育成選手は、支配下登録を目指す選手のことで一軍でのリーグ公式戦の出場資格がありません。支配下登録選手とは契約金・年俸・契約期間・背番号・ドラフトに違いがあり、育成選手だけの制度もあります。育成ドラフトから入団して一軍で活躍する選手が増えているので、育成ドラフトでの指名選手数も増加しています。
プロ野球の育成選手とは?
プロ野球の育成選手とは、
育成ドラフトから入団して育成選手契約をした選手です。ただし、外国人選手や一度支配下登録された選手はドラフトをしなくても育成選手契約できます。リーグ優勝を争う公式戦に出場できる支配下登録選手は、各球団上限70名までが原則です。
育成選手は、支配下登録選手70名に入ることを目指して技術の向上と社会で通用するための教育を受けます。
育成選手制度とは?
育成選手制度とは、
若手選手の育成を目的にした支配下登録枠を超えても上限なく保有できる制度です。経済的な理由を含めてアマチュア野球チームが減少していく中で、野球人口の減少の危機と若手の育成を目的に支配下登録選手枠70名以外に保有可能にした制度です。
元々、若手や外国人を育成することに力を注いでいた広島東洋カープが原案を考え、読売ジャイアンツの推薦もあり2005年に発足しました。
育成選手の種類
育成選手は、本来の若手育成目的以外のケースもあり2020年までに6種類のケースがあります。
・育成ドラフトで指名されて入団する新人選手
・ケガや故障で長期療養のため育成契約に切り替わる選手
・成績不振だが解雇せずに再度支配下登録に復帰するチャンスを与えた選手
・自由契約選手を獲得して支配下登録契約には及ばないと判断された選手
・相次ぐ選手のケガや故障で選手不足になり現役引退したコーチや球団職員が育成契約して復帰した選手
・引退試合出場のために育成契約した選手
ベテランの育成選手
育成選手制度は、新人選手以外には特にルールが定められていなく、
保有数・年齢・現役年数に関係なく育成選手契約が可能です。千葉ロッテと読売で活躍した藤田宗一投手は、トライアウト後に福岡ソフトバンクと39歳で育成選手契約したケースがあります。しかし、シーズン開幕前には支配下登録選手に切り替わっています。
中日の岩瀬仁紀選手は、オープン戦で引退試合をするために45歳で育成選手契約したケースもありました。
育成選手と通常選手の違い
育成選手と支配下登録されている通常選手ではさまざまな違いがあります。
・ドラフトのやり方
・契約期間
・契約金
・年俸
・背番号
・出場可能の試合
・独立リーグ派遣
・チームの編成
育成選手は育成を目的に選手契約するため、支配下登録されている通常選手と比べて契約条件の差や試合出場の制限があります。
ドラフトのやり方
新人の育成選手はドラフト契約しますが支配下登録選手のドラフトとは別に、
支配下登録選手のドラフト終了後におこなわれる育成ドラフトで指名します。支配下登録選手のドラフトと同じ指名順で育成ドラフトも指名していき、総勢120名まで指名していくことが可能です。
外国人選手や以前に支配下登録されたことのある選手は、ドラフトに関係なく育成選手で契約できます。
契約期間
新人の育成選手は育成が目的のため3年契約です。3年契約以内に支配下登録選手になれなければ自動的に自由契約選手になりますが、再度同一球団や他球団と育成選手契約を結ぶことができます。しかし、契約期間は1年ごとになります。
支配下登録の新人選手は、即戦力や即戦力に近い期待をされて契約は1年です。実績を残した選手で、FA権が絡むと複数年契約になるケースが多くなります。
契約金
新人の育成選手の場合は、契約金は支払われませんが支度金名目で標準額300万円が支払われます。新人以外の育成選手には、契約金も支度金も支払われません。支配下登録の新人選手の契約金は、最高標準額1億円と出来高払いが5,000万円までと決まっていて選手ごとに金額が違います。
年俸
NPBでは、最低保証年俸が定められていて育成選手が240万円、二軍選手が440万円、一軍選手は1,600万円です。年俸の上限は定められていませんので、ケガや故障で支配下登録から育成契約に切り替わる選手では年俸2000万円以上の選手もいます。
背番号
育成選手の背番号は支配下登録選手と区別するため3ケタです。100番代の背番号を着用する選手が多いですが、スタッフが100番代の背番号を着けることが多く紛らわしくなることを嫌がり、読売は0から始める3ケタの背番号、中日は200番代にしています。
支配下登録選手の背番号は00か0から99の1ケタか2ケタです。
出場可能の試合
育成選手は一軍のリーグ公式戦の出場が認められていません。二軍の公式戦には出場できますが、一試合につき5人までの出場しか認められていません。オープン戦や教育リーグの参加は認められています。支配下登録選手は、一軍のリーグ公式戦と二軍の公式戦に出場できます。
独立リーグ派遣
育成選手は、独立リーグのチームに派遣することができます。入団してから二年目以降に独立リーグへ一定期間の派遣が可能になり、外国人選手に限っては初年度から派遣可能です。コミッショナー事務局に手続きすると、海外のチームでも派遣できます。
チームの編成
育成選手は、他球団の育成選手同士でチームを結成することができます。育成選手の実戦経験を養うため、他球団同士でチームを結成して二軍や独立リーグの球団、社会人野球チームとの試合が可能です。イースタンリーグ7球団の育成選手を主体に結成したフューチャーズや、読売とロッテの育成選手主体で結成したシリウスがあります。
球団別の育成選手の紹介36人
2021年5月13日時点での育成選手登録は139名です。球団ごとに保有人数の差があり、最多保有球団は読売の26名で次は福岡ソフトバンクの22名。最少保有球団は、広島東洋と東京ヤクルトの6名です。各球団、一軍での試合経験がある選手や注目されている選手を中心に3名ずつ紹介します。
福岡ソフトバンクホークス
名前 |
吉住春斗 |
身長/体重 |
185cm/85kg |
ポジション |
投手 |
出身校 |
鶴岡東高等学校 |
入団経緯 |
2020年自由契約から再契約 |
名前 |
黒瀬健太 |
身長/体重 |
181cm/93kg |
ポジション |
内野手 |
出身校 |
初芝橋本高等学校 |
入団経緯 |
2018年自由契約から再契約 |
名前 |
アンディ・ロドリゲス |
身長/体重 |
185cm/88kg |
ポジション |
投手 |
出身校 |
マニュエル・ファハールドキューバ国立大学 |
入団経緯 |
2021年新外国人 |
福岡ソフトバンクホークスが長期的に強い理由は、育成ドラフトで獲得した選手が成長して、一軍で活躍している選手の多さも関係しています。三軍制度を確立して、施設や指導者を充実させることで全体的に選手のレベルアップをはかっています。
読売ジャイアンツ
名前 |
直江大輔 |
身長/体重 |
184cm/77kg |
ポジション |
投手 |
出身校 |
松商学園高等学校 |
入団経緯 |
2020年自由契約から再契約 |
名前 |
山下航汰 |
身長/体重 |
174cm/83kg |
ポジション |
外野手 |
出身校 |
高崎健康福祉大学高崎高等学校 |
入団経緯 |
2020年自由契約から再契約 |
名前 |
鍬原拓也 |
身長/体重 |
178cm/85kg |
ポジション |
投手 |
出身校 |
中央大学 |
入団経緯 |
2020年自由契約から再契約 |
読売ジャイアンツは、育成選手の保有人数が一番多い球団です。2020年の支配下登録選手で、育成選手出身の選手が最も多いのが福岡ソフトバンクで次が読売ジャイアンツです。両チームがリーグ優勝していることは、資金力も必要ですがスカウトや育成力も重要なことを表しています。
育成出身の選手が二名も新人王になり、FAや外国人の補強だけで強いわけではありません。
千葉ロッテマリーンズ
名前 |
原嵩 |
身長/体重 |
185cm/85kg |
ポジション |
投手 |
出身校 |
専修大学松戸高等学校 |
入団経緯 |
2020年自由契約から再契約 |
名前 |
高濱卓也 |
身長/体重 |
184cm/84kg |
ポジション |
内野手 |
出身校 |
横浜高等学校 |
入団経緯 |
2019年自由契約から再契約 |
名前 |
植田将太 |
身長/体重 |
180cm/86kg |
ポジション |
捕手 |
出身校 |
慶応義塾大学 |
入団経緯 |
2019年育成ドラフト2位 |
千葉ロッテマリーンズは、育成選手制度が発足した初期の時代から保有者数が多く、育成に積極的な球団です。2008年のドラフトでは、支配下登録のドラフトで指名された選手が苦戦するなか、育成ドラフトで指名された選手二名が一軍のレギュラー選手で活躍しました。
阪神タイガース
名前 |
島本浩也 |
身長/体重 |
176cm/73kg |
ポジション |
投手 |
出身校 |
福知山成美高等学校 |
入団経緯 |
2020年自由契約から再契約 |
名前 |
才木浩人 |
身長/体重 |
189cm/83kg |
ポジション |
投手 |
出身校 |
神戸市立須磨翔風高等学校 |
入団経緯 |
2020年自由契約から再契約 |
名前 |
鈴木翔太 |
身長/体重 |
183cm/75kg |
ポジション |
投手 |
出身校 |
聖隷クリストファー高等学校 |
入団経緯 |
2020年中日から移籍 |
阪神タイガースは、2020年の支配下登録選手の育成選手出身が二番目に少ない球団です。育成ドラフトで指名して獲得した選手よりも、支配下登録選手から育成選手になり再度支配下登録選手になった選手が活躍するケースが多いです。
埼玉西武ライオンズ
名前 |
多和田真三郎 |
身長/体重 |
182cm/82kg |
ポジション |
投手 |
出身校 |
富士大学 |
入団経緯 |
2020年自由契約から再契約 |
名前 |
出井敏博 |
身長/体重 |
185cm/70kg |
ポジション |
投手 |
出身校 |
神奈川大学 |
入団経緯 |
2019年育成ドラフト1位 |
名前 |
豆田泰志 |
身長/体重 |
173cm/82kg |
ポジション |
投手 |
出身校 |
浦和実業学園高等学校 |
入団経緯 |
2020年育成ドラフト4位 |
埼玉西武ライオンズは、2010年まで全ての選手が育成する選手との方針があり、育成選手制度を活用していませんでした。2011年に方針を転換して、初めて育成ドラフトに参加して指名するとともに、一人だけ支配下登録選手を育成選手に切り替えました。
中日ドラゴンズ
名前 |
丸山泰資 |
身長/体重 |
176cm/80kg |
ポジション |
投手 |
出身校 |
東海大学 |
入団経緯 |
2019年自由契約から再契約 |
名前 |
石岡諒太 |
身長/体重 |
187cm/90kg |
ポジション |
投手 |
出身校 |
神戸国際大学付属高等学校 |
入団経緯 |
2019年自由契約から再契約 |
名前 |
垣越建伸 |
身長/体重 |
184cm/96kg |
ポジション |
投手 |
出身校 |
山梨学院高等学校 |
入団経緯 |
2020年自由契約から再契約 |
中日ドラゴンズは、2020年の支配下登録選手でセリーグでは読売ジャイアンツに次いで育成出身選手が多いです。育成出身選手の中には、12球団最多4名の外国人選手が含まれていて、一軍のレギュラーで活躍している選手もいます。
東北楽天ゴールデンイーグルス
名前 |
吉持亮汰 |
身長/体重 |
175cm/68kg |
ポジション |
内野手 |
出身校 |
大阪商業大学 |
入団経緯 |
2018年自由契約から再契約 |
名前 |
森雄大 |
身長/体重 |
184cm/74kg |
ポジション |
投手 |
出身校 |
東福岡高等学校 |
入団経緯 |
2019年自由契約から再契約 |
名前 |
石田駿 |
身長/体重 |
180cm/70kg |
ポジション |
投手 |
出身校 |
九州産業大学 |
入団経緯 |
2020年育成ドラフト1位 |
東北楽天ゴールデンイーグルスは、支配下登録選手から育成選手になり再度支配下登録選手なることで活躍する選手が多いです。育成選手制度が発足した初期よりも、保有数は増加傾向で一軍で活躍する選手も増加しています。
横浜DeNAベイスターズ
名前 |
田中健二郎 |
身長/体重 |
179cm/80kg |
ポジション |
投手 |
出身校 |
常葉学園菊川高等学校 |
入団経緯 |
2019年自由契約から再契約 |
名前 |
宮城滝太 |
身長/体重 |
181cm/73kg |
ポジション |
投手 |
出身校 |
滋賀学園高等学校 |
入団経緯 |
2018年育成ドラフト1位 |
名前 |
宮國椋丞 |
身長/体重 |
186cm/92kg |
ポジション |
投手 |
出身校 |
沖縄県立糸満高等学校 |
入団経緯 |
2020年読売から移籍 |
横浜DeNAベイスターズでは、育成選手の経験があり珍しい経歴を持つ古村徹選手がいます。支配下登録選手から育成選手になり引退して打撃投手になりますが、退団して独立リーグの愛媛・富山の選手になります。さらに退団後、横浜DeNAに二度目の入団をして2020年に二度目の引退をしました。2021年からは球団職員です。
北海道日本ハムファイターズ
名前 |
宮田輝星 |
身長/体重 |
177cm/69kg |
ポジション |
外野手 |
出身校 |
福岡大学 |
入団経緯 |
2019年育成ドラフト1位 |
名前 |
高山優希 |
身長/体重 |
181cm/78kg |
ポジション |
投手 |
出身校 |
大阪桐蔭高等学校 |
入団経緯 |
2019年自由契約から再契約 |
名前 |
鈴木遼太郎 |
身長/体重 |
183cm/83kg |
ポジション |
投手 |
出身校 |
東北学院大学 |
入団経緯 |
2020年自由契約から再契約 |
北海道日本ハムファイターズは、試合に出場することが一番の練習との方針があり、選手の保有数を増やすことで試合にあまり出場できない選手を増やしたくないため、2017年まで育成選手を保有しませんでした。
2018年から初めて育成ドラフトで指名した経緯があるため、2020年時点で育成ドラフトから支配下登録になった選手はまだいません。
広島東洋カープ
名前 |
佐々木健 |
身長/体重 |
189cm/79kg |
ポジション |
投手 |
出身校 |
静岡県立小笠高等学校 |
入団経緯 |
2017年育成ドラフト3位 |
名前 |
木下元秀 |
身長/体重 |
183cm/87kg |
ポジション |
外野手 |
出身校 |
敦賀気比高等学校 |
入団経緯 |
2019年育成ドラフト2位 |
名前 |
戸田隆矢 |
身長/体重 |
181cm/80kg |
ポジション |
投手 |
出身校 |
樟南高等学校 |
入団経緯 |
2020年自由契約から再契約 |
広島東洋カープは、育成選手制度の発案者で発足当時から積極的に育成選手を保有してきました。2015年以降は、日本人選手は少なめになり、元々ドミニカで若手外国人選手を育成していた関係で、外国人の育成選手を主体にしています。
オリックス・バッファローズ
名前 |
岡崎大輔 |
身長/体重 |
182cm/75kg |
ポジション |
内野手 |
出身校 |
花咲徳栄高等学校 |
入団経緯 |
2019年自由契約から再契約 |
名前 |
西浦颯大 |
身長/体重 |
178cm/70kg |
ポジション |
外野手 |
出身校 |
明徳義塾高等学校 |
入団経緯 |
2020年自由契約から再契約 |
名前 |
田城飛翔 |
身長/体重 |
180cm/72kg |
ポジション |
外野手 |
出身校 |
八戸学院光星高等学校 |
入団経緯 |
2020年ソフトバンクから移籍 |
オリックス・バッファローズは、育成選手制度発足初期は積極的ではありませんでしたが、方針を転換して徐々に保有選手を増やしパリーグでは福岡ソフトバンクに次いで育成選手の保有数です。2020年は、育成出身選手が一軍の試合に8人出場しています。
東京ヤクルトスワローズ
名前 |
内山太嗣 |
身長/体重 |
171cm/77kg |
ポジション |
捕手 |
出身校 |
八戸工業大学第一高等学校 |
入団経緯 |
2018年育成ドラフト1位 |
名前 |
小澤怜史 |
身長/体重 |
181cm/80kg |
ポジション |
投手 |
出身校 |
日本大学三島高等学校 |
入団経緯 |
2020年ソフトバンクから移籍 |
名前 |
下慎之介 |
身長/体重 |
183cm/86kg |
ポジション |
投手 |
出身校 |
高崎健康福祉大学高崎高等学校 |
入団経緯 |
2020年育成ドラフト1位 |
東京ヤクルトスワローズは、他球団の育成出身選手や移籍してきた選手を育成選手で登録して、後に一軍の試合に出場する選手が多いです。2020年には育成から支配下登録になった選手が8名いて、一軍で活躍した選手が複数います。
育成選手から一軍で活躍するようになった選手10人
育成選手から一軍で活躍する選手が増えたため、2005年に育成ドラフトで指名された選手が6人でスタートして、2006年には12人でしたが2020年には49人まで増加しています。育成ドラフトで入団して、後に一軍に定着して活躍した選手10人を紹介します。
千賀滉大
名前 |
千賀滉大 |
所属球団 |
福岡ソフトバンクホークス |
ポジション |
投手 |
入団経緯 |
2010年育成ドラフト4位 |
通算成績 |
66勝35敗1セーブ20ホールド |
主な記録 |
2020年度投手三冠王 |
シーズン奪三振率日本プロ野球記録 |
千賀滉大投手は、
育成選手から日本のエースにまで上りつめた選手です。高校生時代はプロ野球のスカウトに全くマークされておらず、スポーツ用品店の店主からの依頼でスカウトが視察に行ったほどでした。支配下登録選手になるにはほど遠いが、唯一144kmのストレートだけが光っていました。
150km後半のストレートや落差の大きいおばけフォークは、プロ入団後に成長していきながら身につけて数々の記録を保持しています。
石川柊太
名前 |
石川柊太 |
所属球団 |
福岡ソフトバンクホークス |
ポジション |
投手 |
入団経緯 |
2013年育成ドラフト1位 |
通算成績 |
32勝12敗8ホールド |
主な記録 |
最多勝利・最高勝率 |
石川柊太投手は、福岡ソフトバンクホークスの4年連続日本一に日本シリーズで大きく貢献し2021年の開幕投手を務めました。大卒から育成ドラフトで入団しましたが、2年間故障であまり投げられず3年目に初めて二軍戦で登板しました。4年目から徐々に一軍で登板し、重要な先発ローテーション投手で活躍しています。
甲斐拓也
名前 |
甲斐拓也 |
所属球団 |
福岡ソフトバンクホークス |
ポジション |
捕手 |
入団経緯 |
2010年育成ドラフト6位 |
通算成績 |
試合492 打率.231 本塁打34本 |
主な記録 |
ゴールデングラブ賞4回 |
日本シリーズ連続盗塁阻止6回日本記録 |
甲斐拓也選手は、
育成ドラフト6位で入団し日本を代表する捕手になった選手です。高校生時代、背が低くやせ型でプロ野球のスカウトからはノーマークだったが、高校の監督の依頼で視察にきた福岡ソフトバンクホークスのスカウトが、捕球から送球までのスピードがかなり速いことを評価して指名しました。
入団当時は内野手と捕手でプレーしてまだまだ低評価でしたが、7年後に一軍のレギュラー捕手になり日本代表に選ばれました。
周東佑京
名前 |
周東佑京 |
所属球団 |
福岡ソフトバンクホークス |
ポジション |
内・外野手 |
入団経緯 |
2017年育成ドラフト2位 |
通算成績 |
試合205 打率.252 本塁打2本 |
主な記録 |
盗塁王 |
13試合連続盗塁世界記録 |
周東佑京選手は、育成ドラフト2位で入団して後に一軍で盗塁王に輝いた選手です。福岡ソフトバンクホークスは、通常のドラフトではオールラウンドで評価しますが、育成ドラフトでは一芸が優れている選手を指名します。周東選手は、球界でトップクラスの足の速さで、入団三年目には連続試合盗塁世界記録を達成し盗塁王に輝きました。
山口鉄也
名前 |
山口鉄也 |
所属球団 |
読売ジャイアンツ |
ポジション |
投手 |
入団経緯 |
2005年育成ドラフト1位 |
通算成績 |
52勝27敗29セーブ273ホールド |
主な記録 |
最優秀中継ぎ投手3回 |
9年連続60試合登板日本プロ野球記録 |
山口鉄也投手は、
育成選手で初めて一軍の主力になった選手です。育成ドラフトの初年度2005年に指名され、2007年に読売ジャイアンツ育成選手初の一軍選手になりました。同年の初勝利、2008年の新人王は育成選手初です。
2009年以降に最優秀中継ぎ投手を3回獲得して、日本を代表するセットアッパーになりました。
松本哲也
名前 |
松本哲也 |
所属球団 |
読売ジャイアンツ |
ポジション |
外野手 |
入団経緯 |
2006年度育成ドラフト3位 |
通算成績 |
試合591 打率.263 本塁打0本 |
主な記録 |
新人王 |
ゴールデングラブ賞 |
松本哲也選手は、読売ジャイアンツ育成選手初の支配下登録選手です。入団三年後には、育成出身野手初の新人王とゴールデングラブ賞を獲得しています。2000年代後半の読売ジャイアンツ育成選手の象徴の一人と言われています。
松原聖弥
名前 |
松原聖弥 |
所属球団 |
読売ジャイアンツ |
ポジション |
外野手 |
入団経緯 |
2016年育成ドラフト5位 |
通算成績 |
試合86 打率.263 本塁打3本 |
松原聖弥選手は、育成ドラフト5位で入団して一軍で活躍している俊足巧打の選手です。一年目には三軍で打率3割超え、二年目には二軍で最多安打記録を更新して、四年目に一軍に定着してリーグ優勝に貢献しました。
岡田幸文
名前 |
岡田幸文 |
所属球団 |
千葉ロッテマリーンズ |
ポジション |
外野手 |
入団経緯 |
2008年育成ドラフト6位 |
通算成績 |
試合910 打率.255 本塁打0本 |
主な記録 |
ゴールデングラブ賞2回 |
2501打席連続無本塁打日本プロ野球記録 |
岡田幸文選手は、育成出身選手の通算最多安打記録保持者です。育成ドラフト6位で千葉ロッテマリーンズに入団しましたが、守備力を評価されて開幕時には支配下登録選手になりました。二年目から一軍の試合に出場することになり、ゴールデングラブ賞2度獲得して育成出身の外野手では最高の成績です。
西野勇士
名前 |
西野勇士 |
所属球団 |
千葉ロッテマリーンズ |
ポジション |
投手 |
入団経緯 |
2008年育成ドラフト5位 |
通算成績 |
18勝21敗88セーブ23ホールド |
西野勇士投手は、育成ドラフト出身選手初の一軍初先発初勝利した選手です。CS・プレーオフ勝利投手やシーズン30セーブ達成を育成ドラフト出身選手で初めてした選手でもあります。入団4年目まで育成選手でしたが、5年目から一軍で活躍して日本代表に選ばれています。
亀澤恭平
名前 |
亀澤恭平 |
所属球団 |
福岡ソフトバンクホークス
|
中日ドラゴンズ |
ポジション |
内野手 |
入団経緯 |
2011年育成ドラフト2位 |
通算成績 |
試合421 打率.265 本塁打2本 |
亀澤恭平選手は、福岡ソフトバンクに
育成選手で入団した3年後に中日に移籍して活躍した選手です。育成ドラフト入団選手を3年後に自由契約にする理由は、支配下登録選手になる可能性を広げる目的で他球団に移籍しやすくするためです。
4年目も福岡ソフトバンクは育成契約を提示しましたが、中日は支配下登録を前提にしたオファーをだして移籍しました。初年度から一軍に定着して移籍は成功し、同様のケースが増えていきました。
育成選手に注目するとプロ野球観戦の楽しみが増える!
育成選手に注目すると、無名の時代から一軍に上がっていくサクセスストーリーが楽しめて選手のことをより応援したくなります。入団時には無名で実績があまりなくても、後に一軍で活躍する選手が増えてきています。球団も年々育成ドラフトの指名選手が増えていく傾向です。
通常選手よりも条件が悪い中、がんばって一軍に上がっていく姿を見ると自然と応援したくなります。