サッカーコーチの見極め方とは?良いコーチ出会うのが育成年代に必須
サッカーコーチの見極め方は、プレイヤーズファーストを正しく理解できているかを確認することにあります。プレイヤーズファーストとは、主役はプレイヤーであり、サッカーコーチや親ではないため、まずは何事においてもプレイヤーのことを最優先に考えることです。
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公式ライター Activel_director
サッカーコーチに必要な資格
サッカーに関する資格
しかし、世界で戦えるための日本サッカーの成長を目的に、新たな改革の一環として指導者にも必要な研修を課し、正しい知識で指導にあたることが求められるようになりました。
少年サッカーコーチになるには、指導者資格が必要な時代に突入しています。
等級 | 概要 |
---|---|
S級 | プロチーム、代表レベルの指導 |
A級ジェネラル | 第1種登録の指導(サテライト・JFL・なでしこ・Jリーグ) |
A級U-15 | U-15代表・Jリーグ下部U-15・JFA等U-15の指導 |
A級U-12 | Jリーグ・JFA等U-12の指導 |
B級 | アマチュアレベル・第2種登録の指導 |
C級 | D級からのステップアップ |
D級 | グラスルーツの指導 |
キッズリーダー | 10歳以下の指導 |
D級概要にあるグラスルーツとは、直訳すると、草の根の意味で、日本サッカー界の根っこといわれるジュニア年代やサッカー初心者を意味しています。
年齢、性別、障害、人種などに関係なく、誰でもサッカーの素晴らしさを知ることができる、誰もがサッカーを楽しめるように、安全に安心してサッカーを楽しめる環境が求められます。
サッカー以外に関する資格
ケガの場面で上級救命ライセンスやスポーツ救命ライセンスを持っていれば迅速に対応でき、その後の治癒期間にも大きく影響してきます。
また、近年の地球温暖化に伴う熱中症の増加も問題になっているため、特にグラスルーツを対象としたD級指導者には持っていてほしい資格です。
上級救命ライセンスは、消防本部が指導及び認定する公的資格講習で、医療の専門家ではない人が心肺蘇生やAEDを使用した胸部圧迫の方法、止血法及び外傷の応急手当を学びます。
スポーツ救命ライセンスは、JFAが主催するライセンス講習会で、日本蘇生競技会ガイドラインに準拠した内容で、上級救命ライセンスと同等のレベルの実技を学びます。
サッカーコーチの少年団とクラブ違い
少年団の特徴
パパさんコーチの中には経験があり、自ら指導方法を研究するコーチもいれば、自らの子供を優先してしまったり、経験がないことから誤った指導をしているコーチがいるのもまた事実です。
少年団のコーチは、対価を受け取らない分、指導力に関してはクラブのコーチに比べて劣る傾向にあります。
・コーチが職業ではない
・自らの子供がチームに所属するパパさんコーチ
クラブの特徴
職業としている以上、他のクラブチームとの競争があり、選手の確保やつなぎ止めが必要なため、それだけ情熱をもって選手に接することが期待できます。
専門性があるので、サッカー経験、指導経験が豊富で、またはこれから指導者として成功していくための努力を惜しまないといった点も特徴です
・専門性がある
・パパさんコーチと違って公平性がある
サッカーコーチが抱える日本の育成年代の問題
プレイヤーズファースト
選手の自主性を重んじ、サッカーのセオリーを教えるのではなく、選手に気付かせることが求められているわけです。しかし現実には、プレイヤーズファーストを理解していないコーチもいます。
選手の成長よりもチームの勝利を優先し、その結果をコーチが誇示する自己満足が理由です。
団子サッカー論
しかし、団子サッカーは選手のボールを奪いたい・ボールに触りたい気持ちのあらわれで、コーチが率先して咎めるのは適切ではなく、選手の気づきを待つのがベストとされています。
サッカーが上手な子供と下手な子供の扱い
手段として、上手な選手と下手な選手を分けてチーム編成することで、ボールに触れる機会を増やすことができるメリットがあります。
しかし下手な選手だけのチームは試合に勝利することができず、親からのクレームが入るなど、コーチを悩ませる問題の一つです。
保護者の関わり方
しかし、あくまでも主役はプレーする選手で、一生懸命にプレーした選手に対していちいち保護者が怒ってしまうと、いつしか選手は親に怒られないようなプレーをし、自由が奪われてしまいます。
そのため、保護者は選手の一番のサポーターとして関わることをJFAも求めているのが現状です。
サッカーコーチの誤った育成による弊害
内容よりも結果重視
ジュニア年代では、選手の判断を無視し、ポジションを決め、複雑な戦術を用いることで結果を残すことはできるかもしれませんが、選手の創造力を阻む弊害をもたらしかねません。
まずは結果を求めず、選手が自由な判断でプレーすることが重要です。
足の速さ・身体能力・フィジカルだけのサッカー
足の速い選手もいれば、遅い選手がいるのは当然で、身体能力は選手によってさまざまです。ジュニア年代から身体能力に頼り、結果を重視してしまうと、後で後悔する結果となります。
理由は、ジュニア年代はサッカーの基礎となるボールを止める・運ぶ・蹴るといった基礎を学ぶ大事な時期だからです。
判断力の欠如
選手の判断力は、コーチが教えて身につくものではなく、自由な判断のもとで、経験に基づいて培われていくものです。
つまり、コーチの考えを押し付けるようなコーチングは、選手の自由や判断力を奪う結果となります。
サッカーコーチの6つの見極め方
①サッカー以外の指導ができる
つまり、少年サッカーコーチには、挨拶や整理整頓、オンとオフの切替、周囲との関わり方など、サッカー以外の人間性を育む指導力も求められています。
サッカーだけではなく、生活指導もできるコーチかを見極めましょう。
②自らの理想を押し付けない
少年団にありがちな選手の個性を無視し、コーチの理想を押し付ける指導を行う結果、せっかくの選手の可能性を潰してしまう結果になりかねません。
ジュニア年代は、サッカーの入り口に過ぎず、高校生、またはその先のサッカー人生の準備段階であることを忘れてはいけません。
③一貫したコーチング
例えばトレーニングではチャレンジを求めるのに、試合ではボールを奪われると激怒するコーチがあげられますが、これでは選手が混乱します。
また、トレーニングでやったことがないものを、試合で求めるコーチが存在しますが、一貫したコーチングとはいえません。
④感情的に怒らない
つまり自分の理想を選手に押し付けている状況といえます。また、選手のミスはコーチの指導力不足に責任があります。つまり自分の責任を選手に押し付けていることになります。
感情的に怒ったり、罰走させるようなコーチは、責任回避しているだけです。
⑤選手の自主性を重んじる
よく試合中にコーチが、パスしろ!シュートしろ!と叫んでいるシーンを見かけますが、もはやコーチングとはいえません。
選手自らが考えて判断しなければ、大事な場面で正しい判断ができず、創造性が失われます。
⑥チームの勝ちよりも個の育成
選手それぞれの強みを見つけて育成することで、その年のチームのストロングポイントにすることができます。少年団の育成とはチームの勝利からではなく、個の育成から入ることが求められます。
選手それぞれの強みを見つけ、個を育成できるコーチが優れたコーチです。
優れたサッカーの指導者・コーチ
井田勝通
生年月日 | 1942年3月3日 | ||
指導歴 | 慶応義塾高校-静岡学園高校 | ||
主な成績 | 1977年 全国高校サッカー選手権大会 準優勝 | ||
1996年 全国高校サッカー選手権大会 優勝 | |||
1997年 全国高校サッカー選手権大会 ベスト4 | |||
2003年 高円宮杯全日本ユース大会 準優勝 |
テクニックで圧倒し、美しく勝つサッカーを追求、型にはまらず個の力を育み、自由な発想から生まれる静岡学園のプレイは選手たちはもちろん、見ている観衆をも楽しませる独特なスタイルです。
井田勝通氏が静岡学園監督に就任し、10年や20年のスパンを考慮して築き上げてきたスタイル。
勝敗にこだわらず、頭が柔軟なうちに自らの頭で考えるサッカー、個人技を徹底的に磨くサッカーを追求してきました。
そのこだわりは時代とともに変化していくサッカーの中で、トレンドに左右されずに一貫したもので、現在の静岡学園の礎になっています。
清水恭孝
生年月日 | 1972年10月13日 | ||
指導歴 | ジェファFC-国学院久我山高校-AC NAGANO PARCEIRO | ||
国学院久我山での主な成績 | 2015年 全国高校サッカー選手権大会 準優勝 | ||
2019年 東京都4冠達成 関東大会優勝 |
進学校のため2時間の短い練習時間の中で、野球部との共用で狭いスペースを使い、パススピードや個人技を磨き、細かいパスワークを武器に敵陣を崩す久我山スタイルを貫きました。
最強とも呼ばれるチームを作り上げた清水恭孝氏が2019年当時率いた国学院久我山高校は、関東大会予選、インターハイ予選、全国高校サッカー選手権大会予選、T1リーグを全て制覇し、東京都最強チームと呼ばれました。
インターハイ本戦では初戦で強豪の鹿児島県代表、神村学園に惜敗、雪辱を期した全国高校サッカー選手権大会では埼玉代表の強豪、昌平に敗れてベスト16に終わっています。
サッカーコーチの見極め方 まとめ
少年サッカーコーチは選手の強みを把握し、その選手に合った方法で個を伸ばしてあげることで、チームのストロングポイントになり、結果として強いチームになっていきます。
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