テニスのダブルスでおすすめなフォーメーションと戦術とは!?
テニスのダブルスでフォーメーションと戦術理解を深めることは、ダブルスにおけるテニスの試合を勝つためのコツとなり、不可欠な要素となります。テニスのダブルスにおけるフォーメーションの基本的な動きから、おすすめの戦術について解説していきます。
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公式ライター SKコーチ
テニスのダブルスでのフォーメーションは5種類
・雁行陣…基本的な陣形で、テニスコートの後ろと前に位置する
・並行陣…主流の陣形で、二人がテニスコートの前に位置する
・アイフォーメーション…サーブ専用の陣形で、サーバーと前衛者とリターン者が一直線に並ぶ
・オーストラリアンフォーメーション…サーブ専用の陣形で、現在はあまり使われていない
・ツーバック…守りの陣形で、二人ともテニスコートの後ろに位置する
5つのフォーメーションの中でも、特におすすめしたい雁行陣と並行陣について解説をしていきます。
テニスのダブルスでおすすめのフォーメーション①雁行陣
①攻守のバランスに優れている
②攻撃とチャンスメーカーの役割分担がはっきりしている
③現代のテニスラケット性能をフルに生かせるストロークで展開を作れる
④チャンスやピンチに対して柔軟にポジションチェンジができる
こうした利点を生かすためにも、雁行陣の正しい動き方を知ることが何よりも重要となります。スクールでは教えてくれない雁行陣の動き方を解説していきます。
雁行陣のフォーメーション1
図のように、相手から来るボールは必ず三角形のエリアに飛んできます。体の向きを相手に向けることによって左右の幅を狭くすることが可能になり、守りと攻めを両立することが可能になります。
ボールがサイドにいったらストレートを守る!といった動きは、相手にスペースを与えてしまうだけでなく、せっかく後衛者が作ったチャンスを不意にしてしまいます。向きを作るだけでダブルスの雁行陣が劇的に変わり、強い陣形になります。
雁行陣のフォーメーション2
図のように、相手ボレーヤーを基準として位置取りをすることで、テニスのダブルスフォーメーションを効率よくプレーすることができます。向きを作る、相手前衛に合わせた動きの2点が、雁行陣をより機能させ、強いフォーメーションを作るコツです。
テニスのダブルスでおすすめのフォーメーション②並行陣
①相手の時間をなくすことができる
②左右の幅を狭めることができる
③角度のあるショットが打てる
二人の位置を前に置く並行陣は、ただいるだけで優位な状況となります。勘違いしやすい点として、並行陣は攻めるための陣形だからといって速いボールをどんどん打ってしまうことです。その結果、せっかく優位なフォーメーションをとってもミスが多くなりポイントを失うケースが非常に多いのです。
テニスで最も優位と言われるおすすめの陣形「並行陣」を、さらに機能させるためのコツを解説していきます。
並行陣のフォーメーション1
図のように、テニスコートを広く使うようなサイドのボールを配球してしまうと、ロブやショートクロスなど陣形を崩されるボールが飛んでくるリスクが増えます。並行陣のフォーメーションを保つことが相手にとって一番嫌な戦術となるため、あえてリスクを冒したスピードボールやコースの狙いすぎを避けることが、テニスの試合で勝つための基本となる並行陣のフォーメーションと言えるでしょう。
並行陣のフォーメーション2
並行陣の場合、左右に動かされたプレーヤーが元の位置に戻ればOK!元に戻れないような苦しい状況の時に初めて、「カバー」をするのです。無駄な動きを省くことが、テニスの試合で相手にプレッシャーを与えミスを誘うことにも繋がります。並行陣のフォーメーションでは動きすぎないことが、より強い並行陣を作るコツとなりますので、意識して練習しましょう。
テニスのダブルスでおすすめな7つの戦術とは?
これからお伝えしていく戦術は試合に勝つための方法「戦略」の手段として使われ、試合で勝つための必勝法となります。一般的に出回っている緩急をつけるや相手の苦手なところを狙うといった戦術ではなく、テニスの試合で勝つための実践に向けた戦術をお伝えしていきます。
テニスのダブルスでおすすめの7つの戦術を、セオリーとなる動き方、使うべき場面とワンランク上の戦術にするためのコツに分けて解説します。
テニスのダブルスでおすすめ戦術①
この戦術は、相手が左右の動きの対応が遅い時に有効となります。さらに相手の動く距離を広げるためにセンターに深いボールを打った後(ショートクロスを打つための布石のボール)に使用することによってより効果があがりますので、使い方が重要な戦術でもあります。
雁行陣でのショートクロスからの展開
・ショートクロスに配球したボールのスピードを落とす
・前衛者は相手の態勢を確認してからポジションを取る
・ポーチで狙う場所はセンターではない
(図を参照)
ボールを遅くすることでサイドアウトのリスクを軽減させるだけでなく、前衛者に今攻めているよと理解させる時間を作ることができます。また、相手の態勢を観察する時間もできるため、ポーチ判断をしやすくなります。コートから追い出した後は、スペースを狙えばポイントを獲得できます!
テニスのダブルスでおすすめ戦術②
この戦術は、ボールを上にあげることで相手ボレーヤーにつかまらないだけでなくセンターに配球することによって相手からの反撃の確率も低くするため、攻撃と守りを両立した非常におすすめの戦術です。テニスの試合で雁行陣同士のラリーになる展開の場合は、積極的に使用してみましょう。
雁行陣での中ロブからの展開
・センターに配球する
・スピン回転をかける
・ポーチは強いボールはいらない
(図を参照)
テニスコートは横、縦、高さを使うことでプレーの幅が広がります。中ロブからの展開ではテニスコートを縦に使い、空間も利用した戦術となります。スピンで跳ねたボールは高く弾むため相手を下げさせることに繋がり、前のスペースをより大きく空けることができます。あとはボレーヤーが対後衛者の前にボールを落とせばOKです。
テニスのダブルスでおすすめ戦術③
この戦術は、相手にストローク力で押されてしまう場合に有効となります。また、テニスの試合の中で流れを変えたい時にフォーメーションチェンジをし、相手のペースを崩すこともでき、ダブルスで必要となる戦術でもあります。
雁行陣→並行陣
・アプローチボールのスピードを落とす
・アプローチ者とともに前衛者も前にポジションを取る
(図を参照)
目的は、並行陣をとり、陣形面で優位に立つことです。そのためアプローチ者は前衛が前につめられる時間を作り、並行陣の基本ポジションを作ることが重要です。スライスやスピンなどでアプローチをすることによってボールのスピードを落とすことができ、バウンド後の変化も加えることができるため、相手からの強打もきにくくなるので並行陣を取りやすくなります。
テニスのダブルスでおすすめ戦術④
この戦術は、並行陣のフォーメーションを崩されないこととリスクの少ない攻撃の2つの意味を兼ね備えています。並行陣では、コースをむやみに変えてしまうと並行陣のフォーメーションが崩されるきっかけとなります。しかし、1人を集中攻撃することでフォーメーションが崩れるリスクがなくなり、さらには相手を追い詰めることもできるダブルスの必勝法と言える戦術となります(下図参照)
並行陣での2VS1
・決めようとして難しいコースを狙わない
・目的は相手に無理をさせるOR徐々にオープンスペースを作る
(図を参照)
あえてスピードボールを送らないことがポイントです。速いボールはエースを取りやすい反面カウンターを受ける可能性もあるからです。2対1という数的優位な状況を作れればこの戦術は大成功です。そのため、並行陣での2対1で簡単なミスをしないことがテニスの試合に勝つためのコツとなります。
テニスのダブルスでおすすめ戦術⑤
この戦術は、15-15や30-15(15-30)などどうしても取りたいポイントの際に有効な戦術となります。センターセオリーはテニスの試合で勝つための戦略として最も必要となる戦術となりますので、次項にあげるセンターセオリーのコツを参考に練習しましょう。
並行陣でのセンターセオリー
・ボレーヤーに取られないようにする
・サイドのスペースが空く瞬間を逃さない
(図を参照)
センターセオリーではスピードボールが有効です。理由として、サイドアウトのリスクがないことや、前衛者に取られにくくなる のです。
この戦術は、ミスのリスクを抑え、サイドのスペースを作ることにあります。ですが、丁寧に打球したボールはポーチに出られやすくなります。そのため、ある程度のスピードボールで前衛者を抜きつつ相手をセンターに引き付けるようにしましょう。
テニスのダブルスでおすすめ戦術⑥
この戦術は、リターン者に打つコースを迷わせる効果があるのでハマればポイントを取りやすくなるという点です。しかし、サーブ力が必要になるので、サーブに自信がある方はぜひトライしてみてください。
アイフォーメーション
・センターに速いフラットサーブを打つ
・前衛者がサインを出し、どちらに動くかをあらかじめ決めておく
(図を参照)
ダブルスの試合で非常に攻撃的な戦術となる反面、サーブ力・ポーチ力と2人のポジショニングを合わせないと反撃を受けやすくなってしまいます。しかし、テニスのレベルが上がるほど有効な戦術となり勝つための必勝法ともなりえるので、ぜひ練習して習得したい戦術となります。
テニスのダブルスでおすすめ戦術⑦
相手のサーブ力が高いため、返球したボールをポーチに出られて決められてしまうといった状況の時にツーバックは非常におすすめです。基本ポジションですとポーチ者と前衛者の距離が短いため返球が困難ですが、ツーバックを取ることによって返球が可能になる確率もグッとあがります。
ツーバック
・返球をした後は前につめる準備をする
・苦しいボールの時はロブを上げ、チャンスが来るまで守る
・使いどころを知ること(図参照)
ツーバックは、速いボールにめっぽう強くなります。スマッシュを打たれてもある程度対応ができます。そのため、ロブは非常に効果的です。仮に失敗したとしても守る形はできていますし、相手を後ろに下げさせるロブが打てれば一気に戦況は逆転できます。
確実に守ったところから攻撃をする姿勢がツーバックを使ううえで重要なコツとなりますので、テニスの試合で使用してみましょう。試合の流れを変えることのできるダブルス陣形です!
テニスのダブルスでおすすめなフォーメーションと戦術まとめ
テニスの試合で勝つための戦略に必要なダブルス戦術は、動き方はもちろん、使いどころが重要となります。ご紹介したおすすめのダブルス戦術を練習し、試合で実践することが戦術を自分のものにするための一番の近道となりますので、ぜひこの記事を参考に様々な戦術を習得しましょう。
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