卓球のルールブック!基本的なポイント【初心者ガイド】
昔と比べて大幅なルール改正があった卓球のルールですが、改正されたルールの内容も含めて、卓球初心者が覚えるべきルールを紹介しています。ルールについてはポイントの入り方等の基本から、初心者が守るべきマナーまでと幅広く紹介しています。
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公式ライター old_user_id: 311
卓球のルールについて
大幅なルール改正あり
そのルール改正のまず1つ目が、21点マッチから11点マッチへの変更です。卓球の試合での1セットは、どちらかが21ポイントを取るまで行うという公式ルールがおよそ100年以上も採用されてきましたが、これがどちらかが11ポイントを取るまでに変更されたのです。これは1試合におけるセット数を増やすことでデュース等の試合のクライマックスの場面を増やし、観ているファンがより興奮する効果を狙ったそうです。
また、2つ目として卓球の試合に使用する試合球のサイズが38mmから40mmに変更になりました。これは試合中のラリーを長くして観ているファンが楽しめる効果を狙っています。
ルール改正の背景
例えば、卓球の試合球の38mmから40mmへのサイズ変更は、その差はたった2mmですが、テレビカメラが約2mも卓球台に近づくという効果となるそうです。また、11点マッチになることによって、デュースになった場合に長引いていた試合時間が短縮されました。また、そのデュース等のクライマックスの場面も多くなったことから、テレビ視聴者が卓球の試合に飽きにくくなるという効果を生み出しました。
初心者は正しいルールを覚えよう
特にボールなどの実際に使用する用具に関するルールは正しく理解し、公式ルールに沿った用具を使用しましょう。ボールはたった2mmの違いではありますが、プレーの感覚は全く違ってしまいます。間違って、ルール改正前の古いボールを使用したりしないよう注意しましょう。
また、ルール改正によってグルー(弾む接着剤)の使用も禁止になりました。初心者は、グルーによってラバーが接着されているラケットを間違って使用しないようにしましょう。
初心者のための卓球ルールブック①
得点の基本
そのため、卓球もテニスと同じようにボールを打ち合う競技です。そして、自分が打ったボールを相手が打ち返せなかった場合に得点(ポイント)を得ることができます。打ち返す際は、自身のコートでボールを2バウンド以上させてはいけません。この場合は相手のポイントとなり、この得点の基本はテニスと同様となっています。
その他にサーブのネットインやデュースなど、卓球とテニスで同じ公式ルールもありますが、卓球独自の公式ルールも多くありますので公式ルールブックをよく確認するようにしましょう。
得点の入り方
自分が2球目以降のボールを打つ(レシーブ)側の場合は、相手サイドが打ったボールが自身のコートにワンバウンドした後、相手サイドのコートにワンバウンドするように打ち返すことができれば成功で、それを相手サイドが返球できなければポイントになりますが、失敗すれば相手サイドのポイントになります。
得点に関するルール
【NHKリオ】神様の気まぐれ?エッジボール でもね・・・、水谷選手の凄ワザ
卓球では、卓球台における端の角の部分に当たることをエッジと呼びます。このエッジによってポイントを取った場合は、相手ではなく自分の得点となります。また、卓球台の横の部分のことをサイドと呼びますが、このサイドに当たった場合は相手のポイントとなります。このエッジとサイドの違いをよく覚えておきましょう。
その他、ラリー中にネットに当たって相手のコートに入った場合は、そのままプレー続行となります。そして、そのボールを相手が取れなかった場合は自分のポイントとなります。
初心者のための卓球ルールブック②
試合形式の基本
団体戦についてはその種目は大会によって異なり、シングルスのみで行うものやダブルスも組み合わせたもの、さらにその中でも男女同性のみで行うもの、男女混合で行うものと様々です。
オリンピックなどの大きな国際大会で行われる卓球の団体戦は、3人の選手でシングルスのみで5回戦を行い、先に3回勝った方が勝ちとなる形式が採用されています。しかし、日本国内の多くの大会では、シングルスとダブルスを4~6人の選手で組み合わせて行う形式が採用されています。
試合形式に関するルール
卓球の団体戦においては、シングルス・ダブルスのそれぞれの競技ルール・セット数で試合が行われるため、団体戦独自のルールというものはありません。ただ、団体戦には同じ4選手でもシングルス4回戦とダブルス1回戦を行う場合、シングルス6回戦とダブルス1回戦を行う場合があったりして、試合形式が多岐に渡るという特徴があります。その大会の公式ルールブック等でよく確認するようにしましょう。
初心者のための卓球ルールブック③
試合の進み方
【卓球中国対決!】馬龍 vs 張継科 フルセット10-10からの展開!
1セットは11点制であり、先に11点を奪った方がそのセットを取ることになります。もし、得点が「10-10」となった場合は、連続して得点を奪う(2点差がつく)ことが無い限りセットは終わりません。この「10-10」の状態のことを「デュース」と呼びます。このデュースがあることによって、1セットにおける得点差は最小でも2となりますので、セット結果が1点差になることはありえません。このデュースは、2点差がつかない場合は延々と繰り返すことになります。
このようなセットを複数回繰り返し、どちらかが規定の過半数のセット数を奪取した時点で試合終了です。
サーブ権に関するルール
さらに、両方の選手が同数のセット数を獲得し、最終セットまで試合が進む場合があります。その最終セットでは、どちらかが5ポイントを得たした時点でサーブ権が交代となります。
最終セットでもデュース時にサーブ権が1本交代になるのは変わりません。
試合の進み方に関するルール
卓球曲打ち芸『ラリーしながらチェンジエンド!?』 Invade London.
また、試合において両方の選手がセット数を同数取り合い、フルセットとなって最終セットまで進んだ場合、どちらかの選手が5ポイントを得た時点でチェンジコートとなります。
その他のルールとして、原則1試合につき同じボールで試合進行するというルールがあります。もし、ラリー中に傷がついてボールが割れた場合は、そのラリーによる得点が無効となりますが、ラリー後、傷によってボールが割れていたことが判明した場合においては、そのラリーによる得点は有効となります。これはデュース時のラリーでも同様のルールです。
初心者のための卓球ルールブック④
休憩、タイムアウトに関するルール
タイムアウトを取るタイミング、2つの考え方【卓球知恵袋】
この他、前項のルールブック③で紹介した同数のセット数獲得による最終セットのチェンジエンド時と、各セットの両選手の合計得点が6の倍数(例:4-2、8-4)である時には、短時間の休憩が取れることになっており、この時にはタオルを使用できます。
卓球の試合では1試合中に一度だけ(デュース時も含む)、両選手それぞれにおいてタイムアウトを1分以内という時間で取ることができ、これらの休憩やタイムアウトなどの試合中断時には、ラケットを卓球台の上に置かなければなりませんので注意しましょう。
初心者のための卓球ルールブック⑤
サーブの基本ルール
打ち直しの場合はサービスミスではないため相手の得点にはなりませんが、自陣のコートに返ってきた場合は、サービスミスとなって相手の得点になりますので注意しましょう。
また、卓球のサーブには手のひらを広げてボールを相手から見えるようにして打つ、ボールを16cm以上トスしてコートにバウンドする前に打つというルールもあり、違反するとサービスミスとなりますので覚えておきましょう。
卓球のサーブのルールは細かく、初心者は違反してサービスミスとなることも多いことから、ルールを正しく覚えるようにしましょう。
サーブの打ち方に関するルール
【ルール通り出すために】サービス簡単矯正法【16㎝・垂直・フリーハンド】
また、サーブはトスされたボールの第一落下途中で打たなければならないため、トスで上がっている途中で打ったり、ワンバウンドした後に打ったりするとサービスミスとなります。また、同様にこの第二落下以降のバウンドで打ってもサービスミスとなります。
その他、サーブで打ったボールはネットを越える以外にも、ネットの横を迂回して入ることも有効とされており、この場合はサービスミスにはなりませんので、念のため覚えておきましょう。サーブでもエッジは有効となります。
サーブの反則例
また、ボールを手のひらにのせた後、サーブを打つ前には一度動きを静止する必要があります。ボールを持ってすぐにサーブを打った場合は反則となって、サービスミスとなります。
さらに、サーブのトスをフリーハンドは卓球台のエンドラインより後方でないと反則となり、サービスミスになります。また、トスの高さは16cm以上を保ちつつ、なるべく垂直に回転は掛けずに投げる必要があります。トスを斜め方向に投げたり、回転を意図的にかけた場合は反則となり、サービスミスになりますので注意しましょう。
初心者のための卓球ルールブック⑥
卓球のラケットの基本
ラバー付きラケットはレジャー向けに低価格で販売されているラケットであり、市販製品ラケットは競技レベルの選手が試合に使用しています。そして、特注ラケットには自分の好みにラケットをカスタマイズできるという特徴があり、選手はこれらのラケットから自分に合うラケットを選択できます。
また、卓球のラケットには大きく分けてシェークハンド・ペンホルダーという2種類の握り方の異なるラケットが存在し、これも自分のプレースタイルに合わせて選択できます。
ラケットに関するルール
まず、ラケットのフォアとバックにラバーを貼る場合は、同色のラバーを貼るとルール違反となります。卓球において、フォアとバックのどちらのラバーで打ったかという情報はレシーブの際に非常に重要です。同色のラバーだとその違いがわからなくなってしまうため、両面にラバーを貼る場合は必ず違う色のラバーを貼りましょう。
また、ラバーが剥がれていたり、一部取れていたり、大きな傷がついているといった場合も反則となりますので注意しましょう。また、ラケット自体の傷等についても注意が必要です。
初心者のための卓球ルールブック⑦
卓球のマナーについて
卓球マナー違反一覧
卓球初心者でも守るべきマナーとして、まず、ネットイン時とエッジ時のマナーがあります。打ったボールがネットに当たって相手コートに入った場合、打ったボールがエッジになった場合は少なからずボールの軌道が変わるため、打った選手は相手に「すみません」などの一言をかけるようにしましょう。
また、自分を鼓舞するようなガッツポーズや声は大事ですが、相手選手を威嚇・挑発・傷つけるようなガッツポーズや大声はマナー違反です。特にセット数を同数獲得している時や、デュース時などの試合の重要場面では注意するようにしましょう。
バットマナーに関するルール
【卓球】めっちゃ怒ってる⁉︎矛先はどこへ,,,レッドカードまでも【衝撃】angry play【table tennis】
バットマナーとして定められている行為には、休憩・タイムアウト時以外にベンチから指示を仰ぐ行為・サーブが遅いなどの故意のプレー遅延行為・審判への必要以上の抗議行為・相手選手や観客に暴言及び威嚇・相手を傷つけたりする行為などがありますので、公式ルールブックでよく確認するようにしましょう。
初心者のための卓球ルールブック⑧
卓球台に関する反則例
その他、プレー中に卓球台の上に手をついたり、身体の一部がついた状態でプレーすると反則となります。卓球初心者の場合、ネット際などの前のボールをレシーブしようとした際に手をついてしまいそうになりますが、手をつくと反則となりますので注意が必要です。
その他の反則例
【卓球】いくつ知ってる?意外とある「え、それもダメなの?」な卓球の反則5選【table tennis】 Surprising rules of Table Tennis.
また、ラケットを投げてボールをレシーブすることは反則です。ラケットを投げてボールをレシーブできても、投げた時点で相手のポイントとなります。
その他、ボールをレシーブしようとして自分の手首より後ろの部分(腕、肩など)に当たってしまった場合は反則であり、その時点で失点となります。ただ、当たった場所が手首より先の部分であれば、それはラケットで打ったとみなされるため有効なプレーとなります。
初心者のための卓球ルールブック⑨
促進ルールについて
促進ルール 攻撃型vsカットマン
1ゲームが開始より10分経過しているのに終了せず、さらに双方の選手の合計得点が18得点未満の場合に促進ルールは適用されます。ただ、試合の対戦者双方の合意があれば、上記の条件を満たしていなくても促進ルールを適用することが可能です。この10分という制限時間に達すると、促進ルール適用が審判から宣告されます。
その後は促進ルール適用下での競技となり、サーブ権は1本交代、レシーバーがサーブを含み13回のリターンに成功すればレシーバーのポイントといったルールに変更されます。その後、その試合の残りゲームは全て促進ルール下でのゲームとなります。
促進ルールの適用例
愛ちゃん、驚異の118本ラリー(回数カウント字幕入)
また、比較的新しい例としては2014年5月に、東京で開催された第52回世界卓球選手権団体戦の準々決勝・日本vsオランダ戦の第3試合・石垣優香選手対リー・ジエ選手戦においては、第1ゲームの3対7というポイントの場面で促進ルールが適用されています。
初心者のための卓球ルールブックまとめ
卓球初心者はここに挙げたルールを覚えておけば、シングルスの試合を行うにあたっては特に困ることはないでしょう。ただし、これらのルールはルールブックの中でもあくまで基本の部分であるため、公式のルールブックにはその他の様々な規則や規定が記されています。
自分のプレーレベルが上がっていくにつれ、自分のプレーが卓球の公式ルールに抵触していないか不安になることもあるでしょう。その時は、卓球の公式ルールブックでルールを確認するようにしましょう。
また、いつでも公式ルールを確認できるように、公式のルールブックを練習の時から携帯しておくことをおすすめします。
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