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懸垂で鍛えられる筋肉と部位とは?チンニングでは広背筋以外に何が鍛えられる?

懸垂で鍛えられる筋肉と部位とは?チンニングでは広背筋以外に何が鍛えられる?

懸垂はバーに掴まり肩や肘を後ろに引きつける動作で、鍛えられる部位は背中や肩、腕です。チンニングスタンドを販売しているステディジャパン株式会社によると、懸垂で鍛えられる筋肉は、背中に位置する広背筋、三角筋、大円筋、僧帽筋、菱形筋と腕に位置する上腕二頭筋とされています。肘を曲げる筋肉では、上腕筋と腕橈骨筋も関与するため、懸垂で鍛えられる筋肉は8つが中心となります。

2024.04.02 ボディメイク

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理学療法士として働きながら、ライター活動をしております!過去に61kgから50kgへダイエットに成功し現在も週3回ジムで筋トレやスタジオレッスン、また自宅で有酸素運動などを行っております。トレーニングだけでなく食事や体の不調や予防なども勉強しており、その知識をお伝えできればと思っております。


懸垂で鍛えることができる筋肉を知りたい!

懸垂で鍛えられる筋肉は体をバーまで持ち上げるときに、肩を後ろに引く働きがある広背筋、大円筋、三角筋や肩甲骨を内側に引きつける僧帽筋と菱形筋、肘を曲げる上腕二頭筋、上腕筋、腕橈骨筋があります。

チンニングは自分の体重を上半身の力のみで、重力に逆らって体を上げる運動であり、重りを使わず、自重でおこなう筋トレの中で、難易度が高いトレーニングです。

懸垂で鍛えられる筋肉とは?

懸垂で鍛えられる筋肉は、広背筋・僧帽筋・三角筋・大円筋・菱形筋・上腕二頭筋・上腕筋・腕橈骨筋の8つです。広背筋、僧帽筋、三角筋、大円筋、菱形筋は背中に位置し、鍛えることで逆三角形の綺麗な上半身を作り出せます。上腕二頭筋や腕橈骨筋は腕に位置し、トレーニングをすることで、太くてたくましい腕をつくることができます。

懸垂で鍛えられる筋肉①広背筋

筋肉の名前 広背筋
部位 背中
筋肉の起始 第6胸椎~第5腰椎棘突起
仙骨背面
腸骨後面
筋肉の停止部 上腕骨小結節稜
筋肉の働き 肩関節伸展

広背筋は背中にある1番大きな筋肉で、懸垂で体を持ち上げるときに、腕を後ろに引っ張る動作で大きな力を発揮します。

広背筋を鍛えることで、逆三角形の形をしたたくましい身体を作り上げることができ、大きい筋肉であることから、鍛えられることで代謝が上がりダイエット効果や、姿勢が良くなるメリットもあります。

懸垂で鍛えられる筋肉②僧帽筋

筋肉の名前 僧帽筋(上部・中部・下部)
部位 背中
筋肉の起始部 上部:後頭骨
中部:第1~4胸椎の棘突起
下部:第5~12胸椎の棘突起
筋肉の停止部 上部:鎖骨
中部:肩峰
下部:肩峰棘
筋肉の働き 上部:肩甲骨挙上、頸部側屈
中部:肩甲骨内転
下部:肩甲骨下制

僧帽筋は首の後ろから広背筋の上部に位置し、上部・中部・下部の3つの部位に分かれている筋肉です。背中の筋肉では広背筋に次いで大きく、チンニングで効く部位は中部・下部で、体を持ち上げる動作で、肩甲骨を下制と回旋させるときに鍛えられます。

中部と下部が鍛えられると、広背筋と同様に逆三角形の背中を形成し厚みをつけたり、肩甲骨を内側に寄せやすくなり、姿勢が改善し肩こりが解消するメリットもあります。

懸垂で鍛えられる筋肉③三角筋後部

筋肉の名前 三角筋(前部・中部・後部)
部位 肩後面
筋肉の起始部 前部:鎖骨
中部:肩峰
後部:肩甲棘
筋肉の停止部 前部:上腕骨大結節稜
中部:上腕骨大結節稜
後部:上腕骨大結節稜
筋肉の働き 前部:肩関節屈曲
中部:肩関節外転
下部:肩関節伸展

三角筋は前部・中部・後部の3つの部位に分かれていますが、チンニングにより効く部位は後部に位置する三角筋です。三角筋後部は、懸垂で肩を後ろに引くとき鍛えることができます。

三角筋の後部が鍛えられると、後ろや横からの肩幅が大きく見え、立体感のある肩となります。

懸垂で鍛えられる筋肉④大円筋

筋肉の名前 大円筋
部位 背中
筋肉の起始部 肩甲骨下角
筋肉の停止部 上腕骨小結節稜
筋肉の働き 肩関節伸展・内転・内旋

大円筋は広背筋を補助する役割で、体を持ち上げている動きの中で、腕を後ろに引き付けるときに力を発揮します。大円筋は小さな筋肉ですが、逆三角形の上部に当たる位置にあり、チンニングで鍛えることで、迫力のある背中を作ることができます。

懸垂で鍛えられる筋肉⑤菱形筋

筋肉の名前 菱形筋(大菱形筋・小菱形筋)
部位 背中
筋肉の起始部 大菱形筋:第1~4頚椎の棘突起
小菱形筋:第6~7頚椎の棘突起
筋肉の停止部 大菱形筋:肩甲骨内側縁
小菱形筋:肩甲骨内側縁
筋肉の働き 大菱形筋:肩甲骨内転
小菱形筋:肩甲骨内転

菱形筋は僧帽筋中部の下に位置し、懸垂で体を持ち上げるときに、肩甲骨を内側(背骨側)に引きよせるときに鍛えられることができます。

菱形筋は僧帽筋の深層部に位置するため、鍛えても見た目の変化はありませんが、肩甲骨の動きが改善されたり、肩こりの解消や姿勢が良くなるメリットがあります。

懸垂で鍛えられる筋肉⑥上腕二頭筋

筋肉の名前 上腕二頭筋(長頭・短頭)
部位
筋肉の起始部 長頭:肩甲骨関節上結節
短頭:肩甲骨烏口突起
筋肉の停止部 長頭:橈骨粗面、尺骨
短頭:橈骨粗面、尺骨
筋肉の働き 長頭:肘関節屈曲、前腕の回外
短頭:肘関節屈曲、前腕の回外

上腕二頭筋は長頭と短頭の2つに分けられ、懸垂で体を持ち上げている動きの中で、肘を曲げているときに長頭と短頭の両方を鍛えられる筋肉です。上腕二頭筋を効果的に鍛えるためには、バーの握り方を変える必要があります。

上腕二頭筋を鍛えることで腕を太く見せたり、力こぶを大きく見せることができます。

懸垂で鍛えられる筋肉⑦上腕筋

筋肉の名前 上腕筋
部位
筋肉の起始部 上腕骨前面
筋肉の停止部 尺骨粗面
筋肉の働き 肘関節屈曲

上腕筋は懸垂で使う筋肉の1つで、上腕二頭筋と同様に肘を屈曲する役割があり、バーの持ち方に左右されず、あらゆる持ち方でも肘を曲げているときに力を発揮します。

上腕筋を鍛えられると腕を太く見せることができます。

懸垂で鍛えられる筋肉⑧腕橈骨筋

筋肉の名前 腕橈骨筋
部位 前腕
筋肉の起始部 上腕骨外側縁
筋肉の停止部 橈骨茎状突起
筋肉の働き 肘関節、前腕の回外・回内

腕橈骨筋は前腕の太さに関与する筋肉で、上腕二頭筋や上腕筋と同様に肘を曲げているときに鍛えることができます。腕橈骨筋は、腕の向きで筋肉の発揮力が異なり、バーの基本的な握り方(順手)で、力を最大に発揮する筋肉です。

腕橈骨筋は前腕の中で1番大きな筋肉で、鍛えられることで前腕部を太く見せることができます。

懸垂で正しく筋肉に効かせるやり方

懸垂で正しく筋肉に効かせるには、バーの持つ位置を肩幅より少し広めにし、体を持ち上げる開始姿勢から、終了姿勢まで体を反ったフォームで腕の力だけでなく、背中の筋肉を効かせることに気をつけなければなりません。

懸垂の回数は自分が限界を感じる回数をおこない、頻度は2〜3日おきに1回を実施します。筋肉を強化するには、最大の力の80%の発揮が必要であり、48〜72時間の休息によりさらに筋肉が強化されるためです。

バーの握り方

バーの握り方は、順手と言われる手の甲を上に向けて親指を握り込まず外に出して握る方法で、順手で効く部位は広背筋や僧帽筋になります。バーを握る位置は肩幅より少し広めが基本です。

誤ったやり方でバーを握るときに親指を内に入れてしまうことや、バーの握る位置が狭すぎたり、広すぎたりすることがあります。握り方や位置を誤ると指に痛みが生じる場合や、効率的に筋肉を鍛えることが難しくなります。

バーの握り方
  • バーを握るときは手の甲を上にして握る
  • 親指は内に入れず、人差し指の上にかぶせるように握る
  • 肩幅より少し広い位置で握る

開始姿勢のとり方

開始姿勢では、肘を完全に伸ばして両膝は後ろに曲げ足をクロスします。背中を少し反らせた状態がスタート姿勢です。

膝を後ろに曲げることで、お尻の筋肉である大臀筋に力が入り、大臀筋と連結している広背筋へ力がおよび、少し背中を反ることができます。両足をクロスした方が動きが安定しやすくなります。

開始姿勢のとり方
  • バーを握り、肘をしっかりと伸ばす
  • 両膝は後ろに曲げて、足をクロスする
  • 背中を少し反らせる

体の持ち上げ方

体の持ち上げ方では背中を後ろに反り、肩甲骨を斜め下方に動かすイメージしながら、バーに胸を近づけるように体を持ち上げていきます。

よくある間違ったやり方は、体を持ち上げることが目的になり姿勢が崩れ、背中が丸まり、腹筋や腕の筋肉で上げてしまうことです。本来効く部位は、広背筋や僧帽筋など背中の筋肉なので、写真と同じく背中を反り、腕の力ではなく背中の筋肉を意識しましょう。

体の持ち上げ方
  • 背中を丸めず少し反り、バーに胸を近づけていく
  • 肩甲骨を斜め下方向に引き寄せるイメージをする
  • 腕の力で上げようとしない
  • 膝は後ろに曲げたまま、前に出さない

体の下げ方

体の下げ方は、素早く下げてしまうと筋肉の効果も半減してしまうので、ゆっくりと肘を伸ばしていきます。

筋肉の鍛え方には、遠心性収縮と言われるゆっくりと伸ばしながら筋肉に力を入れ鍛える方法がありますが、体を下げるときは遠心性収縮で鍛えることができます。背中は丸めてしまうと背面の筋肉に力が張りづらくなるため、できるだけ反った状態で体を下げていきましょう。

体の下げ方
  • ゆっくりと肘を伸ばしていく
  • 背中は反ったままにする
  • 膝は曲げたままにする

終了姿勢のとり方

終了姿勢は、ほとんど開始姿勢と同じですが肘の角度が少し変わり、肘を完全に伸ばさず少し曲げた状態となります。

完全に肘を伸ばし切らずに少し曲げた状態で、再び体を持ち上げていくことで、筋肉に休みを与えず負荷をかけることができ、より筋肉を効率的に鍛えられることができます。

終了姿勢のとり方
  • 肘を少し曲げた状態
  • 膝はまっすぐにせず後ろに曲げたまま

懸垂の回数と頻度

回数 自分の限界を感じる回数×3セット
頻度 2〜3日おきに1回

回数は人により異なり、懸垂をしてもうこれ以上上がらないと感じる回数まで行います。一般的に筋肉を大きくするには最大の力の80%以上の発揮が必要とされ、10回で限界の人もいれば、余裕でできる人もいるため、個人により回数が変わります。

頻度は「超回復理論」で言われている、筋トレ後48〜72時間の休息(2〜3日おき)が効果的です。筋トレをおこなうと筋肉が破壊され、修復されるのに48〜72時間かかるとされ、回復が終わった状態でトレーニングするとさらに筋力は上がります。

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懸垂で筋肉を鍛えて、かっこいい身体を目指そう!

チンニングは上肢の力のみで身体を支える自重トレーニングで、負荷が高く効く部位が複数あり、8つの筋肉を鍛えられる運動です。効率的に鍛えるには、バーの握り方や位置、背中を反るなどフォームや動作を正確におこない、2〜3日の休息をいれることが重要です。

懸垂を練習していくと、徐々に8つの筋肉が強化され、前より簡単に懸垂が実施できるようになってきます。その場合はバーの握る位置を広げたり、狭くすることで筋肉の負荷量を調整したり、懸垂の回数を増やし自分の限界までおこなうことで、さらに懸垂の効果が増しかっこいい上半身をつくりあげることができます。

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