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野球の警告試合とは?プロ野球など警告試合になるとどうなるの?

野球の警告試合とは?プロ野球など警告試合になるとどうなるの?

野球の警告試合とは、死球や暴言を発端にフェアプレーが継続できないと判断されたときに審判団の権限で発される定めです。プロ野球では、警告試合が宣言されたのちも試合を続けます。ただし警告試合の宣言下で審判団からフェアプレーでないと判断された選手・監督・コーチは退場処分となります。

2023.01.03 野球

野球の警告試合とは何か?

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野球の警告試合とは、乱闘や小競りあいを発端に、以後の公正な試合運びが困難であると判断された試合です。警告試合と宣言された後も試合は続行され、報復とみなされる行為やフェアーでない行為をした選手や監督は、行為の内容にかかわらず審判団の判断で退場させられます。

警告試合の定義

警告試合とは、死球や乱闘行為がされた後の報復を防止し、フェアな試合を続けるための定めです。警告試合の規定は、公認野球規則でなく、NPBのセントラルリーグとパシフィックリーグのアグリーメントに記載されています。

※警告試合が定められているNPBのアグリーメントは、大きな約定変更時以外の一般公開がされていません。

警告試合の判断

警告試合の判断は、該当試合の審判団にゆだねられています。危険プレーや乱闘をきっかけに、相手チームへ報復行為をしたりアンフェアなプレーをしたりする可能性があると判断した場合、審判団は混乱を収め、直ちに警告試合の宣言をすることが可能です。

警告試合の発端は死球や乱闘が多いですが、宣言の対処となる行為に厳密な規定はなく、暴言やヤジのみも正常な試合運びが困難であるならば警告試合にできます。

警告試合となったとき

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試合を何らかのトラブルで警告試合とするときは、審判団が公式に宣言し、そのまま試合を続行します。警告試合の目的は公平・公正な試合運びをすることにあるため、宣言後にフェアな試合が続けられた場合には一般の試合と何も変わりません。ただし警告試合とした後もアンフェアな行為や報復行為がみられたときは、審判団の独断で監督や選手を退場処分とすることができます。

警告試合の退場の判断

警告試合で報復行為をした選手や監督の退場の判断は、審判団に全権があります。プレーが報復か否かは選手本人しか知り得ず真偽が難しいため、警告試合の最中に審判団がプレーを報復行為とみなしたときは、該当選手・監督は理由・意思に関係なく退場処分となります。

警告試合では、デッドボールに厳しい傾向があり、危険球でなくとも体のどこかに当たると報復プレーと判断され退場を促されることが多いです。
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警告試合になるケースとは?

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警告試合は、3つ危険行為に端を発することが一般的です。

・死球
・クロスプレー
・暴言や乱闘

いずれの場合も両軍選手がベンチから飛び出し感情的な小競りあいを始めることが多く、審判団が状況の収拾をはかり警告試合を宣言するまでに5分以上の試合中断を余儀なくされます。

死球

死球は最も警告試合の発端となりやすいプレーです。プロ野球では、頭部へ危険球を投じたピッチャーが一発退場を命じられます。通常の試合中に頭部以外へ暴投して投手が退場することはまれですが、死球はバッターが怪我をする大変危険なプレーであることから、警告試合が発される大トラブルに発展するケースが多くあります。

警告試合の宣言後に死球を投じた場合には、どちらのチーム投手でも報復行為とみなされ退場させられます。

クロスプレー

走者と守備選手が交錯するクロスプレーも危険な行為がされた場合には、警告試合の発端となります。

・スパイクの刃を守備選手に向ける危険なスライディングをした
・走者が守備妨害をした


野球のクロスプレーは、相手選手に怪我をさせない安全な方法を取ることが暗黙の了解です。クロスプレーの危険な行為は、危険を認識したうえのアンフェアな行為と捉えられることが多く、試合に大きな混乱を招きます。

暴言・乱闘

相手選手に対する暴言や乱闘は、試合を正常かつ冷静な状態に保てなくなることから警告試合の発端となります。プロ野球のテレビ中継で多く目にする両チームベンチから全員が飛び出し乱闘する状態や、相手選手に盾つき暴言を吐く状態も、審判団が警告試合を宣言し場を収めることが一般的です。

暴言や乱闘に基づく警告試合は、後々まで遺恨が残りやすく、多くの退場者を出したり次試合も公平なプレーができなかったりします。

実際の警告試合の例

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実際の警告試合には、思いがけない原因やパターンが多く存在します。試合の混乱は死球を発端とすることが一般的ですが、死球を受けた選手でなくコーチや監督が冷静さを失ったことで警告試合となったり、前日の遺恨が残ることで試合開始前から警告試合を宣言されたりする珍しい例もあります。国を超えて対戦する試合では、お互いのマナーの違いから大きなトラブルに発展した警告試合の例もあり、興味深いです。

プロ野球の例①-2戦連続警告試合

対戦カード オリックスvsソフトバンク
日時 2010年5月4日・5日
原因 死球
2010年5月には、プロ野球で2試合連続の警告試合が宣言されています。

1試合目の発端は、ソフトバンクのホセ選手に対する死球です。ソフトバンクの松田選手へ2回連続死球をした伏線もあり、全選手がベンチから出て監督がにらみあい、警告試合となりました。翌日2戦目の発端はオリックスのグレッグ選手が2回の死球を受けたことで、1日目を彷彿とさせる選手同士のもみあいや監督の口論の末、警告試合が宣言されています。

プロ野球の例②-翌日の試合の警告試合

対戦カード ライオンズvsジャイアンツ
日時
2005年5月15日
原因 前2試合の死球・にらみあい
2005年5月のプロ野球セ・パ交流戦は、前試合の遺恨を汲み、3戦目を試合開始前から警告試合とした珍しい例です。

5月13日・14日に開催されたライオンズvsジャイアンツの試合では合計6回の死球が発生し、2戦目には両軍選手が続く険悪なムードのまま試合が終了しました。14日の審判団は、2戦の状況から翌15日の試合がフェアにできないと判断し、警告試合の宣言をした状態から3戦目をスタートさせています。

プロ野球の例③-1イニング3死球の警告試合

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対戦カード オリックスvsファイターズ
日時 2015年5月8日
原因 選手・コーチのグラウンド飛び出し
2015年5月には、死球を発端としたコーチ陣のグラウンド飛び出しで警告試合となった例があります。

警告試合の発端は、ファイターズが9回の攻撃時に3つの死球を受けたことです。3つめの死球が発生した途端にファイターズの柏原打撃コーチがベンチを飛び出し、両軍の選手・コーチ陣がベンチを出てグラウンドになだれ込みました。抗議・暴言のみで乱闘には至りませんでしたが、審判団は警告試合を宣言しています。

プロ野球以外の例-日米大学野球選手権大会

対戦カード 日本代表vsアメリカ代表
日時
2013年7月11日
原因 アクションに対する暴言
2013年7月の日米大学野球は、国のマナーの違いが警告試合を宣言する事態までに発展した例です。

発端は日本選手が膝に死球を受け、ヘルメットを叩きつけたことにあります。アメリカでは物に当たることがマナー違反であるため、両軍ベンチがグラウンドに出て言い争いをする事態に発展しました。1度は収束しましたが、本塁打時の日本選手のガッツポーズにアメリカ選手が再び激高したことで警告試合の宣言がされました。

警告試合は選手を守る英断

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警告試合は、選手だけでなく監督やコーチまで退場処分にすることのできる重みある大きな仕組みです。警告試合では危険球以外の死球で投手が退場させられたり、指揮をとる監督が退場させられたりすることでチームに理不尽さや混乱が生じる可能性も否定できません。一方、審判団が警告試合とすることで公正な試合が実現できたり、選手を思わぬ怪我から守れたりします。野球観戦時に試合が荒れてきたら審判団の英断に注目です。

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