オーバーハンドパスの上げ方とは?練習方法とコツをわかりやすく解説!
バレーボールのオーバーハンドパスの上げ方は、額の上方で両手でボールを捉え、体全体の力を使いボールを飛ばします。オーバーハンドパスはバレーボールの基礎のパスですが、初心者は難しく感じることが多いプレーです。正面でボールを捉え、キャッチ&スローの感覚で飛ばすことがコツとなります。
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公式ライター Activel_director
オーバーハンドパスとは?
オーバーハンドパスのメリット
・ボールコントロールがしやすく、コースの精度が高い
・捉える位置がアンダーハンドパスより高く、スパイカーが打ちやすいトスになる
・レセプションのとき、変化するサービスボールに対応しやすい
セッターがスパイカーに上げるトスをオーバーハンドで上げる理由は、アンダーハンドで上げたボールより柔らかく打ちやすいボールになるからです。
バレーボールのパスの種類
ボールを捉える位置 | ボールの上げ方 | |
オーバーハンドパス | 額の斜め上 | 手を開いて指でボールを扱う |
---|---|---|
アンダーハンドパス | 腰より下 | 手を組んで腕でボールを扱う |
オーバーハンドパスのやり方
①ボールの下に素早く入り、ボールをおでこの斜め上で受ける
②左右の手の力を均等にボールに伝える
③腕や手だけでなく、体全体の力でボールを運ぶ
自己流の方法ではなく、正しい手の形を覚えて全身のばねを使うことで、筋力に自信がない人もオーバーハンドパスでボールを飛ばすことができます。
ボールの捉え方
・ボールを捉える位置は額の斜め上、目安は額から20cmほどの高さ
・ボールを捉えるときは、肘を自然な角度に開く
・ボールをキャッチする感覚で、ボールを5本の指で捉える
ボールを自分の真上で捉えるために、迅速にボールの下に移動し、左右の手の力を均等にボールに伝えます。親指・人差し指・中指の3本だけでボールを捉える上級者もいますが、初めは5本の指で練習しましょう。
手と指の使い方
・両手の親指を底辺に、人差し指と中指で三角形を作る
・5本の指の第二関節より上で、左右均等な力でボールを迎える
・ボールを離すときに、飛ばしたい方向に指先を向け、手首で飛ばさずに体のバネをボールに伝える
手首の曲げ伸ばしだけでボールを扱わず、腕を手首を一直線にしてパスを送る癖をつけることが重要です。
パスをするときの体勢
・両足は肩幅に広げて膝を曲げ、軽く腰を落とす
・足は真横ではなく、片足を少し前に出す
・重心はつま先にかけ、かかとを軽く浮かせる
腰の落とし方は、お尻に重心をかけずにつま先に重心をかけることがポイントです。低い姿勢でボールを迎え、体を伸ばす力を伝えてボールを飛ばすことが、正しいオーバーハンドパスの飛距離の出し方です。
トスの仕方
①ボールの真下に素早く入る
②ボールキャッチをしたらトスを上げたい方向に体を向ける
③ボールの勢いをころして柔らかいボールをスパイカーに送る
トスでもっとも重要なことは打ち手が望むコースに上げるボールコントロールですが、勢いのない柔らかなパスもよいトスの条件となります。
オーバーハンドパスの練習方法
基本の姿勢を固めながら、短い距離のパスから徐々に距離を伸ばしていくのが練習のコツです。
手の形を身につける練習
ボールを床に置き、両手で三角形を作りすべての指を使いボールに触れます。実際にオーバーハンドパスでボールを飛ばすときは主に親指・人差し指・中指の3本の指を使いますが、5本の指でボールをホールドする形が基本の方法です。
ボールを受ける瞬間は、必ず正しい手と指の形で受けることができるまで何度も繰り返して体得しましょう。
1人パス
①額の上方で、正しい手と指の形で20~30cm上にオーバーパスを繰り返す
②目の前でボールを1回大きくバウンドさせて、ボールの真下に入り直上に小さくパスをする
小さなパスをすることで、ボールを受けるときの正しい形ができているかの確認になります。ボールが逸れたり特定の指だけにボールに当たる場合は、正しい位置でボールを捉えることを意識して練習しましょう。
壁パス
①壁から50cm~1m離れた場所に立つ
②壁に向かい、手首のスナップでパスを繰り返す
初期段階は、壁から近い位置でボールを正しくホールドできるかを確認しながらパスをして、徐々に距離を伸ばしていく方法が効果的です。壁の正面にまっすぐ飛ばさないとパスが続かないことから、ボールコントロールの練習となります。
掴んで投げる練習
やり方はシンプルですが、オーバーパスの基本のキャッチ&スローの感覚を身につけることに効果があります。指先で突いてボールを飛ばすのではなく、軽くホールドして腕や体の曲げ伸ばしでボールを運ぶ感覚が身につく練習で、必ずボールの正面に移動しておこないましょう。
円陣パス
方法は、4人以上で円陣を組みオーバーハンドでボールを繋ぐだけです。重要なことは、ボールを送った人と別の人にパスをすることで、上げたい方向に体を向ける習慣づけの練習になります。数歩歩いてボールを受けた場合は、素早く元の位置に戻り円陣を崩さずにパスを続けることも大切です。
オーバーハンドパスのコツ
【バレーボール】元日本代表が教えるオーバーハンドパスを高く遠くに飛ばすコツ【坂本清美】
オーバーパスはバレーボールの基本のプレーです。うまくいかないときは、ボールを捉えるコツや飛ばすコツを意識して練習を重ねましょう。
ボールを捉えるときのコツ
対人パスのときからボールの真下に入る癖をつけることが大切で、動かずに自分の斜め上でキャッチして方向を定めるパスはNGです。短い距離のパスを足を動かさずにすることがありますが、初心者は常にボールの真下に入る癖付けが上達のポイントとなります。
ボールを飛ばす時のコツ
体全体のばねをボールに伝えるために、低い姿勢でボールを受けて、飛ばすときに体を伸ばす動きが必要になります。腕を伸ばたまま高い位置でボールを捉えてもパスは飛びません。額の斜め上に充分ボールを引き付けて、腕と足の屈伸を連動させて使うことがボールを飛ばす時のコツです。
ボールのコースを安定させるコツ
ボールを斜め上で処理する癖をつけると、コースを手先だけでコントロールすることになりコースが安定しません。ボールの落下地点を素早く読んで真下に入り、まっすぐ前にボールを飛ばすことができれば自然にコースが安定します。
オーバーハンドパスのポイント
・正しい腕と手の形でボールを捉える
・ボールを正面で受け、送りたい方向に体を向けてパスをする
・腰を落とし、身体のバネを使いボールを飛ばす
オーバーパスはバレーの基本のプレーですが、初心者が難しいと思うプレーでもあります。うまくいかない場合は、細かい部分を改善していくことで必ずオーバーパスをマスターできます。
上手くできないときはどうしたらいいの?
うまくいかない場合は、姿勢や手の形の基本形を確認して正しいフォームで練習を重ねていくことが上達の早道となります。
ボールが飛ばないときは?
膝と腕を曲げた状態でボールを受け、伸ばす勢いでボールを運ぶのが正しいパスのやり方で、短い距離の対人パスのときから体全体でボールを運ぶことを意識することが大切です。
ボールが左右にぶれるときの対策方法
・ボールを正面でなく、斜めの位置で受けている
・左右の手の力がボールに均等に伝わっていない
ボールを自分の正面で受け両手の力を均等に加えれば、必ずパスボールは真っすぐに飛ぶので、ボールを自分の真上で取る練習から始めましょう。
利き腕の方が握力や筋力が高いことから、利き手と逆の方向にボールが飛ぶこともあり、調整が必要なときもあります。
指が痛くなるときの対策方法
オーバーハンドパスをするときにポンッと音がする場合も、指先で弾いているケースが多いです。指先だけのパスを繰り返しているとボールが飛ばないだけでなく突き指をする可能性が高いので、指の腹でボールを扱う習慣をつけていくことが重要です。
オーバーハンドパスはバレーボールの基本
バレーボールのオーバーパスは見よう見まねで習得できる技ではありません。基礎の形を身につけた後に、短い距離から少しづつ遠い距離へ飛ばす練習を重ねていくことが上達の早道です。特にセッター志望の選手は、堅実に基礎を固めてからさまざまなトスに挑戦していきましょう。
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