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戻りオフサイドとは?サッカーのルールを分かりやすく解説

戻りオフサイドとは?サッカーのルールを分かりやすく解説

戻りオフサイドとは、オフサイドの呼び方の1つです。パスを出した瞬間はオフサイドポジションにいるが、ボールに触れた時はオンサイドポジションに戻ってプレーする場合を指します。ボールを触った時点ではオフサイドポジションにいないため、戻りオフサイドは気づくことが難しい反則です。

2023.02.27 サッカー

戻りオフサイドとは?

戻りオフサイドとはサッカーの反則の1つであるオフサイドの一種です。

オフサイドエリアにいる選手が味方から前方に向かうパスを出された後に、オンサイドエリアに戻りボールにプレーすることの俗称で、ボールにプレーした瞬間はオフサイドではなく見えてしまう場合を表現します。競技規則には戻りオフサイドと名称は明記はありませんが、サッカー経験者なら聞いたことがある反則名です。

オフサイドとは?

オフサイドとは、攻撃側チームの選手が得点をするために守備側チームのフィールド内で待ち伏せすることを防ぐルールです。ゴールから2番目に近い守備チームの選手よりゴールに近い位置で攻撃チームの選手が前方に向かうパスを受けるとオフサイドになります。

画像の黄色で色付けされたエリアはオフサイドになりませんが、黄色のエリアより守備側チームのゴールの近くで前方へパスされたボールへ意図的なプレー、守備の妨害などの利益を得る行為をするとオフサイドとなり、相手チームに関節フリーキックが与えられます。

オンサイドとオフサイド

サッカーはオフサイドとオンサイドのエリアに分かれています。オンサイドエリアではパスを前に出しても反則にならずプレーできるエリアです。

オンサイドエリアは守備側チームの後ろから2番目の選手より前方が該当し、通常はゴールキーパーが守備側チームのゴールに1番近い選手であるため、守備チームのディフェンスの選手より後ろのエリアがオフサイドエリアとなります。オフサイドエリアに入ることそのものは反則ではありませんが、オフサイドエリアで前向きのパスを受けるとオフサイドが成立し反則となります。

戻りオフサイドの解説

戻りオフサイドはオフサイドがルールとして規定されてから存在しています。オフサイドの始まりは1866年にサッカー発祥の地であるイングランドのフットボール協会が制定した3人制オフサイドです。
その後、1925年に新ルールとして2023年のオフサイドと同じ2人制オフサイドへとルールの改正がなされ、細かい変更はありますが基本的なルールは変わらずに運用されており、サッカーの根幹を形作るルールとして機能しています。

戻りオフサイドのルール化

戻りオフサイドがルール化された時期は2人制オフサイドが登場した1925年です。

3人制オフサイドの場合でも理論的には存在していますが、2人制オフサイドが導入されてから戻りオフサイドの頻度が増加しました。2人制オフサイドの導入によりディフェンスラインとフォワードの選手の駆け引きが増加、オフサイドラインの裏に抜けるだけでなく、オフサイドポジションからオンサイドエリアへ降りてボールを受ける動きが戦術として機能したことで、戻りオフサイドの回数も増加していると言えます。

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戻りオフサイドの発生条件

戻りオフサイドとなるには、通常のオフサイドと同じ条件に加えて、オフサイドポジションからオンサイドエリアに戻る動きが必要になります。戻りオフサイドは選手の位置が常に変わるサッカーでは、ディフェンスとオフェンスの動きを注視しなければ発見することが難しい反則です。そのためサッカーではサイドライン上に位置し、オフサイドを見ることを主な役割としている副審が存在しています。

戻りオフサイドの発生条件
  1. 守備側チームのフィールド内
  2. ボールより守備側チームのゴールラインに近く
  3. 後方から2人目の守備側競技者よりゴールラインに近く
  4. 遠方へのパスが出た瞬間はオフサイドポジションにいる
  5. パスを受けた瞬間は後方から2番目の守備競技者よりゴールラインの遠くに戻る

戻りオフサイドとなる条件①

オフサイドポジションにいる状態で、前向きのパスを受けるアクションを起こす。

戻りオフサイドとなる条件②

ボールにプレーするタイミングではオンサイドエリアに戻っている。

オフサイドの時の審判の動き

オフサイド発生時の審判の動き
主審の動き 副審の動き
笛を吹き右手を上げ、プレーを止める オフサイドが発生した位置で静止し、右手でフラッグを上げる
左手で被オフサイドチームの攻撃方向を示す フラッグの角度でオフサイドの位置を示す
ボールが再開位置にセットされることを確認 ボールが再開位置にセットされたらフラッグを下す
プレーが再開から2人目の選手がボールに触れてから右手を下す オフサイドラインを確認する通常の位置に戻る

オフサイドを発見した主審は笛を鳴らし右手を上げてプレーを中断させます。プレーを止める判断は主審ですが、オフサイドの確認はサイドライン上に位置する副審の役割です。オフサイドがあったときに副審は手に持つフラッグを右手で上げて静止し、主審へオフサイドを知らせます。

オフサイドの位置は旗の角度で示し、副審に近い場合は斜め下、フィールドの中央に近い場合は水平、副審から遠い位置では斜め上、それぞれフラッグの角度で場所を示し主審の合図かボールがオフサイドの位置にセットされるまで姿勢を維持します。

戻りオフサイドの再開位置

戻りオフサイドが発生した場合の再開位置は通常のオフサイドと同様です。オフサイドポジションにいる選手が前方へのパスを出された瞬間にいた位置が基準になります。実際の競技では正確に同じ位置にボールをセットすることが難しい場合があるため、オフサイドが発生した位置の周辺にボールを静止させて関節フリーキックで再開になります。

オフサイドは守備側チームのゴール近くで起こることが多いのでプレーを再開するときは、ゴールキックと同じようにロングキックで攻め込むか、近くの味方にパスして攻めを組み立てる展開のどちらかになることが多いです。

戻りオフサイドの実際の動画

戻りオフサイドが実際に発生するときは、ディフェンスとオフェンスの選手の間でオフサイドギリギリの駆け引きが発生する状況であることが多いです。動画の試合は2018年のJ2リーグの試合で見られた前半終了間際のシュートシーンです。

クロスボールが出された瞬間はオフサイドポジションにいますが、シュートを打ったときはオンサイドエリアに移動しています。プレーしている選手も明確にオフサイドとわかれば主審が止める前にプレーを中断しますが、オフサイドと自覚するのは難しいので主審の笛が鳴るまでプレーは続きます。

戻りオフサイドと合わせて知っておくべきルール

戻りオフサイドと合わせて知っておくべきルールとは、オフサイドの成立やプレーの再開に関わる細かいルールです。

オフサイドになったあとはフリーキックで再開になりますが、フリーキックには種類がありインプレーになるまでに違いがあります。実際の試合ではオフサイドが成立していても審判がオフサイドを流してプレーを続けさせるて良いルールや、オフサイドポジションでパスを受けてもオフサイドにならないルールもあり、細かいルールを把握しておくと観戦時の混乱が少なくなります。

①フリーキックの種類

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フリーキックには直接フリーキックと間接フリーキックの2種類があります。

直接フリーキックは直接ゴールに入った場合はシュートと同様に得点を認められますが、間接フリーキックはキッカーに加えて2人目の選手がボールに触れなければゴールに入っても得点と認められません。オフサイドの判定を受けたら、オフサイドの位置から間接フリーキックでプレーを再開となり、オフサイドの後は直接ゴールを狙うことができません。

※関連記事:間接フリーキックと直接フリーキックの違いとは?

②アドバンテージ

アドバンテージとは守備側チームに反則が発生しても、試合を止めると攻撃側のチームに不利な状況が発生する場面で主審の判断で反則を取らずにプレーを継続することを指します。オフサイドの場合は攻撃側の反則になりアドバンテージが取られることはまずありませんが、主審の判断で副審がオフサイドを示してもオフサイドを取らない場合があり、その場合はアドバンテージと同様の判断がされている場合が多いです。

※関連記事:アドバンテージとは?サッカーで適用される場面や審判のジェスチャーを解説

③スローイン

スローインはオフサイドポジションでボールを受けてもオフサイドになりません。通常はオフサイドポジションでボールへ意図的にプレーすることや、オフサイドポジションにいることで利益を得る場合はオフサイドになりますが、スローイン、ゴールキック、コーナーキックの場合はオフサイドは適用されません。

プロ選手の中には足で蹴るのと大差ない距離をスローインで投げる選手もいるので、スローインの時に狙ってオフサイドポジションに入ることを狙っているプレーも散見されます。

※関連記事:スローイン特集!投げ方・ルールやゴールになる場合は?

オフサイドを理解するとサッカーの戦略が見えてくる

オフサイドを理解すると、ディフェンスの選手とオフェンスの選手の間で繰り広げられる駆け引きが分かるようになり、チーム毎の戦術や戦略の違いが分かるようになることで、サッカー観戦が楽しくなります。サッカーはボールの動きに目が集まりやすいですが、ボールに直接関与しない部分で起こるディフェンスとフォワードの選手の駆け引きの動きに注目して見ると、観戦の幅が広がり新たな楽しみ方を見つけることができます。

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