バレーボールのポジションと役割や動きとは?フォーメーションの解説
6人制バレーボールでは、ポジションごとに役割と動きが違います。ウイングスパイカー・オポジット・ミドルブロッカー・セッター・リベロという5ポジションに分類して、その役割と動きを、ルールとフォーメーションを絡めて詳しく解説します。各ポジションの名称や役割を知って、よりバレーボールを楽しんでください。
Writer
公式ライター まる蔵
選手・コーチ・認定審判員と、バレーボールと共に人生を謳歌しています。スポーツやバレーの楽しさをお伝えしたい、そう思いながらweb記事を書いています。
バレーボールのポジションと名称
一般的にチームのエースがフォワードレフトにいる状態で試合を開始することが多くなっていることから、レフトスパイカー=エースアタッカーと呼ばれています。
ポジションの名前
・ネット寄りの3人のポジションを前衛(フォワード・フロント)
・後ろ側に位置する3人のポジションを後衛(バック)
そして、ネットに向かって左側ををレフト・真ん中をセンター・右側がライトになります。前衛と後衛の間の線は、あくまで前後を区別するために引いた線なので、アタックラインとは関係ありません。
前後左右の関係から、「フォワードレフト」「バックレフト」というように組み合わせて6つの位置を特定します。後述するポジションごとの役割は、選手ごとの役割となり、その時点でその位置にいる選手とは異なりますので、その点は注意が必要です。
ローテーションのルールとは?
サーブを打つ前には必ず決められた位置にいることが義務付けられていて、サーブがサーバーの手を離れた時点で、それぞれの役割をこなすべきポジションに移動します。
※サーブを打つ選手は①のポジション
このような理由からバレーボールのフォーメーションでは、レフトスパイカーと呼ばれる選手がいつもフォワードレフトにいられるわけではありません。その時のローテーションによって攻撃体制や守備位置も違ってきます(最高6通り)。このローテーションごとにフォーメーションが決められていることも、バレーボールの面白さの一つといえます。
5つのポジションの役割と動きとは?
【パルプンテ】 4.各ポジションについて
①ウイングスパイカー
②オポジット
③ミドルブロッカー
④セッター
⑤リベロ
ポジション①ウィングスパイカー
チームのエースはこのウイングスパイカーの場合が多く、何よりスパイクを決めることでチームに貢献する花形ポジションです。さらにウィングスパイカーはレセプション(サーブレシーブ)やディグ(スパイクレシーブ)にも参加するため、オールラウンドなプレーを要求されます。
そのためウイングスパイカーに求められる資質は多く、スパイク力はもちろんのこと、レシーブ力も養う必要があります。守備が苦手だとサーブで狙われてしまい、チームの足を引っ張るばかりでなく自分のテンションまで下がってしまいます。
ウイングスパイカーの役割と動き
自分を含めて誰かがレセプションを行ったら、すぐに開いてトスを待ちオープンスパイクを打って得点にする。
高いトスだけではなく、ミドルブロッカーの頭上を越えた平行トスを打つことも戦略上必要になってきます。また、バックポジションの場合は、パイプ攻撃と呼ばれるバックアタックを要求される場合もあります。ウイングスパイカーは攻撃の中心となるスパイクのスペシャリストです。
バレーボールのポジション②オポジット
現在ではまず見られませんが、昔は二人のセッターがコートの対角に位置して、前衛のセッターがトスを上げてもう一人はレシーブをするという体制がとられていました。それではチームの攻撃パターンが狭まってしまうので、現在ではセッター以外の選手は全て攻撃に加わるという流れになっています。
オポジットの役割と動き
スーパーエースとして攻撃に特化したポジション
ウイングスパイカーがレフトに位置することが多いので、オポジットはライトの場合が多くなり、おのずとサウスポーの選手が有利になります。その理由としては、バレーボールでは自分の利き手方向からのトスの方が打ちやすいという特性があげられます。
また、オポジットはバックに下がった時はバックアタックという重要な役割を担います。そのため、守備力は多少劣ってもより攻撃力のある選手がオポジットポジションに入るパターンが多くなっています。
バレーボールのポジション③ミドルブロッカー
しかし、ブロックというのは相手スパイカーの力に負けないことなどいくつもの資質が要求されます。なので、単に身長が高いだけでは充分にミドルブロッカーの役割を果たすことができません。また、相手チームのトスやスパイカーの動きを読んで素早くブロック態勢に入らなければならないことから、瞬発力や判断力なども重要になってきます。
ミドルブロッカーの役割と動き
ブロックとクイック攻撃
ブロックに求められるのは、スパイクをシャットすることだけではありません。ワンタッチを取ってスパイクの威力を減らしてディグしやすくすることや、壁を作ってスパイクコースを限定することも大切な仕事です。そういう意味では、ミドルブロッカーは守備の要とも言えるのです。
また、低く短いトスを打つクイック攻撃も、ミドルブロッカーの大切な役割です。
ポジション④セッター
バレーボールでは3回のタッチで相手コートにボールを返すのが基本なので、おのずとセッターは全てのポジションの中で一番ボールに触れることが多くなります。レシーブが乱れてもスパイカーにトスを上げなければならないことから、敏捷性や柔軟性など優れた身体能力が求められ、また常に冷静にチームをまとめる役割も担っています。セッターは、難しいけれどとてもやりがいのあるポジションだといえるでしょう。
セッターの役割と動き
スパイカーにトスを上げる
セッターの動きとしては、まず守備の際にワンカットに加わらないこと。最初のボールをレシーブしてしまうとトスを上げることができません。そしてチームの誰かがレシーブをしたらすぐにネット前・コート中央付近に移動してトスを上げる体制に入ることが重要です。
そのためセッターには高い運動能力・司令塔としての頭脳や判断力が要求され、性格も冷静である事が求められています。
ポジション⑤リベロ
リベロの役割と動き
できる限り自分がレセプションやディグをする。さらにレシーブをする。
リベロの主な役割としては、できる限り自分がレセプションやディグを行うこと、そして優れたレシーブ力で落ちそうになるボールや逸れたボールを拾うことです。
実はバレーボールでリベロになる選手は、スパイクやトスなども上手いにも関わらず身長が足りなかったというケースが多くみられます。リベロはその身体能力と気合でチームを救う守護神なのです。
バレーボールの各ポジションの役割をしっかり意識しよう!
最後になりましたが、バレーボールでは全ての選手が担わなくてはならない役割があります。それはレシーブです。リベロがレシーブの中心とはいえコート内全てのボールを拾うわけにはいきません。バレーボールの試合に勝つためにはまずは守備です。スパイカーだからといって、決して基本のレシーブをおろそかにしてはいけないということを追記しておきます。
商品やサービスを紹介いたします記事の内容は、必ずしもそれらの効能・効果を保証するものではございません。
商品やサービスのご購入・ご利用に関して、当メディア運営者は一切の責任を負いません。