ジンガとは?ブラジル仕込みの上半身の使い方と練習方法とは?
サッカーは世界共通のスポーツとして根付いていますが、各国によってその特色は違います。今回はブラジルサッカーの特色とされるジンガに注目し、ブラジル仕込みの上半身ののリズミカルな動作のマスターまで、ジンガのやり方と練習方法を徹底解説していきたいと思います。
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公式ライター Activel_director
ジンガとは?
スーパージンガ!
ジンガの発祥は、ブラジルです。ジンガはポルトガル語で「揺れる」「フラフラ歩く」という意味で、サッカーだけではなく、ブラジルでは伝統的なダンスのサンバや格闘技のカポエラの方法にも共通する身体の動きを指すとされています。
ジンガはブラジルでは文化的にとても深く根付いたもので、ブラジルのサッカー選手は幼少期からジンガとの関わりが深いため、練習によらずに、知らず知らずのうちにジンガというテクニックを身に付けているとされています。
ジンガの4つのメリット
サッカーには様々な足技、ステップという方法がありますが、ジンガはサッカーに役立つ足技やステップを取得することを容易にしてくれるテクニックであることは間違いありません。
①リズム感の向上
サンバのステップは次々に休まず次の足が出てくることに加え、上半身の動きが特徴で、サッカーの上半身のフェイントやボールタッチには非常に良い影響を与えます。右足でサッカーボールをタッチしたら、すぐに左足を出してタッチすることが重要なのですが、なかなかできません。サンバのリズム感で、すぐに次の足が出てくることに加え、独特な上半身のリズム感を体で覚えることで相手ディフェンダーをかわすことに役立ちます。
②ボールタッチの向上
さらにトラップの方法にも影響します。ジンガを練習することでボールタッチが向上し、そしてダブルタッチやトラップといったサッカーテクニックの向上につながるわけです。
③ボールキープ力の向上
そしてジンガ独特のリズムでボールを前後左右に動かす方法によって、相手ディフェンダーは足を出すタイミングをつかめなくなります。このような理由から、ジンガのメリットとしてボールキープ力の足技向上につながることがわかります。
④ボールコーディネーション能力の向上
ボールコーディネーションの目的は、身体の動きをスムーズにすることなので、ボールコーディネーション能力が高いということは、身体の動きがスムーズであることを意味します。身体の動きがスムーズになればリズムのよいドリブルにつながり、1対1のかけひきや、数人の相手ディフェンダーに囲まれた際にも、前後左右にリズミカルなドリブルをすることでスペースを作り、突破するきっかけ作りに役立ちます。
ジンガを得意とする選手とは?
ジンガを基本方法にして素晴らしい足技を用いる代表的プレーヤーは、サッカーの王様と呼ばれるペレ、元バルセロナでパリサンジェルマンで活躍するブラジルのスーパースター、ネイマール、サンバサッカーのロナウジーニョ、ドリブルキングのロビーニョです。
ペレ
ジンガのステップを速めたものがサンバの動きで、ペレの足技にはサンバのステップも応用されています。サッカーの練習だけでは得られないペレの独特のステップは、ジンガを基本方法としているわけです。
ネイマール
ネイマールの特徴は、ボールに触れないで上体だけをフラフラと揺らして相手ディフェンダーを惑わせたところで一瞬のスピードで抜き去る方法のドリブルです。この上半身を揺らすテクニックもジンガやカポエラが源にあります。
ネイマールは幼少の頃からストリートサッカーの中でジンガを学んだとされています。ネイマールもペレと同じく、ブラジルでトレーニングを積んだわけではなく、ストリートサッカーなどごく自然な生活の中でジンガを身に付けたといえます。
ロナウジーニョ
ロナウジーニョの場合、その華麗なステップから披露する足技を「サンバサッカー」とも呼ばれていました。2005年には世界最高のサッカー選手に贈られるバロンドールも獲得しています。
ロビーニョ
その人々を魅了するドリブルの原点にはジンガにあります。172cmという小さな身体ながら、ジンガステップを武器に大きなディフェンダーを翻弄する姿は見ている観衆を常にワクワクさせました。
ブラジルのジンガ対スペインのティキタカ
ティキタカとは、バルセロナのサッカー戦術でいう細かいパスワークを駆使するポゼッションサッカーです。細かいスペースを作りだし、卓越したボールコントロール技術でワンタッチでパスを回してゴールに迫ります。ワールドカップで対戦する可能性のあるブラジルのジンガ対スペインのティキタカの対決は非常に興味深いものになります。
ジンガへの批判
「パスを出さない」
しかしジュニア年代で求められるテクニックは個人技です。つまりボールコントロール能力、キープ力、コーディネーションという個人技を伸ばすべき年代にジンガを練習することはそれなりに意味があるといえます。
「試合で役に立たない」
ただ単にトラップやドリブル、オフザボールのトレーニングをするのではなく、違った視点からリズムやボールコントロール技術を学べるジンガをトレーニングメニューに入れることで効果が違ってくると言えます。
ジンガのやり方
相手ディフェンダーが至近距離にいてボールを奪われそうになった際には、緊急回避としてボールを足から離さずに軸足の裏を通しながらバックステップでスペースを作る際にも非常に有効なやり方です。
相手ディフェンダー数人に囲まれてしまった場面では、上半身を揺らしながら素早いジンガステップでボールを放さずにキープできれば、ディフェンダー数人をそのまま引きつけておいてフリーの味方選手へパスを出し、チャンスを生みだすことができます。
上半身の動きが大事な理由
その理由は、上半身の力を抜いてウエーブさせることで相手の当たりをまともに受けることが無くなり、さらにリズムの変化で相手を翻弄させることができるからです。そしてバランスを保つうえでも上半身は非常に重要な役割を担います。ジンガとは足元のボールコントロール技術やステップだけが優れていても、やり方として上半身の動きが伴っていなければ全ての効果は得られないわけです。
ジンガの練習方法
ジンガの練習方法①ボールタッチ
サッカー ボールタッチ 基本
ポイントはボールが動かないようにタッチしていきます。
次に「1,2,1,2,足裏でずらす」という動きを繰り返します。
タップができるようになってきたら、「3拍子です」
3拍子は「1,2,3,1,2,3,1,2,3」の3の場面で足と足を交差させ、タッチするほうの足は甲の部分でタッチします。この動作を交互に繰り返します。ボールタッチとは、リズミカルなステップをふむことに役立ちます。
ジンガの練習方法②ジンガA
ジンガA
この時、上半身も脱力の状態を保ちます。初心者によく見られる間違ったやり方は、インサイドで反対の足へ蹴るやり方です。
正しいやり方として、ボールの上に足を置き、そのままボールをこするように下へ下せばボールは自然に移動します。何回もトレーニングで繰り返して行い、どれくらいの強さでこすれば良いのかを感覚として記憶しておきましょう。
ジンガの練習方法③ジンガB
ジンガB
ジンガBの練習のポイントは、ボールから足を離さないことです。常にどちらかの足がボールに触れていることが重要です。次のポイントはリズミカルに行うことです。見ているとどこかサンバのようなステップに見えてきますが、サンバのステップこそがリズミカルな動きといえます。
トレーニングでのやり方として最初はゆっくりと動作を確認しながら行い、次第にステップを意識しながらスピードを上げ、リズミカルに行います。
ジンガの練習方法④ジンガC
ジンガC
やり方としてインサイドで蹴ってしまうと反対側の足で届かないくらいボールが動言えしまうので、ボールが足から離れてしまう結果となります。そうするとボールを足から離さないというジンガの目的と違ってしまうので注意が必要です。
練習のポイントは、軸足の後ろを通す時には上体をボールを動かそうとしている方向と逆45°くらいに向けることです。こうすることで軸足にボールが当たらずにスムーズになります。
ジンガの練習方法⑤ジンガABC
ジンガABC
緊急避難的に使うジンガ
バックステップ
ジンガのやり方と練習方法のまとめ
しかし日本人の私達でもトレーニングすることにより独特のリズムやステップを得ることができます。ジンガが日本サッカーのスタイルを変える日がくるかもしれません。
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