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サッカー選手の食事はどうするべき?練習・試合前など適切な栄養を摂取しよう

サッカー選手の食事はどうするべき?練習・試合前など適切な栄養を摂取しよう

サッカー選手の食事は特に糖質の摂取に気をつけると、練習や試合で選手のパフォーマンスを最大限に引き出せます。サッカー選手の当たり負けしない体づくりのために、たんぱく質やカルシウムの摂取も大切です。栄養バランスのよい食事を基本に、練習や試合前後に合わせた栄養素を摂取することが重要です。

2022.02.24 サッカー

サッカー選手の食事の重要性とは?

サッカー選手にとって食事が重要と言われる理由は3つあります。

・適切な体づくりに必要
・プレーのパフォーマンスを上げる
・メンタルに影響する

食事は、サッカー選手の試合で勝つための体づくりをサポートしたり、コンディションを整える効果があるため、毎日の食事が試合結果を左右すると言っても過言ではありません。

適切な体づくりに必要な食事の役割

日々の食事は、トレーニングの効率を上げて、サッカー選手の適切な体づくりを補助する役割を担っています。選手の体を強くするにはトレーニングだけでは足りず、体の基礎である骨や筋肉をつくる食事が欠かせません。

体が資本であるサッカー選手にとって強靭な体やケガをしない体をつくることは、選手生命を長くするために必要です。

食事とプレーのパフォーマンスの関係

サッカー選手は、プレーのパフォーマンスを上げるために、試合中にエネルギー切れを起こさない食事をしています。エネルギーが切れると試合時間の90分を走りきれなかったり、ボールを追う集中力が落ちてしまうからです。

選手自身の能力を十分発揮するために、試合当日に合わせてエネルギー補給していかなくてはなりません。

食事が与えるメンタルへの影響

日常の食事の中で運動後の疲労回復・ストレス緩和の効果がある栄養素を摂ることは、心身ともに選手を安定させ、強いメンタルづくりに関わってきます。メンタルが強い選手は試合でピンチになったときも心を強く持ち、最後まで諦めずにプレーできます。

サッカー選手にかかるプレッシャーに負けないために、日々の食生活を整えて強いメンタルをつくりましょう。

サッカー選手の食事の考え方

サッカー選手の食事の考え方では、ただやみくもに米や肉を食べるだけでなく、摂取する栄養素とタイミングに気をつける必要があります。野菜や果物も重要な栄養が含まれていて、練習時や試合前で多く摂取したほうがよい食べ物が変わります。

いつ・どのような栄養を摂るかが重要で、食事の効果を最大限発揮するためには正しい知識を身につけて食生活を整えましょう。

サッカー選手が1日に必要な摂取カロリー

1日の摂取カロリーの目安(18歳以上)
男子 3,100~3,700kcal
女子 2,000~2,600kcal

サッカー選手が1日に必要な摂取カロリーは、アメフトやラグビー選手に比べて少なく、バスケットやバレー選手に比べると多くなります。サッカー選手は、体重が重くなりすぎると走るスピードが落ちたり、軽すぎると球際で競り負けてしまうからです。

ただし適切な摂取カロリーは練習の強度や選手の体格で異なるため、運動前後の体重を測定し、増減を見ながら調整することが重要です。

サッカー選手が摂るべき食事方法

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必要な栄養素をまんべんなく組み込みやすい栄養フルコース型の食事をすると、1日3食で効率よく必要な栄養を摂れます。栄養フルコース型とは6つの食品がそろえられている食事のことです。

・主食
・汁物
・主菜
・副菜
・牛乳、乳製品
・果物

1日3食は栄養フルコース型をベースに、食事のタイミングに合わせて消化のよい料理や特に必要な栄養を入れた料理を入れて献立を調整しましょう。

サッカー選手の食事の摂り方:成長期

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13歳~18歳の特に体が成長する時期は、成長や運動時に必要な栄養を摂るだけでなく、選手の将来の体へも大きく影響するため、朝食を抜いたり好き嫌いをしない正しい食生活を送ることが重要です。

成長期に身につけた正しい食習慣は大人に成長した後も残るため、成人期の強い体づくりにつながります。

成長期に摂りたい栄養素

摂りたい栄養素 効果効能 1日の摂取目安量(男子高校生) 1日の摂取目安量(女子高校生)
カルシウム 骨の形成 800mg 650mg
たんぱく質 筋肉の形成 65g 55g
ビタミンⅮ 骨と歯の形成補助 6.0μg 6.0μg
ビタミンK 骨密度の上昇 160μg 160μg
血液の形成 9.5㎎ 10.5㎎

成長期に最も摂りたい栄養素は、体の基礎となる骨を形成するカルシウムと形成を助けるビタミンです。カルシウムは体に取り込めるピークが20歳と言われているため、成長期にはできるだけ多く摂ることが重要です。

加えて成長期は、体中に酸素を送るために必要な血液が、急激な体の成長に追い付かず貧血になりやすいため、血液をつくる鉄も多く摂らなくてはなりません。

成長期の適切な食事量

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1日に必要なエネルギー ご飯に換算すると
男子高校生 3,150kcal 約8.5杯
女子高校生 2,550kcal 約6.9杯
男子中学生 2,900kcal 約7.8杯
女子中学生 2,700kcal 約7.3杯

成長期に適切な食事量は、身長や体重が増加する分成人期に比べて多くのエネルギーが必要です。男子高校生では1日にご飯約8.5杯分のエネルギーを摂って、成長の阻害や運動能力の低下を防がなくてはなりません。

ご飯だけで言うととても多く感じますが、実際には肉や魚もエネルギーが含まれるため、栄養バランスを考えながら意識的に食事量を増やしましょう。

成長期のおすすめ食事メニュー

食品の分類 食事メニュー例
主食 納豆ご飯
汁物 豆腐とわかめの味噌汁
主菜 鮭ときのこのホイル焼き
副菜 レバー野菜炒め
牛乳・乳製品 牛乳、フルーツ入りヨーグルト
果物 季節のフルーツ

成長期には成長に欠かせないカルシウムが多く含まれる乳製品や鉄が多く含まれるレバーや葉物野菜を積極的に摂ります。

牛乳は200mlに220gのカルシウムを含み、吸収率も高いため、効率よくカルシウムを摂取できます。乳アレルギーで牛乳やヨーグルトが食べられない場合は小魚を上手く使った料理にしましょう。納豆はたんぱく質・ビタミン・ミネラルが多く含まれる万能フードで、毎日食べることをおすすめします。

サッカー選手の食事の摂り方:練習時

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練習時は一瞬で判断をしたり長時間走り続ける必要があるため、集中力を高めて十分に体を動かせる食事の摂り方をします。練習前後の食事は、消化にエネルギーを使って選手の脳や体の動きを鈍らせないために、食べ過ぎに注意して消化の良い方法で調理することが重要です。

選手個人に合った食事量で練習時にプラスに働く栄養素を摂って練習の効果を上げましょう。

練習時に摂りたい栄養素

摂りたい栄養素 効果効能 摂取目安量
糖質 エネルギー源 体重1kgあたり7~10g
たんぱく質 筋肉の形成、集中力アップ 体重1kgあたり1.2~1.7g
ビタミンB1 糖質の代謝を補助 1.4mg
貧血予防 7.5mg

練習時に特に摂りたい栄養素は、頭を使いながらの激しい運動に対応するため、脳や体を動かす源になる糖質やたんぱく質です。練習時は体をつくる期間でもあり、体づくりの面でもたんぱく質の摂取は有効です。

栄養フルコース型に5大栄養素をまんべんなく取り入れた献立ならば、自然と必要な栄養を摂れます。  

練習時のおすすめ食事メニュー

食品の分類 食事メニュー例
主食 玄米ご飯
汁物 豚汁
主菜 マグロやブリの刺身
副菜 きんぴらごぼう
牛乳・乳製品 ナッツ入りヨーグルト
果物 季節のフルーツ

練習時には、栄養価が高い食物繊維が多い食材や生ものを積極的に食べます。

玄米はビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富で、白米よりビタミンB1が4倍、鉄は2倍多く含まれています。魚は火を通すことで、筋肉の分解を抑えてくれるアミノ酸や脳の働きを活発にするDHAがなくなるため、練習時には刺身や生で食べる料理にしましょう。

練習時の水分補給の方法

練習前 250ml(コップ1~2杯)
練習中 水温5~15℃程度、15~20分ごとに200~250ml
練習後 発汗量に合わせて水分補給

運動時には脱水症状を予防するために、ミネラルウォーターやスポーツドリンクで意識的に水分補給をします。特に気温が高いときは電解質や糖質を含むもので、発汗による体重減少の70~80%補給する必要があります。

サッカー選手は水分不足で熱中症にならないために、適切なタイミングで十分な量を水分補給しましょう。

サッカー選手の食事の摂り方:トレーニング中

トレーニング中で最も大切なことは体の筋肉を強く大きくすることであるため、筋力トレーニングの効果を最大限高める摂り方をします。筋肉を鍛えるためには多くのたんぱく質を使うため、意識的に食事に盛り込まなくてはなりません。

たんぱく質の摂取は栄養補助食品であるサプリメントにはできるだけ頼らずに、基本的に食べ物から摂ることを心がけましょう。

トレーニング中に摂りたい栄養素

摂りたい栄養素 効果効能 摂取目安量
たんぱく質 筋肉の形成 体重1kgあたり2g
ビタミンB6 たんぱく質の代謝を補助 1.3mg
糖質 エネルギー源 体重1kgあたり7~10g

トレーニング中は、筋肉をつくったり、筋肉づくりを補助する栄養素を積極的に摂ることで、筋肉を強く大きくする手助けをします。合わせて激しい運動に耐えるため、エネルギーの元となる栄養も十分に摂取しなくてはなりません。

トレーニングに効果的な食べ物を摂り、内面からも筋肉にアプローチしましょう。

トレーニング中のおすすめ食事メニュー

食品の分類 食事メニュー例
主食 親子丼、卵かけご飯
汁物 豚汁
主菜 肉じゃが
副菜 野菜の白和え
牛乳・乳製品 ヨーグルト
果物 みかん

トレーニング中は筋肉づくりに必要となるたんぱく質を多く摂るために、肉類、魚介類、卵、大豆製品、乳製品を多く献立に入れます。

主食の親子丼に使う鶏肉と卵、豚汁に豚肉と豆腐を入れると、1日に必要なたんぱく質量の約2分の1を1食で摂取できます。副菜の野菜の白和えはすりごまを加えると、たんぱく質の働きを助けるビタミンB6が摂れるためおすすめです。

トレーニング中の栄養補助食品

トレーニング中に筋肉を増幅させるためにはたんぱく質の摂取が有効ですが、食事だけでカバーできない分や運動後速やかに栄養補給できないときにはサプリメントを使うことがあります。ただし、サプリメントに含まれる成分でドーピング検査に引っかかることもあるため、安易に使うことは控えましょう

たんぱく質は基本的に食事で摂る努力をして、どうしても必要な場合は販売元に確認してからの使用をおすすめします。

サッカー選手の食事の摂り方:試合前

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試合前の摂り方は試合中のプレーにダイレクトに関わってくるため、消化のよい食材や調理方法を選ぶことが重要です。食事が試合中の運動の妨げにならないために、キックオフの2~3時間前に食事を済ませます。

やむを得ず前の食事から試合まで時間が空くときは、試合30分前に糖質を補給しましょう。試合前は手軽に食べられる食品がおすすめです。

・あんぱん
・バナナ
・エネルギーゼリー

試合前までにしておきたい食事の管理

グリコーゲンローディングの例
試合までの日数 運動量 食事での糖質摂取割合
4日前 減らす 50%程度
3日前 減らす 70%程度
2日前~前日 減らす・休む 70%程度

持久力が必要なサッカー選手は試合開始までにどのくらい糖質が蓄えられているかが重要になります。しかし糖質は約400gしか溜め込むことができないと言われているため、試合の3日前から計画的に摂取しなくてはなりません。

糖質の摂取と運動量を調整することをグリコーゲンローディングと言い、グリコーゲンローディングの効果は主に3つです。

・疲労回復
・すぐにエネルギー源に変換
・体内のたんぱく質を節約

試合前に摂りたい栄養素

摂りたい栄養素 効果効能 摂取目安量
糖質 エネルギー源 体重1kgあたり1~4g
ビタミンB1 糖質の代謝を補助 1.4mg
ビタミンC ストレス軽減 100mg
クエン酸 疲労回復 5~10g

試合当日はエネルギー変換に時間がかからない糖質を摂ることが1番重要です。試合直前にグリコーゲンローディングで蓄えた糖質を最大に持っていくことで、試合で十分な力を発揮できます。合わせて疲労回復効果やストレス軽減効果のある栄養素を摂ることで精神面でも選手を補助します。

試合前に摂る栄養素は試合でのパフォーマンスに直結するため注意しなくてはなりません。

試合前のおすすめ食事メニュー

食品の分類 食事メニュー例
主食 ご飯
汁物 じゃがいもの味噌汁
主菜 魚の塩焼き
副菜 きゅうりの漬物や梅干し
牛乳・乳製品 牛乳
果物 オレンジ

試合前には消化に時間のかかる食材はできるだけ避け、糖質が効率よく摂れて水分補給もできる献立にします。

副菜に水分が多く含まれているきゅうりを使うことで効率的に水分を補給でき、魚は塩焼きにすると、汗で排出される塩分も摂れます。じゃがいもはいも類の中で糖質量は多くないですが、消化が良いため試合前にはおすすめの食材です。

サッカー選手の食事の摂り方:試合直後

試合直後の摂り方は、すばやく糖質を摂取する必要があり、ゲームセット後30分以内に食事をしなくてはなりません。運動後は貯め込んだ糖質が大量に失われていて、糖質が少なくなると体がエネルギー源を欲して筋肉を分解してしまうからです。

試合後すぐの食事が望ましいですが、実際には難しいため、手軽に糖質を摂取できる食べ物をロッカールームに用意しておきましょう。

試合直後に摂りたい栄養素

摂りたい栄養素 効果効能 摂取目安量
糖質 エネルギー源 体重1kgあたり1~1.2g
たんぱく質 筋肉の修復 体重1kgあたり1.2~1.7g
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試合直後はエネルギー補給や筋肉の修復ができる栄養素を摂って、体内のたんぱく質の分解を防ぎます。試合後の栄養補給を怠ると、のちの体づくりに悪影響を及ぼします。

試合直後は糖質を最優先に摂り、たんぱく質も摂れる工夫ができたらベストです。  

試合直後におすすめな食べ物

試合直後は、着替えや移動しながらの食事になるため、片手でも食べられる物を選びます。

・鮭おにぎり
・カステラ
・100%オレンジジュース

おにぎりは菓子パンより脂質が少なく、オレンジジュースは他の飲み物に比べて糖質量が多いためおすすめです。カステラは甘くて食べやすいのでプロのサッカー選手も食べています。コンビニに個包装のカステラも売っているため、上手に活用しましょう。

サッカー選手の食事の摂り方:試合後

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試合後の摂り方は、試合の疲れを翌日に引きずらないために、1~2時間以内には栄養フルコース型の食事をします。試合後の選手の体は大きくダメージを受けていて、十分に疲労回復できすに次の練習を迎えるとケガにつながる恐れがあるからです。

選手の試合翌日以降のコンディションを考えると、実は試合後のほうが試合前に比べて重要といえます。

試合後に摂りたい栄養素

摂りたい栄養素 効果効能 摂取目安量
糖質 エネルギー源 体重1kgあたり7~12g
たんぱく質 筋肉の修復 体重1kgあた1.2~1.7g
クエン酸 疲労回復 10~15g
ビタミンC ストレス軽減 100mg

試合後は試合の疲れをとる栄養素を中心に摂って、激しい運動で壊された体の修復を行ないます。疲労回復効果が期待されるクエン酸は不足しがちな栄養素であるため、意識して摂りましょう。

合わせてストレス軽減効果のあるビタミンCを摂ると、試合時の緊張がとれて十分体を休められることが期待できます。

試合後のおすすめ食事メニュー

食品の分類 食事メニュー例
主食 梅干し入りおかゆ
汁物 野菜スープ
主菜 レバニラ
副菜 ゆで卵、温野菜
牛乳・乳製品 ヨーグルト
果物 オレンジ

試合後は栄養フルコース型でまんべんなく栄養が摂れる献立にします​。選手はハードな運動をして内臓も疲れているため、消化にエネルギーを使いにくい調理方法を選びましょう。

梅干しはオレンジやグレープフルーツに比べて、疲労回復効果のあるクエン酸を多く含む上に食欲も増進してくれます。野菜スープや温野菜は消化がよく、胃に負担をかけずにビタミンを摂ることができおすすめの料理です。

サッカー選手が食べない方が良いものとは?

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サッカー選手は適切な体をつくるうえで、特に3つの栄養を多く含む食品の食べ過ぎには注意しなくてはなりません。

・脂質
・リン酸塩
・タンニン

食べ過ぎに注意する理由は、高脂質な食品は体脂肪の増加につながりやすく、リン酸塩やタンニンはカルシウムや鉄の吸収を妨げてしまうからです。ただし3つの栄養素に限らず、どの食品でも摂りすぎは栄養が偏るため禁物です。

パフォーマンスを落とす食事

激しい運動をするサッカー選手にとって、食べ過ぎるとパフォーマンスを落とす食べ物の例です。

・高脂質な洋菓子や菓子パン
・リン酸塩が多く含まれる炭酸飲料やカップラーメン
・タンニンが多く含まれる緑茶やコーヒー

いずれも必ず食べてはいけないものではなく、どうしても食べたくなった場合はカルシウムや鉄を多く摂ったり、カロリーに気を付けながら食べる配慮をしましょう。

サッカー選手は正しい食生活を身につけよう

サッカー選手は自分に必要な食事量や栄養素を知り、日々の食事の中で実践していくことで正しい食生活が自然に身についていきます。相手と競り合ったときは今までの食事が勝敗を分けるため、選手1人1人が食事を意識して生活しなくてはなりません。

栄養バランスのよい食事を毎日欠かさず3食摂って、試合で勝てる体をつくりましょう。

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