ラリーポイント制とは?サイドアウト制との違いも紹介【バレーボール用語解説】
バレーボールのラリーポイント制とは、ラリーが終わった時点でサーブ権の有無にかかわらず点数が入る方式です。ラリーポイント制に変更されて、試合時間が短縮化して運営側や選手の負担が減りました。1つのミスが相手のポイントになるため緊張感も増し、見る側もわかりやすくなったのもメリットです。
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公式ライター Activel_director
バレーボールのラリーポイント制とは?
以前のサイドアウト制はサーブポイント制ともいわれ、サーブ権があるチームだけに得点が入りました。サーブ権が移動するだけで得点が入らないサイドアウト制は、試合時間が読みにくく、観客にわかりにくいものでした。
サーブのルール
・主審の吹笛から8秒以内に打たなければならない
・トスされた後のボールは必ず打たなければならない
・エンドラインを超えてサーブを打ってはならない
試合開始時のサーブ権は、試合前のコイントスで決められ、バックライトに位置する選手がファーストサーブを打って試合が始まります。
ルール改正の3つの理由
①試合時間が長くなり、選手の負担が大きい
②試合時間の長短の差が激しすぎて、第2試合以降の試合開始時間が不明瞭になり、テレビの放送の枠が取りずらい
③ルールを知らない人にとって、点数の入り方が理解できなかった
ラリーポイント制に改正されたことで、テレビの放送枠も取りやすくなりテレビで試合を中継する機会が増え、観客も試合を理解しやすくなりました。
ルールの変更はいつから?
現在採用されているラリーポイント制は、5セットマッチ・3セット先取で、1~4セットは25点先取、最終の5セットだけ15点先取です。
完全ラリーポイント制に変更されるまでの試験的段階で、5セットマッチ・第5セットのみラリーポイント制などの試行錯誤の時期がありましたが、いずれもわかりにくく不評で、現在の形に変更されました。
ラリーポイント制とサイドアウト制の違いとは?
ラリーポイント制 | サーブ権の有無に関わらず点数が入る |
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サイドアウト制 | サーブ権を持つチームに点数が入る |
ラリーポイント制のメリット
①試合時間が短くなり、選手の負担が減る
②試合時間のおおよその見当がつくため、試合運営がしやすくなり、テレビの放映枠も取りやすくなる
③試合が間延びしないため、緊迫感のある試合になる
試合展開がスピーディーになりわかりやすくなったことで、選手と運営者の負担が減り、見る側も得点の入り方がわかりやすくなりました。
①選手の負担軽減
サイドアウト制でフルセットになった場合、5セットを全力で戦うのは選手の疲労が激しくなります。戦力が拮抗しているときはさらに試合時間が長くなり、モチベーションを維持しにくいです。連日ゲームをしなければならない大会もあり、選手の健康管理の問題がありました。
②運営のしやすさ
運営する側は、試合時間の予想がつくラリーポイント制になったことで、1日に何試合もしなければならない場合も対処がしやすいメリットがあります。テレビ放送に関しても、サイドアウト制の場合は試合時間の長短の差がありすぎて、試合途中で放送が終わるケースや、時間が余りすぎるケースもありました。
ストレートの短い試合 | 1時間以下 |
フルセットの拮抗した試合 | 3時間以上 |
③緊迫感のある試合
ラリーポイント制では、ラリーが終わった時点で必ずどちらかのチームに得点が入ります。サーブが入らないだけで相手の得点になる緊張感もうまれました。
ラリーポイント制のデメリット
サイドアウト制は粘れば勝てる要素がありましたが、ラリーポイント制ではある程度のリスク覚悟での攻撃的な戦い方が要求されます。戦略も大きく変わり、粘って勝つタイプのチームは不利になったといえます。
不可能になった大逆転劇
ラリーポイントでは、3点以上の差でセットポイントを迎えた場合の逆転は、世界大会でもあまり実例がないとの統計があります。サーブ権の有無に関わらずポイントが入るので、終盤での大逆転劇がおこりにくく、セットの中盤で結果の予想がつきやすいのがデメリットです。
バレーをわかりやすくしたラリーポイント制
今後もラリーポイント制は継続していくと考えられますので、ラリーポイント制に見合った戦略を考慮して作戦を立てていく必要があります。
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