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アーリークロスとは?サッカーのクロスのやり方や練習方法を解説!

アーリークロスとは?サッカーのクロスのやり方や練習方法を解説!

サッカーにおけるアーリークロスとはどういうクロスなのか、センタリングとの違いと共に解説しています。また、サッカーの試合におけるアーリークロスの重要性や、その蹴り方についても解説しています。さらに、アーリークロスの基礎的な練習方法についてもご紹介します。

2022.10.29 サッカー

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公式ライター
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サッカーにおけるアーリークロスとは?

アーリークロスとは、サッカーの試合においてボールをサイド際でキープしたプレーヤーが、最前線までボールを運ぶことなく、クロスボールを早い段階で上げることです。ちなみにアーリークロスのアーリーとは、英語で早いを意味するearlyから来ていますが、サッカーでは、ディフェンダーやウインガー等がサイドからゴールに向かって蹴る長距離キックのことはセンタリングといいます。

クロスとセンタリングは基本的に同じ意味ですが、日本では最前線の深い位置からの折り返しをセンタリングと呼び、前線まで行かずに比較的浅い位置からのカーブがかかったボールをクロスと呼ぶ傾向があります。
アーリークロスはさらに早い位置からのボールであるため、急カーブもかかっていることから、センタリングとは呼ばれないのです。

アーリークロスといえばデビッド・ベッカム

【ベッカム】必見!史上最高と言わしめたキック精度 誰しもが一度は受けたい最高のクロス David Beckham

デビッド・ベッカムとはイギリス、イングランド出身の元サッカー選手であり、イングランド代表にも選出されていました。

ベッカムは2013年に現役を退いていますが、FIFA最優秀選手賞の2位に2度選出されています。また、ベッカムは英国人としてUEFAチャンピオンズリーグ100試合出場を初めて達成しています。

そんなベッカムの代名詞ともいえるプレーが、正確無比なアーリークロスによるアシストでした。どんなに早いクロスでも精度が落ちずにピンポイントでフォワードに合わせることができたため、ベッカムのアーリークロスは当時において世界一と評されていました。その正確なキックは年齢を重ねても健在であったことから、ベッカムは所属クラブを変えながらも、38歳まで現役を続けました。

アーリークロスの重要性

アーリークロスは得点になりやすい

あんちゃん on Instagram: “あのウーゴのゴールをお膳立てしたマルちゃんのアーリークロスのシーン  #マルティノス #マルちゃん #martinus #アーリークロス #左の方がより活きる #vs清水エスパルス #IAIスタジアム日本平 #横浜Fマリノス #fmarinos #yfm #jleague…” (50951)

サッカーの試合において、ディフェンスの視線や体の向きを動かすことができるセンタリング等のサイド攻撃は、ディフェンスの隙を発生させやすい攻撃方法です。したがって、センタリング等のサイド攻撃とは得点を奪うチャンスになりやすい攻撃方法​といえます。

アーリークロスとは、このディフェンスの隙を最大限に利用しようとする攻撃方法です。攻撃の早い段階でクロスを上げることによって、相手の守備陣形が整う前に攻撃を行うことができます。さらに、ディフェンスラインが戻りきらないうちであれば、そのディフェンスの裏のスペースを狙うこともできます。フォワードに点で合わせることができるという正確なキックの技術が必要ですが、アーリークロスは簡単に得点を奪うチャンスになりやすいです。

アーリークロスはカウンターの成否を握る

現在のサッカーでは、ポゼッションよりもショートカウンターの戦術に重きを置いたチームが多くなっています。それほど、カウンター攻撃は得点を奪う確率が高いということなのでしょう。そんなカウンターの戦術が成功するかどうかは、アーリークロスの正確さが握っているといっても過言ではありません。

サッカーでカウンター戦術を選択した場合、凄く足の速い選手が居れば、その選手に自陣からゴールまで持ち込んでもらうということも可能でしょうが、なかなかそんな選手はいません。カウンターにおいては少なくとも1本はロングパスを通す必要があります。得点を奪うためにはそのパスがゴール前に近ければ近いほど良いため、すなわちアーリークロスが正確であるかどうかがカウンターの成否を分けます。

アーリークロスはディフェンスの裏をかける

アーリークロスは相手の守備陣形が整う前にクロスをゴール前に上げます。そのため、相手のディフェンダーは一種の混乱に陥ります。その混乱は、1本のアーリークロスが上がった後も続きます。

ディフェンダーは1度アーリークロスを見せられると、次もアーリークロスを警戒するようになります。したがって、アーリークロスを上げさせないように距離を詰めてマークするようになります。この状態になれば、アーリークロスを上げるというフェイントをかけて、ドリブルでディフェンダーを抜くというプレーがしやすくなるのです。すなわち、1本のアーリークロスを見せることで、ディフェンダーに次のプレーを読ませにくくすることが可能となります。

アーリークロスの蹴り方とは?

人を見て合わせていては間に合わない

徹底解説: クロスの上げ方 How to cross the ball

サッカーの試合において、普通のクロスボールはフォワードの位置を見て蹴りますが、アーリークロスはそれでは間に合いません。アーリークロスは、出来る限り早いタイミングでクロスを蹴り込み、守備陣形が整う前に得点を奪う事を目的としているため、フォワードを見て蹴ると守備陣が戻ってきてしまいます。

そのため、アーリークロスを完成させるためには、アイコンタクトが重要となります。アーリークロスの出し手と受け手が、アイコンタクトで同じスペースを共有し、そのスペースにクロスを供給し走り込むということを一瞬で行う必要があります。したがって、日頃の練習からアイコンタクトを使っておいたり、スペースにクロスを出すといった約束事を決めておいたりすることが必要となります。

タイミングが重要

クロス サッカー センターリング やり方

アーリークロスが成功するための重要なポイントとして、タイミングがあげられます。アーリークロスは基本的にディフェンスとゴールキーパーの間に、速いボールが蹴り込まれてきますが、遅いボールではディフェンスが戻ってきてしまい、クリアされてしまうからです。

したがって、速いボールをそのスペースに走り込むフォワードに点で合わせることができなければ、得点を奪うことはできません。ただ、フォワードを見てクロスを上げていては間に合いませんので、日頃の練習から意識を変えていく必要があります。

日頃の練習からアーリークロスの出し手は受け手のスピード等の特徴を掴んでおき、受け手は出し手のボールの質等の情報を把握しておくことで、サッカーの実際の試合ではタイミングを合わせられるようにしましょう。

クロスを入れる場所を決めることが効果的

相手GKとDFの間に落とす正確なアーリークロス CALDIO FC Jry

アーリークロスを合わせるためには、そのクロスを入れる場所を事前に決めておくことが効果的とされています。アーリークロスが入る場所が分かっていれば、受け手はその場所に走り込むだけでよく、出し手もその場所だけを意識してクロスを蹴り込めばよいので、後はタイミングだけ合わせるだけとなります。そのため、アーリークロスが成功しやすくなるのです。

ただし、このアーリークロスを入れる場所を1箇所だけにするのは危険です。1箇所だけにした場合、レベルの高いディフェンダーであればすぐに読んで対応するようになるからです。アーリークロスを入れる場所を決めておく場合は、状況に応じて何箇所か変わるように決めて練習しておくということが重要です。

アーリークロスの練習方法①

アーリークロスには強く正確なキックが必要

アーリークロスは、攻撃の早い段階でクロスボールを供給することから、必然的にロングボールとなります。また、守備陣が戻る前に攻撃を終わらせるため、速いボールを入れなければなりません。したがって、アーリークロスは強くて正確なキックが必要となりますので、アーリークロスを蹴るためにはキック力の強化が必須です。

現在、サッカーにおけるキックの強さ・正確さにおいては日本の選手は海外の選手に敵いません。海外の選手と日本の選手のキックにおいて、そのキックフォームに大きな違いは無いのですが、体幹と軸足の強さに違いがあるといわれています。

この強く・正確なキックを生み出すための土台となる体幹・軸足を鍛えるということが日本の選手に必要なことだといわれているのです。

キック強化の練習

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サッカーのキックでは、足の縦回転の遠心力を使ってボールを蹴り飛ばしますが、この遠心力はとても強いため、身体への負担も大きくなっています。この遠心力の負担を、体幹・軸足を鍛えることによって克服することがキックの強化へとつながります。

この体幹は、一般的なトレーニングでも鍛えることはできます。しかし、それではサッカーのボールコントロールの強化はできず軸足も鍛えられません。そのため、おすすめするのは片足状態で行うリフティングです。片足状態でリフティングをすれば、利き足のボールコントロールを強化でき、それと同時に軸足を鍛えることもできます。また、リフティングを長く続けることで、体幹の強化も期待できますので、毎日の練習に取り入れて継続的に行うことをおすすめします。

アーリークロスの練習方法②

アーリークロスは球種が多い方が有利

サッカーのアーリークロスはその時の状況によって、入れるボールの種類が変わります。例えば、受け手のフォワードが完全にディフェンダーの裏に抜け出ることが分かっているような場合では、スルーパスに似たグラウンダーの早いストレートのクロスボールが良いでしょう。また、ディフェンダーとの競り合いになりそうな長身のフォワードの場合は、フォワードが合わせやすいようなカーブのかかった高いボールのクロスが選ばれます。

このように、アーリークロスを入れる際の状況は様々です。そのため、アーリークロスの出し手側は、カーブなどのキックの種類をなるべく多く持っている方が、様々な状況に対応することができるため有利であるといえます。そして、アーリークロスの出し手側はその状況に応じたベストな球種をいつでも選択できるように練習するのです。

キックの球種を増やす練習

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アーリークロスのキックの球種を増やす練習を行う際には、まず静止したボールを蹴るフリーキックの練習で自分が習得していない変化のキックを練習します。その変化のキックを蹴れるようになったら実際のアーリークロスでフォワードの動きに合わせて変化させてみるようにします。

アーリークロスの球種で一番使用するのは、ベッカムも得意としていたカーブボールでしょう。カーブボールとは、ボールを足のインサイドで擦り上げるように蹴り、回転をかけるボールです。

また、カーブボールに似たような球種でスライダーボールという球種もあります。スライダーボールとは、インフロントでボールの中心を少しだけ外して蹴って回転をかけるボールです。スライダーボールには、ボールスピードが比較的速いというアーリークロス向きの利点もあります。

アーリークロスの練習方法③

アーリークロスにはピンポイントの精度が必要

アーリークロスは、確実に得点を奪うためによりピンポイントで合わせることが必要となります。そのため、日々の練習時からアーリークロスの出し手側は、受け手側の選手のクセやリズム等も把握し、受け手側が合わせやすいクロスボールを練習時から意識して蹴っておく必要があります。練習時から意識しておくと試合においてもその呼吸が合って、クロスのタイミングが合うようになります。

アーリークロスを上げる状況はその時々において様々であるため、練習時においてもなるべく様々な状況を想定した練習を行うことが必要となります。練習時により多くの状況でのアーリークロスをどれだけたくさん蹴っているかが、サッカーの試合におけるアーリークロスの精度を左右するといっても過言ではありません。

クロスの精度を上げる練習

Inside the Lines: Crossing and Finishing

アーリークロスの精度を上げる練習方法として、まず、練習ピッチを4つのマーカーで均等に分けて、そのラインに沿うように縦にマーカーを置きます。次に、ピッチのライン近くを走ってゴール前にクロスボールを上げたら、次にゴール前にアーリークロスを上げます。その次には、ペナルティゾーン近くまでドリブルし、グラウンダーのクロスを上げ、ここまでを1サイクルとして繰り返します。

この練習方法はあくまで実践形式のクロス練習方法であるため、あえてアーリークロス以外のクロスを上げる練習が取り入れられています。

実際の試合ではアーリークロス以外のクロスを上げる場合もありますので、クロス全体の精度を上げることで、アーリークロスの精度も上がる効果が期待できます。さらに、両足で練習しておくのが理想です。

アーリークロスについてのまとめ

Football Soccer Players · Free photo on Pixabay (50960)

アーリークロスは普通のクロスボールと似たようなものでありながら、実際に狙った通りに成功させて得点を奪うためには、かなり難易度が高いものであるということがわかったと思います。

現代のサッカーではカウンターの戦術が重視される傾向があることから、アーリークロスの重要性もこれからさらに強まっていくでしょう。今からアーリークロスの技術を磨いておくことは非常に重要です。日々の練習から、自分自身のキックの強さ・正確さを見直し、味方にクロスボールを正確に合わせることを意識し続けるようにしましょう。

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