オムニコートの特徴とは?芝・ハード・クレーとはどう違うのか?
テニスコートのコートサーフェスにはいくつかの種類がありますが、日本で最も普及しているオムニコート(砂入り人工芝コート)について、その特徴と他のサーフェスとの違いを説明します。特に初心者の方には今後プレーする機会が多いコートですから、特徴を覚えておきましょう。
Writer
公式ライター 園城寺 希
オムニコートとは?
1983年に住友ゴム工業がカナダのテクシン社から技術を導入して製造・販売を開始、自然なボールバウンドで、足腰への負担が少なく、雨の多い日本の気候に合った水はけのよいコートという評判で、公営コートを中心に爆発的に普及しました。正式名より商品名が広がったことが意味しているのは、比類ない商品だったことと呼びやすい名称だったからでしょう。
オムニコートの5つの特徴とは?
オムニコートの特徴①雨に強い
その意味するところは構造上の特徴にあり、基礎地盤であるコンクリートに人工芝を植えたロール状のシートを敷いて接着剤で止め、その上に砂を撒いており、雨が降っても砂と人工芝シートから水分が透過し、コンクリートとの隙間を流れ出るので水はけがよいのです。
オムニコートの特徴②維持管理が楽
また、オムニコートは、雨が止めばハードコートよりも早くプレーが再開できます。
オムニコートの特徴③砂の量でバウンドが変わる
砂が多い場合は、バウンドが低く、短い球の処理に非常に苦労しますが、スライドのステップが使いやすいので足を痛めることは少ないです。一方、砂が少ない場合は、ハードコートや芝コートに似たスライスが切れるコートになり、シューズが急に止まりやすいためステップに注意が必要です。
砂の量にはプレー後のコートブラシのかけ方にも影響があり、外側から円を描くようにコート中心に向かってブラシをかけると、砂が前後左右に散らないので砂の量も減らずバウンドも安定します。
オムニコートの特徴④ツアーで使われていない
その意味するところは、ジュニアの時期からプレーする機会の多いオムニコート全盛の日本のテニスコート事情を危惧しているからです。特に将来性のあるジュニア選手の指導者たちは、日本のテニスの発展のためには、選手たちには若いうちから世界で主流のハードコートでスピーディーなテニスに慣れさせるべきだと主張しています。
オムニコートの特徴⑤足腰に負担がかかる
オムニコートと芝・ハード・クレーとの違い
芝コートとの違い
ハードコートとの違い
クレーコートとの違い
オムニコートでプレーする時のポイント
フットワークのポイント
オムニコートに最適なテニスシューズの選び方
試合する時のポイント
オムニコートの特徴と他のコートサーフェスとの違いのまとめ
コートの種類と特徴
コートの種類 | バウンド後の高さ | バウンド後の球速 | スライド | 足腰への負担 | 水はけ | メンテナンス |
オムニコート | 普通(砂の量による) | 普通、砂の量による | 滑る | 中 | 最良 | 容易 |
クレーコート | 普通(砂の量による) | 遅い | 滑る | 小さめ | 悪い | 手間(整地) |
ハードコート | 高い、跳ねる | 表面塗料による | 滑らない、止まる | 大きい | よい | 最も容易 |
カーペットコート | 普通(毛足による) | 毛足による | 滑らない、止まる | 大きめ | (室内) | 容易 |
芝コート | 低い、滑る | 速い | 滑る、スリップする | 大きめ | 悪い | 難しい |
テニスシューズは靴底がオムニコート用のパターンのものを履くことでケガを防ぐことにもなります。
これらの情報を参考に、日本に多く普及しているオムニコートで思う存分プレーしてみてください。
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