JリーグのA契約、B契約、C契約とは?Jリーガーの年俸に関する事情
Jリーグ独自の年俸制度であるA契約、B契約、C契約制度は、Jリーガーの年俸事情を知るうえで重要です。夢のある職業であるプロサッカー選手ですが、Jリーグの中でも年俸の扱いには違いがあり、A契約とC契約では貰える年俸が異なってきます。このJリーグ独自の年俸制度は海外サッカーから狙われ若手選手の移籍が相次いでいます。
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公式ライター Activel_director
Jリーグのプロ契約制度における規則とは?
選手として登録する最低年齢は16歳で、最高年齢は制限はありません。所属クラブの試合について宣伝、広報活動をする場合の報酬は原則として発生しません。
JリーグのA契約の条件
登録人数制限があり1チーム原則25人まで登録できます。最低でもJ1所属チームは15人、J2所属チームは5人以上とA契約を結ぶことが条件とされています。
下部組織(ユースなど)から昇格した選手が、A契約に移行した場合は、そのシーズンから3年間は登録人数25人枠の対象外となります。
新人選手がJリーグ契約のA契約を結ぶ場合は、初年度に限り出場給を含む報酬に700万円の上限が設けられます。
A契約の選手のチーム内の立ち位置
JリーグのB契約の条件
J1…450分(5試合フル出場相当)
J2…900分(10試合フル出場相当)
J3・JFL…1350分(15試合フル出場相当)
B契約の選手のチーム内の立ち位置
下部リーグで出場時間はクリアしてるものの、所属クラブの金銭事情や登録人数制限などが理由でB契約となることがあります。Jリーグ契約のB契約はJ2、J3の準レギュラークラスに提示されることが多いです、
JリーグのC契約の条件
J1…450分(5試合フル出場相当)
J2…900分(10試合フル出場相当)
J3・JFL…1350分(15試合フル出場相当)
C契約選手がこの条件をクリアした場合はA契約締結の権利を得ることができますが、A契約以降はC契約に降格はできません。4年目以降の選手についてもC契約は、交わすことができません。
シーズンの途中でプロのC契約選手が上記条件の時間帯をクリアしA契約に移行した場合は、そのシーズンに限ってプロA契約選手が25人を超えても良いことになっています。
C契約の選手のチーム内の考え方とは?
J1の有望選手は、1年目のシーズン途中でA契約に移行しますので、C契約はA契約の保有人数25人制限にかからないので、練習に必要な人数を調整する若手育成枠という考え方となります。
Jリーグの契約制度のメリットとデメリットとは?
メリットは若手選手の健全な育成
Jリーグ発足時はブームもあって選手の年俸が高かったため、高卒の注目選手に億単位の年俸が提示されることもあり、才能を活かしきれずに伸び悩む事例があった反省の結果としてこの制度が生まれています。
新卒の選手は、通常の会社員程度の給料から始めて一般社会に出たときに問題が起きないような生活力をつけることが将来重要となるという考え方が反映された制度です。
デメリットは年功序列型で若手選手が損をする
若手選手が育成のためという理由で搾取されている側面があるのは否めません。
Jリーガーの年俸の考え方とは?
試合出場給、ベンチ入り給、勝利給、得点給、アシスト給などがあり、年間通して活躍した選手は年俸と同等程度のボーナスを得ることもあります。
例えば、年俸が1000万円とされている選手でもシーズン通して活躍してタイトルを獲得したりした場合は倍以上の年収になることがあります。
ヨーロッパのリーグの契約制度との違い
そのため、10代での獲得競争が過熱して、悪徳代理人が育成年代の選手に近寄ってきたり、選手が投資商品として値段が付けられ、賞味期限が長く才能がある若手選手には活躍する前から億単位の年俸が提示されることも少なくありません。
年齢に関わらず、金銭的な評価が得られる一方で、金銭感覚がマヒしてしまったり、10代で大金を手にすることで道を踏み外す選手が生じやすい制度といえます。
Jリーグとヨーロッパの契約制度の違いによって生じる問題
青田刈りのような形で若手選手が次々と海外に移籍している実情があり、Jリーグ独自の年俸制度に見直しの必要性が迫られています。
プロサッカー選手を目指すうえで知っておくべきこと
そのため、新卒選手はJ1の控えに甘んじるよりも、J2、J3で出場機会を得て、A契約の出場条件をクリアしてからJ1にステップアップ移籍するのが年俸が上がりやすいキャリアといえます。
また、海外では10代でも億単位の年俸で契約することは珍しくなく、Jリーグ以下のレベルの国でJリーグ以上の年俸を貰っている選手も多くいます。
プロサッカー選手を目指すなら視野を広くしてJリーグ以外のキャリア選択も頭に入れておく必要があります。
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