スイングスピードを上げる3つの方法とは?【野球上達ガイド】
野球のバッティング向上のためには、スイングスピードを上げることが必要です。では、野球選手がスイングスピードを上げるメリットはどこにあるのでしょうか。また、どのようなトレーニングをすれば、スピードを上げることができるのでしょうか。その方法を詳しく解説します。
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公式ライター Activel_director
野球におけるスイングスピードとは?
そして、野球においてこのスイングスピードを速くすることは、バッティング向上には欠かせないことと言われています。スイングスピードアップは、野球選手にとって様々なメリットを生み出すからです。
さらに、スイングスピードを上げるトレーニングの過程にも、野球選手にとってのメリットを見出すことができます。
正しい道具を使い、正しい方法で地道にトレーニングをすれば、バッティングは間違いなく向上するはずです。
野球選手がスイングスピードを上げるメリット
プロ野球選手、とりわけホームランバッターと呼ばれる選手はスイングスピードも速いイメージですが、実は野球においてスイングスピードを上げることで生み出されるメリットは、ホームラン等の長打が増えることだけではありません。
では具体的にどのようなメリットがあるのか見ていきましょう。
スイングスピードを上げると飛距離もアップ!
バットのスイングスピードが速くなると、ボールに当たった時に反発する力が大きくなり、飛距離が伸びます。
ただし、ただスイングスピードを速くしただけでは飛距離は伸びないのが現実です。あくまでもしっかりとミートできた場合、スイングスピードが速い方が打球に飛距離が出て、ホームランになりやすいということです。
それならスピードアップではなく芯に当てる練習をした方がいいのでは、と思ったかもしれません。
しかし、スイングスピードを上げることは、ミート力アップにつながるともいえるのです。
スイングスピードを上げると選球眼も良くなる?
つまり、以前のスイングスピードと、速くなったスイングスピードとの時間を比べた時、その差の分だけボールを見る時間が増える、ということです。
ボールを見る時間が増えると、どこにバットを出すか、またはスイングをするべきかどうか判断する時間が増え、ボール球の見極めやミートがしやすくなり、バッティング技術の向上につながります。
つまり、野球においては、スイングスピードを上げることによって、自分の打つべき球を見極め、更にそれを遠くまで飛ばせるようになる可能性が高い、といえるでしょう。
スイングスピードを上げるトレーニングのメリットとは
決して楽な方法ではありませんが、その分、トレーニングを行う中で、前述したようなバッティング技術の向上や自分の野球・バッティングスタイルの確立を期待することができます。
今よりも野球が上手くなりたい、所属する野球チームのレギュラーになりたい、プロ野球選手になりたいと考えているのであれば、スイングスピードを上げるトレーニングがその第一歩となるでしょう。
スイングスピードを上げる方法とは?
スイングスピードの速い野球選手といえば、身体の大きい助っ人外国人選手を思い浮かべるかもしれません。では、筋肉をつけて身体を大きくすることが野球のスイングスピードアップの近道なのでしょうか。
スポーツの基本は筋トレ
特に体幹といわれる腹筋・背筋まわりの筋肉は、野球のバッターにおいては安定したスイング、そしてパワーを生み出すことにもつながります。
野球のスイングスピードアップに筋トレは必要?
実は、野球のスイングスピードに限らず、筋トレはスピードアップに適した方法とはいえません。
確かに、力が強くなるとスピードもある程度アップします。しかし、スポーツにおいては、ただ筋肉を大きくすればよいというわけでもありません。
なぜなら、それぞれのスポーツによって重要になる筋肉も違えば、動きもそれぞれに違うからです。
筋トレもある程度は必要ですが、それぞれのスポーツに必要な筋肉は、それぞれのスポーツで鍛えるという方法が最も効率が良いのです。
野球に必要な筋肉は野球でしか身につかない
重いダンベルを持ち上げて鍛えた筋肉は、ダンベルを持ち上げる時に最大限の能力を発揮します。
それと同じ論理で、スイングスピードを上げるには、実際にスイングをすることで必要な筋肉を鍛え、スピードアップをはかるという方法が効率的です。
とはいえ野球選手が筋トレをしなくて良いかといえばそれは違います。野球の実戦やスイングなどの練習ではなかなかつかない筋肉をつける方法として筋トレは効果的です。
つまり、野球においての筋トレの目的は基本的な筋肉をつけることと、野球の練習だけでは鍛えられない部分の増強を補うこと、ということになります。
スイングスピードを上げる方法①3種類の素振り
前述したように、野球のための筋肉は野球をしてつけるのが最善の方法です。スイングをするのに必要な筋肉は、筋トレではなくスイングをして身につけるのが良いでしょう。
ここでは3種類のバットを使った素振りトレーニングの方法を解説しています。
重さの違う3種類のバットを用意する
実際に重さの違うものを用意しても良いですし、おもりややすりなどで調節する方法もあります。
基本的には、自分に合った試合でも使う重さのバットと、その上下150g程度のバットを使用すると良いといわれています。
自分に合ったバットで身体の使い方を覚える
高校野球の場合、平均的なバットの重さは900gかそれ以上です。そのため、まずは900gのバットを基準にしてみるのが良いでしょう。
しかし、自分に合ったバットの重さというのは人によって違います。テーピング等で少し重くしてみる、やすりで削って調節するという方法もあるので、色々試してみて自分に合うものを見つけましょう。
さて、基準となるバットでの素振りには、バッティングフォームの確認というよりは、スムーズに動くような身体の使い方を覚えるという意味合いがあります。自分のスイングしやすい身体の使い方を、素振りを何十回何百回と繰り返すことで身につけていきましょう。
軽いバットで速いスイングスピードに慣れる
そのため、軽いバットでの素振りは、そのいつもより速くなったスイングスピードに慣れる方法として有効です。基準のバットでもそのスピードに近いスピードで振れるように、軽いバットで速くなったスイングのイメージをつかんでおきましょう。
重いバットでバッティングフォームを固める
そのため、重いバットでも毎回自分のスイングができるようになれば、試合用の基準となるバットでも崩れることが少なくなり、自分のバッティングフォームを固めることができます。
スイングスピードが速くても、フォームが固まっていなければあまり意味がありません。
重いバットでは、スイングスピードを意識するというよりも、バッティングフォームに重点を置いて素振りをするようにしましょう。
3種類のバットを使ったトレーニングの注意点
1点目は、それぞれの素振り回数を揃えることです。どれか1本の素振り回数を多くしてしまうと、フォームの崩れなどを招きます。
2点目は、スピードアップしていない、フォームが固まらないというような納得のいかない点があれば、バットの重さを調節することです。合わない重さで素振りを続けても、いざ試合となったときに自分の納得のいくスイングができず、意味がありません。
最後に、できるだけリラックスした状態でスイングするということです。身体の力を抜くことで、身体がスムーズに動き、スピードが速くなります。力を入れるのは、バットにボールが当たる時だけで十分です。
スイングスピードを上げる方法②ストレッチ
プロ野球選手も必ず練習や試合の前後にストレッチを取り入れています。
その理由と、基本的なストレッチの方法、そして野球選手のためのストレッチ方法を見ていきましょう。
プロ野球選手もストレッチは欠かさない
ソフトバンクホークス 春季宮崎キャンプ 2017年2月4日 1軍ストレッチ
特に、野球のスイングなどの日常では行わない動作を行う場合、ましてやトレーニングで素振りを何百回と行う場合、身体には大きな負担がかかります。
しかし、ストレッチや準備体操をすることで、ある程度怪我を予防することができます。
身体が既にできあがっているプロ野球選手でも、厳しい練習をするキャンプやハイレベルなパフォーマンスの中で怪我をする選手が多くいます。
プロ野球選手でも怪我をしてしまうのですから、まだ身体をつくる段階にあるアマチュアの野球選手であれば、ストレッチなどの方法を取り入れて怪我のリスクを下げる必要があることは言うまでもないでしょう。
身体の柔軟性をアップしてスムーズなスイングを身につける
柔軟性が上がると、筋肉の可動範囲が大きくなり、野球のスイングにおいても楽にスムーズなスイングができます。その結果、スイングスピードを上げることにもつながります。
筋トレや素振りで野球に必要な筋肉をつけるだけではなく、ストレッチをして怪我を防止しつつ柔軟性をあげることも、野球においては重要であるということができます。
基本的なストレッチ
60分ストレッチ 全身を徹底的にストレッチする
こちらの動画では、全身の基本的なストレッチ方法が丁寧に説明されています。
普段野球の練習で60分間のストレッチを行うことはなかなか難しいかもしれませんが、一部だけでも、朝家を出る前や練習前のウォーミングアップで取り入れたり、夜寝る前にストレッチの時間をとったりすることで、身体の柔軟性を上げることができ、野球のパフォーマンスのレベルアップにもつながります。
野球選手のためのストレッチ
野球選手のための効果的な体幹のストレッチ
この動画では、野球選手のための体幹のストレッチが紹介されています。
動画の冒頭にあるように、野球のスイングなどの回転運動には体幹の筋肉を使うので、しっかりと伸ばして柔軟性を上げること、動きをよくしておくことが大切です。
プロ野球の世界でもスイングスピードがトップクラスと言われているソフトバンクの柳田悠岐選手は、2017年、激しいスイングで脇腹の筋肉が肉離れを起こし、戦線離脱をしました。
日常生活で体幹の筋肉が肉離れを起こすことはまずないので、柳田選手ほどのスイングスピードではないにしても、野球のスイングがどれだけ体幹に負荷を与えているのかがわかります。
スイングスピードを上げる方法③道具を使う
上述のトレーニング方法を実践するうえで、成果を確認したい時や正しいスイングを身につける際に活用してみてください。
スイングスピードを計測する
現代では、野球のスイングスピードを計測できる機械がたくさん販売されています。
実際に数字で成長を確認することで、モチベーションのアップにもつながります。
スピードガンのようなもの、バットにとりつけるもの等様々なので、自分が使いやすそうなものを選ぶと良いでしょう。
PRGR(プロギア) スピード測定器 NEW RED EYES POCKET
FIELD FORCE ベースボール トレーニング スウィングヘッドスピードメーター
正しいスイングを身につける
素振り用やトレーニング用に開発されたバットは、音や形状で正しいスイングとなるようにアシストしてくれるので、うまく練習に取り入れて、バッティングのレベルアップを目指しましょう。
スイングスピードを上げるトレーニングの注意点
ここで、もう一度、野球においてスイングスピードを上げることの意味と、気を付けておきたいことを確認しましょう。
野球のスイングスピードはただ速ければ良いわけではない
特に軟式野球の場合は、あまりスイングスピードが速すぎるとボールがつぶれてしまい、打球がつまる可能性もあります。
年末に放送される「アメトーク」の特番中の人気コーナー「運動神経悪い芸人」で、監督をつとめるプロ野球選手やOBが軟式野球に挑戦し、速すぎるスイングスピードによって打球が飛ばずにアウトになってしまう、というシーンも何回か目にしました。
重要なのは自分に合ったスイング
スイングスピードが速くても、自分のスタイルが確立されていなければ、上手い野球選手にはなれません。
重要なのは自分に合ったスイングを見つけること、ということを理解したうえで、スイングスピードアップのトレーニング方法を実践しましょう。
スイングスピードアップは一日にしてならず
その地道なトレーニングは、単にスイングスピードを上げるだけでなく、トレーニングの過程で自分のバッティングスタイルを見つけること、結果として飛距離を伸ばすこと、選球眼をよくすること、ミートしやすくなること等のメリットにつながります。
スイングスピードを上げるトレーニングを行うことは、野球選手としてのレベルアップをするうえで欠かせないことですでのしっかりとトレーニングしていきましょう。
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