
バレーボールのチャレンジシステムとは?バレー用語をわかりやすく解説!
バレーボールのチャレンジシステムとは、公平なジャッジのために導入されたビデオ判定システムです。チェレンジシステムはVリーグでは2016年度から導入、2019年から新システム・ホークアイが使われています。試合中のボールのIN・OUTなど1点を左右する重要な局面での判定に役立っています。
2021.12.16
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バレーボール
バレーボールのチャレンジシステムとは?
via www.photo-ac.com
バレーボールのチャレンジシステムとは、誤審を防ぐために導入されたビデオ判定システムです。ボールのIN・OUTやタッチネットなどで審判の判定に異議がある場合には、競技をしているチーム側から録画映像による再判定を申し出ます。
重要局面でのチャレンジシステムの利用は、テレビ中継などのリプレイで露呈されるジャッジミスに対する視聴者の違和感を解消し、エンターティンメント性を高めることになります。
重要局面でのチャレンジシステムの利用は、テレビ中継などのリプレイで露呈されるジャッジミスに対する視聴者の違和感を解消し、エンターティンメント性を高めることになります。
チャレンジシステム導入の背景
バレーボールの試合にチェレンジシステムを導入した背景には、録画映像技術の進歩があります。
バレーボールの試合ではボールの速度や審判の位置などによって死角が生じるため、主審・副審・線審などの限られた目のみで完璧なジャッジは不可能です。現在の映像技術は近々の映像を何度も簡単に確認することができますので、審判の目だけでは補えない精巧なジャッジを映像にて確認し、試合の公平性を実現しています。
バレーボールの試合ではボールの速度や審判の位置などによって死角が生じるため、主審・副審・線審などの限られた目のみで完璧なジャッジは不可能です。現在の映像技術は近々の映像を何度も簡単に確認することができますので、審判の目だけでは補えない精巧なジャッジを映像にて確認し、試合の公平性を実現しています。
チャレンジシステムを要求できる人
チャレンジシステムを要求できるのは、監督とチームキャプテンのみです。チャレンジシステムには回数制限のルールがありますので、各々のプレーヤーが勝手に申し出ることはできません。
試合の流れを変える大切な局面となり得ますので、基本的には監督が主審にチャレンジを要求します。明らかにミスジャッジである場合や監督が席を外していた場合には、チームキャプテンが代表して要求することも可能です。
試合の流れを変える大切な局面となり得ますので、基本的には監督が主審にチャレンジを要求します。明らかにミスジャッジである場合や監督が席を外していた場合には、チームキャプテンが代表して要求することも可能です。
審判のジェスチャー
via pixabay.com
審判にチャレンジシステムの特別なジェスチャーはありません。
チャレンジシステムが導入された当初、監督は審判にビデオ画面を表す枠のジェスチャーでチャレンジを申し入れていました。現在のルールでは、チャレンジ要求はベンチのタブレット端末のみです。審判はタブレット画面の表示を受けてパソコン画面や大型ビジョンの映像を確認、IN・OUTなどの判定結果を通常のジェスチャーにて周知します。
チャレンジシステムが導入された当初、監督は審判にビデオ画面を表す枠のジェスチャーでチャレンジを申し入れていました。現在のルールでは、チャレンジ要求はベンチのタブレット端末のみです。審判はタブレット画面の表示を受けてパソコン画面や大型ビジョンの映像を確認、IN・OUTなどの判定結果を通常のジェスチャーにて周知します。
チャレンジシステムを要求できるプレー
via pixabay.com
チャレンジシステムを要求できるプレーは、コートのライン判定やプレーヤーの接触判定です。導入当初は一部のプレーに限られていましたが、現在はラリー中にボールがフロアタッチしたか否かもチャレンジシステムの対象となります。
ルールではチャレンジできるのは該当するプレーから5秒以内ですので、監督やキャプテンは自チームのあらゆるプレーに対して素早い判断が必要です。
ルールではチャレンジできるのは該当するプレーから5秒以内ですので、監督やキャプテンは自チームのあらゆるプレーに対して素早い判断が必要です。
ボールのIN・OUT
ボールがコートのエンドライン・アタックラインに対して、INかOUTかのジャッジ要求が可能です。サーブ・スパイク・ブロックなど試合の流れを左右する重要な局面であり点数に直結するため、チャレンジの中でも1番要求される機会の多いプレーとなります。
ボールのIN・OUT判定には、ほこりなどによる見づらさを避けるために実際の画像ではなくCGグラフィックを用いる場合もあります。
ネットタッチとアンテナ接触
via www.photo-ac.com
チャレンジシステムを要求できる内容には、プレーヤーのネットタッチやアンテナタッチ、ボールがアンテナに接触していないか、ボールがアンテナ上部80cm外側を通過していないかの判定があります。
ネットタッチやアンテナの接触は審判の目の前で瞬時に起こるため、ジャッジが難しく誤審につながることも多いプレーです。ネットタッチは主審・副審の死角となることが多いため、映像での判定が役に立ちます。
ネットタッチやアンテナの接触は審判の目の前で瞬時に起こるため、ジャッジが難しく誤審につながることも多いプレーです。ネットタッチは主審・副審の死角となることが多いため、映像での判定が役に立ちます。
ワンタッチとライン踏み越し
ブロックやレシーブのときにボールが手をかすったか否かの判定もチャレンジすることが可能です。またバックアタックのときにアタックラインを超えていないか、サーブでエンドラインを踏んでいないかなどのライン踏み越しやリベロのトスに関する反則行為にもチャレンジを使います。
2018年からはラリー中にボールが床に落下していないかのジャッジもチャレンジできます。
2018年からはラリー中にボールが床に落下していないかのジャッジもチャレンジできます。
Vリーグのチャレンジシステムの変遷
via unsplash.com
Vリーグでチャレンジシステムを初めて試験導入したのは、2016年のV・サマーリーグです。ジャッジするプレーの内容やカメラの台数、ベースとなるシステムの変更などを幾度も重ね、チャレンジシステムは現在のバレーボールの試合には欠かせない存在となりました。
世界では、2012年のロンドンオリンピック後に試験導入されたのが最初です。
独自チャレンジシステムの採用(2016-2017)
2016年、Vリーグではサマーリーグでの試験導入を皮切りに、独自のチャレンジシステムを採用しました。まだチャレンジの対象となるプレーが限られていて、対象プレーはボールのIN・OUTとブロックに対するワンタッチの有無のみです。チャレンジ可能な回数は、各チーム1セットにつき失敗2回まで、成功したチャレンジは回数に含まれません。
新システム・ホークアイの採用(2019-2020)
2019年度、Vリーグは新システムとなるホークアイを採用しました。ソニーのグループ会社が製作したホークアイは、12台のカメラで素早く正確にジャッジできる最新システムでバレーボールの世界的な公式戦や各国リーグで使われています。
チャレンジ可能回数は各チーム1セットにつき失敗3回までと変更、成功したチャレンジが回数に含まれないルールは変わりません。
チャレンジ可能回数は各チーム1セットにつき失敗3回までと変更、成功したチャレンジが回数に含まれないルールは変わりません。
チャレンジシステムの問題点
チャレンジシステムには改善すべき問題点が2つあります。
①チャレンジの時間が試合の流れを止めてしまうこと
②チャレンジの要求がタイムアウト代わりとしてチーム戦略に使われる可能性があること
公平なジャッジをするためのシステムが、試合の流れや選手の士気などジャッジ以外に影響していることは改善すべき問題点となります。
①チャレンジの時間が試合の流れを止めてしまうこと
②チャレンジの要求がタイムアウト代わりとしてチーム戦略に使われる可能性があること
公平なジャッジをするためのシステムが、試合の流れや選手の士気などジャッジ以外に影響していることは改善すべき問題点となります。
公平なバレーボールに欠かせないチャレンジシステム
via pixabay.com
バレーボールのチャレンジシステムは、誤審を防ぎ公正な試合進行をするために重要です。会場の大型ビジョンで審判と同じ画面を観客も見ることができるため、重要な局面で試合をさらに盛り上げるエンターテイメント性に一役買う存在となります。今後もチャレンジシステムの進化から目が離せません。
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