バッティングスイングの基本とは?打ち方のポイントを学ぼう
野球というスポーツは、対戦するチームが交互に攻撃と守備を繰り返します。その攻撃時に重要なのがバッティング…すなわり打撃力です。ここでは、バッティングで最も重要なバットスイングについて、その基礎から触れていますので、基本を押さえて打撃力向上に取り組みましょう!
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公式ライター Activel_director
バッティングスイングの基本とは?
バッティングスイングとは、そのピッチャーが投げたボールをバッターが所持しているバットで打ちに行くことを指しており、バッターはこれを行うことが基本です。そして、バッティングを行った後の結果は次の表のようになります。
ボールがバットに | ボールの行方 | バッティングの結果 |
---|---|---|
当たらない | キャッチャー(捕手) | ストライクカウントが1つ増える。尚、3ストライク目の場合は三振でアウトとなる |
当たる | 地面にバウンドせずにキャッチャーが捕球 | ストライクカウントが1つ増える。尚、3ストライク目の場合は三振でアウトとなる |
当たる | フェアグラウンド | インプレイとなり守備側の処理によりワンプレイが完結する |
当たる | ファウルグランド | ファウル(インプレイにならないが、飛球になりノーバウンドで守備が捕球するとアウトになる)。尚、2ストライク目まではストライクカウントが1つ増える |
バットとボールの関係
これらのことから、基本的に次のことが言えます。
■お互いが円形なのでバットでボールをきれいに捉えるのは難しい
■バットは細いのでボールをきれいに捉えるのは難しい
この難しいことを、上手な体や腕の使い方をすることで実行していくわけで、難易度は3割打てれば好打者と呼ばれることが指し示しています。
バットとストライクゾーンの関係
打者のバッティングスイングは必ずストライクゾーンを通過することができなくてはなりませんし、柔軟な腕の使い方をすることで必ずそれはできることです。
バットとフェアゾーンの関係
ピッチャーズマウンドとバッターボックスの位置、そしてフェアゾーンは不変ですから、ピッチャーが投げたボールを、どの位置で、またどのような打ち方(バットの角度)で打つかによって、打球の方向は変わります。
バッティングの基本の構え方
ただし、構え方に正解はありません。2019年に現役を引退したイチロー氏も、その現役生活の中で、背筋が伸びた構え方を幾度となく変えています。打席に立つたびに構え方が変わることはよいことでありませんが、常に向上心を持ち、バッティングスイングを磨き上げることを目的とした構え方の変更は悪いことではありません。
ここでは、一般的なバッティングの構え方の基礎と基本的な考え方を紹介します。
グリップの位置
基本的にバッターが構えた時、そのグリップは肩の高さより上にあることが基礎とされます。その理由は、ストライクゾーンの高めいっぱいは脇の下ですから、低くとも肩の位置になくては、高めのボールに対してアッパースイングにならざるを得ないからです。
また、位置を決めた後に考えなくてはならないことは、次のことです。
・バットの角度
・タイミングの取り方
構えたときにバットを寝かすか立てるか、固定するか動かすかなど、人それぞれ合う合わないがありますので、練習でいろいろ試すとよいでしょう。
足のスタンス
スタンス名称 | 概要 |
---|---|
スクエア | ピッチャーに対して両足が垂直に並ぶ |
クローズド | ピッチャー側の足の方がホームベースに近い |
オープン | キャッチャー側の足の方がホームベースに近い |
向きのほかには、幅とひざの曲げ方、それに加えて重心の掛け方も重要です。基礎的な考えは次の表のようになります。
項目 | ポイント | 気をつけること |
---|---|---|
スタンスの幅 | 肩幅より広め | 広すぎるとスムーズな体重移動に悪影響 |
ひざの曲げ方 | 程よく曲げる | 無駄に力が入らないようにする |
重心の掛け方 | つま先の方に重心をかける | 前かがみになる必要はない |
ステップとノーステップ
基本的にはステップしてバッティングしますが、その大きな要因はスイングにパワーを生むためです。足を上げてピッチャー側に踏み込んでいくことにより体重移動によって得られるパワーを増す効果が生まれます。
その反面、動いてはいけない頭が上下してしまったりなどバッティングスイングに悪影響を及ぼす動きが出る可能性もありますので、この点には注意が必要です。
バッティングスイングの角度
近年、フライボール革命という理論がアメリカのメジャーリーグで生まれており、これはフライを打った方がヒットになる可能性が基本的に高まるというものですが、この理論の場合は、ボールを下から捉えることでフライを打つために、スイング角度はアッパースイングになります。
ここでは、基本となるスイング角度について触れますので、自分が求めている、あるいは求められているバッティングに対して、どの打ち方が適しているかを考え、どのような体や腕の使い方をすればそれを実現できるのかを研究しましょう。
レベルスイング
ヒットが打てる!打撃ポイントを操るレベルスイングとは
レベルスイングについては、様々な表現がありますが、その基本はピッチャーが投げたボール(直球)に対してレベル(同じ軌道)でスイングすることです。そしてレベルスイングの最大のメリットはバットにボールが当たる可能性が高まるという点です。
つまり、ボールの軌道に対してレベルにスイングすることで、線で捉えにいくことになり、タイミングが早すぎるのを除いては空振りする可能性が低くなると基本的に言われています。
ダウンスイング
ダウンスイングの基本的な特徴は次の通りとなります。
・ミートポイントに対して最短距離でバットが出せるのでボールを見る時間が長くなる
・ゴロを転がしやすい
・レベルスイングと比較するとボールを捉える難易度は上がる
なお、ダウンスイングを簡単に体現するにはスイングし始めた瞬間に肘を真下に下げるように動かすと自然とダウンスイングになります。
アッパースイング
その基本的な特徴は次の通り。
・比較的打球にバックスピンがかかりやすくなる
・低めのボールを捉えやすく高めのボールは打ちづらい
・バットが遠回りするため振り遅れやすい
フライボール革命により、特に長距離ヒッターにおいて、このアッパースイングをしている打者が増えていますが、このスイングでコンスタントにヒットを打つにはスイングスピードの向上させることが基本となります。
バッティングスイングの基本
まず、バッティングスイングは基本的に体の下から、足から旋回し始め、腰、そして腕が旋回していくことを基礎として理解しましょう。ここでは、足と腰、さらに腕の使い方に触れ、より強い打球の打ち方を身につける方法を解説します。
足の使い方
基本的に、キャッチャー側の足が軸足になり、バットを振る際の流れとポイントは次の表の通りです。
スイング動作 | キャッチャー側の足 | ピッチャー側の足 | 注意事項 |
---|---|---|---|
始動 | しっかりと体重を乗せてタメを作る | ピッチャー側に踏み込んでいく | 頭が上下しないように足を動かす |
インパクト | 親指の付け根 あるいは足の底の 内側全体で地面を 蹴り一気に 体重移動を行う |
ピッチャー側に 力が逃げないように 壁を作る |
キャッチャー側の足の 膝が折れすぎないようにピッチャー側の足の膝が外側に開かないように |
フォロースルー | 重心を残しつつ約90度回転 | 重心を残しつつ 約90度回転 |
腰(骨盤)の使い方
腰は回してはいけない!?バッティングで必要な下半身の使い方とは
①骨盤を動かすイメージを掴む
②旋回するタイミングも重要
腰ではなく、骨盤を動かすイメージを持った方がよりスイングに活かしやすく、ピッチャー側にスライドさせ(横に動かし)つつ、足の動きに追従する形で骨盤を回していくようにします。このことをしっかり身につけておけば、インパクトの瞬間に最も効率的にパワーを伝えることができます。
腕の使い方
今と昔は違う?バッティングでの後ろ脇の使い方
①脇を締めてスイングする
②インパクトの瞬間だけ力を込める
脇を締めてスイングすることについては、近年考え方が変わってきており、特にキャッチャー側の腕の脇については、フライングエルボーと呼ばれる打ち方をはじめとする、トップの時点では開けておき、スイングに入ってから締めていくことでよりスイングを加速させる理論が強くなっています。
バッティングスイングでNGなこと
基本的には10回打って3本ヒットを打てると好打者と評されるますので、求められるのは、よりヒットになる確率が高くなるバッティングスイングです。イチロー氏も、日常的にバッティングの研究を行い、構え方や体の使い方そして総合的な打ち方などは常に変化していました。
ヒットを打つ確率を上げることを考えるうえでは、背筋を丸めないことなど、やってはいけないことを知っておく必要がありますので、ここではバッティングスイングで避けなくてはならない基本的なことを解説します。
ドアスイング
・スイングスピードが遅くなる
・力強くボールを叩けない
ドアスイングを避けるためには、腕の使い方で触れましたが脇を締めることが基本となります。特に、キャッチャー側の腕の肘をボールにぶつけにいくようにスイングすると自然と肘が折れて、スイングもインサイドアウトと呼ばれる基本的なスイングになります。
ドアスイングとは?間違ったスイングではバッティングは伸びない!
バットのヘッドが下がる
バットのヘッドが下がるとはこう言うこと!
ただ、勘違いしてはならないのは、基本的にヘッドを下げないということはバットを地面と平行にバッティングするいうことではないということです。
意識しなくてはならないのは、両肩のラインとバットが平行にあることで、背骨とバットが垂直と表現してもよいのですが、ヘッドが両肩のラインより下に下がることを避けなくてはなりません。これはインパクト時にピッチャー側の脇が開いてしまっているときに起こりやすいこととなります。
腰が泳ぐ
イチロー 打撃の極意
これを避けるためには、まず基本的な考えとして、まわされたら負けという意識を捨てる必要があり、バッターが自分の胸をできるだけ遅くピッチャーに見せるようにグリップを残してバッティングすることも重要です。
胸を見せないようにする以外にも、泳がない打ち方をするためのポイントは複数ありますので、自分にマッチするものを探しましょう。
練習と実戦とでバッティングの基本を磨こう
バッティングの理論は様々なものがあり、微に入り細に入り語りつくせないほどです。ここで紹介したものも飽くまで一部です。基本を押さえて、それからトライアンドエラーを通じて自分に合ったエッセンスを取り入れつつ、ヒットが打てる可能性の高いバッティングスイングを常に探求してください。
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