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サッカーのポジションを徹底解説!【それぞれの役割と適性・性格】

サッカーのポジションを徹底解説!【それぞれの役割と適性・性格】

サッカーのポジションにはそれぞれに与えられた役割や動き方の基本があり、またチーム戦術によってそれらが変わってくるものです。ポジションごとの違いや、そのポジションへの適性、性格的な面での向き不向きなど図を元に解説していきたいと思います。

2022.10.20 サッカー
Index

サッカーのポジションのポイント

 (5856)

サッカーは自由なスポーツとよく言われますが、これには様々な意味合いが含まれていて、決してプレイヤーが好き勝手にしていいというわけではありません。

サッカーの広大なピッチを11人で攻め、守るためには役割分担が大切なのです。しかし役割に縛られすぎると相手の戦術への対応に柔軟性が無くなります。サッカーで勝つためには多種多様な戦術を試合の状況に合わせて切り替えていくのが重要になってきます。

サッカーの試合中の戦術的な役割変更やポジションチェンジ、オフェンスとディフェンスの比重などを判断し実行するのは、ピッチに立つ選手達個人個人の裁量によるところが大きいのです。その意味で「サッカーは自由」なのです。監督やコーチが指示できるのはチームとしての大まかな方向性や、ピッチ外からわかるようなデータや情報を元にしたアドバイスのみで、最終的な判断は選手が自発的に下さなければなりません。

サッカーのポジションや役割、動き方についての知識や理解が、ピッチ上での戦術的な判断の材料になりますから、性格や適性を含めたチームメンバーの情報や戦術の解説とともに、頭に入れておくことで、様々な場面で最適な戦術的判断を下せるようになるでしょう。
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サッカーのポジションの名前

 (5857)

サッカーのポジションにはフォーメーション的な区分と役割による区分があり、それによってポジションの名前が決まってきます。

しかし厳密な区分があるわけでもなく、その役割や位置なら必ずその名前で呼ばなくてはならない、というほどの厳しい括りはサッカーにはないので、自分の呼びやすい名前、好きな名前で呼ぶのは問題ありません。

ですが、サッカーの戦術的なコミュニケーションを行う際はお互いの考えを伝えあうためにも、チーム内である程度ポジションの名前を決めておいた方が理解し合えると思います。

サッカーのポジション解説においても筆者の知識に基づいて名前を記述しますが、これが絶対ではないので、役割や動き方の内容で覚えておいたほうが良いでしょう。

サッカーのポジションの適性と性格

 (5860)

サッカーのポジションに対する理解を深めてもらうために、便宜上解説の中では適性や向いている性格などを述べますが、名前の項目と同様にこれはあくまで目安でしかありません。サッカーのそれぞれのポジションにおける役割や動き方を考える上で、このような適性や性格が向いていると言えるだけのことで、必須な要素ではありません。

サッカーは自由なスポーツだと前述しているとおり、各人は自由にポジションを選び上達していきましょう。やはり自分が憧れる好きなポジションをこなす方がサッカーは楽しいですし上達も早いでしょう。

ただ自身のポジションの役割や動き方しか知らない、他のポジションについて知識がないというのではサッカーチームの一員としては問題です。お互いがお互いの役割や動き方を知った上でなければ、ディフェンスにおいてもオフェンスにおいても連携をとって組織を構築するのが難しくなるでしょう。

サッカーのポジション①フォワード

 (5862)

サッカーにおいてはオフェンスの中心で、勝利のために得点する役目を担うのがFWです。

「トップ」「ストライカー」「ポスト」など名前がありますが、2トップと1トップでは求められる役割がかなり違ってくるのでそれによって名前も変わってきます。
オフェンスの中心とはいえ現代サッカーではディフェンス時の貢献も求められてきており、純粋なストライカータイプでディフェンスを行わないような選手は、非常に限られてきています。
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サッカーのポジション①フォワードの解説①

役割と動き方の解説と図

 (5870)

チームのオフェンスのフィニッシャーとして得点を奪うのが最大の役割ですが、この役割を全うするためには、加えて得点チャンスを作り出す動き方も出来なければなりません。

まず基本的な動き方として図にあるように、ボールを引き出す動き方と裏に抜ける動き方が大事になってきます。味方のパスを受けやすいポジショニングを心がけ、楔の縦パスをキープしたりワンタッチで落としたりしてオフェンスの起点になり、チャンスであれば裏に抜けてフィニッシュを狙うのが一連の動き方になります。

長身のFWであれば、相手DFとの競り合いに優位ですからロングボールのターゲットになると良いでしょう。味方の中盤や最終ラインがルックアップするのに合わせて、相手DFの前に動き出し、そのDFを背中で背負うようにポジションをとり、ロングボールを引き出します。

とにかく走り動いて、絶えず味方のパスコースを作り出し、チームのオフェンスを活性化するのが大事な役割となります。また動き回ることでマークをされにくく、中盤の味方が走り込むスペースを作ることにもなります。

サッカーのポジション①フォワードの解説②

オフェンスとディフェンスの解説

オフェンスに関する動き方については前述しましたので、ディフェンス時の動き方について解説します。

ディフェンスにおいてはサッカーの基本的なポジションにこだわらず、少しズレた中途半端なポジションから、ボールホルダーの死角を狙うプレスが有効です。

この中途半端なポジションからのプレスで味方と一緒にボールホルダーを囲い込むのがまず一つの役割で、もう一つの役割は相手のパス回しの方向を限定しながらサイドに押し込めるというものがあります。

左右をはっきりさせたプレスをする事で、後ろのポジションの味方がパスの行き先を予測しやすくなり、タッチライン方向へ包囲を狭めて行きやすくなり、相手が前へボールを運ぶのを防げるようになります。結果的に相手の最適なプレーを選択する時間を奪えれば、パスミスを誘発させることができるからです。

追い込まれた相手がキーパーへのバックパスを行った場合は、プレスからの流れでキーパーまで追いかけるのも大事な役割です。キーパーにプレスをかけることでボール処理のミスを誘えれば、瞬時に決定的なチャンスを得られる可能性が非常に高まるので、サボらずにしっかりとプレスかけることが大事です。

サッカーのポジション:FW解説③

性格と適性の解説

サッカーのFWに必要な適正としては、まず走力が挙げられるでしょう。足の速さはそのままオフェンス時の裏抜けやディフェンス時のプレスの速度に直結しますから、サッカーのFWとして足が速いことのメリットは多種多様にあります。

次に考えられるのはフィジカル面の強さです。とりわけ身長が高いことはフィニッシュのみならずポストの役割として有効で、サッカーにおけるチームの戦術にオプションを加えられるという大きなメリットがあります。

性格の面からサッカーのFWについて考えると、一番に挙げたいのは失敗を恐れないメンタルの強さでしょう。サッカーを少々哲学的に解説すると、「ディフェンスが完璧ならば得点は入らない」と言えると思います。つまりオフェンスの試みの大半は失敗で終わる前提なのですね。ディフェンスが常に最適な対応を行うならば、オフェンスは常に失敗ですから、フィニッシャーであるFWは失敗を繰り返すポジションだということです。

サッカーにおいては、この失敗の中で一度でも成功すれば得点ですから、その少ない成功を掴むために数多くの失敗を乗り越えて有効なプレーや動き方を模索する精神力がFWには必須であると言えるわけです。そのような姿勢でプレーを行い、精神的な面でオフェンスを支えるのも、FWの大事な役割なのです。

サッカーのポジション②ウィングの解説

 (5863)

現代サッカーではあまり見られない、サイドからのオフェンスの中心的役割を担うポジションで、「ウイング」「ウインガー」「サイドアタッカー」「サイドハーフ」などの名前があります。

何故現代サッカーでは見られないかと言いますと、WGはFWのようにサイドの高い位置で張って、サイドからの攻撃に特化したポジションだからで、つまりディフェンス面の役割をある程度免除された役割だったからです。

現状のトレンドのサッカー戦術で、サイドのアタッカーがディフェンスにあまり参加しないのはバランスが崩れやすく危険なため、徐々にウイングからサイドのMFへとポジションを下げていった歴史があるんですね。

それでも強豪サッカークラブでは、オフェンス面で世界最高レベルの選手をウイングのポジションに起用している場合もありますが、この場合そのディフェンス面での不安を、後ろのポジションがよりディフェンスに比重をおいて支えるという役割構成にして補っていたりします。

サッカーのポジション②ウィングの解説①

役割と動き方の解説と図

 (5871)

サイドからのチャンスメイクによって得点に繋がるプレーを行うのが最大の役割で、そのために求められる動き方は担当する選手のスキルによって変化します。図にあるようにサイドでボールを保持した場合、いくつかの選択肢が生まれます。

ドリブルによる突破やサイドの裏のスペースに抜け出るスピードに優れた選手であれば、サイドからのクロスによって中央の味方にシュートチャンスを与える役割が主な動き方になるでしょう。サッカーでは特に「クロッサー」という名前で呼ばれたりします。

シュートスキルに優れるが体格的に劣り、中央でマークされると持ち味を発揮できないような選手であれば、ウイングポジションでボールを受け、中央に持ち込みながらのシュートorラストパスの役割を行ったりします。スタートポジションをサイドにする事で、比較的フリーの状態で前を向かせることで決定的な役割をこなしてもらうという考え方です。
このようなプレーを「カットイン」と呼び、現在のサッカーのオフェンス戦術の基本に組み込まれている要素で、「サイドアタッカー」という名前で呼ばれる役割の重要なタスクとなっています。
サッカーでは、このプレーのために左サイドに右利き、右サイドに左利きの選手を逆足配置する場合があります。カットインしていった先でのシュートはサイドとは逆の足で行うためで、役割がクロッサーの場合であればサイドと同じ利き足の順足配置になります。
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サッカーのポジション②ウィングの解説②

オフェンスとディフェンスの解説

 (5879)

現代サッカーでは、ウイングもFWと同様にしっかりとディフェンス参加しなければなりませんので、プレスによる追い込みを意識したポジション取りを行いましょう。またFWよりも分担範囲がサイドに絞られている分、より深くまで戻って、サイドバックとともにサイドのディフェンスを安定させなければなりません。

また図のように逆サイドのウィングと連動し、片方が下がったら片方が前に張るなどしてバランスをとっておけば、カウンターやビルドアップ時にサイドチェンジが狙えますし、FWが孤立する状況になりにくく出来ます。

サイドハーフというよりウィングという役割の方が大きいチームであれば、前に残ることで相手SBの上がりを抑える狙いも持っていいと思います。相手にとって脅威になるドリブル技術やキープ力があれば、この方が効果的な場合も多々あります。

前述したようなサイドチェンジによりカウンターアタックを行う際は、そのオフェンスの中心にならなければ、ウイングとしての役割を果たしているとは言いにくいですね。

サッカーのポジション②ウィングの解説③

性格と適性の解説

ウィングはサイドが主戦場ですから、サッカーにおける1対1を数多くこなす必要があります。抜き去るためのスピードも重要ですが、それ以上にドリブルやトラップなどのボールコントロール技術が高い水準にあることが大事です。

ポゼッションを行う際も、サイドで一旦溜めることやサイドでドリブルによる前進によってギャップを作り出したりしますが、ここで簡単にボールを奪われると、逆に味方のピンチを招いてしまうので、確実なキープ力も必要だと言えます。

また、サイドでボールを受けることの多いウィングには、中盤の選手のような360度をカバーする広い視野は必要なく、タッチライン外を切り捨てた180度の視野があれば問題ないでしょう。

性格面からいえば、ドリブルによる突破がより脅威になるような、ゴールへ突き進む強気さがあるといいと思います。1対1を避けたり、ドリブルによる動き方がゴールから遠ざかる弱気なものでは、サッカーの激戦区のサイドで、攻防を制することが難しくなってしまうでしょう。

サッカーのポジション:OMF解説

 (5864)

サッカーでの花形ポジションと言えるOMFですが、日本では「トップ下」という名前で呼ぶ方が定着してますので以下そう呼びます。

このポジションは担当する選手の適性や性格で役割ががらっと変わりますし、チーム戦術においても全く違う役割や動き方になるので、非常に理解が難しく、また選手の能力に依存し過ぎるポジションですから意図的にスポイルすることで戦術の汎用性を高めたりします。

一昔前のサッカーであれば、このポジションに「10番」つまりエースナンバーをつける選手が配置されていたこともあり、今でも人気が高いポジションでもあります。
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サッカーのポジション③OMFの解説①

役割と動き方の解説と図

サッカーにおけるトップ下の役割は前述したようにチーム戦術やその選手の適性、スキルや性格などで多岐に渡るので、実際に解説すると非常に複雑になります。ですからここでは最もポピュラーだと思えるオフェンス時の動き方をご紹介します。

トップ下のポジションにおいて、どのようなチーム戦術でも求められる役割は相手ゾーンのブロックの間に入り込んでボールを受けるという役割です。

図にように中途半端なポジションにふらっと入る動き方を常に行い、相手のディフェンスに揺さぶりをかけるわけです。図でいえば、このポジションで受け、前を向くだけで、相手最終ラインのFWをマークしていないCBは前に出ざるを得なくなり、FWやサイドアタッカーが走り込むギャップを生み出します。図のように前に出てこなければフリーでミドルシュートを狙えますから、この動き方ひとつで主導権を握れるわけです。
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基本はこのような役割と動き方で、味方のオフェンス戦術のための穴を作り出すのがトップ下というポジションです。

サッカーのポジション③OMFの解説②

オフェンスとディフェンスの解説

オフェンスについては前述したのでディフェンスについての解説になりますが、大筋でFWと同様のプレス意識で問題ありません。

しかし、トップ下がフォーメーション上マッチアップするのは、相手のボランチやアンカーになりますから、まずこの相手に自由を与えないようなプレスが行えるとチームは非常に助かります。

アンカーやボランチなどのMFはビルドアップやポゼッションの中心的役割ですから、ここに積極的なプレスを行う動き方をすることで、相手の攻撃を高いポジションから制限出来るのです。

ではありますが、トップ下はオフェンスの柱ですから、あまりにディフェンスでスタミナを消耗品するのも戦術上よろしくはありません。周囲との連携を取りながら、効果的に休んでおくのも大事な役割だと言えます。

サッカーのポジション③OMFの解説③

性格と適性の解説

スルーパスやミドルシュート、1.5列目からの飛び出し、ゾーンの間で受けるテクニックなど様々なプレイを高水準で行えなければ役割が務まりませんから、やはり「10番」的なチームのエース選手であることが適性だと言えます。

筆者の個人的な意見では、相手を崩すための動き方や戦術的なセンスに優れているならば、運動量やディフェンスの献身的なプレスで貢献出来ますから、スキルにこだわる必要もないかと思います。

と言うのも、どうしてもポジションの役割上オフェンスに比重を置きすぎてチームバランスを壊しやすいポジションでもあるからです。現在のサッカーの主流のフォーメーションでトップ下という概念が消えつつあるのは、ここに原因があるかもしれません。

性格面で適性を考えると、そのときの局面を俯瞰してイメージできる創造性がある方が向いていると言えます。具体的に言うと、人と違うことを好む性格でしょうか。

オフェンスの肝は相手の予測とタイミングを外す意外性ですから、オフェンスの中心としてパスやドリブルなどで違いを出すことにこだわる方が、トップ下らしい選手になれると思います。

サッカーのポジション④CMFの解説

 (5865)

現代サッカーでは「インサイドハーフ」という名前が流行っていますが、求められる役割に一番近い名前は「センターハーフ」だと思います。
まさにサッカーのピッチ上の中央にポジションを取り、ディフェンスを助けオフェンスの起点となるべきポジションで、サッカーにおけるあらゆるプレイを行わなければならない上に、常にチームバランスに注意を払い、勝利のためにチームを支えつつ自身も得点を狙ったり決定機を演出するなど、非常に忙しく様々な役割を同時にこなさなければならないポジションでもあります。

サッカーのポジション:CMF解説①

役割と動き方の解説と図

 (5874)

最優先でこなすべき役割は、チームを機能させる動き方を試合終了までやり続けることでしょう。

試合中に目まぐるしく攻守が変わる度に前に出たり後ろにさがったりと、最終ラインと前線の間を効果的に埋めることで、オフェンスもディフェンスも円滑に機能するようにな動き方が大事です。また図のように左右の動きでスペースを埋めることも大切です。

またトップ下を置かない戦術の場合、トップが動いた後のスペースに飛び込んで、トップ下のように中途半端な隙間で受ける役割をしたり、トップを追い抜いて飛び出すことで得点を狙ったり相手最終ラインを下げてトップやウィングのカットインを助けたりする動き方も重要な役割になります。

サッカーのポジション:CMF解説②

オフェンスとディフェンスの解説

オフェンスにおいてはトップ下の役割を担いますが、ディフェンス時はFWやWGとともにボール奪取のためのプレスを行う役割があります。

しかし、センターハーフが自身の担当ゾーンを離れすぎると、バイタルに侵入されやすくなりますから、プレスの意識をどこまで持った動き方をするべきかは、周囲の味方の位置や相手のポジションによって適時判断しなければなりません。

アンカーがしっかりとバイタルをケア出来ているようならば、前線とのサンドによって奪うためのプレスが必要ですが、そうでなければアンカーの横まで下がってスペースを埋める方がディフェンスとしては良い場合もあります。

いずれにしても、オフェンスとディフェンスが入れ替わる際に、最適な動き方が出来るように、状況判断を的確に行えなければいけないと言えます。

サッカーのポジション:CMF解説③

性格と適性の解説

サッカーにおいてセンターハーフはチームのまさに中心的な役割ですが、かといって自身で積極的にゲームを動かそうとするよりは、バランスを保ちながら味方を効率よく使う意識があった方が良いでしょう。

そのために大事な適性として視野の広さはとても重要だと言えます。絶えず首を振って周囲の状況を確認する慎重さがないと、ボール奪取される危険性が高まりますし、ポゼッションにおけるパスミスが増えることになります。

また役割上常に動いてチームのバランスをとるわけですから、チームが間延びしないように最後まで走れるスタミナが欲しいところです。サッカーでは走れなくなる選手が出始めると全ての戦術が成り立たなくなってしまいます。
性格面での適性を述べると、トップ下の役割もこなすことから意外性を生み出す創造力が必要ですが、その違いをどの場面で出しどの場面では出さないのか、しっかりとしたリスクマネージメントを考えて使い分けられる判断力が大切だと思います。
一言で言うと「慎重かつ大胆」な性格であれば、難しいポジションであるセンターハーフの役割や動き方をこなせるでしょう。

サッカーのポジション:DMF解説

 (5866)

センターハーフと同じようにサッカーではチームの中心を担うポジションですので、それだけに人気や知名度が高く、名前も沢山あります。

「レジスタ」「ボランチ」「アンカー」「ビボーテ」「インコントリスタ」などなど名前がありますが、総じてCMFやDMFのポジションの名前として使われており、ディフェンスに比重を置くか、オフェンス面での役割も担うかで使い分ける必要がありますが、この記事ではボランチの名前で述べていきます。

ポジションの位置がフォーメーション上では重心の位置のような場所で、まさにチームの中心軸としての役割や動き方が求められます。
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サッカーのポジション:DMF解説①

役割と動き方の解説と図

 (5875)

基本的にボランチは最終ラインの前のポジションから動かずに前後し、左右のパスを左右に散らし、前後のパスを前後に繋ぐといった、パスワークの経由地点としての役割がメインとなります。

サッカーにおいてボランチがあまり動かないのは、常に一定のポジションにいることでパス回しの軸を作ることもありますが、ボランチのいる地点が俗に言うバイタルエリアであるからということが関係しています。

このバイタルのスペースに常に注意を払うことで、オフェンスの失敗からディフェンス開始時点での決定的なピンチを防ぐ役割をこなしているのです。図のような場合にプレスのために前に出てしまうと逆サイドの選手がバイタルに侵入してボールを受けてしまいます。この危険を冒すよりは、バイタルに残って侵入しにくくしておく方が、守備面では安全性が高いわけです。このようにサッカーではバイタルを非常に重要視しながらディフェンスを行います。

逆に言えば、他中盤が戻ってサポート出来ていないのにボランチが定位置から釣り出されてしまうようでは、ボランチが自身の役割への理解が足りず、ディフェンスとしては危険で問題があると捉えていいでしょう。

サッカーのポジション:DMF解説②

オフェンスとディフェンスの解説

オフェンスにおいてボランチがただのリンクマンでいいのかはチーム戦術による役割でかなり違ってきますが、ダブルボランチでバイタルエリアのケアを行う戦術であれば、片方が残り片方は前に出てセンターハーフの行う役割や動き方をする必要があります。

ダブルボランチを採用するフォーメーションであれば、トップ下の役割を担うポジションを置いている場合がほとんどですので、このポジションと効果的に絡む動き方を行いましょう。

また、ロングパスに自信があるならば、一本のパスで局面を打開しつつ相手のゾーンを崩せるの、オフェンスに幅が出るでしょう。同様にロングシュートが的確に放てるならば、守備的でありながら攻撃のオプションになれます。

サッカーのディフェンスにおいてはバイタルのケアが優先ですが、これは前線の味方のプレスがある前提の話で、相手ボールホルダーにプレスがかかってない状態で、バイタルのスペースを消していても、相手は自由に最適なパスをタイミングよく出せるので意味があまりありません。

必要に応じ、最終ラインと声を掛け合ってプレスに出る判断も大切ですし、出たならば確実にバイタルへのパスコースを消しながらプレスしましょう。

サッカーのポジション:DMF解説③

性格と適性の解説

適性としてはセンターハーフと同じ広い視野が必要ですが、更に高いレベルのバランス感覚もあると良いでしょう。チームのバランス危ういならコーチングを行わなければなりませんから、強いリーダーシップも必要です。

最近のサッカーのトレンドである強固なディフェンスからのカウンター戦術の場合、最終ラインに入っての守備も求められますし、相手ゴールキックなどのロングボールの競り合いを最終ライン前で担当することもあるので、身長が高い方がよりポジションの役割をこなしやすくなると思います。世界的にボランチの高身長化が進んでいるのはこのためでもあります。

性格はやはり慎重さが欲しいところです。ボランチが迂闊では最終ラインのディフェンスがバタつきやすく危険です。サッカーでビルドアップやディフェンスがうまく行かない場合、多くはボランチのポジショニングに問題があるでしょう。

サッカーのポジション:SB解説

 (5867)

サイドバックは最終ラインを構成するポジションでありながら、オフェンスに厚みをもたらす存在として、近年のサッカーでかなり注目されているポジションで、日本国内ではあまり論じられませんが、戦術的な役割が増しつつあります。

というのも、サイドに強力なアタッカーを配置するオフェンスがトレンドになっているため、その存在を封じ込めるためにサイドバックのポジションの守備が非常に重要になってきているのです。

ディフェンスのポジションであり、オフェンスの一員でもあり、攻守のバランスを担うサイドバックは、中盤のポジションのように広い意味でのサッカーセンスが求められています。
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サッカーのポジション:SB解説①

1. 役割と動き方の解説と図

 (5876)

最優先の役割としては、最終ラインの一人としてディフェンスを安定させることです。ウィングなりセンターハーフなりが追い込んだ相手をしっかりと止めて、マイボールにしてCBやボランチに繋ぐことがメインの動き方でしょう。

図で示したように、逆サイドのサイドバックがプレスに釣り出されたら、CBはカバーのためにそのサイドにスライドしますから、自身もスライドするような動き方をして、ときにはCBの仕事をこなす必要もあります。

図では右CBがマークを離したので、それをスライドした右SBが引き受けて穴を作らないようにしています。

サッカーのポジション:SB解説②

オフェンスとディフェンスの解説

オフェンス時は自分の前のウィングとの連携で、サイドを崩しクロスを供給する役割が大事ですが、このようなオーバーラップは最終ラインに穴を空けることになりますから、中盤の味方と声を掛け合うなどしてカバーを求めましょう。

ディフェンスにおいては最終ラインとして、ラインコントロールに参加することになります。この意識が低いと、ラインにギャップが生まれやすくなり、相手に裏抜けのチャンスを与えてしまいます。しっかりCBに追従して上げ下げを行いましょう。

サッカーのポジション:SB解説③

性格と適性の解説

サッカーの世界を見渡してみても、高いレベルのサイドバックは人材不足と言われていますが、人種的に日本人は最もサイドバック向きではないかと思います。

徹底してシステマチックに最終ラインでディフェンスを行った上で、長い距離を走ってサイドの攻撃に参加するサイドバックは、職人的なひたむきさと真面目さが根本にないといけません。この性格面から日本人選手はほとんどの人が適性があるのではないでしょうか。

また、FWからのコンバートでサイドバックになる選手が沢山いることから分かりますが、オーバーラップ時の攻撃参加ではオフェンスのポジションと同様のスキルが求められます。特にドリブルの技術が高いと、中盤が劣勢でもウイングとの絡みで決定機を作りやすくなりますから、活躍が期待できます。
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サッカーのポジション:CB解説

 (5868)

「ストッパー」「スイーパー」「リベロ」など名前がありますが、現代サッカーではこれらの役割をミックスした上で、ボランチのようなパス技術も求められる、チームの基礎となるポジションです。

常時ラインコントロールに気を配りつつ、対人ではパワフルなプレイも行わなければなりませんし、セットプレイの得点源として高さがないと務まりにくいでしょう。

それだけにCBの出来でチームのポテンシャルが変わりますから、重要なポジションであると言えます。

サッカーのポジション:CB解説①

役割と動き方の解説と図

 (5877)

最終ラインとして相手のFWを含む前線の選手のマークはもちろん、時にはボランチのサポートでバイタルのケアなど、守備の安定のための役割がメインになります。

また、ラインコントロールでのオフサイドトラップにより、相手の裏への抜け出しを抑え、可能な限り失点の可能性を低くするため、細かいポジション取りも大事です。

図のようにプレス要員が近くにいればパスを出すように誘導した上でトラップにかけることが出来ますが、プレスがないのであれば安易にラインを上げると危険です。

またサッカーでは最終ラインの高さに合わせて他のポジションが距離を測り位置を決めますから、常にゾーンの構築を支える役割と動き方が大切で、これを地道に試合終了まで続けることで、チームの勝利に大きく貢献します。

サッカーのポジション:CB解説②

オフェンスとディフェンスの解説

ディフェンスでの主な役割は前述したので、オフェンスでの役割を解説します。

最終ラインでディフェンスのポジションだからと、ただ立っているだけでは現代サッカーのCBとは言えません。ボランチのようにビルドアップで前に運びながらも、チャンスがあればロングパスを狙って、得点のキーになるプレイを行うことも大切な役割です

サッカーではボランチにボールが集まりますから、当然そこにプレスが厳しくかかります。そのような場合、ボランチに代わってポゼッションを助けたりオフェンスの起点になる必要がありますし、これができることでパスの供給源を増やして、相手のプレスを分散させることが出来ます。

現代サッカーではボランチの選手がCBにコンバートすることが多々あるのは、このように起点を分けることでリスクマネージメントできるからなのです。

サッカーのポジション:CB解説③

性格と適性の解説

ラインコントロールによって試合終了までチームのディフェンスを支え続けますから、忍耐力と冷静さがあると良いでしょう。そのような性格的適性が必要なポジションなので、PK戦でのキッカーを務める選手も多いのです。

またクリアがそのまま前線へのロングパスになるような正確さとキック力があると、戦術のオプションとして非常に有用なのは、ボランチの役割を肩代わりするときがあることでわかりますね。距離が遠目のFKのときにキッカーになれるくらいだと良いでしょう。
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サッカーのポジション:GK解説

 (5869)

サッカーにおけるディフェンスの最後の要がゴールキーパーという役割です。

当然、シュートストップやセービング、競り合いでのパンチングなどゴールを守る役割は皆さんご存知でしょうから、この解説ではそれ以外の補助的な役割について述べていきたいと思います。

サッカーのポジション:GK解説①

役割と動き方の解説と図

 (5878)

ゴールキーパーは手を使えるただ一つのポジションですから、ゴールを守るのが最大の役割なのですが、現代サッカーでは更に一歩進んで、ゴールに近づけないディフェンスを行い、より失点のリスクを避ける考え方で戦術を組みます。

そのためには味方全体を後ろから見られるキーパーが積極的にコーチングを行い、チームのバランスの崩れや狙われているポイントを伝えることでディフェンスをサポートする役割を行わなければいけません。

また図のように最終ラインの後ろの広大なスペースをケアするための素早く的確な飛び出しは、ラインコントロールでのディフェンスの安全弁として大事な役割となります。

サッカーのポジション:GK解説②

オフェンスとディフェンスの解説

キーパーにオフェンスの概念があるのか、基本ディフェンスのポジションですから盲点となりやすいですが、とても大事な攻撃の役割があります。

それはカウンターアタックの起点として、速く正確なスローイング、もしくパントキックを行って、相手の守備がブロックを作る時間を与えないという役割です。

相手にゴール前まで運ばれたり、CKによるセットプレイを防いだ後は、絶好のカウンターアタックのチャンスとなるので、フリー待つ味方前線の選手の位置を把握しながら守るというクレバーさが大切です。

しかし余りに速攻を焦ってミスキックになってしまったら目も当てられません。そのような場合でも落ち着いて淡々と着実に行うのがゴールキーパーなのです。

サッカーのポジション:GK解説③

性格と適性の解説

CBとともにディフェンスを支えるので、忍耐強く冷静な性格が向いているでしょう。特に抜け出した相手FWを止めるために飛び出した際は、ファールすれすれの際どい対応が求められますので、冷静に相手の狙いを予測する力が必要です。

また飛び出しの対応やビルドアップ時にバックパスを処理するときなど、自身がミスすれば即失点という強いプレッシャー下でも落ち着いてプレイ出来る心の強さは、他ポジションとは違ってかなり強力で特殊なので、それによる重圧や孤独感に負けないメンタル力は必須でしょう。

サッカーではPK戦においても同様なメンタル力があるキーパーが有利で、逆にキッカーにプレッシャーを返せるので非常に心強いですね。
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サッカーのポジション解説のまとめ

 (5855)

繰り返しになりますが、この記事は目安でしかなく、そのポジション毎に必要な役割や動き方はチームによって違ってくるはずです。

サッカーは11人で行うスポーツですから、個人の力を発揮するためには組織としての在り方が重要なのです。サッカーのサッカーたる由縁と言いますか、この戦術的な深みがサッカーの真髄なのです。

皆さんがサッカーをより楽しみ理解するために、まず組織としてどうやって攻めてどう守るのか、それを考えるための下地として、この記事が役に立つのではと考えております。

またこれから先、サッカーを始めようサッカーに興味があるというような人達が、サッカーについての具体的なイメージを持つ助けになれば幸いだと思います。

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