バレーボールの審判の役割とジェスチャーやハンドシグナルとは?
バレーボールでは、主審・副審・記録員・線審が試合の進行と判定を行います。公式の試合の審判は公認の審判員が行う決まりになっていますが、地域のバレーボール大会などでは選手が順番に担わなければならない場合もあります。ここでは、審判の基本と、代表的なジェスチャー・ハンドシグナルについて解説していきます。
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公式ライター Activel_director
バレーボールの審判員の構成
・主審(ファーストレフェリー)1名
・副審(セカンドレフェリー)1名
・記録員(スコアラー・アシスタントスコアラー)各1名
・線審(ラインズマン・ラインジャッジ)4名
また、都道府県の公式の試合では各都道府県の審判員の資格、そして市町村の公式の試合でも各市町村の審判員の資格が必要です。
・審判員は基本的にはバレーボール競技者の経験を持つ方が大半を占めますが、必ずしも経験者でなければいけないという決まりはありません。
主審
試合中の全ての問題を決定する権限を持ち、他の審判団が下した判断をオーバーコールして無効にすることもできます。
分かりやすく説明すると、主審とは審判台の上でハンドシグナルを行っている人物です。主審は試合開始と試合終了を宣告し、その間のジャッジの全てを決定する立場にあるという責任重大な役目です。主審は常に毅然としていなければならず、全てのことに対して冷静な判断が求められます。
主審・副審は基本的に常に笛をくわえていなければなりません。また、主審の前の支柱の上部には、イエローカード・レッドカードが用意されています。
副審
主審が主に試合中の試合進行や反則に関してのジャッジを行いますが、副審はローテーションの確認やタイムアウト・選手交代の許可などを行います。ラリー中も主審と同様にプレーを見て、反則行為があったと思われる場合はハンドシグナルを行いますが、最終的な判断は主審が行います。
反則と思われる行為を見つけた時も、ジェスチャーだけが許されており吹笛(笛を吹くこと)はできません。その際に主審がその行為を反則と見なさなかった場合は、副審はそのジェスチャーをそれ以上アピールせずに止めなければなりません。
記録員
記録員はスコアラーとアシスタントスコアラーの二人で構成され、アシスタントスコアラーはスコアラーの補佐を行います。記録員は試合中に、試合の得点やメンバー・ローテーションの間違いや不正がないかをチェックします。また、サーブ順などの間違いがあった場合は、卓上のブザーや鈴などを用いて主審・副審に合図して知らせます。
アシスタントスコアラーは、リベロの交代を記録しスコアボードの表示が正しいか確認します。
線審(ラインズマン)
線審はボールのイン・アウト、プレーヤーが踏んではいけないラインを踏んでいないかなど、主審の補佐を行います。また、マーカー外通過など、主審や副審からは角度的に判断するのが難しいボールも判断する義務を持ちます。
バレーボールのコートは長方形で4本の線で囲まれています。4人の線審は主にそのうちの1本の線に正対して、常に正しいジャッジができるようにしていなくてはいけません。
バレーボールの審判員・それぞれの役割と心得
全てをご紹介するには詳しい解説が必要になってしまいますので、ここでは一部の一般的な役割と心得をご紹介していきます。
ご自分でバレーボールをプレーされる方も、バレー観戦を楽しまれる方も、審判の基本を知っておくことは決して無益ではありません。審判の役割と動きを知ることは、バレーボールのルールを知るということにつながります。
審判員の働きによって試合が進行することを忘れずに、審判員に敬意を払うことを心がけてください。余談ですが、Vリーグにおいても基本的には審判員に報酬はなく、審判員だけで生活をしている人はいません。
主審の役割と心得
テレビ中継される国際試合などでは、現在はチャレンジシステムという細かいビデオ判定が用いられています。しかし一般的な試合では主審の判断が全てとなります。あまり良い表現ではありませんが、間違ったと思われるジャッジを下した場合でも、選手は抗議・質問はできても主審の判断を覆すことはできません。
そのため主審はまずは公正・公平を心がけて真摯に試合に臨むことが大切になります。そして自分が下した判断に迷いを持ってはいけません。自信をもって笛を吹き、ジェスチャー・ハンドシグナルを行うことが主審の第一の責務です。
副審の役割と心得
副審は記録員と連携してローテーションやサーブ順の確認、また、タイムアウト選手交代の回数を確認して当該チームの監督へ伝達するなどの役割など、試合進行を正しく行う役割を担います。そしてラリー中にはタッチネットやパッシングセンターラインなどのポジションに関する反則も見なければなりません。
また、主審の判断と自分(副審)の判断が違った場合は、副審は主審にハンドシグナルでアピールすることはできても、抗議することは認められていません。
記録員の役割と心得
試合中は得点板やサーブ順に間違いがないかを常に確認しなければいけません。また、タイムアウトや選手交代を記録し、副審に伝えます。
サーブ順などの間違いがあった場合は、卓上のブザーや鈴を使ってアピールし、試合の進行を止めて間違いを正す役割を担います。記録員は、試合の進行を正しいものにするために常に記録用紙とプレーヤーを確認しなければいけない大切な役割を担っています。
線審(ラインズマン)の役割と心得
線審の第一の役割は、フラッグを使ってボールのイン・アウトを正しくジャッジして主審にアピールすることです。
公式の試合の線審は見るべきところがたくさんあり、講習を受けて資格を取らないと難しい部分が大きいのですが、まずはボールをしっかりと見てイン・アウトを判断して正しいハンドシグナルを行いましょう。
・ボールアウト=旗を上に上げる
・判定不能の場合=両手を胸の前で交差
主審・副審のジェスチャーと代表的なハンドシグナル
バレーボールの審判ハンドシグナル・ジェチャーのやり方
試合進行に関してのハンドシグナル
まずサーブを打つ側の腕を水平方向に上げて、両コート内の準備ができたかを確認します。そしてコート外を含めて準備ができたことを確認して、笛を吹いて水平に上げていた腕をレシーブ側のコートに動かします。準備ができたことを確認してから笛を吹くのですが、あまり慎重になりすぎても試合進行にゆるみが出てしまいます。適切なタイミングを計ることが試合進行をスムーズにするコツです。
この際、笛ははっきりと長めに吹くことと、ハンドシグナルを分かりやすく出すことが重要です。この動きは試合中に最も多く使用するジェスチャーなので、正しい姿勢でゆっくりと行いましょう。
得点に関してのハンドシグナル
何らかの反則があった場合も、まず吹笛して得点が入った方に腕を水平に上げます。得点が入った方とは、反則行為があった側の反対のコートです。そして、どのような反則行為があったかをジェスチャーで知らせます。
①まず吹笛
②得点が入った方に腕を水平に上げる
③その理由をジェスチャーで知らせる
主審・副審の笛について
最近では電子ホイッスルも使用されることがありますが、公式のルールでは上図のような普通の笛を使用するようになっています。
主審と副審は、バレーボールの試合中のほとんど笛を口にくわえていなければなりません。そのためくわえていても疲れない、そして吹きやすいホイッスルを選ぶことが重要になります。
初めて審判をやる人が心がけること
バレー ラインズマンのフラッグシグナルのやり方
しかし乱打練習や練習試合では審判が不可欠です。そういう機会に審判台に立つのもいい経験になりますので、ぜひ主審・副審をやってみてください。
まずは、サーブを打って良いというシグナルをマスターすることと、ボールアウト・ボールイン、または反則があった時に速やかに吹笛することを心がけましょう。反則に関してのジェスチャーは、たくさんの種類があるのでその都度覚えていけばいいでしょう。
バレーボールの審判まとめ
審判に最も求められるのは、バレーボールのルールを熟知するはもちろんのこと、毅然とした態度で自信をもってジャッジをすることです。
審判が「あれ?どっちかな?」という態度だとプレーヤーは審判を信頼しません。主審は、副審や線審のジャッジを踏まえながら、自分が下した判断に自信を持って試合を進行することが大切です。
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