水泳における「蹴伸び」とは
水泳において蹴伸びとは、壁を蹴ったあと、潜水を行う前にとる姿勢のことを指します。
具体的なフォームとしては、手を頭の上で組むように重ねて、手の指先から足先までをピンと伸ばした状態でキープします。 この状態のことをストリームラインといいます。
ストリームライン(streamline)とは、英語で流線形という意味で、水泳では水の抵抗を受けにくいこの流線形のような姿勢のことを指します。 蹴伸びは水泳を行う際には欠かせない動作で、どの種目を泳ぐ際にも蹴伸びを行うため、蹴伸びの練習をしておくことは非常に重要であるということができます。
本記事では、蹴伸びがうまくなる練習方法を、陸上・水中・応用編に分けて紹介します。
具体的なフォームとしては、手を頭の上で組むように重ねて、手の指先から足先までをピンと伸ばした状態でキープします。 この状態のことをストリームラインといいます。
ストリームライン(streamline)とは、英語で流線形という意味で、水泳では水の抵抗を受けにくいこの流線形のような姿勢のことを指します。 蹴伸びは水泳を行う際には欠かせない動作で、どの種目を泳ぐ際にも蹴伸びを行うため、蹴伸びの練習をしておくことは非常に重要であるということができます。
本記事では、蹴伸びがうまくなる練習方法を、陸上・水中・応用編に分けて紹介します。
蹴伸びがうまくなる練習方法(1)陸上トレーニング
蹴伸びは姿勢を保つことが最も重要なコツです。そして、姿勢を保つのにはある程度の筋肉が必要です。
陸上トレーニングとして蹴伸びの姿勢を作ってキープすることで、水の抵抗を受ける水中でも姿勢が崩れない、きれいな蹴伸びをすることができます。水中で練習をする前に、陸上でしっかりと蹴伸びの正しい姿勢を確認しておきましょう。
また、仮に水泳上級者であっても、自宅などの陸上でこれらのトレーニングをすることで、水泳の基盤となる体幹の筋肉を鍛え、効率的に泳ぐことのできる姿勢を洗練させることができます。
陸上トレーニングとして蹴伸びの姿勢を作ってキープすることで、水の抵抗を受ける水中でも姿勢が崩れない、きれいな蹴伸びをすることができます。水中で練習をする前に、陸上でしっかりと蹴伸びの正しい姿勢を確認しておきましょう。
また、仮に水泳上級者であっても、自宅などの陸上でこれらのトレーニングをすることで、水泳の基盤となる体幹の筋肉を鍛え、効率的に泳ぐことのできる姿勢を洗練させることができます。
蹴伸びの陸上練習①立って蹴伸び姿勢
まずは、直立した状態でストリームラインの姿勢をとってみましょう。
片手の甲にもう片方の手のひらをくっつけるように重ね、上の手の親指で軽く下の手を掴みます。
そのまま二の腕が頭の後ろにくるように真っすぐ上に伸ばし、お腹に力を入れて天井から引っ張られるように腕を伸ばします。
この時、ただ腕を伸ばすだけではなく、肩甲骨を使って伸ばすようにするのがコツです。肩甲骨を使うことは水泳の基本ということができるので、基本姿勢である蹴伸び(ストリームライン)でしっかりと肩甲骨が使えるように練習しましょう。
陸上でこの姿勢をとっているだけでも、体幹や肩甲骨のトレーニングになります。その際、横から鏡を見て確認してみましょう。若干背中が反って腕がまっすぐ伸びているのが理想のフォームです。毎日お風呂の鏡や、大きい姿見などを見て練習してみましょう。
片手の甲にもう片方の手のひらをくっつけるように重ね、上の手の親指で軽く下の手を掴みます。
そのまま二の腕が頭の後ろにくるように真っすぐ上に伸ばし、お腹に力を入れて天井から引っ張られるように腕を伸ばします。
この時、ただ腕を伸ばすだけではなく、肩甲骨を使って伸ばすようにするのがコツです。肩甲骨を使うことは水泳の基本ということができるので、基本姿勢である蹴伸び(ストリームライン)でしっかりと肩甲骨が使えるように練習しましょう。
陸上でこの姿勢をとっているだけでも、体幹や肩甲骨のトレーニングになります。その際、横から鏡を見て確認してみましょう。若干背中が反って腕がまっすぐ伸びているのが理想のフォームです。毎日お風呂の鏡や、大きい姿見などを見て練習してみましょう。
蹴伸びの陸上練習②うつ伏せで蹴伸び姿勢
次に、うつ伏せの状態でストリームラインを作ってみましょう。
お腹をつけて立った時と同じように手を重ねて腕と脚を伸ばします。この時、お腹と太腿の一部あたりまでが地面につき、他の部分は少し浮いている状態が望ましく、肘や膝・手足が地面につかないようにキープします。
コツとしては、若干反って、脚を揃えて少し上げるイメージし、腕がきちんと伸びていること、肩甲骨を使えていることを確認しましょう。この体勢を30秒から1分間続けるだけでもある程度のトレーニングになります。プランクなどと同様のスタビライゼーションという、姿勢を保つトレーニング方法です。
立っている姿勢よりも筋肉を使うので、これを毎日行うことは水泳に必要な筋肉を鍛えることに繋がりますよ。
お腹をつけて立った時と同じように手を重ねて腕と脚を伸ばします。この時、お腹と太腿の一部あたりまでが地面につき、他の部分は少し浮いている状態が望ましく、肘や膝・手足が地面につかないようにキープします。
コツとしては、若干反って、脚を揃えて少し上げるイメージし、腕がきちんと伸びていること、肩甲骨を使えていることを確認しましょう。この体勢を30秒から1分間続けるだけでもある程度のトレーニングになります。プランクなどと同様のスタビライゼーションという、姿勢を保つトレーニング方法です。
立っている姿勢よりも筋肉を使うので、これを毎日行うことは水泳に必要な筋肉を鍛えることに繋がりますよ。
蹴伸びの陸上練習③壁に背中をつけて蹴伸び姿勢
次に、自分がしっかりと正しいフォームをつくれているかということを確認するために、壁に背中をつけてストリームラインをつくってみましょう。
背伸びをした状態で姿勢をつくり、壁に指先(・後頭部)・肩甲骨・お尻・かかとがつく状態を目指します。
厳密にはこれらが一直線になる必要はありませんが、できるだけ抵抗を受けないようにするには、身体を真っすぐに、水面に対して平行に保つことは重要であるということができます。
背伸びをした状態で姿勢をつくり、壁に指先(・後頭部)・肩甲骨・お尻・かかとがつく状態を目指します。
厳密にはこれらが一直線になる必要はありませんが、できるだけ抵抗を受けないようにするには、身体を真っすぐに、水面に対して平行に保つことは重要であるということができます。
蹴伸びの陸上練習④真上に跳ぶ練習
次はより蹴伸び(蹴って伸びる)に近づけるため、陸上で地面を蹴り、空中で姿勢を保つという練習を行います。
最初からストリームラインのフォームをつくって跳ぶのではなく、手は特に力を入れずに立ち、膝を少し曲げると同時に胸の前を通って手を組み始め、真上に跳んだ瞬間にストリームラインをつくります。
この時、地面を蹴るのに足の裏のどの部分を使っているか、どの程度脚を曲げるのがよいのかを自分で確認しておくと、蹴伸びを行う際に役に立ちます。落ちてくる時に腕をほどき、再び跳ぶ時に手を組む、ということを繰り返して、キックの練習をします。
最初からストリームラインのフォームをつくって跳ぶのではなく、手は特に力を入れずに立ち、膝を少し曲げると同時に胸の前を通って手を組み始め、真上に跳んだ瞬間にストリームラインをつくります。
この時、地面を蹴るのに足の裏のどの部分を使っているか、どの程度脚を曲げるのがよいのかを自分で確認しておくと、蹴伸びを行う際に役に立ちます。落ちてくる時に腕をほどき、再び跳ぶ時に手を組む、ということを繰り返して、キックの練習をします。
蹴伸びがうまくなる練習方法(2)水中トレーニング
陸上で蹴伸びの姿勢を確認し、キックに使う部分などを確認したら、水中の練習を行います。
陸上でのトレーニングもできるとはいえ、蹴伸びの練習としては、水中で実際に蹴伸びを行うことが最も効率的な練習方法であるということができます。
ただし、もちろん、水泳に必要な筋肉を鍛えることができる陸上のトレーニングを行うことは、水中練習を行っている期間も、蹴伸びを上達させた後にも有効です。
水中では、水の抵抗がどこにかかっているのかを感じながら、陸上練習で確認したフォームを崩さないようにキープすることが重要です。
陸上でのトレーニングもできるとはいえ、蹴伸びの練習としては、水中で実際に蹴伸びを行うことが最も効率的な練習方法であるということができます。
ただし、もちろん、水泳に必要な筋肉を鍛えることができる陸上のトレーニングを行うことは、水中練習を行っている期間も、蹴伸びを上達させた後にも有効です。
水中では、水の抵抗がどこにかかっているのかを感じながら、陸上練習で確認したフォームを崩さないようにキープすることが重要です。
蹴伸びの水中練習①水の抵抗を感じる練習
まずは、蹴伸びの正しいフォームがどれだけ水中で抵抗を受けにくいのかを実感するため、壁をキックしてからさまざまな姿勢をとってみましょう。この練習は、蹴伸びの練習でどこに水の抵抗を受けているのかということを自分で感じて修正していく練習にもなります。
壁をキックした後にばんざいをしてみると、肩・腕が動きやすく姿勢を保つことが難しいということ、手のひらを前に向けて壁をキックしてみると、手のひらに抵抗を受けていることを感じることができます。
次に、壁をキックした後に膝を曲げてみると、太ももに抵抗を受けていることを感じることができます。そして最後に、通常の蹴伸びを行います。
すると、今までよりも身体に水の抵抗を受けにくいことを感じることができます。もし抵抗を感じる場合は正しいフォームで蹴伸びができていないため、陸上で修正しましょう。
壁をキックした後にばんざいをしてみると、肩・腕が動きやすく姿勢を保つことが難しいということ、手のひらを前に向けて壁をキックしてみると、手のひらに抵抗を受けていることを感じることができます。
次に、壁をキックした後に膝を曲げてみると、太ももに抵抗を受けていることを感じることができます。そして最後に、通常の蹴伸びを行います。
すると、今までよりも身体に水の抵抗を受けにくいことを感じることができます。もし抵抗を感じる場合は正しいフォームで蹴伸びができていないため、陸上で修正しましょう。
蹴伸びの水中練習②壁を蹴る練習
蹴伸びは、キックやストロークなどの動作と違い、それ自体で推進力をうみだす動作ではありません。
壁を蹴ったあとのストリームラインにおいては、いかに抵抗を少なくするか、言い換えれば壁を蹴った時にうまれる推進力をいかに残していくかということが重要です。 そのため、壁を効果的に蹴り、より大きい推進力をうみだすということも、蹴伸びにおいては非常に重要であるということができます。
壁を蹴る際には、陸上のジャンプ練習で確認した地面の蹴り方を思い出して蹴ります。 ジャンプをする際、かかとは地面についておらず、つま先と指の付け根で蹴っているはずです。 また、膝を曲げすぎたり、力を入れ過ぎたりするとうまく跳ぶことはできません。
蹴伸びがうまくなる近道として、まずはまっすぐ効率的に筋肉を使って壁を蹴る方法を、繰り返し練習をすることで身につけましょう。
壁を蹴ったあとのストリームラインにおいては、いかに抵抗を少なくするか、言い換えれば壁を蹴った時にうまれる推進力をいかに残していくかということが重要です。 そのため、壁を効果的に蹴り、より大きい推進力をうみだすということも、蹴伸びにおいては非常に重要であるということができます。
壁を蹴る際には、陸上のジャンプ練習で確認した地面の蹴り方を思い出して蹴ります。 ジャンプをする際、かかとは地面についておらず、つま先と指の付け根で蹴っているはずです。 また、膝を曲げすぎたり、力を入れ過ぎたりするとうまく跳ぶことはできません。
蹴伸びがうまくなる近道として、まずはまっすぐ効率的に筋肉を使って壁を蹴る方法を、繰り返し練習をすることで身につけましょう。