フットサルのバックパスのルールを覚えよう!有効なバックパスとは?
フットサルのバックパスに関するルールは複雑で、試合中でもルールを理解しておらずよく反則が起きる部分です。バックパスの規定は、パスの起点が誰か、また相手がボールに触れたかどうかがポイントです。ルールを理解した上で有効にバックパスを試合で使うための方策を紹介しています。
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公式ライター Activel_director
フットサルのバックパスのルール
フットサル規則第12条
①キーパーが保持していたボールを離した後、ボールがハーフラインを越える前に、または相手側によって触れられるかプレーする前に、味方競技者からボールを受ける。
②味方競技者によって意図的にキーパーにキックされたボールを手で触れるか手でコントロールする。
2つ目の手で触る規定に関してはサッカーと同様のため理解しやすいですが、①に関してはこの説明だけでは具体的にどのケースがセーフで、どのケースがアウトなのかが分かりづらく、理解しないまま反則を犯してしまうケースが多く見られます。
パスの始まりがキーパーかどうかがポイント
キーパーがパスの始めとなる場合、ほとんどのケースではその後味方がリターンしたら反則となり、相手に間接フリーキックが与えられます。一方、キックインなどで味方選手がパスの始めとなった時、キーパーへバックパスを一度した際には反則とはならず、プレーは続行されますが、再度バックパスをした場合は反則となります。
このようにパスの始まりが誰か、またキーパーが触れているかどうかはバックパスの大切な判断基準になります。
フットサルのバックパスで反則になる事例
相手に触れずにキーパーにパスが返される
具体的には、キーパーがゴールキックしたボールを味方選手が触り、その後ピッチの外にボールが出ることも、相手に当たることもなく、もう一度バックパスをした場合に規則上反則行為になります。
これはパスの始まりがキーパーであり、その際にバックパスをしたと判断されるためフットサルのルール的にはファウルであるという判断がなされています。
キックインをキーパーが蹴りパスをリターンする
何故ならば、キックインであったとしてもゴールキーパーが一度触ったら、そのボールが相手に触れる、もしくはピッチ外に出るまでにゴールキーパーにバックパスをすることは禁止されているからです。
これはパスの始まりがキーパーであるというところがポイントで、その際にはバックパスをしたと判断されるため、ルール的にファウルであるという判断がなされます。
フットサルのバックパスで反則にならない事例①
相手に一度触れてからキーパーにパスが返される
ゴールキーパーがパスの起点であったとしても、相手が一度ボールに触った時点で、そのボールの起点が相手に変わったと判断され、リセットされると考えることができます。そのため相手が触った後は、ゴールキーパーにバックパスをしてもルール上ファウルにはならず、プレーを続けることができます。
しかしバックパスを受けた後は再び起点がキーパーになるため、その後のプレーでは相手が再び触れてリセットされるまでは、バックパスができないので注意する必要があります。
マイボールのキックイン
具体的には、味方選手がキックインをしたボールを直接ゴールキーパーが触ったとしても、ルール上反則行為にはならずプレーを続行することができます。これはパスの起点がゴールキーパーではなく、味方選手であるため一度はバックパスをすることが認められています。
注意しなければいけないことは、バックパスをした後はパスの起点がゴールキーパーに移るということで、その後再びバックパスをした際に規則上ファウルになるため、気をつける必要があります。
マイボールのキックオフ
具体的には、キックオフの際に、直接ゴールキーパーへバックパスをして、それを触ったとしてもルール上反則行為にはならず、プレーを続行することができます。これはパスの起点がゴールキーパーではなく、味方選手であるため、バックパスをすることが認められています。
もちろんバックパスをしたあとに、相手に触れるまでに再びバックパスをした際にはファウルとなるので注意が必要です。
フットサルのバックパスで反則にならない事例②
相手コートにキーパーが入ってプレーする場合
具体的には、パワープレーを選択した際などにキーパーが相手コートに入り、人数を増やして攻撃をする場合があります。キーパーは相手コートに入った時点でフィールドプレーヤーとみなされるため、ボールに何度触ってもルール上反則にはなりません。
注意しなければいけないのは、自陣に戻った時点で再びキーパーとして判断されるため、その際にバックパスを戻したら規則上反則となり、相手に間接フリーキックが与えられてしまいます。
フットサルのバックパスのルールでよく勘違いする事例
サッカーと同様に手で触れなければ大丈夫?
つまり、フットサルのバックパスはサッカーのように手で触れなければいいのではなく、全く別のルールの上に成り立っているということです。この点はサッカーとフットサルのバックパスのルールの大きな違いであり、よく間違われる点ですのでプレーする際は注意が必要です。
足で返さなければキャッチできる?
しかし、ルールブックには「競技者が規則の裏をかくために意図的に策略を用いたと主審または第2審が判断した場合には、その競技者は反スポーツ的行為を犯したことになる」と定められています。つまり、わざとパスを浮かせてヘディングでキーパーにパスをするような行為は、時間稼ぎなどと判断されて反則を取られてしまいます。あくまでプレーの流れの中でのヘディング等でのバックパスが認められているだけですので、注意が必要です。
相手コートにボールが入った後でも反則になる?
つまり、相手コートにボールが入ったからといってリセットされるわけではなく、インプレーの間は相手がボールに触れるまでにキーパーが2度パスを受けるということは、キーパーが相手コートに入ってプレーする場合を除いて禁止されています。
そのため、バックパスをする際はボールがどこにあるかではなく、キーパーが何度触ったかを意識してプレーする必要があります。
フットサルのバックパスを効果的に使う方法
相手がゴール前を固めた時に釣り出す
具体的には、相手がゴール前を固めている時や、前進をしづらい時にバックパスをします。そうすると、ルール上時間の制限と再度のバックパスは禁止されているため、相手はプレッシングをかけ足元に入るパスを奪おうとします。その裏をついて長いパスでよりゴールに近づいたり、相手が動くことによってできるスペースを使って打開の糸口を探すきっかけにすることができます。
相手が動かなかった際は、もう一度足元で受けて攻撃を継続することもできるため、フットサルの試合では相手との駆け引きの手段の一つとしても用いることができます。
前へのパスコースがなくなった時に使う
具体的には、フットサルの試合で相手コートに入る前程度の位置でボールを持った際に、パスコースが切られていて味方に前進するパスが出せず、選択肢がドリブルかバックパスしかなくなった状況でバックパスをします。それによって一度プレーをリセットすることができ、味方と自らに動き直す時間を作ることができるため、こう着状態を打開するきっかけになります。
フットサルのバックパスは味方に時間とスペースを与えることができる武器ですので、前進するスペースがなくなった際にはこの方法で打開の糸口を見出すことをお勧めします。
時間を稼ぐ
具体的には、残り時間が少ない状態では相手チームは基本的にプレッシングをかけてくるため、なかなかボールを前に運ぶことはできません。また、相手コートに侵入したとしてもボールを積極的に奪いにくるため、余裕を持つことは困難です。
その際にバックパスを用いて相手を自陣へと引き込みます。それだけでも数秒の時間を稼ぐことができると同時に、そのボールをロングで前へと運ぶだけでもさらに時間を消費することができます。
小さな時間の積み重ねではありますが、勝負にこだわらなければいけない試合においては、このような方策を用いることは重要であり、その際にバックパスは非常に役に立ちます。
フットサルのバックパスのルールまとめ
また、フットサルの試合でルールに則った上でいかに有効的にバックパスを使用するかということも勝敗を分ける大きなポイントとなります。
フットサルの規則において、このバックパスのルールが一番難しい部分ではありますが、ルールを正確に知ることはフットサルを正確にプレーするだけではなく、有利に試合を運ぶことをも可能にしますので、しっかりと理解した上でフットサルを楽しんでください。
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