野菜でもお腹いっぱいに食べると太る?サラダだけなら大丈夫?
野菜でも、糖質量が100gあたり15g以上の野菜を400g以上お腹いっぱい食べると成人女性の1日の糖質量の目安220gを超えて太ることがあります。太りやすい野菜の糖質量は、さつまいもで29.8g、かぼちゃは16.2g、じゃがいも15.9gです。さらにお腹を満たすためにサラダで食べるときには、ドレッシングのチョイスによっては太る原因につながります。
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公式ライター PTライター
理学療法士として働きながら、ライター活動をしております!過去に61kgから50kgへダイエットに成功し現在も週3回ジムで筋トレやスタジオレッスン、また自宅で有酸素運動などを行っております。トレーニングだけでなく食事や体の不調や予防なども勉強しており、その知識をお伝えできればと思っております。
野菜でお腹いっぱいでも太るの?
野菜をお腹いっぱい食べることで過剰なカロリー摂取や、栄養バランスの崩れにより、体重増加や太りやすい体に変わります。野菜にはカボチャや芋類など糖質を多く含んだ野菜もあり、食べ過ぎることで余分な糖質は脂肪に変換され太ります。
また野菜をお腹いっぱい食べることで、肉や魚の食材を摂取できずタンパク質などの栄養素が減少し、基礎代謝量が落ちることで太る体に変わるため注意が必要です。
野菜だけでは太らないと言われる理由
野菜だけで太らないと言われる理由は、ご飯やパンなど高カロリーな食べ物に比べて、野菜はカロリーの低い食品が多いからです。文部科学省の食品成分データベースによると、サラダ(レタス類)100gあたり10kcalに対して、白米100gは156kcalとされています。
葉菜類の野菜はカロリーが低くヘルシーですが、根菜類はご飯やパンと同様にカロリーが高く太る野菜で、たくさん摂取すると体重増加につながります。
野菜でもお腹いっぱい食べると太る原因5選
野菜をお腹いっぱい食べると太る原因には、糖質の多い野菜をたくさん食べて、1日の摂取カロリーが高くなり太る直接的な要因と、野菜をお腹いっぱい食べることで栄養バランスが偏ったり、腸内環境の悪化や体の冷えにより太る間接的な要因があります。
筋肉量減少による基礎代謝の低下
野菜をお食べ過ぎると、野菜に欠けているタンパク質の摂取量が低下し、筋肉量が減少することで基礎代謝量が落ち、太る体質となります。
厚生労働省のイーヘルスネットによると、安静時代謝量の内訳で骨格筋の割合が最も大きく、筋肉量が減ることで1日の消費カロリーも低下するためタンパク質の摂取も重要です。食事摂取基準では、18歳以上の女性の1日のタンパク質摂取量は50gで、エネルギー摂取量の13〜20%が推奨されています。
体の冷えによる基礎代謝の低下
体の冷えは基礎代謝と密接に関わっていて、体温は1℃低下すると代謝量は12〜13%低下すると言われています。サラダなどで生で食べるきゅうりやトマトの野菜には、体を冷やす効果があり、お腹いっぱい食べることで、体は冷え代謝量が低下し太る体に変わりやすく、体の冷えはダイエットに天敵です。
対策はお腹を温めるスープなどの食べ物と合わせて食事をしたり、低温調理で熱を加えることです。
腸内環境悪化による基礎代謝の低下
野菜には食物繊維が豊富に含まれていますが、摂取し過ぎることで下痢や便秘など腸内環境を悪化させ、胃腸の動きが悪くなることによる代謝低下や、栄養の吸収率が低下したり、体の冷えにつながり基礎代謝量が落ち、太る体に変わりやすくなります。
食物繊維は2種類あり、不溶性食物繊維は便の量を増やし大腸を刺激して排便を促す役割ですが、便秘のある人が多く摂取すると、さらに便秘を悪化させてしまう恐れがあります。水溶性食物繊維は便を柔らかくする働きですが、摂り過ぎると水分量が過剰になり下痢を起こしやすいため注意が必要です。
ドレッシングによるカロリー摂取
高カロリーなドレッシングの種類 | kcal(15gあたり) |
ごま油&オニオンドレッシング | 79kcal |
シーザードレッシング | 68kcal |
オリーブオイル&オニオンドレッシング | 68kcal |
深煎りごまドレッシング | 59kcal |
コールスロードレッシング | 55kcal |
低カロリーなドレッシングの種類 | kcal(15gあたり) |
ノンオイル梅づくし | 3kcal |
ノンオイル青じそ | 8kcal |
ノンオイル和風ごま | 9kcal |
ノンオイルゆず | 11kcal |
ノンオイルきざみ玉ねぎ | 11kcal |
ドレッシングには高カロリーなものと低カロリーな種類があり、高カロリーなドレッシングは15gあたり79kcalで、低カロリーなドレッシングは15gあたり3kcalと76kcalの差が生じます。サラダに高カロリーなドレッシングを過剰に使用することで、カロリーの摂取量が増え太ることがあります。
サラダにドレッシングを使用する場合は、ノンオイルのドレッシングでカロリーが低めなもの選び、過度に使用しないようにしましょう。
糖質過剰摂取による脂肪蓄積
糖質の多い野菜をお腹いっぱい食べることで血糖値が上がり、インスリンが余分な糖分を脂肪に変えて溜め込むため体重が増加します。糖質摂取量と1日の消費エネルギーは密接に関わっていて、成人女性(活動レベルⅠ)の1日の平均消費エネルギー1650kcalから、1日の糖質摂取量を計算すると201g~263gとなります。
糖質の多い野菜を食べ過ぎず、血糖値を急激にあげないために食物繊維を多く含む豆類、海藻、キノコ類を先に食べることがおすすめです。
お腹いっぱい食べると太る野菜5選
お腹いっぱい食べると太る野菜とは、糖質量が多く高カロリーな野菜のことをいい、糖質量が100gあたり約15gで、エネルギー量が約80kcal以上としています。さつまいもの糖質量は28.9g、かぼちゃは16.2gで、糖質量が多くカロリーが高い野菜ですが、400g以上お腹いっぱいに食べ過ぎると、成人女性(活動レベルⅠ)の1日の消費エネルギー1650kcalを超えて太る野菜です。
文部科学省による食品成分データベースでは、個々の食品の栄養成分が細かく確認でき、下の野菜は文部科学省によるデータに基づいて記載しています。
かぼちゃ
西洋かぼちゃ(ゆで) | 量(100gあたり) |
エネルギー | 80kcal |
炭水化物 | 糖質:16.2g 食物繊維:4.1g |
脂質 | 0.3g |
タンパク質 | 1.6g |
ビタミンC | 32mg |
βカロテン(ビタミンA) | 3900μg |
おすすめの食べ方 | 蒸す(皮つき) |
相性のよい食材 | かぼちゃ×ほうれん草 かぼちゃ×鶏肉 |
かぼちゃは100gあたり80kcalですが、白米は100gあたり156kcalで約半分のカロリーで、ご飯の代わりにかぼちゃを食べることはダイエットとしてよいですが、お腹いっぱい食べると太るので注意しましょう。
かぼちゃにはβカロテンが多く含まれていて、ほうれん草と合わせた料理でさらにBカロテンの効果を高め、美肌や免疫力を強化したり、鶏肉と合わせることで、かぼちゃに欠けているタンパク質を補い、筋肉量減少の防止につながります。
さつまいも
さつまいも皮つき(蒸し) | 量(100gあたり) |
エネルギー | 129kcal |
炭水化物 | 糖質:28.9g 食物繊維:3.8g |
脂質 | 0.2g |
タンパク質 | 0.9g |
ビタミンC | 20mg |
おすすめの食べ方 | 蒸す(皮つき) |
相性のよい食材 | さつまいも×りんご さつまいも×みそ |
さつまいもの普通サイズは1本約300gで、全部食べると387kcalとなり、茶碗1杯の白米(約150g)234kcalより多く、お腹いっぱい食べると太る野菜です。さつまいもには食物繊維も多く含まれ、腸内環境を整えたり、お腹のもちがよく、1日1本を主食の代わりにさつまいもを食べることで、ダイエット効果も期待できます。
さつまいもはりんごと合わせて食べることでビタミンCの効果が増大したり、食物繊維も多く含まれているため、乳酸菌との相性もよく、みそと合わせることでお腹の調子が整います。
とうもろこし
とうもろこし(電子レンジ) | 量(100gあたり) |
エネルギー | 104kcal |
炭水化物 | 糖質:13.8g 食物繊維:3.4g |
脂質 | 2.2g |
タンパク質 | 4.2g |
ビタミンC | 6mg |
おすすめの食べ方 | 蒸す(電子レンジを使用) |
相性のよい食材 | とうもろこし×枝豆 とうもろこし×チーズ |
とうもろこしは1本(175g)あたり182kcalで糖質は24.1gであり2本以上食べてしまうと、茶碗1杯分の白米234kcal、うどん一人前252kcalよりもカロリーが高く、1日の摂取カロリー量を越えやすく太る野菜です。ただ不溶性食物繊維も多く含まれ、便秘改善やお腹のもちがよく、主食の代わりに食べることでダイエット効果も期待できます。
とうもろこしのおすすめの食べ方は蒸す方法がよいですが、お湯を沸かせて茹でてしまうとビタミンを逃してしまうため、電子レンジで500〜600wを5分程度加熱する方法がよいです。
じゃがいも
じゃがいも 皮なし(電子レンジ調理) | 量(100gあたり) |
エネルギー | 78kcal |
炭水化物 | 糖質:15.9g 食物繊維:3.5g |
脂質 | 0.1g |
タンパク質 | 1.9g |
ビタミンC | 23mg |
おすすめの食べ方 | 蒸す(電子レンジを使用) |
相性のよい食材 | じゃがいも×ほうれん草 じゃがいも×ブロッコリー |
じゃがいもは電子レンジで温めて食べた場合は100gあたり78kcalで、白米(100g)156kcalと比べると約半分となりますが、揚げた場合は100gあたり153kcal、煮た場合(味付けあり)は86kcalで、調理方法によりカロリー量が異なり、食べ過ぎると太ることがあります。
じゃがいもと合わせて、カリウムが豊富なほうれん草を食べることで、むくみの予防につながります。またビタミンCを多く含むブロッコリーと一緒に摂取することで、ビタミンCの効果である肌や血管を強くしたり、免疫力を高める効果を強化できます。
れんこん
れんこん(ゆで) | 量(100gあたり) |
エネルギー | 66kcal |
炭水化物 | 糖質:12.7g 食物繊維:2.3g |
脂質 | 0.1g |
タンパク質 | 1.3g |
ビタミンC | 18mg |
おすすめの食べ方 | 生 |
相性のよい食材 | れんこん×大根 れんこん×にんじん |
れんこんはさつまいも129kcalやとうもろこし104kcalに比べると、カロリーが低めな野菜で、生でサラダとして食べるにはダイエット効果が期待できますが、れんこんの煮物は一人分で124kcal、れんこんの天ぷらは100gあたり170kcalと高くなり、お腹いっぱい食べると太ることがあります。
れんこんは大根との相性がよく、大根に含まれるアミラーゼが炭水化物の消化に役立ち、お腹の調子を整えたり、ビタミンCの多いれんこんと、βカロテンが多く含まれるにんじんと一緒に食べることで、肌質がよくなったり、疲労回復が期待できます。
野菜だけでなく栄養バランスを意識して食事をしよう!
野菜は栄養素が豊富ですがお腹いっぱいに食べることで栄養バランスが崩れ、一時的に体重は下がりますが、リバウンドをしたり太る体質に変わり、ダイエットはうまくいきません。厚生労働省の「健康日本21」では、野菜摂取量1日あたり350g以上を目標とし、三大栄養素のバランスでは、炭水化物50〜65%、タンパク質13〜20%、脂質20〜30%が推奨されています。野菜を適量摂取しながら、他の食材もバランスよく食べることがよいです。
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