1. Home
  2. >
  3. 風速10mはどのくらい?...
風速10mはどのくらい?自転車やバイク・スポーツへの影響とは?

風速10mはどのくらい?自転車やバイク・スポーツへの影響とは?

風速10mとは、歩きづらさを感じたり木が音をたてて揺れたりする程度の風力です。風速10mの風が吹くときに自転車やバイクに乗るとハンドルを取られる危険があり、野球やサッカーは通常通りの試合運びができなくなります。登山時は、どのくらいのタイミングで撤退するか早めの決断が必要です。

2022.10.21

風速10mとは?

 (216845)

天気予報で耳にする風速10mとは、10分間に吹いた風の平均の速さが毎秒10mであることを示しています。風速10mを強風注意報の発令基準とする地域も多く、時速36kmの車と同等の風を受けたり、最大瞬間風速が風速30m程度となる可能性があったりすることから、どのくらいの影響が生じるかを体感で注視する必要がでてきます。

風速10mの定義

気象情報の風速10mとは、吹いている風の10分間の平均値が毎秒10mの速さであることを表しています。毎秒10mの風の速さとは空気が1秒間で10m移動する程度の速さで、時速36kmの乗り物で風をうける状態と物理的に同様です。

風速10mは、m/sの単位を用いて10m/sと記すことが一般的で、風速を表していることが明確な台風情報時や注意報発令時には10メートルと表記することも可能です。

風速と最大瞬間風速の違い

用語 意味
風速 一般 1秒間に風が移動する距離
気象用語 10分間の風速の平均値
瞬間風速 3秒間の風速の平均値
最大瞬間風速 瞬間風速の最大値
本来、風速とは1秒間に風が移動する距離を示す言葉です。ただし気象情報では10分間の風速の平均値を風速、0.25秒間隔で測定した3秒間の風速の平均値を瞬間風速と表現します。瞬間風速の最大値は風速の1.5倍~3倍になることが一般的で、風速10mの場合には15m/s~30m/sの最大瞬間風速となる可能性があります。

風速10mの強さ

風の強さ 平均風速
やや強い風 10m/s~15m/s未満
強い風 15m/s~20m/s未満
非常に強い風 20m/s~30m/s未満
猛烈な風 30m/s~
風速10mの風の強さは、やや強い風に分類されます。やや強い風とは、気象庁が定めた強風レベルの1段階目で、日常生活に支障をきたし始める注視すべき強風の最低ラインです。風速10メートルを強風注意報の発令基準に定めている地域も多く、台風や別の気象条件を伴うことで警報の発出がされることもあります。

風速10mと日常生活への影響

 (216924)

風速10mの風が与える日常生活への影響は、歩きづらかったり傘が思うようにさせなかったりする程度で、通勤や通学は問題なくできます。街中の電線や街路樹は風で大きく揺れますが、建造物が壊れたり街路樹が折れたりする被害が出ることはまれです。

歩く人々

  •        
  •        
  •        
  •       
    
街中を歩く人々は、風速10mで若干の歩きづらさを感じることが多いです。一般的に10m/sでは、向かい風で目にゴミが入ったり、追い風の押されている感覚で歩きやすく感じたりする程度で、歩行が大幅に制限されることはありません。ただし足腰の弱い高齢者や体重の軽い幼児は、瞬間風速の強さで足元をすくわれ転倒をする可能性があります。

傘の使用

風速10mの風が吹いているときに傘を使用することは難しいです。雨を伴う風速10mの風が吹いている場合、軽量でもろい折りたたみ傘やビニール傘をさすと傘の骨が折れてしまったり、風に飛ばされてしまったりする可能性が高くなります。丈夫な長傘をさす場合も、風向きに注意しながら両手でがっちりと持つことが大切です。

街路樹

風速10mの風が吹くと、街路樹は全体に大きく揺れます。10mの風で枯葉や桜の花びらは舞い落ちてしまいますが、元気な緑葉が落ちたり、幹や枝が折れたりして樹木自体が損傷することは一般的にありません。

ビル・看板

風速10mでは、ビルや家屋自体が揺れたり、看板や道路標識が壊れたりすることはありません。10mの風が与える影響は、たゆんでいる電線が大きく揺れたり、建物の樋や薄い窓・扉がガタガタ音をたてたりすることで、いずれも破損に至ることはまれです。

風速10mとスポーツへの影響

 (216921)

風速10mの風が吹くと、多くの野外スポーツに多大な影響があります。マリンスポーツや陸上の投てき競技は、10mの風で安全の担保が難しくなるため原則中止です。0.1秒や1cmを競う短距離走や幅跳びの場合、追い風10mの環境下で出た記録は正式に認められません。野球やサッカーは、風速10mの風が吹いても普段通りに試合をしますが、ボールがあらぬ方向に飛び、珍プレーが続出します。

球技

風速10mの風が原因で、屋外競技の試合が中止になることはほぼありません。プロ野球やJリーグに試合中止を判断するための風に対する明確な規定はなく、どのくらいで中止とするかは警報の発令状況や各々の状況判断で決まります。

ただし風速10m下の野球やテニスは、球がイレギュラーに飛んだりグラウンドの砂が巻き上がったりし、大変なやりづらさを感じます。サッカーはゴールが風で倒れることもあり、細心の注意が必要です。

陸上

陸上競技の場合、種目で風速10mの風の影響が異なります。

ハンマー投げや砲丸投げの投てき競技は、安全に考慮し風速10mの風で練習も試合も中止となることが多いです。他競技は10m/sの風のみで中止となることはまれで、中・長距離の選手は強風時のレース運びや風よけの方法もあらかじめ想定し練習をしています。一方、短距離走や走り幅跳びは、風速10mの追い風が吹くと正式な記録と認められません。

マリンスポーツ

風速10mのときにマリンスポーツをすることは、おすすめできません

風速10mのとき、海は白波が立っていたりうねりが出ていたりする荒れた状態で、ヨットやボートは転覆する可能性が高くなります。サーフィンは風速10m以上の強風下ですることも可能ですが、初心者だけでなく上級者もコントロールが効かなくなったり沖に流されたりし大変危険なため、開始前にどのくらいの風速で撤退をするか決めておくことがおすすめです。

風速10mと乗り物への影響

 (217551)

風速10mの風は、地上を走行する乗り物に大きな影響を与えます。10メートルの風が吹いている状態で自転車やバイクを安全に走行させることは不可能で、転倒による破損を防ぐ駐車方法に気を配る必要もあります。自動車の走行や飛行機の離発着は、風向きや周辺環境にあわせて減速したり突風を避けたり注意を払うことで可能となります。

自転車

風速10mのときに自転車に乗ることは可能です。ただしペダルを漕いでも思う速度で進まなかったり、風に煽られて転倒したりする可能性が高いので、風速が10メートルを超えるときの自転車使用は控えることをおすすめします。

駐輪場にある自転車は、風速10mで倒れる可能性が高いため、風の吹かない場所へ移動させたり車輪止めに入れたり対策を施す必要があります。

バイク

風速10メートルでバイクに乗ることは、大きな危険が伴います。バイクは、風速10mの風に煽られることで不安定な状態となり、ハンドルを取られセンターラインをはみ出したり転倒したりする可能性が高いです。

カバーをかけた状態のバイクは、カバーがヨットのマスト代わりとなり、大きく風を受けて倒れてしまうことがあります。後輪が浮いた状態となるセンタースタンドを使用することも、風速10mの天候下では不向きです。

自動車

  • <        
  •        
  •        
  •       
    
自動車で一般道を走行する場合には、風速10メートルの風に影響されることはありません。ただし高速道路や大橋を走行する場合には、横風を受けてハンドルを取られたり車体ごと横転したりする可能性があります。車高のあるミニバンや軽自動車は、風速10mで大きくハンドルを取られて事故に発展することも多く、特に注意が必要です。

飛行機

飛行機が風速10mの風で欠航になることは少なく、離発着地点の横風が風速13メートル、向かい風が風速25メートルまでであるならば、離発着することが可能とされています。飛行機のフライトに影響する風は離発着地点のみで、上空に25メートルの強風が吹いていても影響を受けません。

一方、ジャンボ機より機体の軽いヘリコプターやセスナ機は、風速10mで風に煽られバランスを崩すこともあり危険です。

風速10mとアウトドアへの影響

 (217596)

風速10mの風が吹いているとき、自然と対峙するアウトドアには大きな影響があります。キャンプや釣りは、持ち物が飛んだり思い通りの動きができなかったりし、危険です。登山中は風向きや周辺環境で10mの風を体感できない場合もありますが、のちの天気の急変も考慮し、気づいた時点で行動を変える必要があります。

登山

風速10mの風が吹いているときの登山は、落石や低体温症を引き起こす可能性があり注意が必要です。

10メートルの風で山歩きをすることはでき、山の形状や登山のコース、風向き次第で登山者が危険を体感しない可能性もあります。ただし気づかぬうちに天候が急変する場合も多く、10メートル程度の風が吹いてきたら避難や撤退が推奨されています。

キャンプ

風速10m下のキャンプは、テントや荷物が飛ばされたり、飛来物でけがをしたりする影響が出るため中止することが賢明です。

特にドーム型のキャンプ用テントを使用する場合は、10メートルの風が吹くとペグごと飛ばされることが多く、立地次第でポールが折れたり倒壊したりする可能があります。タープ型の強靭なテントの多くは風速10mに耐えますが、撤収時に風に煽られ骨組みのパイプで怪我をしないよう注意が必要です。

釣り

釣りは、風速10mの風が吹いているとできません。風速10mのときに釣りをすると、道具が飛ばされたり仕掛けが狙った位置に飛ばなかったりすることが多いです。

思い通りに糸を垂らすことができた場合も、風で当たりに気がつかなかったり、釣り人自身が風に煽られ海や川に落下したりする可能性があります。子供と一緒に釣りを楽しむ場合には、大人より風に煽られる可能性が高く、早めの判断が必要です。

風速10mに油断は禁物

風速10mの風が吹く日は、鉄道や自動車、飛行機に影響が少なく、普段通りの通勤・通学を普段の時間通りにすることができます。一方で風速10mの風は球技やアウトドアスポーツに大きな影響があり、強風のなか無理をし続けることでけがをしたり命を落としたりする危険性もはらんでいます。風速10mでどれくらい影響があるかを頭に入れ、安全に考慮した日常生活を送りましょう。

商品やサービスを紹介いたします記事の内容は、必ずしもそれらの効能・効果を保証するものではございません。
商品やサービスのご購入・ご利用に関して、当メディア運営者は一切の責任を負いません。

Follow Us
公式SNS
Search
サイト内検索