フルートの歴史とは?
フルートの歴史は楽器のなかでかなり古く、旧石器時代に作られた横笛が元になったとされています。フルートの名前は、ラテン語の息吹に由来しています。
フルートは、長い歴史でシルクロードを経て全世界に広がったことで、今のような形となりました。18世紀頃に一般に普及したフルートは、2020年現在多くのコンサートや教育の現場で用いられています。
フルートは、長い歴史でシルクロードを経て全世界に広がったことで、今のような形となりました。18世紀頃に一般に普及したフルートは、2020年現在多くのコンサートや教育の現場で用いられています。
フルートの起源・始まり
フルートの起源は、スロヴェニアやドイツの洞窟で発見された、旧石器時代にネアンデルタール人や現生人類が作ったとされる横笛です。フルートの始まりとなる旧石器時代の横笛は、アナグマやハゲワシの骨でできていました。
フルートの語源
フルートの語源は、ラテン語で息や息吹を意味するFlatus(フラトゥス)です。フルートの歴史の始めの時代では、フルートをはじめとする息を吹き込む楽器は、生命を吹き込むこ神聖なものとされる思想がありました。
フルートの発祥の地
フルートの発祥の地や、最初にいつ使われたかは歴史上明確ではありません。一説では、フルートの原型となった横笛は、紀元前9世紀頃に中央アジアからシルクロードを経て、中国やインドに伝わったとされています。その後、日本やヨーロッパに伝わり、世界各国に広がりました。
リコーダーとフルートの関係
時代 | 縦笛の呼び名 | 横笛の呼び名 |
---|---|---|
18世紀 | フルート | フラウト・トラヴェルソ |
フリュート・トラヴェルシエール | ||
2020年 | フラウト・ドルチェ | フルート |
フリュート・ア・ベック |
18世紀半ばまでは、縦笛のリコーダーのこともフルートと呼ぶことが一般的でした。当時は、リコーダーと横笛を区別するため、横笛のことを横向きのフルートを意味する、フラウト・トラヴェルソやフリュート・トラヴェルシエールと呼んでいました。
2020年現在では、リコーダーをはじめとする縦笛はフルートではなく、フラウト・ドルチェやフリュート・ア・ベックと呼ばれています。
2020年現在では、リコーダーをはじめとする縦笛はフルートではなく、フラウト・ドルチェやフリュート・ア・ベックと呼ばれています。
フルートの仕組みと構造
フルートは、管体が3つに分かれている構造で、管を挿入する深さで音の高さを変えることができる仕組みです。フルートは音域が3オクターブもあり、演奏時に豊かな表現をすることができます。
発音原理
フルートの発音原理には、2つの説が存在します。
①唇から楽器の吹き込み口に吹き込んだ空気でカルマン渦を発生させて振動する
②息を楽器に吹き込んだときに楽器の内圧が上下し、反復減少が発生して振動する
どちらの説も、発生させた振動に対して楽器の中の空気の柱が共鳴して音が鳴る仕組みです。
①唇から楽器の吹き込み口に吹き込んだ空気でカルマン渦を発生させて振動する
②息を楽器に吹き込んだときに楽器の内圧が上下し、反復減少が発生して振動する
どちらの説も、発生させた振動に対して楽器の中の空気の柱が共鳴して音が鳴る仕組みです。
構造
via pixabay.com
フルートは、一般的に管体が頭部管・胴部管・足部管の3つに分かれるような構造です。3つの構造から作られているフルートは、持ち運びするときや保存するときに分解して、演奏時に組み立てることができる仕組みです。
フルートは頭部管を胴部管に挿入する深さで音高を変化させて、ほかの楽器とのピッチをあわせることができます。
フルートは頭部管を胴部管に挿入する深さで音高を変化させて、ほかの楽器とのピッチをあわせることができます。
音域
幅広い音域を持つフルートは、柔らかで表情豊かな3オクターブの音を出すことができます。ハイトーンで明るく鋭い音を出すことを得意とするフルートは、よく通る音がでるため、吹奏楽部やオーケストラでソロを担うことが多いです。