サッカーのハイプレスとは?戦術的メリットと練習方法を解説!
サッカーのハイプレスとは敵陣から守備をすることで相手を敵陣に押し込み、高い位置でボールを奪い得点につなげる戦術のことです。サッカーのハイプレスの戦術的メリットは攻守において敵陣でのプレー時間が長くなることで、ハイプレスは守備の機会を減らし、攻撃の機会を増やします。
2022.11.23
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サッカー
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サッカーのハイプレスとは?
サッカーのハイプレスとは、守備を相手陣内の高い位置からおこなう戦術のことです。ハイプレスは敵陣でボールを奪うため、フォワードに守備の貢献を要求します。
ハイプレスサッカーの意味
ハイプレスサッカーの意味は高い位置でボールを奪うサッカーで、英語表記のhighpressは高い圧力と訳します。サッカーの守備はゴールを守る守備とボールを奪う守備に分けられますが、ハイプレスサッカーとはボールを奪う守備のなかで失点を減らすサッカーに該当します。
1950年代までのサッカーは攻撃と守備が分業制でフォワードが守備をすることはありませんでした。
オランダ代表が1974年ワールドカップで見せた攻守一体型サッカーがハイプレスの礎を築き、1980年代ACミランのゾーンディフェンス戦術がハイプレスを進化させました。
ハイプレスの戦術の特徴
ハイプレス戦術の特徴は、相手を自陣ゴールから遠ざけて失点リスクを減らし、高い位置でボールを奪うことで得点チャンスを増やすことです。ハイプレス戦術は、比較的平均年齢の若いチームに採用されることが多いです。
メリット
ハイプレス戦術のメリットは3つあります。
・相手のビルドアップに自由を与えない
・敵陣ボール保持率が高まり失点リスクの軽減
・ショートカウンターにつなげやすい
ハイプレス戦術は、敵陣でプレーすることが攻守にメリットをもらたらします。
・相手のビルドアップに自由を与えない
・敵陣ボール保持率が高まり失点リスクの軽減
・ショートカウンターにつなげやすい
ハイプレス戦術は、敵陣でプレーすることが攻守にメリットをもらたらします。
デメリット
ハイプレス戦術のデメリットは3つあります。
・体力の消耗度合いの高さ
・ロングボールへの弱さ
・ドリブルで抜かれたときのもろさ
ハイプレス戦術の弱点は、ディフェンスラインの背後に大きなスペースができることです。ロングボール・ドリブルで自陣ゴール前まで守備ラインを構築する前に攻め込まれると失点リスクが高まります。ハイプレスは、空転すると体力を消耗して自らピンチを招いてしまい、意味のない守備となります。
・体力の消耗度合いの高さ
・ロングボールへの弱さ
・ドリブルで抜かれたときのもろさ
ハイプレス戦術の弱点は、ディフェンスラインの背後に大きなスペースができることです。ロングボール・ドリブルで自陣ゴール前まで守備ラインを構築する前に攻め込まれると失点リスクが高まります。ハイプレスは、空転すると体力を消耗して自らピンチを招いてしまい、意味のない守備となります。
ハイプレスのやり方
ハイプレスのやり方は2つに分けられます。
・相手のビルドアップ阻害のためのプレス
・ボールを奪われた後のカウンタープレス
相手のビルドアップ阻害のためのプレスはマンツーマン型、ゾーン型の2つに分けられます。ハイプレスのやり方に共通する重要点は、相手をどこに追い込むかをチームで共有することです。相手の追い込む方向は、縦を切るインサイドカットと外を切って中に誘導するアウトサイドカットに分けられます。
・相手のビルドアップ阻害のためのプレス
・ボールを奪われた後のカウンタープレス
相手のビルドアップ阻害のためのプレスはマンツーマン型、ゾーン型の2つに分けられます。ハイプレスのやり方に共通する重要点は、相手をどこに追い込むかをチームで共有することです。相手の追い込む方向は、縦を切るインサイドカットと外を切って中に誘導するアウトサイドカットに分けられます。
マンツーマン型
ハイプレスのマンツーマン型とは、相手のビルドアップに対してマークを明確に設定し、人に対してプレスを仕掛けます。マンツーマン型のハイプレスの弱点は、1対1で負けてドリブルで抜かれてしまった場合に守備組織の前提が大きく崩れてしまうことです。
マンツーマン型は、1人が後方に人数を余らせて、最前線の選手が2人分のマークを担当するやり方をすることが多いです。
マンツーマン型は、1人が後方に人数を余らせて、最前線の選手が2人分のマークを担当するやり方をすることが多いです。
ゾーン型
ハイプレスのゾーン型とは、相手が守備隊形の中に入りこんできた瞬間に囲んでボールを奪う戦術です。選手が守備をするエリアを設定し、守備隊形を崩さずにじりじりとボールホルダーにプレッシャーを仕掛けます。
ゾーン型のハイプレスの弱点はサイドチェンジで、ゾーンの中間ポジションを経由してサイドを変えられたり、ロングボールで逆サイドまで展開されると防衛ラインが下がってしまいます。
ゾーン型のハイプレスの弱点はサイドチェンジで、ゾーンの中間ポジションを経由してサイドを変えられたり、ロングボールで逆サイドまで展開されると防衛ラインが下がってしまいます。
2014年ブラジルワールドカップで優勝したドイツ代表が用いたのが、ゾーン型のハイプレス戦術でドイツではゲーゲンプレッシングと呼びます。
ネガティブトラディション
ボールを奪われた後の切り替えのことをネガティブトラディションといいますが、ネガティブトラディション時に仕掛けるハイプレスのことをカウンタープレスといいます。
カウンタープレスでは、ボールを奪われた選手がファーストディフェンダーに変化して、すぐに守備に切り替えることと、チームで相手を誘導してボールを奪う場所を設定することが重要です。
カウンタープレスでは、ボールを奪われた選手がファーストディフェンダーに変化して、すぐに守備に切り替えることと、チームで相手を誘導してボールを奪う場所を設定することが重要です。
グアルディオラ監督が率いたFCバルセロナのカウンタープレスには、5秒ルールが設定されていました。FCバルセロナは、ボールを奪われてから5秒間はハイプレスを仕掛け、5秒で奪えなければ守備組織を整えるために相手の攻撃を遅らせます。5秒といった明確な基準がネガティブトラディションのチームの意思統一に役立ちました。
カバーシャドウ
カバーシャドウとは、1人で2人の選択肢を奪う守備の動きのことです。カバーシャドウは、背中でマークしている選手へのパスコースを切りながらボールホルダーに寄せていくことで、1人で相手の2人を監視することができます。
前線の選手のカバーシャドウが、後方の選手にボールの取りどころを与え、ディフェンスラインを高く設定できるようにします。
ハイプレスの練習方法
ハイプレスの練習方法には基礎的なものと戦術的なものがあります。基礎的なハイプレスの練習方法は、集団でパスコースを切って、ボールを奪うことを体に染みつけるようにおこないます。戦術的なハイプレスの練習方法とは、相手チームのスカウティングに基づいた実践的な練習方法です。
鳥かご
鳥かごは、一般的にはボール回しの練習に用いられていますが、守備でボールを奪うための基礎的な練習の役割も果たしています。
鳥かごの守備練習では、攻撃側の選択肢を限定して次の展開を予測し、ボールを刈り取ります。鳥かごは、ボールを奪うためのメカニズムが詰まった、もっともシンプルにハイプレスの基礎を確認できる練習方法です。
鳥かごの守備練習では、攻撃側の選択肢を限定して次の展開を予測し、ボールを刈り取ります。鳥かごは、ボールを奪うためのメカニズムが詰まった、もっともシンプルにハイプレスの基礎を確認できる練習方法です。
戦術練習
ハイプレスの戦術的な練習では、実際の試合を想定してハイプレスの方法を確認します。プロのサッカー選手は、必ず相手のシステムとビルドアップのやり方にあわせたハイプレスの方法を練習してから試合に臨みます。ハイプレスの練習では、相手のビルドアップのパターンを予測して、ゲーム形式で動き方を確認しましょう。
ハイプレスに必要な能力
ハイプレス戦術をおこなうために必要な個人能力は5つあります。
・守備の戦術理解度
・スタミナ
・スピード
・ボール奪取能力
・切り替えの速さ
5つの個人能力が揃った選手がハイプレス戦術をおこなうことで、機能が効果的にアップします。
・守備の戦術理解度
・スタミナ
・スピード
・ボール奪取能力
・切り替えの速さ
5つの個人能力が揃った選手がハイプレス戦術をおこなうことで、機能が効果的にアップします。
サッカーの進化にハイプレス戦術は欠かせない
現代サッカーでハイプレス戦術は選択肢の1つで、できるのがあたり前と考えられています。近年では、サッカーの攻守一体化が進みゴールキーパーが攻撃に参加するチームが増えたため、フォワードからボールを奪うための守備が重要視されはじめました。
サッカーは、11人全員が高い能力レベルであることが求められるため、ハイプレス守備ができないレベルのフォワードでは、プロになることはむずかしいと考えられるでしょう。
サッカーは、11人全員が高い能力レベルであることが求められるため、ハイプレス守備ができないレベルのフォワードでは、プロになることはむずかしいと考えられるでしょう。
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