スポーツで体を作る上で必要な食事の知識やポイントとは?
スポーツをする上で食事は重要なファクターです。練習の効果を最大限生かしたり、試合でのパフォーマンスをアップさせるにはバランスのいい食事が不可欠です。スポーツに重要な栄養を食事でとるために適切な摂取量や摂取するとよいタイミングを解説します。
Writer
公式ライター nich.nuko
スポーツのパフォーマンスアップには食事が重要
適切な量の栄養を適切なタイミングで食事によって摂取することでスポーツでのパフォーマンスを最大限発揮できるのです。
日々の食事で十分な量の栄養をしっかり摂取できていなければ本来出せるはずのパワーも出せず、すぐにエネルギーが切れて集中力も落ちるので、スポーツのパフォーマンスを上げるには食事でしっかりと栄養を取ることが不可欠です。
食事はエネルギー補給だけでなく、人間の体は主に食品由来の栄養で構成されているので、丈夫な体でスポーツを楽しむには食事で適切な栄養補給が不可欠です。
一見難しそうなスポーツの栄養学ですが噛み砕いて考えれば難しいこともなく、日々の食事に適用することもできます。
スポーツのために栄養を食事の中で摂取するメリット
またビタミン剤や栄養補助食品もコンビニでも取り扱われていてなじみの深いものになってきました。
日本人はダイエット意識も深く、そういった食品で主な栄養を摂取してカロリーを抑える方も増えてきています。
しかしそのほとんどが特に注意して取るべき栄養を補助しているだけで、生きるのに必要な栄養をすべてをカバーできるものではありません。
また特定の栄養を摂りすぎると過剰摂取になり悪影響を及ぼす可能性すらあります。
一流のスポーツ選手でもサプリメントだけで栄養を摂取するようなことはせず基本的な食事のバランスを考え、かつスポーツで伸ばしたい部分を意識した食事を中心に栄養を摂取しています。
もちろんアマチュアのスポーツ選手やスポーツをたしなんでいる人も同じで、栄養摂取の中心はあくまで食事から摂ることが理想的です。
食事の栄養の種類と効果とは?
それぞれの栄養の働きと適切な量や、その栄養がどんな食材に入っているかを確認してみましょう。
エネルギーの源「炭水化物(糖質)」
他のエネルギー源に比べて消化吸収に時間がかからないのが特徴です。
炭水化物ダイエットが流行ったことで無い方がいい物という認識が強まっていますが、体を動かすエネルギーなので生きる上で必要不可欠です。
炭水化物が足りないと筋肉に力が入らなくなりスタミナもなくすぐに疲れてしまい、脳も働かないので集中力が持続しません。
食事で1日の基礎代謝(動かなくても消費されるカロリー)と同等のカロリーは炭水化物で摂取することが望ましいです。
ただしスポーツや生活の中でもカロリーは消費され計算は難しいので、体重管理を元に量を調整するとよいでしょう。
炭水化物がたくさん含まれている食材は、米、パン、麺類、イモ類、フルーツ、などです。
摂取する量だけでなく摂取する時間によっても摂り過ぎになることはよくあるので食事メニューのカロリーに注意しましょう。
筋肉の原料「タンパク質」
特に筋力アップや維持には欠かせないものなので、スポーツをする人はたくさんのタンパク質を必要とします。
時間はかかりますがエネルギーとしても消費できるので、スタミナの必要なスポーツでは持久力アップにつながります。
スポーツをする人が必要なタンパク質の量は体重1kgに対してタンパク質1g~1.7gと言われています。
余分に摂取しすぎると内臓に負担がかかり余分なカロリーにもなるので一度に摂取する量には注意しましょう。
タンパク質を多く含む食材は肉、魚、卵、大豆などです。
食材によってはタンパク質以外に炭水化物や大量の脂質を含んでいるものもあるので、食事メニュー全体のカロリーの量に注意しながら摂取する必要があります。
また消化に時間のかかる食材もあるので、運動直前の食事では注意が必要です。
スタミナを補う「脂質」
グラム当たりのカロリーの量が多く時間をかけてエネルギーになるので、スタミナ維持に必要なエネルギー源です。
また脂質にはビタミンを取り込んで体中に送り出す働きもあり重要な栄養素です。
体脂肪は脂質が体に蓄えられている状態で、健康管理や肉体美には悪しき物として認識されていますが、スポーツをする上では重要なエネルギー源でもあります。
血糖値が下がった状態が続くと時間をかけて体脂肪が分解されて体を動かすエネルギーになります。
しかし体はエネルギーになるまで時間のかかる脂肪より、手っ取り早くカロリー摂取できる炭水化物を求めるので結果的に脂肪が増え続けることが多いのです。
脂質を多く含む食材は油、バター、マヨネーズ、ナッツ類などです。
通常の食事の中で十分な量を摂取できているので食生活によっては食事制限で脂質の量を抑えることも必要になります。
身体機能の潤滑剤「ビタミン」
直接体を作ったりエネルギーになるものではありませんが、摂取した栄養の働きを助ける作用があります。
不足すると体調不良を引き起こしたり、スポーツの面ではパフォーマンスが低下したりするので食事で意識的に摂取したい栄養の一つです。
ビタミンは13種類あり様々な働きがあり、水分、または脂質に溶けて体中に行きわたります。
水に溶けて体に行きわたる水溶性ビタミンは尿や汗で排出されやすいので、スポーツや運動を行うときには積極的に食事や飲み物で摂取するようにしましょう。
逆に油溶性ビタミンは体脂肪に蓄えられやすいので摂取する量に注意しましょう。
ビタミンは様々な食品にそれぞれ含まれているので、バランスの良い食事を心がけましょう。
ビタミン剤も安価に出回っていますが、過剰摂取すると体調不調になることもあるので食事で自然に摂取することをおすすめします。
体のバランスを保つ「ミネラル」
ビタミンの場合は体の中で他の栄養とくっついたり離れたりして働くことが多いですが、ミネラルの場合はそれに限らず体の構成成分の一つになっていることもあります。
ミネラルはスポーツと密接な関係にあるといえます。
運動機能を正常に保つ機能があるのは勿論、汗にはたくさんのミネラルが排出されるので、スポーツのパフォーマンスを保つには食事で積極的なミネラル補給が重要です。
ミネラルはたくさんの食材に含まれていますが食事で摂取するしかなく、特に貝類やのりなどの海産物には多く含まれるので積極的に食事に取り入れて摂取することをおすすめします。
また一度に摂取できる量が少ないものもあるので日々の食事で意識して取るようにしましょう。
ただし過剰摂取で体に異常をきたすこともあるので、量に注意し食事の中で摂取することをおすすめします。
食事とともに大事な体の大半を占める「水分」
激しいスポーツで汗をかき水分が失われるので、激しいスポーツをするときは必ずこまめな水分補給が必要です。
また、汗をかくと一緒にミネラルや水溶性ビタミンが排出されてしまうので水分補給だけでなくビタミンやミネラルを補給する必要があります。
ビタミンやミネラルが不足すると筋力やスタミナの低下につながるので、スポーツでのパフォーマンスの低下や怪我につながります。
特に激しいスポーツや運動での発汗は気温の変化などでかく汗よりも多くのビタミンやミネラルを消費するので、スポーツには適切な水分補給が必須です。
経口補水液も一般的な存在になりましたがその多くは水とナトリウムと糖分のみなので、激しいスポーツをするときにはスポーツや運動で排出されたビタミン補充も考えられたスポーツドリンクがおすすめです。
食事で摂取したい栄養はタイミングがある!
適切なタイミングで摂取しなければ効果がうまく発揮されなかったり、逆にスポーツをする上でデメリットになってしまうこともあります。
スポーツをする前、してる間、終わった後、それぞれどういった栄養を摂取するべきタイミングなのか確認してみましょう。
食事の後に運動(スポーツ)を控えているときのメニュー
スポーツをしている間にスタミナ切れを起こさないよう運動する前の食事ではカロリーを炭水化物で摂取しましょう。
ただし米や麺類など穀物を使った食事メニューは量が多く消化に時間がかかるので、運動直前ではなくスポーツをする日の朝食で摂取するようにしましょう。
スポーツをする直前のカロリー補給には、バナナのように消化しやすいフルーツやスポーツドリンクを摂ることをおすすめします。
ビタミンやミネラルも寝ている間に不足していることもありますので、スポーツをする日は朝食時に補給しておくことをおすすめします。
食事で補給する場合はフルーツや野菜など消化のいい食事メニューを心がけましょう。
脂質やタンパク質は消化が悪い食品に含まれていることも多く、消化に時間がかかるので運動直前は避け朝食で摂るようにしましょう。
運動中に栄養を補うメニュー
スポーツで激しく体を動かしているとき特に水分補給は重要です。
汗で消費されていくのでスタミナ維持、熱中症予防のためにもタイミングを見つけこまめに摂取することが大切です。
水だけを飲んでいるとビタミンやミネラル不足になるので、スポーツをしている合間にはスポーツドリンクで水分補給することをおすすめします。
ただし水分は飲んだ直後は体重になるので、スタミナを無駄遣いしないよう量に気をつけ少しずつこまめに摂取するようにしましょう。
体と頭を働かせてプレーすることでカロリーも消費されていきます。
運動前の補給ではカロリーが足りていないとスタミナ切れになってしまうので、スポーツ中にもフルーツやスポーツドリンクを用いて補給しましょう。
休憩時間に食事を摂る場合も消化のいいメニューを少量食べることをおすすめします。
運動後に栄養を補給するメニュー
スポーツをした後は血流が筋肉回復に使われていて内臓も働きにくいので、激しいスポーツ後の食事の量は抑え気味にすることをおすすめします。
炭水化物や糖質は疲労回復効果もあるので、量に注意し食事に取り入れ摂取することをおすすめします。
スポーツで筋肉を激しく使った後、筋肉は発達に向けて準備している状態です。なのでこのタイミングでタンパク質を摂取することで筋肉に栄養を送って発達を助けてあげましょう。
スポーツをした後から一時間までは特に筋肉がタンパク質を欲しているので、このタイミングで積極的にタンパク質を摂取することをおすすめします。
スポーツでの身体能力やトレーニング効果を発揮させる食事
けが予防になる食材も食事メニューに積極的に取り入れて、スポーツで身体能力を最大限活かしてプレーしましょう。
スタミナアップが見込める食材
スタミナアップには鉄分が有効です。酸素を体中に運ぶには血中のヘモグロビンの働きが重要で、鉄分はヘモグロビンを構成しているミネラルです。
不足しているとスポーツを楽しんでいても短い時間でスタミナ切れに陥ることがあります。
鉄分は体内に吸収しにくく汗でも流れてしまうのでスポーツをする人は食事でこまめに摂取する必要があります。
特に青のりにはたくさんの鉄分が含まれているので、食事で使えるタイミングで積極的に取り入れたい食品です。
ビタミンB2は炭水化物、タンパク質、脂質をエネルギーとして消費するときに必要なので、スタミナ維持に重要なビタミンです。
水溶性ビタミンで汗や尿に混ざって排出されるのでスポーツをする人は食事で積極的に摂取する必要があります。
レバーや乾燥のりに多く含まれるので、食事メニューに取り入れるとよいでしょう。
筋力アップにおすすめの食材
タンパク質が筋肉育成の主な構成要素ですが、実は糖質も重要な栄養のひとつです。
スポーツの後やトレーニングの後に筋肉がタンパク質を欲しているとき、糖質と一緒にタンパク質を摂ることでタンパク質がより筋肉に送られやすくなります。
なので肉や魚でタンパク質を摂り、その後に温泉まんじゅう1個程度の糖分を一緒に摂取するのが理想的です。
運動した後のたんぱく質摂取時にも糖分を摂ることで疲労回復効果も見込めます。
食事で摂れるタンパク質を含む食材には筋肉になりやすいもの、なりにくい物があります。
たとえば肉や魚は筋肉になりやすく、豆腐や枝豆などは筋肉になりにくい食材です。
しかしこれらを組み合わせて摂取することでタンパク質を無駄にせず摂取しやすくなるので、バランスいいメニューの食事をすることが重要になります。
強い骨を作るために有効な食材
丈夫な骨を作るには時間がかかるので日々の食事が重要です。日頃から骨によい栄養メニューを考えた食事を意識しましょう。
牛乳はカルシウムを多く含んでいてカルシウムの吸収効率もよく、飲み物として食事のメニューに追加しやすいのも魅力です。
ただし子供は牛乳が原因で貧血にもなることもあるので量に注意が必要です。
また高カロリーで人によって体質に合わない場合もあるので、代わりに小魚など食べられてカルシウムを摂れる食品を食事に取り入れることをおすすめします。
牛乳で骨を強化したい場合、カルシウムの吸収を助けるビタミンD、骨の形成を助けるビタミンKも食事で一緒に摂取するようにしましょう。
ビタミンDは干しシイタケや鮭、ビタミンKはホウレンソウに多く含まれています。
適切な食事もスポーツの一部
適切な栄養メニューを考え、ポイントを抑えて摂取することで体を動かしやすくなったり、体を効率よく育ててよりよいパフォーマンスを発揮することができます。
栄養補助食品を使うことでわかりやすくポイントを押さえた栄養を摂ることも出来ますが、日々の食事の中で栄養の基礎を作っておくことでより効率よく体を作ることが出来るのです。
食事もスポーツの一部と考え、栄養バランスを重視した質の良い食事を摂るように意識しましょう。
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