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サッカーの走行距離とは?Jリーグやプレミアリーグの距離はどのくらい?

サッカーの走行距離とは?Jリーグやプレミアリーグの距離はどのくらい?

サッカーの走行距離は、サッカーの試合を分析する1つのデータです。選手個人の運動量をトラッキングデータとして測定しておくことで、チームの傾向を知ることができます。主な測る方法はGPSなどの計測デバイスで、海外ではいち早く取り入れられていました。日本ではJリーグで全試合にトラッキングカメラが採用されています。走行距離を知ることで、プロサッカーの判断や思考がさらに深く追求できます。

2022.12.10 サッカー

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サッカーの走行距離とは?

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サッカーの走行距離とは、1試合あたりに選手が走った距離を測定したものです。運動量の目安となり、試合分析や戦術の組み立てで大いに参考になるデータです。自動追尾システムを用いることから、サッカーの走行距離をトラッキングデータと言い換えることもあります。

サッカーの走行距離や加速度から選手の動きを数値化し、化学的分析によって選手やチームのパフォーマンス力向上を目指します。

サッカーの走行距離の測り方

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Jリーグや海外サッカーでは、試合中に選手の走行距離を計測し続けています。プレーヤーやサポーターにはまったく支障の無い形で計測するため、どうやって測るのかが見えにくいのも事実です。

サッカーの走行距離を測る方法はいくつかありますが、主にGPS機能を用いて走行距離を計測しています。トラッキングデータと実際の運動量の誤差が縮んでいくことを目標に、日々高精度の計測器が開発されています。

計測器

サッカーの走行距離で用いられる計測器で特に有名なものは、オーストラリアのカタパルト社が開発するオプティムアイS5です。通称デジタルブラジャーと呼ばれるスポブラ型インナーに装着され、海外のビッグクラブでも採用されているGPS測定器です。

Jリーグでは、2015年度よりCHYRONHEGO社のトラッキングカメラであるTRACABが全試合で採用されています。

走行距離の測定方法

サッカーの走行距離の測定方法は主に以下の4つが挙げられます。

・トラッキングカメラによる測定
・スパイクにチップを埋め込んでデータ管理
・ユニフォームのインナーに計測デバイスを搭載
・衛生によるデータ管理

GPSを含むGNSS(衛星を含めたシステム)を活用することで、運動量や加速度などのデータを測定します。海外でGPS測定を採用したことを皮切りに、Jリーグでは全スタジアムに測定カメラが導入​されました。

平均走行距離とは?

プロサッカー選手の平均走行距離は90分で約10km程です。2018年のFIFAワールドカップ平均走行距離トップはロシアの8.33kmでした。

高校サッカーの平均走行距離は8~9kmで、男子高校生とプロサッカー選手の平均走行距離には大きな差がないことがわかります。

Jリーグの走行距離

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Jリーグでは、2015年より測定したトラッキングデータを公開しています。チームの平均走行距離や個人の走行距離ランキングやスプリント回数といったデータです。Jリーグ選手の個人運動量やチームの動きが数字で見られるため、トラッキングデータによってサッカーチームの戦術がわかります。

横浜F・マリノス

チーム平均走行距離(2019年) チーム試合別走行距離(2019年)
116.647km 127.843km(第6節 浦和vs横浜FM)
1人あたり10.604km 1人あたり11.622km
横浜F・マリノスは、2019年度Jリーグチーム平均走行距離トップ​でした。試合別の走行距離ランキングでも、第6節対浦和戦での横浜FMが2019年度Jリーグの最大走行距離というトラッキングデータが計測されています。
横浜FMは2019年度明治安田生命J1リーグでもチャンピオンに輝いており、走力と得点力を兼ね備えたチームだといえます。

湘南ベルマーレ

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チーム平均走行距離(2019年) チーム試合別走行距離(2019年)
114.980km 127.394km(第4節 湘南vs仙台)
1人あたり10.452km 1人あたり11.581km
2019年度Jリーグチーム平均走行距離第2位は湘南ベルマーレです。試合別走行距離も、対仙台戦での湘南ベルマーレの走行距離は横浜FMに次いで第二位という計測結果でした。
同年、湘南ベルマーレは18チーム中16位と、J1残留争いをするという結果になっています。運動量と勝率が必ずしも比例しないことがわかります。

セレッソ大阪

チーム平均走行距離(2019年) チーム試合別走行距離(2019年)
113.281km ランクインなし
1人あたり10.298km
セレッソ大阪は、平均走行距離がJ1全18チーム中第8位です。 対大分戦では奥埜博亮選手の走行距離が、試合別個人走行距離ランキング堂々の第1位という計測データを出しています。

奥埜選手は、年間を通して試合別個人走行距離ランキングに何度も名を連ねる程運動量の多い選手です。チームの中に突出した運動量を保つ選手がいると、チームの走行距離平均を引き上げることにもなります。

川崎フロンターレ

チーム平均走行距離(2019年) チーム試合別走行距離(2019年)
108.747km ランクインなし
1人あたり9.886km
川崎フロンターレは、2019年度J1チーム平均走行距離が最も少ないチームという測定データが記録されています。試合別にみても、特に突出して走行距離の多かった試合はありません。得点数は横浜FM、ヴィッセル神戸に次いで第3位で、同年最終順位は第4位と好成績をおさめています。
平均走行距離の少なさに対して得点率が高く走りの質が高いサッカーをしていると考えられます。

海外リーグの走行距離

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海外サッカーでは日本より早くトラッキングデータの測定が始められていました。選手の体調やチームの戦術を練るための分析データとしていち早く採用されていたようです。

プレミアリーグ

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プレミアリーグの2019~2020シーズンの走行距離トップはウォード=プラウズの334.58kmです。この計測データは1試合あたり平均11.537kmの走行距離となります。
クラブ別ではブライトンがトップで、有名サッカークラブチームのチェルシーは走行距離第5位、リヴァプールは第7位です。

ブンデスリーガ

ブンデスリーガの2019~2020年度走行距離トップはヨシュア・キミッヒの396.2kmです。この走行距離データは、1試合あたり12.381kmの計測結果となります。第2位のデイヴィ・クラーセンに年間で20kmもの差をつけており、その運動量をMFで生かし、攻守共にスタミナの持続するサッカー選手だとわかります。

リーガ・エスパニョーラ

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2019~2020年度の走行距離第1位はアトレティコ・マドリードのサウール・ニゲスです。リーガでは通算295.1kmの測定結果となりました。

1位を含めてトップランキング第7位まではMFの選手です。サッカーでは、中盤の選手の運動量がチームを支える重要な柱のうちの1つとなっているようです。

セリエA

2018年にイタリア紙が報じた1試合あたりの平均総走行距離のデータで、トップはボローニャの115.143kmでした。1人あたりに換算すると約10.467kmとなります。20位のサンプドリアは1人あたり9.579kmで、全体的に大差はありません。

当時リーグ順位1位のユベントスの走行距離は全チーム中第13位です。走行距離だけで勝負が決まるわけではありません。

海外サッカー選手の走行距離

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海外では走行距離のみならずスプリントやポゼッションなどのデータを重要視して分析しているようです。しかし、チームの戦術や選手のスキルによってもデータの傾向は異なります。海外サッカーの有名選手は運動量の質がとても高く、走り回ることよりもボールを動かす事で自分達に有利な試合展開に持ち込んでいると考えられます。

メッシ

メッシの走行距離は平均7~8kmです。プレーに必要な体力を温存しながらチャンスを伺っているようです。所属するクラブチームのバルセロナでもキーパーを除きもっとも走行距離の短い試合も度々あります。ですが、チームの核であることから頭の回転が早く、個人技に優れた選手だといえます。

クリスティアーノ・ロナウド

クリスティアーノ・ロナウドの走行距離は10キロにも達していない計測データがあります。クリスティアーノ・ロナウドが籍を置くセリエAのユベントスは、2018年に報じられたチーム走行距離が第13位と半分以下の順位です。クリスティアーノ・ロナウドはチーム内で7番目の走行距離というデータが計測されました。
試合ではプレーエリアの広さは維持し、必要な場所で顔を出す緻密なプレーを展開しています。

ネイマール

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ネイマールは、2020年頃のチャンピオンズリーグの1試合で、チーム3番目の10.47kmという走行距離データが残っています。ネイマールは前線での攻撃的なプレースタイルが目立つ一方で、守備に奔走​したりチームメイトのチャンスを展開したりします。10番を背負うネイマールの攻守にわたる献身的なプレーが、チームの士気を高めているようです。

サッカーの走行距離は質が大切

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走行距離は、あくまでもチームや個人のデータの一部に過ぎません。弱いチームが守備に徹し、走り回った場合も走行距離が長くなるので、走行距離はリーグの順位とは比例しないことがあります。
チームを勝利へ導くためには、運動量や得点力、判断力といったバランスが優れている必要があります。無駄に体力を消耗せずに自身のポジショニングを見極めながら試合に関わることを意識しましょう。

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