、ボールを扱うための基礎技術を磨きましょう。
広い視野
重要なポジションでは、試合を左右する局面も多く、周囲の状況を把握する広い視野が必要です。足元のボールだけに集中してしまうと、視野が狭くなりがちなため、顔をあげてプレーする習慣をつけることをおすすめします。味方と相手の位置を確認し、次にするべき最適なプレーは何かを判断する材料を多く集めることで、チームの勝利に貢献できます。
役割意識
少年サッカーでは、役割意識を持つことができる選手は、重要なポジションに配置されることが多いです。サッカーはチームスポーツのため、選手ひとりひとりが、チーム全体の指示を理解して動くことを求められます。しかし、ポジションの役割はフォーメーションの形で変化する場合もあるため、ジュニアでは理解が難しい選手もいます。自分のするべきプレーを意識し、役割に向きあう姿勢は、重要なポジションに必要不可欠です。
少年サッカーのポジションの決め方
少年サッカーのポジションの決め方は、基本的には2パターンです。
・ポジション適正
・選手の育成
目の前の試合に勝つためには、ポジションごとの適正に合った選手を起用します。しかし、将来の試合に勝つためには、選手の育成を目指して、チームを強化していかなければいけません。少年サッカーでは、どちらも大切な要素です。
ポジション適正
ポジションを決めるとき、選手の適正を見て判断することがあります。与えられた役割ごとにプレーする内容は異なり、適正も違うため、選手の個性に合わせてポジションを決めることは、試合に勝つために必要な判断です。
ポジション |
適正 |
フォワード |
足が速い |
ゴールに向かう気持ちが強い |
シュートスキルがある |
ミッドフィルダー |
体力がある |
パス精度が高い |
コーチング力がある |
ディフェンス |
足が速い |
競り合いに強い |
冷静な判断ができる |
ゴールキーパー |
高身長 |
瞬発力がある |
キック力がある |
選手の育成
少年サッカーのポジションは、選手の育成も重要視して決められます。ジュニア世代を育てるために大切なことは、ひとつのポジションに固定せず、複数のポジションを経験させることです。役割が変われば、ピッチの見え方や、試合中の動き方も変わります。多くの異なる経験を積むことで、選手の新たな長所に対する気付きや、技術の向上に繋がります。
少年サッカーの重要なポジションに注目してみよう
ジュニアでは、得点を決めるフォワードに人気が集中しがちですが、サッカーはチームスポーツです。人気に関係なく、ポジションひとつひとつがチームに欠かせない役割を持っています。今よりももっとチームを支える活躍がしたいと思ったときに、重要なポジションに注目してみましょう。自分に与えられた役割は何かを考え、求められる技術の習得を意識しながら、日々の練習に励むことが大切です。