ストリングの選び方は反発力が大事!テニスのガットの選びを理解しよう
テニスはストリング次第でボールの飛びが変わってくるほど重要なアイテムです。ストリングは反発が良いことで快適な打感を手に入れられますので、テニスのストリングの選び方のポイントを解説していきます。最適のガットを見つけて快適なテニスライフを送りましょう。
Writer
公式ライター SKコーチ
ストリングを張替える理由とは?
反発性能が失われるとボールをはじいてくれませんので、打球時の衝撃が腕にかかり怪我の原因となります。また、反発性能が失われボールの飛びが悪くなることで、力む原因となりテニス上達の妨げにもなってきます。
反発の良いストリングを使用することで、怪我のリスクを軽減し、力みのないスイングを作れますので、定期的なガット張替えをおすすめします。
ストリングを張替えるタイミング
日本ではわかりやすいように3か月に一度張替えましょうと言われておりますが、あくまで目安となります。定期的にストリングを張り替えることは大切ですが人それぞれ使用頻度や打球時の衝撃は違いますので、反発性能が失われたと体感した時が理想の張替えのタイミングということを覚えておきましょう。
ストリングのテンション
テニスラケットにはそれぞれ適正テンションというのがあります。女性は48P、男性は50Pといった決め方をするところもありますが、適性の範囲内で自分に合ったテンションの強さを決めていくことが望ましいです。
例
適正テンション…45P~55P
基準値…50P
ストリングを張替える際は、テンションも重要な要素となりますので、まずは基準値からスタートし、好みのテンションを探していきましょう。
ストリング選びがテニスで重要な4つの理由
①種類
②ゲージ
③構造
④性能
プレースタイルや年齢・性別・腕力の有無などによって、一番適したストリングを選ぶことがテニスを快適にプレーする秘訣となります。腕力に自信がないのに硬い素材のガットを使用すれば怪我の原因になりますし、しっかりスイングする方が柔らかい素材のガットを使用すれば、ボールの飛びを抑えられずアウトの原因にもなってきます。心地よい打感を手に入れるためにも、4つの要素を詳しく解説していきますので、ストリング選びの参考にしてください。
ストリングの選び方①種類
・ナチュラルガット
・ナイロンガット
・ポリエステルガット
ストリングの種類はガットを形成する素材によって分かれ、牛の腸を原料とした自然のものに分類されるナチュラルと、化学繊維やポリエステルを原料とした人工のものに分類されるナイロンポリエステルとなります。
自然ものガットは稀少であるため高価ですが打感に優れており、人工ものガットは安価で購入が可能となり、プレーに合わせて選べるように種類も豊富です。
ガットの種類は選び方の基本
ナチュラルガット…打感がよくけが防止となる反面、高価で雨に弱い
ナイロンガット…柔らかい打感で肘への負担が少ない反面、耐久性が劣る
ポリガット…耐久性に優れて切れにくい反面、打感が硬く腕への負担が大きい
また、ナイロンガットは2種類の構造があり、柔らかさ重視と反発重視に分けることができますので、プレーに合わせてお好みのストリングを選ぶことが可能です。
プレースタイル別おすすめのガット種類
ナチュラルガット
全プレーヤーにおすすめ
ナイロンガット
相手のボールを利用して打球するプレーヤー
ポリガット
自分からしっかり打ちにいくプレーヤー
ナチュラルガットは打感の良さからどのプレーヤーにもおすすめですが、特に女性やご年配・けがをしたくないというプレーヤーに適しています。
ナイロンガットは種類の豊富さから様々なプレーヤーに対応できる品ぞろえがありますので、後述する構造や性能の違いから選択をすると良いでしょう。ポリガットは、ナイロンだとボールが飛びすぎてしまう方や切れにくいガットを探している方におすすめです。
ストリングの選び方②ゲージ
ナイロンの基準値…1.30mm
ポリの基準値…1.25mm
ストリングゲージの太さは、衝撃や回転のかかり具合・反発に影響を与えてくるため、次項で詳しく解説します。
ガットの太さは反発に影響
対してストリングゲージが細いものは、反発性能があり楽にボールを飛ばせます。また、ガットが動きやすくなるため回転がかかりやすいですが、その分ガット同士がこすれるため耐久性は劣ります。
ストリングゲージの太さを変えることで、同じガットでも打った時の感覚はかわってきますので、繊細な方はぜひゲージにもこだわってみましょう。
プレースタイル別おすすめのガットゲージ
ゲージが太い
コントロール重視のプレーヤー
パワーヒッター
ゲージが細い
速いボールやカウンタープレーヤー
スピン主体のプレーヤー
太いゲージはコントロール重視のプレーヤーと相性がよく、耐久性もありますので、オープンコートへ打ちながら持久戦に持ち込むプレーヤーにもおすすめです。
細いゲージはシャープな打球が飛びますので、速い打球が打ちたい方はもちろん、サーブ&ボレーにもおすすめとなります。
テニスボールの重さを感じたい方は太いゲージ、簡単に飛ばして気持ち良い感覚を得たい方は細いゲージを選ぶと良いでしょう。
ストリングの選び方③構造
マルチフィラメント
細い糸の集合体で1本の糸を形成
モノフィラメント
1本の太い芯の周りに細い糸を巻き付けて形成
その他に、ポリガットのように1つの素材のみで形成されるモノや今注目の新構造でもあるウミシマ構造などがありますが、ナイロンガットでは上記の2つが基本の構造となります。
ストリングの構造は打感に大きな影響を与えテニスのプレーを変えるものでもありますので、ナイロンを使用される方は構造にも注目して選びましょう。
ストリング(ガット)の構造は打感に影響
モノフィラメント構造のストリングは、芯があることでシャープな打感となり、反発性能もよく勢いあるボールが打ちやすくなります。衝撃は強くなりますので、打ちごたえを感じたい方にもおすすめです。
ストリングに芯があるかないかで性能も打感もまったく違うものとなります。ナイロンガットの選び方で最も重要な要素となりますので、違いをしっかり理解しておきましょう。
プレースタイル別おすすめのガット構造
マルチフィラメント
繊細なショット主体の技巧派プレーヤー
怪我を防止したい方
簡単にボールを飛ばしたい方
モノフィラメント
シャープなボールを打ちたいハードヒッター
スピードボールで勝負したい方
ナイロンで切れにくいストリングを探している方
マルチフィラメントの方は優しい打感となりますので、女性やジュニア・高齢者など腕力に自信のない方におすすめです。
モノフィラメントは、ナイロンの柔らかさを保持しつつポリのように切れにくい要素もあります。しっかりした打感を味わえるため、ガンガン打っていくプレーヤーにおすすめです。
ストリングの選び方④性能
・高反発
・マイルドな打感
・スピン特化
・高耐久
錦織選手が2014年全米オープンテニス準優勝を成し遂げた際に使用していたストリングは、パワーとスピンを重視したガットでした。ハードコートに適したガット選びも準優勝の秘訣となっていました。
テニスのプレーに合わせてストリング性能を選ぶことで最高のパフォーマンスを引き出してくれます。ワンランク上のテニスを目指したい方はぜひ、性能にもこだわっていきましょう。
ストリング(ガット)の性能で打球が変わる
高反発
モノフィラメントに多く、ボールの弾きがよくシャープな打球が飛ぶ。
マイルドな打感
マルチフィラメントに多く、柔らかい打感で体に優しい。
スピン性能
ポリガットに多く、角ばったガット形状や細いガットによって回転を生む。
高耐久
ポリガットに多く、切れにくいガットのことをいう。その他にテンション維持が高いストリングもある。
コントロール性能という表記もありますが、これは打ち手の技術やテニスラケットの性能による部分も大きく影響するため、ストリング本来の性能の特徴は上記の4つを押さえておけばOKです。
ハイブリッドで自分だけの性能を実現
耐久性もほしいけど、マイルドな打感もほしいといった場合は、縦に耐久性ガット・横にマイルドな打感のガットをはることで両方の特徴を網羅したストリングとなります。また、縦と横の糸の種類を変えることでスピンもかけやすくもなりますので、ぜひお試しください。
ストリングをしっかり選んでテニスを楽しもう!
ストリング選びはテニスのプレーを変えるだけでなく、モチベーションアップやけが防止にもつながり、長くテニスを楽しむコツでもあります。この記事を参考に自分なりのストリングを見つけて快適なテニスライフを送りましょう。
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