ガットのテンションを張る強さは?テニスコーチが適正について解説
テニスのガットで重要な要素となるのがテンションです。テニス上達のきっかけや怪我の防止とガットの張りの強さの関わりは非常に大きくなります。意外と知られていないガットの適正なテンションについて、適正値の探し方や選び方について解説してきます。
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公式ライター Activel_director
テニスガットのテンションの重要性とは?
テンションはテニスのプレーを向上する効果があり、怪我防止としても重要な役割を担っています。テンションの張り方一つでボールの飛び方や体への負担が変わってきますので、テニス初心者が知っておきたいテンションに関する3つの重要事項を確認していきましょう。
・適正テンションとは?
・ガットを張り上げる強さ
・テンションが劣化するとどうなるか?
ガットの適正なテンションの考え方
一般的に男性は50ポンド、女性は48ポンドと認知されていますが、これらはあくまで平均値で出された数値です。男性でも腕力に自信のない方もいますし、女性でも強烈なトップスピンをかける方もいます。
また、ラケットにもメーカー推奨の適正値が記されていますが、あくまで参考値です。性別や推奨値ではなく、プレーヤーに合っているかどうかを基準としたものが適正テンションとなります。
ガットのテンションの強さ
簡単に言いますと、ポンド=張りの強さとはならないということです。ここで大切なのは、自分の好みの打感は得るためには張り手やストリングマシーンをころころ変えない方が良いということです。
テンションの強さはあくまで実際に打球した際に感じるものですので、指定したポンドが求めているテンションの強さにならないことを知っておきましょう。
ガットのテンションの劣化に注意
反発性能が失われるということは、簡単にテニスボールを飛ばせなくなる状態となるため、不要な力を入れてスイングをしてしまうことになるためプレーの質を低下させることにもなります。緩んだガットですと衝撃が加わり、その衝撃は手首や肘など体で受けることになるため、怪我の危険性も高めてしまいます。
プレーや体への負担に直接影響をするため、頻繁にガットの張替えを行うことが望ましいです。
テニス初心者のガットテンションの選び方
・適性の硬さ
・反発が良い適正値
・張りの強さ
・怪我をしない方法
テニス初心者は最初のうちはコーチにお任せでもよいですが、ゆくゆくはテンションにこだわることで、自分だけのテンションを見つけることができますので、自身で最適のテンションを探すための4つのポイントを解説していきます。
テニスのガットのテンションの硬さ
ここで注意したいのが、ボールが飛びすぎるから硬い打感が良い、もっとボールを楽に飛ばしたいから柔らかいテンションにしたい、といったようなイメージがありますが、決してそんなことはないということです。
テニス初心者が疑問に感じるテンションの硬さについて、いったいどの硬さが適しているのかを説明してきます。
テンションは硬い方が良いのか?
硬いと感じるということは、衝撃を感じやすいということにもなり、余計な力を生む原因ともなります。力が入ると手打ち状態になるため、ボールの飛びを抑えられているのではなく、単純にボールに与える勢いが低下していることになり、失速した打球になってしまいます。
腕への負担は相当なものになりますので、特にテニス初心者には、硬いと感じるテンションはおすすめできません。
おすすめの硬さ
とは言っても、最初から最適の硬さを見つけることは非常に困難ですし、特に初心者ですと最初に触ったラケットの打感が正解となってしまいます。様々な硬さを何度か試してみて、徐々に自分に合う硬さを見つけていくことが大切です。
テニスガットのテンションの適正値
男性は力があるから50ポンドで、女性は少し下げて48ポンドでといったことがよくありますが、身長や体重、腕力も違えばスイングの仕方やスイングスピード、フラット系やトップスピン系などまったく同じテニスプレーヤーは存在しません。
では、テニスラケットに表記されている適正値とは何を指すのか、おすすめの適正値についてを説明していきます。
ラケットの適正テンションとは?
しかし、あくまでテニスラケットに対しての適正値であり、実際は私たちテニスをプレーするものが心地よい打感と感じるのが本来の適正値といえます。
例えば適正テンション45ポンド~55ポンドのテニスラケットの場合、必ずしもその範囲内でなくても、43ポンドでも心地よく感じる方もいます。
テニス初心者の場合、適正値がどのくらいかわからないという方も多いので、参考程度にテニスラケットに記載されているポンドからスタートするのは良いですが、あくまで参考値ということを知っておきましょう。
おすすめの適正値
そのため、同じラケットで複数回にわたり様々なポンドを比較していき、心地よいと感じる打感を見つけることが適正値を見つける一番の早道となります。
まずはテニスラケットの適正範囲の中間値からスタートをし、2回目は好みに合わせて2ポンド~4ポンドあげたり下げたりをします。3回目以降に微調整をして最適のテンションを見つけていくことが、プレーヤーに合わせたおすすめの適正値の見つけ方です。
テニスガットのテンションの張りの強さ
また、張りたて時にガットがまったく動かないこともあります。これは、プレーヤーのスイングに対しテンションの張りが強すぎるために起こります。
打球のたびにガットが動き、打球後は元の位置にガットが戻る状態が適切な張りの強さとなり、このことをスナップバックと呼びます。
スナップバックとは?
また、動くことで摩擦が発生するため、ボールに回転を与えることが可能となり、勢いがあるボールでコートに収まるショットを可能にしてくれます。
しかし、ガットをあまりに強く張ってしまうと、このスナップバック現象が起きなくなり、ボールに回転がかからずアウトの原因となったり、ボールが上方向へ上がらずネットミスを引き起こす原因となります。
おすすめの張りの強さ
テンションが硬すぎるとガット自体が動かずスナップバック現象は起こらなくなりますし、ゆるすぎると打球時にガットは動きますが、戻る力が弱いため元の位置までガットが戻らなくなります。
スナップバックがしっかり起きるということは、プレーヤーにとって適切な張りの強さとなりますので、スナップバックが起きる範囲がおすすめの張りの強さとなります。
テニスガットのテンションで怪我防止
意外と軽視されがちなテンションですが、テニス肘になってしまうと軽いものでも完治までに数週間、重症ですと数か月にわたり時間がかかります。テニスはもちろんですが、日常生活にまで支障をきたすこともあります。
また、テニス肘のままテニスを続けると、他の部位に負担がかかってくるため、手首や肩、腰や背中といったところにまで怪我が及んでしまいます。
テニス肘予防のために、テンションによっておこる怪我の原因と怪我をしないためのおすすめの方法をお伝えしてきます。
怪我をする原因は?
特にテニス初心者ですと、まだスイングも確立していない状態となりますので、手打ちの割合がどうしても増えてきます。そんな状態の中、硬いテンションや柔らかいテンションで腕にさらに負荷をかけてしまいますと、テニス肘を起こす可能性が高くなってしまいます。
怪我防止のおすすめの方法
張りたてと打球を繰り返し衝撃を受けたガットのテンションを比較すると、確実にポンド数は落ちていきます。ですが、ある一定の数値まで行くと、その後はテンションが維持されるといった現象が起こります。そのため、テンションが下がった状態を気付かないままプレーをしてしまうとことがあり、知らぬ間に肘に負担をかけているということになってきます。
おすすめは、少しでも打感に違和感を感じた時です。その感覚がいまいちピンとこない方は、スナップバックされなくなった時を目安にすると良いでしょう。
テニスガットは心地よいテンションで張ろう
・心地よい打感が適正のテンション
・スナップバックが最適のテンションの合図
・こまめな張替えで、適正テンションを維持
・適正テンションがけが防止につながる
適正テンションは、ポンドなどの数値からは図ることができず、プレーヤーの感覚の部分が大きくなります。テニス初心者は、スナップバックという事実と打感を感じない感覚の2つの要素から適正テンションを見つけていきましょう。
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